社労士の模試おすすめは?模試受験のポイントやメリット・デメリットも徹底解説!

社労士の模試おすすめは?

「社労士の模試って、結局どこのを受ければいいの?」「そもそも模試って受けるべき?何回くらい受ければいいの?」――本試験が近づいてくると、こんな悩みを抱える受験生は少なくありませんよね。

社会保険労務士(社労士)の模試(模擬試験)は、上手に活用すれば実力を大きく伸ばせる一方で、ただ漫然と受けただけでは「丸1日を使ったのに、ほとんど何も残らなかった」という結果にもなりかねません。同じ模試でも、活かせる人と活かせない人がいるわけです。

そこで先に結論をお伝えします。社労士の模試は“合格判定のための点取りゲーム”ではなく、本番のシミュレーションと弱点把握のための道具です。 偏差値や判定に一喜一憂するためではなく、「今どの科目が危ないか」「時間配分は大丈夫か」を本番前に可視化するために受ける――この目的意識があるかどうかで、模試の価値はまったく変わってきます。

なぜ弱点の可視化がそこまで大事かというと、社労士試験には“足切り”があるからです。社労士試験は、選択式8科目(各5点満点・原則として各3点が基準点)と択一式7科目(各10点満点・原則として各4点が基準点)で構成されていて、総得点の合格基準点と各科目の基準点の両方を満たさないと合格できません。1科目でも基準点を割ると、総合点が高くても不合格になる仕組みです。だからこそ、模試で「あと1点で基準点割れ」という危険科目を早めに見つけておく意味があるんですね。

この記事では、まず模試を受けるメリットとデメリットを整理し、TAC・大原・LEC・アガルートといった主要スクールの模試の特徴を比較したうえで、受験回数の目安・受けるタイミング・会場受験と自宅受験の違い、そして“受けっぱなしにしない”活用法までを、読者であるあなたの判断材料として一つずつ整理していきます。なお、各スクールの実施時期・料金・回数・会場などは年度によって変わるため、申し込み前には必ず各公式サイトで最新の情報を確認してくださいね。

社労士という資格の全体像や学習の進め方のなかで模試がどんな位置づけなのかを確認したい方は、社労士|資格の全体像と学習ロードマップもあわせてどうぞ。

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目次

結論|社労士の模試は“合否判定”でなく“弱点把握×本番シミュレーション”の道具

まず、模試とどう向き合うかの「方針」から先に決めてしまいましょう。ここがブレると、模試を受けること自体が目的になってしまい、丸1日を使ったわりに得るものが少ない、という事態になりがちだからです。

  • 模試は合格判定でなく、現時点の弱点と時間配分を可視化するために使う……判定がA・Bだったかに一喜一憂するのではなく、「どの科目で何点落としたか」を弱点マップとして読むのが本筋です。
  • 1科目でも基準点割れ(足切り)で不合格=危険科目の早期発見が肝……社労士試験は総得点の基準だけでなく、各科目の基準点も同時に満たす必要があります。模試は、その“足切りに引っかかりそうな科目”を本番前にあぶり出してくれます。
  • 受けっぱなしは時間の無駄=「受験→復習→解き直し」までが模試……後述しますが、模試の効果は受けたあとの復習で決まります。間違えた問題をそのままにするなら、受ける必要はほとんどありません。

大事なのは、「模試でいい判定を取ること」ではなく、「模試で見つけた穴を本番までにふさぐこと」。現時点の実力を客観的に把握し、残りの学習計画に反映させることこそが、模試を受ける本当の目的です。

この記事を読み終えるころには、模試を受けるべきか、どこの模試をどう選ぶか、何回・いつ受けるか、会場と自宅のどちらがよいか、そして受けたあとどう活かすか――そのすべてを、あなた自身の学習計画に落とし込めるようになっているはずです。

社労士の模試を受けるメリット|弱点把握・出題傾向・時間配分・臨場感

資格の予備校やスクールでは、社会保険労務士(社労士)の模試が実施されています。通学者だけでなく、外部の受験生が申し込める模試も多く、独学の人でも受験可能です。「合格にはテキストと過去問が大事でしょ?」というイメージを持つ方は多いのですが、模試にはテキスト学習や過去問だけでは得られないメリットがあります。ここでは、本番前に模試を受ける主なメリットを整理しましょう。

今の実力と弱点を客観的に把握できる

模試を受ける最大のメリットは、自分の今の実力と弱点を客観的に可視化できることです。具体的には、模試を受けると次のようなことがわかります。

  • 個別成績表で、自分の苦手科目・弱点分野を把握できる
  • その時点までに学習した範囲の理解度を確認できる
  • 全国の受験生のなかで自分がどのくらいの位置にいるかがわかる

社労士試験の合格基準は、原則として次のように定められています(実際には年度ごとの難易度に応じて補正=基準点の引き下げが行われる年もあるため、あくまで原則です)。

  • 選択式試験:総得点40点中28点以上、かつ各科目5点中3点以上
  • 択一式試験:総得点70点中49点以上、かつ各科目10点中4点以上

ここで効いてくるのが“足切り”です。1科目でも各科目の基準点を割ると、総合点が高くても不合格になります。つまり、苦手科目を1つでも放置していると、それだけで合格が遠のくということ。過去問演習だけでは「自分の本当の弱点」を客観的に把握しづらいので、模試の個別成績表を使って、足切りに引っかかりそうな科目を早めに洗い出しておきましょう。

なお、上記の合格基準点(総得点・各科目)は原則であり、年度ごとの試験の難易度に応じて基準点が引き下げられる(救済・補正が行われる)年もあります。最新の正確な合格基準は、受験する年度の社会保険労務士試験オフィシャルサイトや官報の発表で確認してください。ここでは「足切りの仕組みがある」という考え方を押さえておけば十分です。

本番の出題傾向や問われ方に触れられる

本番の出題傾向や“問われ方”に触れられるのも、模試の大きなメリットです。スクールによっては「的中率が高い」と謳う模試もあり、「模試と似た問題が本番で出た」という口コミも見かけます。

ただし、的中率はあくまで各社の実績・傾向としてとらえ、「これさえやれば本番も同じ問題が出る」と過信しないことが大切です。模試の本当の価値は、的中そのものよりも、自分の思い込みで偏ってしまった対策を軌道修正できる点にあります。「ここは出ないだろう」と勝手に切り捨てていた論点が、実は頻出だった――こうしたズレに気づけるのが模試です。

1科目あたりの解く順番と時間配分を練習できる

社労士の試験では、次のような失敗をする受験生が多く見られます。

  1. 前半の科目で必要以上に時間を使いすぎてしまう
  2. 後半に時間が足りなくなり、焦りが出る
  3. 本来は得点できたはずの基本問題まで落としてしまう

模試を本番形式で受けると、「1科目あたり何分で解くか」「どの科目から手を付けるか」という時間配分の感覚を、体で覚えられます。あらかじめ「1問○分」と決めていても、本番では予定どおりに進まないもの。だからこそ、模試で実戦形式に慣れて、自分なりの解く順番と時間配分の戦略を作っておきましょう。

会場の臨場感に慣れ、本番でいつも通り力を出せる

本番の試験会場の雰囲気や臨場感を味わえるのも、模試を受けるメリットです。本試験には、あなたと同じく合格を目指す受験生が大勢集まります。その独特の空気に飲まれて、必要以上に緊張し、本来の実力を出せなかった――という人は少なくありません。

模試で一度その雰囲気を経験しておくと、本番でもいつも通り落ち着いて問題を解きやすくなります。開始時間や休憩時間を本試験と同じに設定している模試も増えていますので、見直しの時間の使い方や休憩の過ごし方まで、本番さながらにシミュレーションできます。

模試で見えた弱点や足切りリスクを、最終的にどう克服していくか――その全体像は、合格に必要な得点や足切りの考え方をまとめた社労士の合格率と合格基準のしくみもあわせて読むと、より立体的に理解できますよ。

社労士の模試を受けるデメリットと注意点|費用・1日拘束・珍問への向き合い方

本番に向けた実戦演習ができ、出題傾向もつかめる――模試にはたくさんのメリットがあります。もちろん、模試を受けなければ合格できないわけではありませんが、弱点把握や本番慣れの面で得られるものは大きく、多くの受験生にとって有力な手段といえます。とはいえ、模試にもいくつかのデメリットや注意点があります。これから受ける予定の方は、ここも押さえておきましょう。

一定の受験料がかかる|回数を増やすほど負担が大きい

模試は本試験と同じで、受験するには一定の受験料がかかります。そのため、回数を増やすほど金銭的な負担も大きくなるのがデメリットです。受験料はスクールや年度、模試の種類(中間模試・公開模試・セット申込など)によって異なり、料金やキャンペーンの内容も改定されることがあります。具体的な金額や割引の有無は、申し込み前に必ず各公式サイトで最新の情報を確認してください。

「無料の模試はないの?」と気になる方もいるでしょう。お試し模試や無料の体験版を用意しているスクールもありますが、その有無や内容は年度・スクールによって変わります。「無料模試は一切ない」と決めつけず、気になるスクールの最新情報をチェックしてみるのがおすすめです。

受験で丸1日が拘束される

働きながら受験する人でも参加しやすいよう、模試は基本的に土日に実施されます。そして本試験と同じ時間で行われるため、受験すると丸1日が拘束されるのもデメリットです。

社労士本試験の時間割は、おおむね次のように設定されています(年度により細部が変わることがあるため、目安としてご覧ください)。

事項 午前(選択式試験) 午後(択一式試験)
着席時間 10:00 12:50
注意事項の説明・試験開始準備 10:00~10:30(30分) 12:50~13:20(30分)
試験開始時間 10:30 13:20
退室禁止時間 10:00~11:10、11:40~11:50 12:50~14:10、16:40~16:50
退室可能時間 11:10~11:40(30分) 14:10~16:40(150分)
試験終了時間 11:50 16:50

模試でも午前の着席から午後の終了まで拘束されますので、普段は仕事で忙しく、土日を大切にしたい社会人にとっては少々ハードに感じるかもしれません。だからこそ、闇雲に受けるのではなく、後述する「受ける回数の目安」を意識して、効果が出る受け方を選びたいところです。

※上記の時間割は一般的な目安です。受験する年度の正確な試験時間・着席時間・退室可能時間などは、社会保険労務士試験オフィシャルサイト(試験センター)の最新の受験案内で必ず確認してください。

珍問・捨て問に引っ張られやすい

社労士に限らず、資格試験では“捨て問”と呼ばれる問題に出会うことがあります。捨て問とは、正答率が極端に低く、合否への影響が相対的に小さいと考えられる難問・奇問のこと。多くの受験生が解けないため、ここで差はつきにくい、という位置づけの問題です。模試も本試験の傾向に寄せて作られるため、同じように難易度の高い珍問が含まれることがあります。

注意したいのは、「模試で出た問題は全部本番でも出る」と考えて、珍問の対策に時間をかけすぎてしまうこと。捨て問にこだわると、本来確実に得点すべき頻出論点の対策がおろそかになるおそれがあります。気になってしまう人は、後述の復習の優先順位を意識して、珍問の深追いは避けましょう。

結果が悪いと自信を失いやすい

模試の結果が振るわず、「本当に自分は合格できるのだろうか…」とモチベーションが下がってしまう人もいます。学生時代以来テストから遠ざかっていた社会人ほど、模試とわかっていても緊張し、結果に動揺しがちです。

ですが、模試は“現時点の弱点を洗い出す道具”です。結果が悪いということは、本番までに直すべき場所が見つかったということ。点数や判定そのものではなく、「どこを間違えたか」「次に何を復習するか」に意識を向ければ、悪い結果ほど次に活きます。模試はメンタルを削るためでなく、伸びしろを見つけるために使いましょう。

社労士の模試はどこがおすすめ?|TAC・大原・LEC・アガルートなど主要スクール比較

「社労士の模試、どこのを受ければいいの?」と迷う方は多いですよね。実績のある大手の予備校・スクールが作っている模試なら、本試験のレベルとボリュームをしっかり体感できます。ただし「どこが一番いい」と一律に決まるわけではなく、各社で“強み”が少しずつ違うので、自分の目的(基礎固め/本番再現/直前の総仕上げ/復習重視 など)に合うものを選ぶのが失敗しないコツです。

下の表は、各社の模試の特徴を「どんな人に向くか」という用途別の視点で整理したものです。「特徴」は各社が公表している内容にもとづく事実情報を中心にまとめ、「向いている人」は筆者の用途別の見立て(主観的な目安)です。事実と主観を分けて読んでくださいね。なお、実施時期・回数・料金・会場・自宅受験の可否・的中率などは年度によって変わり、各社の公表内容も更新されるため、申し込み前に各公式サイトで最新情報を必ず確認してください(この記事の比較は作成時点の情報です)。

予備校・スクール 社労士の模試の特徴(各社公表内容ベース) 向いている人(用途別の目安)
資格の学校TAC 中間模試と公開模試の2段構えで、基礎力の確認から本番レベルの実戦まで段階的に取り組める。会場受験の選択肢も用意されている 基礎から段階的に仕上げたい人・会場受験で本番再現したい人
資格の大原 解説がていねいで基礎論点の確認に使いやすい。自宅受験にも対応している 解説重視・復習をていねいに進めたい人・自宅で受けたい人
LEC東京リーガルマインド 本試験レベルを意識した問題作りで、的中率の実績をアピールしている(的中率は各社の自社公表値・年度で変動) 実戦的な本番シミュレーションを重視したい人
アガルート 全問オリジナルで、出題されやすい論点を反映していると公表。日程の自由度が比較的高い 直前期の総仕上げに使いたい人・日程を自由に選びたい人
ユーキャン 模試から採点・復習までテンポよく進められる構成 復習のしやすさを重視する人・基礎力を固めたい人
スタディング オンライン完結で受けやすい構成 スキマ時間中心で学習している人・手軽に実力チェックしたい人

※スクールの開講・閉講状況は変わります。過去には i.D.E.社労士塾のように閉塾したスクールもあり、フォーサイトのように社労士以外の講座に閉講があった例もあります。最新の実施状況は各公式サイトでご確認ください。

申し込み前のチェックは、各スクールの公式サイトで「①その年度の模試の実施有無と名称」「②回数・実施日・申込締切」「③料金とセット割引の有無」「④会場受験・自宅(Web)受験の対応」「⑤解説講義や成績表など復習サポートの内容」の5点を見ておくと、抜け漏れなく比較できます。本記事の比較は作成時点の一般的な傾向であり、最終判断は必ず公式の最新情報で行ってくださいね。

失敗しない模試選びのチェックポイント

どの模試にするか決め切れないときは、次の観点で比べてみると選びやすくなります。

  • 会場受験ができるか/Web・自宅受験のみか……本番の臨場感を重視するなら会場受験ありを選びたい
  • 解説講義や解説動画など、復習サポートが充実しているか……間違えた論点を講師の解説で理解し直せると定着が早い
  • 個別成績表(弱点分析)の見やすさ・詳しさ……どの科目で何点落としたかが一目でわかると弱点対策に直結する
  • 難易度・予想論点のスタイル……基礎重視か本試験レベル重視かは各社で傾向が違う
  • 中間+公開のセット申込や、複数回の割引があるか……回数を受ける予定なら申込方法でコストが変わる(セットでのご利用が割安になることもある)

スクールの受講生であれば、その学校の模試を優先して受けると教材や講義との相性がよく、復習もスムーズです。独学の人は、上のチェックポイントで「自分に必要な要素」を満たす模試を1つ選び、必要なら最後の総仕上げにもう1社を組み合わせる、といった使い方がおすすめです。

なお、模試はあくまで学習全体の一部です。日々の勉強の進め方そのものを見直したい方は、社労士の勉強法・学習の進め方ガイドもあわせてご覧ください。模試を“どの勉強の上に乗せるか”がはっきりすると、受ける効果も高まります。

社労士の模試は何回・いつ受ける?|受験回数の目安と受けるタイミング

「模試って何回受ければいいの?」「いつ受けるのがベスト?」――これも受験生からよく出る疑問です。結論を先に言うと、回数の目安は2〜3回、受ける時期は直前期が一つの基本形です。ただし、最適な回数や時期は学習の進み具合によって変わるので、目安として読んでくださいね。

受験回数の目安は2〜3回

模試は実力チェックや本番慣れに役立ちますが、受験回数に比例して実力が伸びるわけではありません。闇雲に回数を増やしても、復習や解き直しを徹底しなければ意味は薄いのです。むしろ回数が多いほど費用も拘束時間も増えていきます。

そのため、まずは同じスクールで中間模試と公開模試の2回を受けるだけでも十分です。「2回だと少し不安…」という方は、最終の総仕上げにもう1回追加して、計3回を目安にするとよいでしょう。多くても4回程度にとどめ、それ以上に増やすより、1回ごとの復習の質を高めるほうが効果的です。

なお、独学の人と、予備校に通っている(受講している)人とでは、おすすめの回数が少し変わります。独学の人ほど、自分の実力を客観的に測る機会が少ないので、模試を実力チェックの基準点として活用する価値が大きくなります。逆に、講義や答練(演習)で実力を測る機会が多い受講生は、模試を“本番再現”に絞って受ける、という考え方もできます。

受けるタイミングは直前期が基本

受ける時期は、主要科目を一通り学習し終えた段階=直前期が基本です。一般的には、全体の理解度を確認する模試(中間模試にあたるもの)を少し早めに、本番レベルで仕上がりを測る公開模試を直前期に、という二段構えで組むと流れがよくなります。

ただし、開催スケジュールはスクール・年度によって異なります。中間模試・公開模試の実施日や申込締切、Web受験の登録期限などは各公式サイトで最新の日程を確認し、自分の学習計画に合わせて予定を組んでください。「主要科目が全然終わっていないのに、日程が早いから受ける」と無理に合わせると、ただ打ちのめされるだけで終わりがちです。自分の仕上がりと模試の日程をすり合わせることが大切です。

模試で本番のリハーサルをしたあと、直前期に何を優先して仕上げるか――その具体的な動き方は、社労士の直前対策・直前期の過ごし方もあわせて読むと、模試後の動きがクリアになりますよ。

会場受験と自宅受験はどっちがいい?|本番再現のための選び方

多くの模試は、予備校などの会場受験のほか、都合に合わせて自宅受験(Web受験)も選べます。「どちらで受けるべき?」と迷ったときの考え方を整理しておきましょう。

結論としては、本番再現を重視するなら会場受験がおすすめです。会場ならではの臨場感のなかで、厳密に時間を計りながら解くことで、本番に近い環境を体験できます。周囲の受験生の存在、独特の緊張感、休憩時間の使い方まで含めて“慣れておける”のが会場受験の強みです。会場受験を選べる模試かどうかは、選ぶ際の大きなポイントになります。

一方の自宅受験(Web受験)は、日程の自由度が高く、移動の負担がないのがメリットです。会場が遠い、その日の都合が合わない、という人には現実的な選択肢になります。ただし、自宅だとどうしても集中環境の確保や時間管理が甘くなりがちです。スマホやテレビが目に入る環境では、本番の緊張感は再現しにくいですよね。

自宅で受けるなら、有料の自習室など静かな環境を使い、本番と同じ時間割で厳密に時間を計って解くのがおすすめです。途中で中断したり、わからない問題をその場で調べたりしてしまうと、模試の意味が大きく薄れてしまいます。本番のつもりで一気に解き切る――この一点を守るだけで、自宅受験でも効果はぐっと上がります。

なお、会場の数や自宅受験(Web受験)の可否、答案の郵送・Web提出の方法などは、スクールや年度によって異なります。「近くに会場があるか」「自宅受験に対応しているか」は、申し込み前に各公式サイトで確認しておきましょう。

社労士の模試の活用法|“受けっぱなし”にしない復習と解き直しの手順

ここまで何度かお伝えしてきたとおり、模試はただ受験すれば良いというものではありません。受けたあとの復習こそが本番の合格に直結します。せっかく丸1日を使って受けるのですから、その1日を無駄にしないために、活用法を押さえておきましょう。

模試を最大限活かすための基本動作は、次のとおりです。

  • 初めて見る問題を読み込み、選択肢から論点を見出して解答する訓練として使う
  • あとで答え合わせができるよう、自分の解答を問題用紙に控えておく
  • 模試が終わったら時間を空けず、できるだけ早く答え合わせをしてミスや苦手分野を確認する
  • 1〜2週間あけてから、もう一度本番の時間で一気に解き直し、定着を確認する

この流れのなかでも、とくに大事なのが復習の優先順位です。間違えた問題・解けなかった問題のうち、重要度の高い頻出論点から優先して復習しましょう。前述したように、捨て問・珍問の深追いは避けるのが鉄則です。「全部復習しなきゃ」と抱え込むと時間が足りなくなるので、配点と頻出度を意識して取捨選択してください。

そして、成績表の使い方も“順位を見て終わり”では不十分です。「どの科目で何点落としたか」を弱点マップとして読むこと。基準点(足切り)に近い科目があれば、そこが最優先の対策ポイントです。模試で見つけた穴を、日々の勉強のなかで一つずつふさいでいく――この往復ができて初めて、模試は“受ける価値のある道具”になります。

模試の結果がボロボロだったときの立て直し方

模試で思うように点が取れず、「もうダメかも…」と落ち込んでしまうことはあります。でも、ここで覚えておいてほしいのは、模試がボロボロでも、それは“伸びしろが見つかった”ということだという点です。むしろ本番前に弱点が露わになったほうが、対策のしようがあります。

立て直しの手順はシンプルです。まず、点が取れなかった原因を「①知識不足(覚えていない)」「②時間切れ(解き切れなかった)」「③ケアレスミス(わかっていたのに落とした)」の3つに仕分けします。①なら頻出論点の復習、②なら時間配分の練習、③なら見直しの手順づくりと、原因ごとに打ち手が変わるからです。全部まとめて「勉強が足りない」と片付けず、原因を分けて一つずつ潰していきましょう。

模試を受ける時間がない人の最低限プラン

「直前期は過去問で精一杯で、模試を1日かけて受ける余裕がない」という人もいますよね。そんなときは、最低でも公開模試を1回、本番と同じ時間で解くことを優先しましょう。複数回受けられなくても、本番形式を一度通すだけで、時間配分の感覚と弱点の所在はかなり見えてきます。

それも難しければ、自宅受験(Web受験)で時間を計って解くだけでも、やらないよりはずっと効果があります。大事なのは回数の多さではなく、「本番の時間で一度は通しておく」こと。1回でいいから本気で受ける――これが時間のない人の最低ラインです。

本番中の立ち回り|解く順番とわからない問題の飛ばし方

模試は、本番中の“立ち回り”を練習する場でもあります。とくに意識したいのが、解く順番とわからない問題の扱いです。

  • 科目ごとに解く順番と時間配分を決めておく……得意科目から入って勢いをつける、配点の大きい科目を先に固めるなど、自分なりのルールを模試で試す。
  • わからない問題はいったん飛ばす……1問に詰まって時間を溶かすのが一番もったいないパターンです。少し考えてわからなければ印をつけて飛ばし、最後に戻る――この判断基準を模試で体に染み込ませておきましょう。

本番でこうした立ち回りを“ぶっつけ本番”でやろうとすると、まず焦ります。模試のうちに何度か試して、自分に合うやり方を固めておくのが安全です。

模試で見えた弱点を、本番までの限られた時間でどう埋めていくか。その具体的な学習サイクルは社労士の勉強法・学習の進め方ガイドに整理していますので、模試の復習とあわせて活用してくださいね。

まとめ|模試は弱点把握と本番慣れの道具。受けたら必ず復習までやり切る

社会保険労務士(社労士)の模試について、受けるメリット・デメリットから、各社の特徴、回数と時期、会場・自宅の選び方、そして活用法まで見てきました。最後に要点を整理しておきましょう。

  • 模試は合否判定でなく、弱点把握・時間配分・本番慣れのための道具……判定に一喜一憂せず、「どの科目で何点落としたか」を弱点マップとして読む。
  • おすすめは各社の特徴で選ぶ……TAC・大原・LEC・アガルートなど大手であれば大きな失敗はない。会場受験の有無・解説の充実度・成績表の見やすさで選び、実施時期/料金/会場は公式で最新を確認する。
  • 回数は2〜3回が目安・会場受験で本番再現……多くても4回程度にとどめ、1回ごとの復習の質を高める。直前期の日程を学習進度に合わせて組む。
  • 受けたら必ず復習までやり切る……間違えた頻出論点から優先して復習し、解き直しで定着を確認する。模試で見つけた穴を勉強法・直前対策につなげ、足切り回避と総合点の底上げを狙う。

模試は、受けること自体がゴールではありません。模試で見つけた弱点を本番までにふさぐ――そこまでやり切って、はじめて合格に近づきます。大手スクールの多くが模試を実施していますので、自分に合う模試を選んで、ぜひ本番のリハーサルとして活用してくださいね。

よくある質問(FAQ)

Q. 社労士の模試は受けるべきですか? A. 受けるのがおすすめです。模試は、現時点の弱点や足切りリスクのある科目を客観的に把握でき、時間配分や会場の臨場感に慣れる機会にもなります。ただし「受けて満足」では効果が薄いので、受験後の復習までセットで取り組むことが必要です。

Q. 社労士の模試は何回受けるべきですか? A. 2〜3回が一つの目安で、多くても4回程度です。回数を増やすより、1回ごとの復習を徹底するほうが効果的です。独学の人は実力チェックの機会として、受講生は本番再現として活用するなど、学習スタイルに合わせて調整しましょう。

Q. 社労士の模試はTACとLECのどちらを受けるべきですか? A. どちらも実績ある大手で、基礎から段階的に仕上げたいならTAC、本試験レベル・的中率重視で実戦的に試したいならLEC、という選び方が目安になります。会場受験の有無や日程は年度で変わるため、最終的には各公式サイトの最新情報で比較してください。

Q. 社労士の模試は自宅で受験できますか? A. 多くのスクールが自宅受験(Web受験)に対応していますが、可否はスクール・年度によって異なります。自宅で受ける場合は、静かな環境で本番と同じ時間割で厳密に時間を計り、本番のつもりで一気に解き切るのがおすすめです。

これから模試を本番のリハーサルとして使う方は、まず社労士の勉強法・学習の進め方ガイドで日々の学習の軸を固め、模試後は社労士の直前対策・直前期の過ごし方で仕上げの動き方を確認してみてください。資格全体の流れから見直したい方は社労士|資格の全体像と学習ロードマップもあわせてどうぞ。模試を“点”で終わらせず、学習全体の流れのなかに位置づけていきましょう。

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この記事を書いた人

西俊明(トシゾー)のアバター 西俊明(トシゾー) 中小企業診断士/AI実践戦略士/IT講師・著者

中小企業診断士/AI実践戦略士(商標出願中)/IT講師・著者。富士通で17年間、IT製品の営業・マーケティングに従事した後、独立。ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者試験など、情報処理技術者試験の学習法・過去問解説を中心に発信しています。著書に『改訂7版 ITパスポート最速合格術』など。

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