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宅建士の試験に英語力は関係なし!
就職や転職に役立てる目的で、宅建士の資格取得を目指す方は増えています。
宅建試験は、毎年20万人近くが受験している人気の資格ですね。
宅建士を目指すに当たり、英語力などの語学力は必須ではありません。
中学レベルの英語しかできない方でも、不動産取引に関する専門知識を有していれば宅建試験に合格して宅地建物取引士になることはできます。
宅建試験の出題科目は次の4つで、まずは宅建の試験科目や出題数を見ていきましょう。
- 宅建業法:20問
- 民法など:14問
- 法令上の制限:8問
- 税・その他:8問
宅建の試験は2時間で計50問を解くテストで、四肢択一方式によるマークシート形式になっています。
四肢択一方式とは4つの選択肢の中から1つの正解を回答する方式ですので、「簡単なのでは?」とイメージしている方は少なくありません。
しかし、目標点は「宅建業法が18点」「民法などが8点~10点」「法令上の制限が5点」「税・その他が5点」と高めに設定されています。
記述式の問題がなくて取り組みやすい試験内容なのは事実ですが、合格率が低いことからも宅建は事前の徹底した勉強が重要ですよ。
つづいて、宅建の試験科目毎の特徴をまとめてみました。
分野別でどの内容を学習して宅建の試験に臨めば良いのかチェックしておきましょう。
宅建業法の特徴
宅建の試験内容の宅建業法は、宅地建物取引士(宅建士)になってからも日々の業務で必要です。
具体的に宅建業法で学ぶべき内容をいくつか挙げていきます。
- 重要事項の説明(買主や借主が契約前に知っておくこと)
- 37条書面(契約書に記載すべき内容)
- 不動産の営業活動(物件の仕入れや広告宣伝の制限)
いわば不動産業者を適切に運営させる法律に関する内容ですね。
なお、宅建業法の勉強法の詳細については、下記の記事を参考にしてください。
https://takuken-toruzo.com/takuken-gyouhou-benkyouhou/
法令上の制限の特徴
宅建の試験の法令上の制限では、次の内容に関する問題が出題されます。
- 国土利用計画法(地価上昇の抑制や土地の合理的利用)
- 都市計画法(住み良い街づくりのために定めたもの)
- 建築基準法(人の命や健康のために定めたもの)
- 農地法(農地売買や転用について定めたもの)
不動産業者にとって必須の科目ですので、土地に対する建物の建坪率など具体的な数値を暗記して宅建の試験に臨みましょう。
なお、「法令上の制限」の勉強法の詳細については、下記の記事を参考にしてください。
https://takuken-toruzo.com/takuken-houreijyo-seigen/
権利関係(民法等)の特徴
宅建の試験の権利関係(民法等)は、私たちの実生活に馴染みのある事例が出てくるのが特徴です。
例えば、民法(意思表示、代理、賃貸借、抵当権、相続)や借地借家法(土地や建物を借りる人を保護する法律)が該当します。
「宅建の権利関係は難しい・・・」と苦手意識を持っている方は多いのですが、比較的興味を抱きやすい試験科目ですよ。
「権利関係(民法等)」の勉強法について、詳しくは下記の記事を参考にしてください。
https://takuken-toruzo.com/takuken-minpou-benkyouhou/
税その他の特徴
宅建試験の「税その他」では、税金や建物に関する内容の問題が出題されます。
上記3つの科目以外で必要な土地・建物の取引に関する法律の知識で、下記の内容が代表的です。
- 土地価格の変動や価格決定の仕組み
- 土地や建物を購入する際の融資関連の法律
- 土地や建物を購入する際に課される税金知識
範囲が広くて大変な分野ですので、過去問から出題範囲を確認して要点を押さえながら勉強を進めていきましょう。
「税・その他」の勉強法の詳細については、下記記事を参考にしてください。
https://takuken-toruzo.com/takuken-zei-sonota/
宅建士に英語力は必要なの?
宅建試験に英語力の有無は関係ありませんが、宅建士になってからは業務で英語が役立つことがあります。
宅建士は日本の不動産売買の特定業務を独占して行える国家資格で、基本的には日本人のお客様に対しての対応です。
不動産会社に勤める場合も保険会社で働く場合も、日本人への対応がメインになりますので、英語力は必須ではありません。
しかし、英語力が高くてバリバリ話せる宅建士は、他の資格保有者と比べて優遇される傾向があります。
実際に宅建士や不動産関係の求人情報を見てみると、下記のような案件がたくさんありました。
- 英語力に自信のある人大歓迎
- グローバルな人材になりたい方募集
- 英語がネイティブな方を求めています
- 英語での海外不動産購入サポート業務あり
- 資格及び英語力等の能力手当てあり
「宅建士+英語力」を優遇する求人の数が増えていますので、「英語が話せても全く意味がない」とは言い切れないでしょう。
他の能力やスキルが同じであれば、英語力の高い宅建士を採用したいと企業は考えますよ。
業種や職種によって変わりますので一概には説明できませんが、宅建士にとって英語力は決して無駄ではありません。
英語力を活かした宅建士の仕事内容とは?
英語を全く話せない人でも、宅建士の従来通りの業務は問題なくこなすことができます。
しかし、「宅建業務の経験」+「ビジネス英語力」の両方を満たす宅建士は、転職市場で重宝されやすいのが特徴です。
英語力を活かした宅建士の仕事内容は不動産売買と賃貸物件の斡旋の2つで、それぞれが一体何を指しているのか見ていきましょう。
- 宅地や建物の売買を行う不動産売買
- 賃貸物件や売買物件の仲介や代理を行う物件の斡旋
上記の2つの業務は、土地や建物に関する専門知識を有していないお客様に対して詳しい説明をしないといけません。
宅建士は外国人居住者や不動産投資家への活動や顧客フォローを行うこともありますので、高い英語力が必要になるわけですね。
例えば、賃貸物件の紹介であれば他の物件とは違う魅力、投資に関わる不動産の売買では利回りの説明を英語で行います。
専門的な内容が出てきますので、英語で外国人の顧客に説明するとなれば高い英語力が欠かせません。
賃貸仲介営業の英語力は、現地の物件を案内して説明できるスキルを持つ宅建士であれば十分に対応できます。
定型文的な会話がほとんどのため、日常会話ができるレベルの英語力を持つ宅建士なら大丈夫です。
一方で、不動産投資目的の外国人顧客に対応する場合は、「税金の手続き」「物件の利回りの説明」「コストパフォーマンス」などについて英語で説明できないといけません。
つまり、日常会話レベルの英語力だけではなく、ビジネス英語力も兼ね備えている宅建士が求められます。
宅建士はどのくらいの英語力を持っていれば良いの?
「宅建士が英語を使って業務するにはどのくらいの英語力を持っていれば良いの?」と疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
宅建士が行う業務内容で変わりますが、TOEIC800点~850点以上が指標です。
TOEICとはTest of English for International Communicationの略称で、世界的に有名な国際コミュニケーション英語能力テストを指しています。
今は英語力が低い宅建士でも、就職や転職で入社してから英語を勉強したりTOEICのスコアアップの努力をしたりすればOKです。
しかし、TOEIC800点~850点以上のスコアを持っていれば、「自分は英語力の高い宅建士です」とアピールできます。
「宅建士としての業務経験」+「ビジネス英語能力」の両方を持つ人材は転職市場で限られていますので、英語力が高ければ高いほど十分に戦力になるわけです。
上記でも説明したように宅建士に英語力を求めている求人はありますので、更なるステップアップを目指すために英語の勉強に取り組んでみてください。
英語力の高い宅建士の年収は高い?
近年では、ホームページ内で英語の案内を行う不動産会社が増えました。
グローバル化が進む現在では、英語や中国語を話せる宅建士やスタッフを積極的に雇っています。
英語が使える人材は需要が高いため、宅建士の資格を持っていて尚且つ英語力の高い方は年収アップが期待できるのです。
就職先や転職先の会社が英語力の高い人材を求めているのかで変わるものの、TOEIC800点~850点以上のスコアがあれば年収で100万円~150万円くらいアップします。
外国人層を狙った投資物件について英語で淀みなく説明できる人や、高度なビジネス英語が使える宅建士は、年収の大幅なアップも夢ではありません。
宅建士の資格取得で満足するのではなく英語力を磨くのは選択肢の一つです。
宅建士の英語学習で押さえておきたいポイントは?
ここでは宅建士が英語学習を始めるに当たり、押さえておきたいポイントをいくつか挙げてみました。
- 短期間でスキルアップを図るのは無理があるため、根気良く継続的に英語を学習する
- 日常英会話に加えてビジネス英語のカリキュラムを中心に勉強する
- 就職や転職が目的の人はTOEICのスコアアップを図る
一定の英語力を持っていれば、外国人との不動産取引でも怖くありません。
しかし、短い期間で何とかなる話ではありませんので、自分に合う英語の学習法を継続的に行ってビジネス英語を学んだりTOEICのスコアアップを図ったりすべきです。
宅建士の資格を活かして転職を行い、入社した後に英語を勉強する方法でもビジネスチャンスは大きく広がりますよ。
もちろん、ネイティブと同じくらいの英語力を持っていても、宅建士としてのスキルが低ければ意味がありません。
売買契約や投資を促すプレゼンを上手にこなすには実務経験が何よりも大事ですので、まずは宅建士としての実力を高めることから始めるべきです。
まとめ
宅建士に英語力が必要なのかどうか、英語学習で押さえておきたいポイントは何なのかまとめてみました。
ビジネス英語のスキルやTOEICでハイスコアを持つ宅建士は、外国人の顧客を相手にすることの多い不動産会社で重宝されます。
宅建士としての実務経験と高い英語力の両方を持つ方は転職市場で重宝されますので、英語の勉強にも力を入れてみてください。
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