社労士の平均受験回数は何回?合格まで何年かかるかをデータで解説

社労士は何年かかる?平均受験回数

「社労士試験って、平均で何回くらい受けて受かるんだろう」「自分はもう何度も落ちているけれど、これは普通なのか」——社労士を目指していると、合格までの受験回数や“何年かかるのか”が、勉強を続けるかどうかにも関わる大きな不安になりますよね。

先に結論からお伝えします。社労士の平均受験回数には、国や試験センターがまとめた公式統計は存在しません。よく目にする「平均3〜4回前後」「合格まで複数年」という数字は、各資格スクールが合格者にとったアンケートなどをもとにした“目安”として見るのが安全です。だから、その数字そのものに一喜一憂しすぎる必要はありません。

一方で、合格率は公式に公表されています。直近の第57回(令和7年度)社会保険労務士試験は、受験者43,421人、合格者2,376人、合格率5.5%でした。つまり“1回で受かる人のほうが少数派”という構造そのものは、数字でもはっきり裏づけられています(最新情報は必ず公式発表でご確認ください)。

この記事では、平均受験回数の目安と「公式統計がない」という前提、合格まで何年かかるか、一発合格の割合、受験回数が長期化する理由、そして次の受験で合格に近づくための立て直し方まで整理します。社労士試験の全体像から確認したい方は、社労士|資格全体ガイドとキャリアもあわせてどうぞ。

なお、この記事では合格率や受験回数について解説しますが、社労士試験の勉強法をまとめた市販の書籍を、クレアールが無料で配布する取り組みを行っています(配布条件は提供元の案内をご確認ください)。受験ノウハウを知る一冊として、よければ参考にしてみてください。

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目次

結論|社労士の平均受験回数は『目安3〜4回』、ただし公式統計はない

最初に、いちばん大事なことから整理します。

『平均受験回数』に国の公式統計は存在しない(スクールの合格者アンケート等が出所)

社労士の平均受験回数を調べると、「3回」「4回」「2〜3回で合格者が多い」など、いくつかの数字が出てきます。ただし、社会保険労務士試験の公式発表では、受験回数別の合格率や全受験者の平均受験回数は公表されていません。

そのため、平均受験回数はあくまで資格スクールや通信講座、予備校などが実施した合格者アンケートの目安です。調査対象が「合格者」や「受講生」に偏るため、全受験生の実態そのものとはズレる可能性があります。

ここを誤解すると、「平均より多いから自分は向いていない」と必要以上に落ち込んでしまいます。平均は参考にはなりますが、あなたの合格可能性を決める数字ではありません。

目安は3〜4回前後・合格者は2〜3回での合格が中心という調査が多い(あくまで目安)

資格スクールや通信講座が公表する合格者アンケートでは、社労士試験の合格者について「2〜3回目までに合格した人が比較的多い」「平均すると3〜4回前後」という傾向が紹介されることがあります。ただし、これらは調査主体・対象年・回答者数がそれぞれ異なる民間調査であり、数値には幅があります。あくまで目安として、合格まで2〜4年程度を見ておく人が多い、という感覚でとらえてください。

ただし、初学者か法律学習の経験者か、働きながらか専念できるか、独学か通信講座を使うかによって必要な回数は変わります。受験回数の平均だけを見ても、勉強時間・学習方法・過去問対策の質までは分かりません。

つまり、「3〜4回で受かるべき」と考えるより、「社労士は複数回受験になりやすい難易度の資格」と捉えるほうが現実的です。平均受験回数は、焦るための数字ではなく、学習計画を立てるための目安として使いましょう。

一発合格は少数派=複数年かけて受かるのが“ふつう”という構造(10回以上の人もいる)

社労士試験に一発合格する人はいますが、全体としては少数派と考えたほうがよいでしょう。回数別の公式統計はないため正確な一発合格率は断定できませんが、合格率が5〜7%前後で推移する難関試験である以上、初回で合格できる人は限られます。

実際には、2回目、3回目で合格する人もいれば、5回以上、10回以上受験して合格する人もいます。中には「社労士試験10回目」「20回目」という体験談もありますが、それは平均像というより、年1回試験であることや足切り制度の厳しさが表れたケースです。

大切なのは、受験回数そのものより「なぜ不合格だったのか」を毎年切り分けることです。同じ勉強を続けるだけでは回数が増えやすく、原因を直せば次の1回で合格に近づける可能性があります。

この記事で分かること(年数・合格率・一発合格率・長期化要因・立て直し・受験資格)

この記事では、社労士の平均受験回数を「公式統計ではない目安」として整理したうえで、合格まで何年かかるかを年1回試験と勉強時間から考えます。さらに、直近の合格率や過去の合格率推移、一発合格の割合に関する注意点も解説します。

また、長期化しやすい原因として、選択式の足切り、科目数の多さ、法改正、働きながらの勉強時間不足などを見ていきます。最後に、回数別の立て直し方と受験資格も確認するので、今のあなたが次に何を変えるべきかを判断しやすくなるはずです。

社労士の合格まで何年かかる?|年1回試験と勉強時間1000時間からの逆算

「結局、何年かかるの?」という疑問には、試験の仕組みから逆算すると見当がつきます。

試験は年1回(例年8月)=受験回数がそのまま“かかる年数”に近い

社会保険労務士試験は、例年8月に年1回実施されます。正確な試験日程や申込期間は年度ごとに変わるため、必ず社労士試験オフィシャルサイトなどの公式情報で確認してください。

年1回しか受験機会がないため、1回不合格になると次の本試験は基本的に翌年です。つまり、3回目で合格した人は、準備開始時期にもよりますが、受験回数ベースでは2〜3年程度かかっていることが多いです。

ここが、年に複数回受けられる資格試験との大きな違いです。1点差の不合格でも次は来年になるため、社労士は受験回数と合格までの年数が結びつきやすい試験といえます。

合格に必要な勉強時間は目安800〜1,000時間以上=働きながらだと1年では厳しいことが多い

社労士試験の勉強時間は、一般に800〜1,000時間以上が目安として語られることが多いです。ただし、これは公式に定められた必要時間ではなく、資格スクールや合格者の学習経験をもとにした目安です。

たとえば1,000時間を1年で確保するには、週あたり約19時間の勉強が必要です。平日は仕事後に1〜2時間、休日にまとまった時間を取る生活を、かなり安定して続ける必要があります。

働きながら受験する場合、繁忙期、家庭の予定、体調不良などで計画どおり進まないこともあります。そのため、初学者が1年で合格を狙うことは可能でも、現実には2年計画や複数年計画になる人が多いです。社労士の勉強時間や科目別の進め方を詳しく見たい場合は、社労士の勉強法も参考にしてください。

『1000時間』の根拠と注意点=必要量は人により幅・時間より“継続と中身”が効く

「社労士は1,000時間必要」とよく言われますが、単に机に向かった時間を積み上げれば合格できるわけではありません。テキストを読んだだけの1時間と、過去問を解いて間違いを分析した1時間では、合格に近づく密度が違います。

法律学習の経験がある人、労務管理や社会保険の実務に触れている人、行政書士など関連資格の勉強経験がある人は、理解が早い場合があります。一方で、初めて法律を学ぶ人は、労働基準法や労働者災害補償保険法、雇用保険法などの用語に慣れるまで時間がかかりやすいです。

大事なのは、「何時間やったか」だけで安心しないことです。過去問で得点につながっているか、選択式の基準点を割っていないか、知識が直前期まで維持できているかを確認しながら進めましょう。

『平均3〜4回』なら合格まで3〜4年が一つの目安/隙間時間を使った年間スケジュールで短縮も

平均受験回数を3〜4回前後と見るなら、合格まで3〜4年程度を一つの目安として考えることができます。ただし、受験準備をいつ始めたかによって、実際の勉強期間はもう少し短くなることもあります。

たとえば、1年目は全体把握、2年目は過去問演習と弱点補強、3年目は得点安定と選択式対策に集中する流れです。このように複数年で計画すると、毎年ゼロからやり直すのではなく、知識を積み上げやすくなります。

一方で、通勤時間、昼休み、家事の合間などの隙間時間を活用できる人は、学習量を前倒しできます。短い時間でも毎日問題に触れると、忘却を防ぎやすく、結果として受験回数を減らせる可能性があります。

短期合格する人もいる=年数は“勉強の質×量”で大きく変わる

社労士試験は難易度の高い資格ですが、短期合格する人もいます。法律知識がある、学習時間を多く確保できる、教材を絞って過去問を徹底できるなど、条件がそろうと1回目で合格する可能性もあります。

ただし、「何ヶ月で取れるか」は人によってかなり差があります。数ヶ月で合格した体験談は参考になりますが、同じ生活環境や学習背景ではないことが多いです。

あなたに必要なのは、他人の最短合格記録ではなく、自分の生活の中で合格基準に届く計画です。短期合格を狙う場合ほど、科目ごとの優先順位、アウトプット量、直前期の復習サイクルを早めに固めましょう。

データで見る社労士の合格率と一発合格の割合|“1回で受かる人”は少数派

平均受験回数そのものに公式統計はありませんが、その背景にある合格率は公式データで確認できます。数字を正しく知ることが、戦略の出発点になります。

直近の合格率は5〜7%前後(第57回/令和7年度=5.5%・受験43,421人/合格2,376人)

社労士試験の難易度を客観的に見るうえで、まず確認したいのが公式の合格率です。第57回(令和7年度)社会保険労務士試験は、受験者43,421人、合格者2,376人、合格率5.5%と公表されています(出典:厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会試験センター発表)。前年の第56回(令和6年度)の6.9%からは1.4ポイント下がっており、年度によって合格率が動くこともわかります。

以下は、近年の合格率・受験者数・合格者数の推移を整理したものです。数値は厚生労働省および社会保険労務士試験オフィシャルサイト(試験センター)の公表資料に基づいていますが、最新の確定情報は必ず公式発表で確認してください。

回・年度 受験者数 合格者数 合格率
第57回(令和7年度) 43,421人 2,376人 5.5%
第56回(令和6年度) 43,174人 2,974人 6.9%
第55回(令和5年度) 42,741人 2,720人 6.4%
第54回(令和4年度) 40,633人 2,134人 5.3%
第53回(令和3年度) 37,306人 2,937人 7.9%
第52回(令和2年度) 34,845人 2,237人 6.4%
第51回(令和元年度) 38,428人 2,525人 6.6%
第50回(平成30年度) 38,427人 2,413人 6.3%
第49回(平成29年度) 38,685人 2,613人 6.8%
第48回(平成28年度) 39,972人 1,770人 4.4%

「令和7年の平均点」を探している人もいますが、社労士試験では平均点だけでなく、選択式・択一式の総得点基準と科目別の基準点を見ることが重要です。平均点や受験者集計は予備校データとして出ることもあるため、合否判断では公式の合格基準を優先しましょう。

過去10年も概ね4〜8%・平均6%前後=難関の客観的事実(年度変動あり)

近年の合格率を見ると、年度によって上下はありますが、おおむね4〜8%台で推移しています。平均すると6%前後で、社会保険労務士が難関資格といわれる理由は、数字から見ても自然です。

ただし、合格率だけで「自分には無理」と決める必要はありません。合格率は全受験者を分母にした数字であり、十分な学習を継続できた人、過去問を分析した人、直前期に全科目を維持できた人だけの数字ではないからです。

合格率は難易度を知るための事実として受け止めつつ、自分の得点を合格基準にどう近づけるかを考えることが大切です。公式データの最新値は、試験センターや厚生労働省の発表を確認してください。

一発合格率は数字に幅があり“低い”が共通=回数別の公式統計はないと明記

社労士試験の一発合格率についても、国の公式統計は確認できません。資格スクールの合格者アンケートでは、合格者のうち初回受験者が一定割合いると紹介されることがありますが、調査対象や集計方法によって数字に幅があります。

よくある誤解は、「スクールの合格者アンケートで一発合格者がいる=全受験者の一発合格率も高い」と考えてしまうことです。実際には、アンケートは合格者だけ、または特定講座の受講生だけを対象にしていることが多く、全体の受験者分布とは一致しません。

したがって、一発合格の割合は「正確な公式数値はないが、少数派と見るのが現実的」という整理が安全です。1回目で受からなかったとしても、それだけで社労士への適性がないとはいえません。

合格者の年代は30〜40代が中心=働きながら複数年かけて合格する人が多い実態

社労士試験の合格者は、30代から40代の社会人層が中心になりやすい傾向があります。仕事で労務管理、社会保険、労働法に関わる中で資格取得を目指す人も多く、働きながら受験するケースが少なくありません。

働きながらの受験では、勉強時間を毎日安定して確保することが難しくなります。そのため、初回で合格するよりも、複数年かけて知識を定着させながら合格を目指す人が多くなりやすいです。

何回も不合格が続くと孤独に感じるかもしれませんが、社労士試験はそもそも社会人受験生が多い試験です。つらさを感じている場合は、立て直し方をまとめた社労士に受かる気がしない・諦めそうな人へも参考にしてください。

なぜ受験回数が増えるのか?|社労士試験が長期化する5つの要因

「ちゃんと勉強しているのに、なぜ回数が増えるんだろう」——これには、意志の弱さではなく構造的な理由があります。

選択式の“足切り(基準点割れ)”で総得点が足りても1点に泣く=17の基準を全部クリア

社労士試験が長期化しやすい大きな理由の一つが、選択式と択一式それぞれに合格基準があることです。総得点が合格ラインに近くても、特定科目で基準点を割ると不合格になる可能性があります。

社労士試験では、選択式の総得点と各科目、択一式の総得点と各科目という複数の基準をクリアする必要があります。年度によって補正が行われる場合もありますが、受験生側から見ると「1点に泣く」展開が起きやすい試験です。

そのため、得意科目で高得点を取るだけでは足りません。全科目で基準点を下回らないよう、苦手科目を放置しない対策が必要です。

10科目超の膨大な暗記量と毎年の法改正・通達の追いかけ

社労士試験は、正式な試験科目としては労働関係・社会保険関係の複数科目で構成されています。教材や講座では、労働基準法、安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、労務管理その他の労働に関する一般常識など、10分野前後に分けて学習することが多いです。

さらに、法律系資格であるため、毎年の法改正や通達、制度変更への対応が欠かせません。過去に覚えた知識が翌年度もそのまま使えるとは限らない点が、受験回数を増やす要因になります。

「何回やっても覚えられない」と感じるのは、あなたの記憶力だけの問題ではないことが多いです。範囲が広く、似た制度が多く、数字や要件も変わるため、復習の仕組みを作らないと知識が抜けやすい試験です。

科目別の合格基準があり“捨て科目”が作れない=薄く広くでは届かない

社労士試験では、科目別の合格基準があるため、完全な捨て科目を作りにくいです。得意科目で合計点を稼いでも、苦手科目で基準点割れをすると合格が遠のきます。

一方で、すべての科目を浅く読むだけでは、本試験の出題に対応できないこともあります。つまり、「捨てない」ことと「薄く広くやる」ことは同じではありません。

必要なのは、各科目で最低ラインを確保しつつ、得点源にできる科目を伸ばす配点設計です。過去問でよく出る論点、法改正で狙われやすい論点、選択式で穴になりやすい用語を分けて対策しましょう。具体的な進め方は社労士の勉強法を参考にしてください。

多くが働きながら受験=勉強時間の確保が難しく停滞しやすい(覚えても抜ける)

社労士受験生の多くは、仕事や家庭と両立しながら勉強しています。忙しい時期が続くと、予定していた勉強時間を確保できず、学習が止まってしまうことがあります。

社労士試験は出題範囲が広いため、数週間離れると以前覚えた知識が抜けやすいです。特に年金科目や社会保険科目は、制度のつながりを理解する前に暗記だけで進めると、何度も覚え直すことになりがちです。

停滞を防ぐには、毎日長時間やることより、短時間でも全科目に触れ続けることが有効です。隙間時間で選択式の用語確認、休日に択一の過去問演習というように、学習の役割を分けると継続しやすくなります。

1年に1回しか挑戦できない=1点足りなくても“次は来年”で回数が伸びる

社労士試験は年1回なので、不合格になると次の挑戦は翌年になります。たとえ総得点であと1点、選択式の1科目であと1点だったとしても、受験回数としては1回増えます。

この構造が、平均受験回数を押し上げる大きな理由です。短期間で何度も受け直せる試験と違い、失敗をすぐ本番で修正できません。

だからこそ、本試験後の振り返りが重要です。不合格通知の得点、模試の科目別結果、過去問の正答率を使って、次の1年で何を変えるかを早めに決めましょう。

受験回数を減らすには?|回数別・“あと1年”を短くする立て直しの考え方

回数を減らす——つまり次の1回を最後にするために、まずやるべきことは決まっています。

まず過去問で“現在地(基準点との差)”を可視化する=感覚で勉強しない

受験回数を減らすために最初にやるべきことは、過去問で現在地を可視化することです。「かなり勉強した」「去年より分かる気がする」という感覚だけでは、合格基準との差が見えません。

科目ごとに、択一で何点取れているか、選択式で基準点割れしやすい科目はどこかを確認しましょう。総得点だけでなく、科目別の最低ラインを超えているかを見ることが大切です。

過去問は、単に答えを覚えるための教材ではありません。出題意図、問われ方、ひっかけのパターンを理解することで、本試験の得点に直結しやすくなります。

回数別の見直し:初回=基礎定着/2回目=過去問分析と弱点補強/3〜5回目=学習法を疑う/6回目以降=続ける・休む・環境を変える

初回受験の場合は、まず全科目の基礎を一通り定着させることが優先です。最初から細かい論点に深入りしすぎると、全体像がつかめないまま本試験を迎えやすくなります。

2回目の受験では、去年の不合格原因を具体的に分析しましょう。過去問の正答率が低い科目、選択式で基準点割れした科目、法改正への対応が薄かった科目を補強することが中心です。

3〜5回目になっている場合は、学習法そのものが固定化していないかを疑う時期です。毎年同じテキストを読み、同じ時期に失速し、同じ科目で落としているなら、勉強時間ではなく方法を変える必要があります。

6回目以降の場合は、続けるか、いったん休むか、環境を変えるかを冷静に考えてよい段階です。独学から通信講座へ切り替える、勉強会や模試を活用する、受験年度を1年空けて生活を整えるなど、選択肢は一つではありません。

科目を捨てず足切り回避を最優先に配点設計/アウトプット比率を上げ模試で傾向を可視化

社労士試験では、科目を捨てる戦略はリスクが高いです。選択式・択一式ともに合格基準があるため、苦手科目でも最低限の得点を取りにいく必要があります。

学習が長期化している人ほど、インプットに偏っていることがあります。テキストを読む時間が長いのに点数が伸びない場合は、過去問、答練、模試などのアウトプット比率を上げると改善することがあります。

模試は、順位を見るためだけではなく、弱点を可視化するために使いましょう。どの科目で時間が足りないか、どの問題形式で迷うか、どの法律の知識が定着していないかを確認する材料になります。

受かる人は全科目バランス・過去問を出題意図まで・直前期に復習サイクル/落ちる人は得意科目偏重

社労士試験に受かる人は、全科目のバランスを崩しにくい傾向があります。得意科目を伸ばすだけでなく、苦手科目で基準点割れしないよう、最低ラインを丁寧に固めています。

また、過去問を解くときに、正解肢だけでなく不正解肢の理由まで確認する人が多いです。単に「答えを覚えた」状態では、少し問われ方が変わっただけで対応できないことがあります。

一方で、落ちる人は得意科目に偏ったり、直前期に復習範囲が広がりすぎたりしがちです。直前期は新しい知識を増やすより、合格に必要な知識を落とさない復習サイクルを優先しましょう。

独学で伸び悩むなら通信講座で“戦略”を借りるのも選択肢(向く人/向かない人・教材は復習しやすさ)

独学でも社労士試験に合格する人はいます。費用を抑えられ、自分のペースで進められる点は大きなメリットです。

ただし、何年も同じところで伸び悩んでいるなら、通信講座や予備校で戦略を借りるのも選択肢です。特に、法改正対策、選択式対策、直前期の優先順位づけが苦手な人は、カリキュラムがあるほうが進めやすい場合があります。

通信講座を選ぶときは、講義の分かりやすさだけでなく、教材の復習しやすさ、過去問演習の量、スマホ学習のしやすさを見ましょう。あなたの生活の中で継続できる教材かどうかが、受験回数を減らすうえで重要です。社労士講座を比較したい場合は、社労士の通信講座おすすめ比較も参考にしてください。

社労士の受験資格|そもそも受けられる人・受けられない人

受験回数を数える前に、そもそも自分に受験資格があるかを確認しておきましょう。資格がないまま準備を進めて、申込み直前に気づくと1年を無駄にしかねません。

学歴要件:大卒・短大卒・専門卒など、一定の学歴があれば受験できる

社労士試験の受験資格は、大きく分けて「①学歴」「②実務経験」「③厚生労働大臣が認めた国家試験の合格」の3つで、このうちいずれか1つを満たせば受験できます。

学歴要件では、大卒、短大卒、高等専門学校卒のほか、大学で62単位以上を修得している人や、修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上の専修学校の専門課程を修了した人なども対象になります。

ただし、専門学校については修業年限や課程などの条件が関係するため、「専門卒なら必ず受けられる」と自己判断しないほうが安全です。必ず社労士試験オフィシャルサイトの受験資格を確認しましょう。受験資格の判断を誤ると、せっかく勉強しても申込段階でつまずく可能性があります。

高卒以下・中卒は『実務経験3年以上』または『行政書士など指定の国家資格合格』ルートで受験可

高卒以下や中卒の場合、学歴要件だけでは原則として受験できませんが、社労士試験を受ける道が閉ざされているわけではありません。一定の実務経験3年以上(労働社会保険諸法令に関する事務など)、または行政書士など指定された国家資格の合格によって、受験資格を満たせるルートがあります。

ここでいう実務経験は、試験センターが定める内容に該当する必要があります。単に会社で働いていた年数が3年以上ある、というだけでは足りない場合があります。

行政書士などの資格ルートも、対象資格や証明書類の扱いを公式で確認する必要があります。受験資格は制度変更や運用確認が重要なので、必ず一次情報に当たってください。学歴・実務経験ごとの詳しい条件は、社労士の受験資格をくわしく解説でまとめています。

受験資格は社労士試験オフィシャルサイト(試験センター)で必ず最新を確認・証明書類は早めに準備

受験資格については、ネット記事や体験談だけで判断しないことが重要です。最終的には、社会保険労務士試験オフィシャルサイト、試験センター、受験案内の記載を確認してください。なお、40歳から社労士を目指せるか不安な人もいますが、年齢そのものが受験を妨げるわけではありません。受験資格を満たし、学習時間を確保できるなら、40代以降でも合格を目指す人はいます。

受験資格を証明するためには、卒業証明書、実務経験証明書、資格合格証明書などが必要になる場合があります。書類の取得には時間がかかることがあるため、申込直前に慌てるとリスクがあります。特に実務経験ルートでは、勤務先(退職済みの会社を含む)に証明を依頼する必要があるケースもあり、想定より時間がかかることもあるでしょう。

せっかく勉強しても、書類不備で受験できなければ1年を無駄にしてしまいます。受験資格に不安がある人は、早い段階で詳細を確認しておきましょう。

よくある質問とまとめ|受験回数は“目安”、合否は“やり方”で変わる

最後に、よくある疑問に答えながらまとめます。

社労士は平均何回で受かる?(目安3〜4回・ただし公式統計がない前提)

社労士の平均受験回数は、公式統計としては公表されていません。資格スクールの合格者アンケートなどでは、3〜4回前後が目安として語られることがあります。

ただし、これは全受験者の正確な平均ではなく、調査対象に偏りがある数字です。あなたが平均より多い回数になっているとしても、それだけで合格の可能性がないとはいえません。

社労士試験は年1回で、合格率も5〜7%前後の難関資格です。複数年かけて合格を目指す人が多い試験だと理解して、回数よりも改善点に目を向けましょう。

2回目・3回目の合格率は?(回数別の正確な公式統計はない/合格率自体は5〜7%前後)

「社労士2回目の合格率」「3回目の合格率」を知りたい人は多いですが、回数別の正確な公式統計は確認できません。公式に分かるのは、年度ごとの受験者数、合格者数、合格率などです。

2回目だから受かりやすい、3回目だから不利というより、前年の不合格原因を修正できているかが重要です。過去問の分析、苦手科目の補強、選択式の基準点対策ができていれば、回数に関係なく合格へ近づきます。

逆に、毎年同じ勉強を繰り返しているだけだと、受験回数が増えても得点が伸びないことがあります。回数を重ねた人ほど、勉強量だけでなく勉強方法の見直しが必要です。

何年も受からないのは普通?(合格率からの答え・あなただけではない)

何年も社労士試験に受からないと、「自分だけが取り残されている」と感じるかもしれません。ですが、合格率が5〜7%前後で推移する試験である以上、複数年受験になること自体は珍しくありません。

特に働きながらの場合、1年間で十分な勉強時間を確保できないこともあります。家庭や仕事の事情で学習が中断されると、合格までの年数が延びるのは自然な面もあります。

ただし、「普通だから何もしなくてよい」という意味ではありません。何年も受からない場合は、科目別得点、学習時間、アウトプット量、教材の使い方を見直すタイミングです。つらさの整理は社労士に受かる気がしない・諦めそうな人へも参考にしてください。

『簡単だった』『何回やっても覚えられない』の声は?(人により差・足切りと継続が鍵)

社労士試験については、「簡単だった」という声も「何回やっても覚えられない」という声もあります。これは、受験前の知識、仕事での実務経験、学習時間、教材との相性が大きく違うためです。

大学受験の偏差値や「MARCHレベルかどうか」で単純比較するのも難しいです。社労士試験は、法律知識の理解、広い範囲の暗記、毎年の法改正、選択式の足切り対策が組み合わさった資格試験だからです。

何回やっても覚えられないと感じる場合は、記憶力ではなく復習間隔に原因があることもあります。忘れる前に戻る、過去問で使う、間違えた問題を短い周期で解き直すという仕組みを作ると、定着しやすくなります。

まとめ:回数の平均に一喜一憂せず“原因の切り分け→やり方を変える”で次の1回を最後にする

社労士の平均受験回数は、目安としては3〜4回前後といわれることがありますが、公式統計はありません。正確に分かるのは年度ごとの合格率であり、直近の第57回(令和7年度)は5.5%と公表されています。

一発合格は少数派と考えたほうが自然ですが、1回で受からなかったからといって向いていないわけではありません。社労士試験は、複数年かけて合格する人も多い難関資格です。

大切なのは、平均受験回数に一喜一憂することではなく、自分の不合格原因を切り分けることです。過去問で現在地を確認し、足切り科目をなくし、必要なら独学や教材、通信講座の使い方を変えて、次の1回を最後にする準備を進めましょう。社労士試験の全体像は社労士|資格全体ガイドとキャリア、講座選びは社労士の通信講座おすすめ比較もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

西俊明(トシゾー)のアバター 西俊明(トシゾー) 中小企業診断士/AI実践戦略士/IT講師・著者

中小企業診断士/AI実践戦略士(商標出願中)/IT講師・著者。富士通で17年間、IT製品の営業・マーケティングに従事した後、独立。ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者試験など、情報処理技術者試験の学習法・過去問解説を中心に発信しています。著書に『改訂7版 ITパスポート最速合格術』など。

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