マンション管理士は食えない、って本当?「役に立たない」「やめとけ」と言われる理由を徹底解説!

マンション管理士は食えない、って本当?

「マンション管理士は食えない」「役に立たない」「やめとけ」――マンション管理士に興味を持って検索してみると、こんな言葉ばかりが並んでいて、不安になっていませんか。

せっかく国家資格を取ろうと思ったのに、ネットの口コミが「やめとけ」一色だと、正直、気持ちがしぼみますよね。

結論から言いますね。マンション管理士は、独占業務(その資格がないと絶対にできない仕事)が無く、資格の必置義務もないため、需要が外から見えにくく、「食えない」「役に立たない」と言われやすい資格です。これは事実です。

ただ、ここで引き返してほしくないのです。独占業務が無いというのは、裏を返せば「使い方しだいで化ける資格」だということでもあります。実際、宅建士などと組み合わせて、しっかり食べている人もいます。

この記事では、マンション管理士に関心のあるあなた、そして宅建とのダブル取得を考えているあなたに向けて、次の3つを順番に整理していきます。

  • なぜ「食えない」「役に立たない」と言われるのか、その本当の理由を現実ベースで分解する
  • よく混同される管理業務主任者・宅建との関係(独占業務・設置義務・ダブル取得)を正確に整理する
  • 「役に立たない」を「役に立つ」に変える、具体的な方向性を示す

合格率や年収といった年度で変わる数字は、できるだけ公式の発表で確認しながら、「目安」「傾向」としてお伝えします。読み終えるころには、「自分にとってマンション管理士は取る価値があるのか」を、不安ではなく材料で判断できるようになっているはずです。

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目次

そもそもマンション管理士とは?2001年創設の国家資格と仕事内容

「食えない理由」に入る前に、まずマンション管理士がどんな資格なのかを、軽く押さえておきましょう。ここがあいまいなままだと、「食えない」の理由もぼんやりしてしまうからです。

マンション管理士とは、ひとことで言えばマンションの管理について専門的な助言をする「管理組合側の相談役」です。2001年(平成13年)に施行された「マンションの管理の適正化の推進に関する法律(通称:マンション管理適正化法)」によって創設された、比較的新しい国家資格です。

分譲マンションには、住んでいる人たちで作る「管理組合」があります。この管理組合が、建物の維持や住民同士のルールづくりをしていくわけですが、これがなかなか専門的で大変なのです。たとえば、こんな場面です。

  • 管理規約の見直し……時代に合わなくなったルールを直す
  • 長期修繕計画の相談……十数年先の大規模修繕に向けた資金計画
  • 総会・理事会の運営支援……合意形成が進むように段取りする
  • 区分所有者間のトラブル調整……騒音・駐車場・ペットなどの住民トラブルで、合意形成に向けた助言や話し合いの調整役を担う(法的な代理交渉や強制的な裁定は行わない)

こうした場面で、管理組合の立場に立って、中立的にアドバイスするのがマンション管理士です。マンションは区分所有(一棟の建物を住戸ごとに分けて所有する形)という特殊な仕組みなので、法律・建物・お金・人間関係が複雑にからみ合います。その交通整理役、と考えるとイメージしやすいと思います。

なお、業務の範囲には線引きがあります。たとえば法律上の代理交渉や訴訟対応は弁護士の領域で、マンション管理士の仕事ではありません。あくまで「管理組合が自分たちで判断するための専門的な助言役」だと押さえておくと、後の話がクリアになります。

ここで一点、後の話につながる大事なポイントを先に置いておきます。マンション管理士は、こうした相談に乗る立場ではありますが、「マンション管理士でなければできない仕事(独占業務)」を持っていません。じつは、これが「食えない」と言われる最大の理由に直結していきます。

マンション管理士が「食えない・役に立たない」と言われる4つの理由

インターネット上の口コミを見ると、「マンション管理士は食えない…」という声が確かに目立ちます。ただ、感情的な不満と、構造的な理由はわけて考えたほうが、あなたの判断に役立ちます。ここでは「食えない」と言われる理由を、影響の大きい順に4つに整理します。

理由①:独占業務が無く、必置義務もない(最大の理由)

いちばん根っこにあるのが、これです。マンション管理士には、「マンション管理士でなければできない仕事」(独占業務)が存在しません。さらに、「マンションごとに必ず置かなければならない」という設置義務もありません。

たとえば、後で出てくる管理業務主任者や宅建士には、その資格者でなければできない法律上の独占業務があります。だから、企業はその資格者を雇わざるを得ません。「雇わざるを得ない」=需要が生まれる、という構図です。

ところがマンション管理士は、助言やコンサルティングが中心で、その多くは資格がなくてもできてしまう内容です。資格があるから自動的に仕事が降ってくる、という性質ではないのです。ここが「食えない」と言われる構造的な大もとだと、まず押さえてください。

理由②:費用対効果が管理組合に伝わりにくい

マンション管理士の提供するサービスは、費用対効果が数字で見えにくい傾向があります。

管理組合からすると、「お金を払って相談して、結局いくら得するの?」「管理会社がいるのに、別の人にもお金を払う意味は?」という疑問がわきやすいのです。修繕費を削減できた、といった成果も、後からでないと見えません。効果が事前に数字で示しにくいものに、住民全員のお金を使うことへの抵抗は、どうしても出てきます。

理由③:知名度が低く、未経験だと実務が回りにくい

マンション管理士は2001年スタートの比較的新しい資格で、宅建のような歴史ある不動産資格と比べると、まだ知名度が高くありません。「マンション管理士? 何をする人?」という反応も珍しくないのです。

そして、資格を取って独立すること自体は、手続き上はそれほど難しくありません。難しいのは、独立した後です。管理組合に助言したり、住民同士の問題を解きほぐしたりするには、相応の実務経験とノウハウが要ります。未経験のままだと即戦力になりにくく、安定するまで時間がかかる――この時間差が「食えない」という体感につながります。

理由④:収入が安定しにくい(裏返せば天井もない)

独立して活動する場合、収入は会社員のような固定給ではなく、案件ベースになります。顧問契約が取れた月とそうでない月で、収入が上下しやすいのです。コスト削減を考えている管理組合からは、報酬を値切られることもあります。

ただ、この「安定しない」は、見方を変えれば「上限(天井)がない」ということでもあります。後半で触れますが、ここをどう捉えるかで、この資格の評価は大きく変わります。

結局、「無駄な資格」なのか?

ここまで読むと、「じゃあマンション管理士って無駄な資格なの?」と思うかもしれません。検索でも「マンション管理士は無駄な資格ですか?」という質問はよく見かけます。

正直にお答えすると、「単独で・資格を取っただけで食おうとすると厳しい。でも無駄ではない」というのが現実的なところです。独占業務が無いという前提を理解したうえで、戦略を立てて使えば、十分に活きる資格です。その「使い方」は記事の後半でじっくり扱います。まずは、混同されがちな隣接資格との違いを、正確に整理しておきましょう。

よく混同される「マンション管理士・管理業務主任者・宅建」の違い|独占業務と設置義務

ここは、この記事でいちばん大事な章です。「食えない」の正体も、「使い方」のヒントも、この3つの資格の違いを正確につかむと一気に見えてきます。ネット記事では合格率や役割がごちゃ混ぜになっていることが多いので、ひとつずつ正しく整理します。

3つの資格は「立場」がまったく違う

名前が似ているので混同されがちですが、立っている場所が違うと考えると区別しやすくなります。

  • マンション管理士……管理組合「側」に立つ独立系の相談役。独占業務なし・設置義務なし
  • 管理業務主任者……管理会社「側」の資格。独占業務あり・設置義務あり
  • 宅地建物取引士(宅建士)……不動産取引の資格。独占業務あり・設置義務あり(領域はマンション管理とは別)。

つまり、マンション管理士は管理組合を外からサポートする独立コンサル、管理業務主任者は管理会社ので必要とされる資格、というわけです。同じ「マンション管理」の世界でも、雇われ方も需要の生まれ方も正反対なのです。

カギは「独占業務」と「設置義務」

なぜ管理業務主任者には需要が安定的にあるのか。それは法律で設置義務が定められているからです。マンション管理適正化法では、マンション管理業者(管理会社)は、おおむね管理組合30につき1名以上の管理業務主任者を事務所に置くことが義務づけられています。さらに、管理受託契約の前に行う重要事項の説明や、管理事務の報告などは管理業務主任者の独占業務です。だから管理会社は管理業務主任者を雇わざるを得ず、需要が生まれます。

宅建士も同じ構図です。不動産取引では、35条書面(重要事項説明)37条書面(契約書面)への関与が宅建士の独占業務とされ、宅地建物取引業の事務所には宅建士の設置義務があります。だから不動産会社は宅建士を必要とします。

一方マンション管理士には、この「独占業務」も「設置義務」もありません。ここが、需要の安定度を分ける決定的な違いです。前章の「理由①」が、ここでより立体的に理解できると思います。

合格率は「資格ごと」に正しく見る(混同に注意)

難易度を比べるとき、合格率の数字を資格ごとに正しく対応させることが大切です。ネットではここが入れ替わっていることがあるので、注意してください(数値は年度で変動します。受験前には各指定試験機関の最新発表でご確認ください)。

  • マンション管理士……合格率はおおむね1割前後(令和6年度〈2024年度〉は12.7%、近年は10〜12%台で推移。それ以前は8〜10%台の年も)。3資格のなかでは最難関クラス。
  • 管理業務主任者……合格率は例年20%前後(令和6年度は21.3%)。3つのなかでは取得しやすい部類。
  • 宅建士(宅地建物取引士)……合格率は例年15〜18%前後(令和6年度は18.6%)。受験者数が桁違いに多い人気資格。

ここで強調したいのは、「マンション管理士の合格率を、管理業務主任者や宅建の数字と取り違えない」ということです。マン管が約1割で最も難しく、管業が約2割、宅建がその中間、という関係を押さえておけば、難易度の比較で迷いません。

「不動産関係でいちばん難しい資格は?」という質問もよく見ますが、合格率だけで言えばマンション管理士や宅建(受験者層が幅広い分、相対的に難関)が上位に挙がります。ただし、難しさは出題範囲や受験者層によっても変わるので、合格率だけで単純に順位づけはできない、という点も添えておきます。

マンション管理士の試験・難易度・勉強時間の目安

「食えないかもしれない」とはいえ、取るからには試験の全体像も知っておきたいですよね。ここでは試験の概要と、勉強時間の目安を整理します(細かい日程・手数料は年度で変わるので、受験の際は指定試験機関〈公益財団法人マンション管理センター〉の最新案内をご確認ください)。

試験の概要と出題範囲

マンション管理士試験は、マンション管理適正化法にもとづく年1回の国家試験です。例年、秋から冬にかけて実施されます。受験資格について、年齢・学歴・実務経験などの制限は基本的になく、誰でも挑戦できる試験です(細かな要件は最新の受験案内でご確認ください)。主な出題範囲は次のとおりで、法律から建物・設備、管理の実務まで横断的に問われます。

  • 区分所有法などの管理に関する法令
  • 民法などの基礎的な法律
  • 標準管理規約・管理組合の運営
  • 建物・設備に関する技術的な知識
  • マンション管理適正化法などの実務知識

難易度と勉強時間の目安

前章のとおり、合格率はおおむね1割前後で、3資格のなかでは最難関クラスです。決してやさしい試験ではありません。

勉強時間の目安は、よく500時間前後と言われます。ただし、これは独学か通信講座か、法律の予備知識があるかどうかで、個人差がかなり大きい数字です。あくまで「ざっくりした目安」として受け止めてください。

ここで朗報を1つ。マンション管理士の試験範囲は、管理業務主任者や宅建と重なる部分が多いのです。区分所有法・民法・建物設備といった土台が共通しているため、一方を学べば他方の学習効率も上がります。これは後半の「ダブル取得戦略」の重要な伏線になります。

合格後は「登録」して、実務経験者ほど強い

試験に合格したら、登録をしてはじめてマンション管理士を名乗れます。そして実務の世界では、実務経験を積んでいる人ほど評価されやすい傾向があります。未経験から入る人は、合格後にいかに経験を積むかが勝負になります(この点は後半で具体策を扱います)。

ところで「宅建はオワコン」「AIに奪われる」はどう考える?

関連してよく聞かれるのが、「宅建士はオワコンなの? AIに奪われない?」という不安です。

私の見立てをお伝えすると、宅建士は重要事項説明(35条書面)という独占業務を法律で持っているため、需要は底堅いと考えています。AIが書類作成や情報整理を助けてくれる時代になっても、「資格者でなければできない説明・記名」という土台は残りやすいからです。むしろマンション管理士にとっては、独占業務を持つ宅建を組み合わせることが、現実的な打ち手になります。この発想が、次章からの本題です。

マンション管理士の年収・需要のリアル|「食えない」を現実で検証する

いちばん気になるのは、やはりお金と仕事の量ですよね。ここは過度に煽らず、かといって甘くも見ず、できるだけ現実ベースで検証します。

年収は「幅がある」が正直なところ

ネットでは「マンション管理士の年収は約330万〜550万円、平均450万円ほど」といった数字をよく見かけます。ただ、ここは正直にお伝えしておきたいのですが、マンション管理士「単独」の公的な年収統計は、ほとんど整備されていません。出回っている数字は、あくまで一例・推計と考えるのが安全です。

なぜ幅が大きいかというと、働き方で収入がまるで変わるからです。

  • 会社員として活かす……管理会社・不動産会社・工務店・修繕関連会社などで、資格手当や評価につなげる。収入は安定的。
  • 副業として活かす……スポット相談、理事会支援、セミナー、資料作成など。本業に上乗せ。
  • 独立開業で活かす……顧問契約・管理規約見直し・管理会社変更支援・長期修繕計画の助言など。上限は高いが、案件次第で変動。

ですから「マンション管理士の年収は◯◯円」と一括りにするより、「どの働き方を選ぶか」で天と地ほど変わると捉えるのが実態に近いです。独立だけを見て「会社員と同じくらいで低い」と結論づけるのは、少し早計だと思います。

需要のリアル|短期は厳しい、中長期は追い風

需要についても、短期と中長期で分けて見るとフェアです。

短期で見れば、確かに厳しい面があります。管理組合が、外部のマンション管理士にわざわざ報酬を払う動機は、まだ弱いのが現実です。予算の潤沢な管理組合は限られていますし、「管理会社がいるのに」という心理的なハードルもあります。だから仕事の絶対数は、今のところ多いとは言えません。

一方で、中長期では追い風が吹いています。日本では分譲マンションの老朽化が進み、大規模修繕や建て替え、合意形成といった難しい課題が増えています。さらに、管理組合の役員のなり手不足も深刻で、運営を外部の専門家に頼りたいという声は増えつつあります。管理会社任せを見直す「第三者管理方式」という動きも広がりつつあり、専門知識を持つ第三者へのニーズは高まる方向です。

マンションが抱える問題は、確かに増えている

実際、マンションは集合住宅という特性上、次のような問題を抱えがちです。

  • 外壁の張替えや防水工事など、大規模な修繕工事の費用
  • 地域防災力強化のための問題点や課題
  • 隣人住民の騒音や駐車場の使用など、区分所有者間のトラブル解決

住民の高齢化が進めば、バリアフリー化など管理組合の運営はさらに難しくなります。また、都市部を中心に分譲マンションのストックは積み上がってきており(地域差はあります)、管理の対象そのものは厚みを増しています。こうした背景から、トラブル解決や合意形成を担えるマンション管理士の役割は、今後さらに求められる可能性が高いと考えられます(ただし「需要が必ず爆発する」と断定はできません。あくまで方向性として捉えてください)。

つまり「食えない」は、短期かつ独立単独で見たときの話であって、働き方と時間軸を変えれば、評価はかなり変わってくるのです。

「役に立たない」を「役に立つ」に変える|宅建・管理業務主任者とのダブル取得とキャリア戦略

ここからが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。「独占業務が無い」という弱点を、どう強みに変えるか。答えは、資格を単独で使わず「かけ算」で使うことです。

戦略①:宅建士とのダブル取得で「取引から管理まで」

いちばんおすすめしたいのが、独占業務を持つ宅建士との組み合わせです。

宅建士は、不動産取引で重要事項説明(35条書面)という独占業務を持っています。つまり「仕事が発生しやすい資格」です。そこにマンション管理士の「管理の専門性」を重ねると、「物件の取引から、その後の管理まで」をワンストップで相談に乗れる人材になれます。マンションを買う人にとっても、売る人にとっても、管理組合にとっても、心強い存在です。

独占業務を持つ宅建で仕事の入口を作り、マンション管理士で深く価値を出す――この組み合わせは、相性がとても良いのです。なお、宅建を軸にした資格の組み合わせ方は、FPと宅建のダブルライセンスや、宅建と建築士のダブルライセンス社労士と宅建のダブル取得の考え方も参考になります。自分の目指す方向に合わせて、相性の良い組み合わせを選んでみてください。

戦略②:管理業務主任者とのダブル取得で「両側の視点」を持つ

もう1つ王道なのが、管理業務主任者とのダブル取得です。

前述のとおり、管理業務主任者は「管理会社側」、マンション管理士は「管理組合側」の資格です。両方を持つと、管理する側・される側の両方の視点が手に入ります。提案にも交渉にも説得力が出ますし、管理会社への就職・転職でも評価されやすくなります。

しかも、両試験は出題範囲が大きく重なるため、学習効率が抜群です。実際、同じ年にダブル受験する人も多くいます。どちらを先に取るかは、「管理会社で働きたいのか(管理業務主任者寄り)」「将来は独立や相談業務を見据えるのか(マンション管理士寄り)」で決めると、迷いにくくなります。

戦略③:専門領域を決めて、実務で「食える形」を作る

資格を取ったら、次は「何でも屋」にならないことです。専門領域を絞るほど、相談される存在になりやすくなります。

  • 大規模修繕……十数年に一度の大きな出費。費用と品質の最適化で頼られる
  • 管理規約の見直し……時代に合わせたルール整備
  • 管理費・修繕積立金の滞納問題……回収・運用のアドバイス
  • 管理会社の変更支援……コスト・品質を見直したい管理組合の伴走

そして、独立して食べていくうえで欠かせないのが、実務経験「相談される導線づくり」です。

戦略④:独立で食うために必要な、地味だが効く力

マンション管理士として独立しても、黙っていて仕事が舞い込むことはありません。ここで効いてくるのが、次のような力です。

  • 調整能力(ファシリテーション)……立場の違う住民の意見をまとめる力。マンション管理の現場で最も重宝される
  • コミュニケーション能力……管理組合・住民の双方から信頼される人当たりと誠実さ
  • マーケティング能力……どんなに良いサービスも、知ってもらえなければゼロ。自分を見つけてもらう導線づくり
  • 実務経験とネットワーク……独立直後はどんな仕事にも挑戦し、経験と人脈を積み上げる

地味に見えますが、ここを磨いた人ほど「食える」マンション管理士になっています。

結局のところ、「マンション管理士は無駄な資格か?」への私の答えはこうです。資格を単独で、取っただけで食おうとすれば確かに厳しい。でも、宅建などとのかけ算と、実務の積み重ねで、十分に役立つ資格に変えられる――これが現実的な結論です。

そして、その第一歩としていちばん入りやすいのが、独占業務を持つ宅建です。どの講座で学ぶか迷ったら、宅建講座のおすすめ比較も参考にしてみてください。

まとめ|マンション管理士は「食えない」のではなく「使い方が問われる」資格

最後に、要点を整理しておきましょう。

マンション管理士が「食えない」「役に立たない」と言われる正体は、独占業務が無く、設置義務もないこと――これに尽きます。だから資格を取っただけでは仕事が自動的に発生せず、独立単独・短期で見ると厳しい。これは事実です。

でも、その前提さえ理解すれば、戦略は立てられます。この記事のポイントを振り返ります。

  • 「食えない」の正体は独占業務が無いこと。管理業務主任者(設置義務あり)・宅建士(独占業務あり)との違いを押さえる
  • 合格率は資格ごとに正しく見る。マン管は約1割で最難関クラス、管業は約2割、宅建は15〜18%前後(数値は年度変動・公式で確認)
  • 「役に立つ」に変える鍵はかけ算。宅建や管理業務主任者とのダブル取得+実務経験で、十分に活きる資格になる

「やめとけ」という言葉に飲み込まれて、可能性ごと手放してしまうのは、もったいないと思います。独占業務が無いという弱点を理解したうえで、宅建などとかけ算する――この発想さえ持てれば、マンション管理士は「使い方しだいで化ける資格」に変わります。

その最初の一歩として、独占業務を持ち、需要が底堅い宅建から学習を始めるのは、とても現実的な選択肢です。マンション管理士を含めた不動産系資格の全体像や学習の進め方は、宅建合格までの全体ロードマップでまとめています。あなたのキャリア設計の地図として、ぜひ役立ててください。

なお、その宅建の学習を始めるなら、クレアールの資料請求でもらえる市販の宅建攻略本が役立ちます。無料で受け取れるので、教材選びの参考に手元に置いておくとよいでしょう(実施状況・対象条件は変わる場合があるため、申込み前に最新の案内をご確認ください)。

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この記事を書いた人

西俊明(トシゾー)のアバター 西俊明(トシゾー) 中小企業診断士/AI実践戦略士/IT講師・著者

中小企業診断士/AI実践戦略士(商標出願中)/IT講師・著者。富士通で17年間、IT製品の営業・マーケティングに従事した後、独立。ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者試験など、情報処理技術者試験の学習法・過去問解説を中心に発信しています。著書に『改訂7版 ITパスポート最速合格術』など。

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