Gemini CLIの使い方|インストールから業務活用まで

Gemini CLI・ターミナルからの業務活用
目次

この記事でわかること

「ターミナルからGeminiを使えるらしいけれど、自社の仕事で何が変わるのかまでは見えていない」——そんな状態で、gemini cli 使い方を調べている人は少なくありません。この記事では、Gemini CLIのインストールから基本操作、業務での使いどころ、料金や権限の注意点までを、実務担当者が社内で試せる順番で整理します。

あわせて、「Gemini CLIは終了したらしい」「Antigravityに変わったのでは」という2026年の動きについても、公式情報をもとに先に交通整理します。うわさに惑わされず、いま自社で使ってよいかを判断できる状態を目指します。

ブラウザでGeminiを使う場合と違い、CLIはローカルのファイル、コード、ドキュメントに近い場所でAIを使えるツールです。あなたの会社で「ちょっとした調査」「コードの理解」「手順書の作成」を増やしていきたいなら、最初から大きな自動化を狙うより、1つのタスクで動きをつかむのが現実的です。

この記事で扱うのは、主に次の内容です。

  • Gemini CLIとは何か、ブラウザ版Geminiと何が違うのか
  • 2026年時点の提供状況(Antigravityへの統合と、いま使える認証方法)
  • Mac、Windows、VSCodeで始めるためのインストール手順
  • ターミナルでの基本的な入力、実行、プロンプトの考え方
  • コード確認、ファイル整理、ドキュメント作成などの業務活用例
  • 料金、API、認証、ローカルファイル権限、データの扱いで気をつけたい点

Gemini CLIは、エンジニアだけの道具に見えますが、実際には「現場の作業をAIに近づける入口」として使えます。あなたが社内のAI活用を任されているなら、まずは小さく触って、向き・不向きを見極めるところから始めるのがよいです。

「CLIは難しそう」で止まっている人へ

「コマンドを間違えたら、社内のファイルを壊してしまいそう」と感じるのは自然です。CLIは画面上のボタンが少ないため、慣れるまではブラウザのチャットより緊張感があります。

ただ、Gemini CLIの入口はそこまで複雑ではありません。あなたが普段ブラウザ版Geminiに入力している指示を、ターミナル上で入力するイメージから始めれば十分です。

大切なのは、最初から「GitHub連携」「MCPサーバー」「エージェント化」まで進めないことです。まずは、ローカルにあるテキストファイルを要約する、コードの意味を説明させる、READMEのたたき台を作成する、といった安全なタスクから入ると、社内説明もしやすくなります。

CLIに抵抗がある場合は、次のように分けて考えると理解しやすくなります。ターミナルは「入力する場所」、Gemini CLIは「AIに指示を渡すツール」、ローカルファイルは「AIに見せる資料」です。

あなたの会社で本当に必要なのは、CLIそのものを極めることではありません。日々の作業のどこにAIを差し込むと、確認・調査・作成の負担が軽くなるかを見つけることです。

「Gemini CLIは終了した?」——2026年時点の提供状況を先に整理

検索していると、「Gemini CLIは中止になった」「Antigravityに置き換わった」といった情報が目に入り、今から学んでよいのか不安になるかもしれません。ここは導入判断に直結するので、公式情報をもとに先に整理します。

結論から言うと、Gemini CLI(オープンソースのツールそのもの)は、2026年7月時点でも開発・更新が続いています。ただし、Googleがツールを「Antigravity」というブランドへ統合する方針を進めており、一部の使い方は終了しました。ポイントは「誰の・どのプランで使うか」で扱いが変わることです。

  • Googleは2026年5月のGoogle I/Oで、Gemini CLIとGemini Code AssistのIDE拡張を、新しい「Antigravity」へ統合していく方針を発表しました。
  • 2026年6月18日から、個人向けの無料利用(Gemini Code Assist for individuals)・Google AI Pro・Google AI Ultra の各プランでは、Gemini CLIが応答を停止しました。これらに該当する人は、Antigravityおよびその後継のAntigravity CLIへの移行が案内されています。
  • 一方で、組織向けのGemini Code Assist Standard/Enterprise、Google CloudのVertex AI経由、公式が継続を明記する有料のGemini APIキー経由の利用は継続しています。

つまり「Gemini CLIというツールが完全に消えた」わけではなく、「個人アカウントでサインインするだけの無料経路が終わり、Antigravityへの移行が進んでいる」という状態です。業務で使うなら、後述する有料APIキーやVertex AI経由での利用が現実的な選択肢になります。

ここは変化の途中にある領域で、提供条件は今後も変わりえます。導入を決める前に、必ず公式の最新情報(Google Developers Blogの案内、Gemini CLIの公式GitHub、Google Cloudのリリースノート)を確認してください。本記事末尾に確認日と参照先を記しています。

結論=まず自分の利用区分を確かめ、1タスクから試す

Gemini CLIを今から業務で使うなら、最初に決めるのは「自分がどの利用区分に当たるか」です。前章のとおり、2026年6月18日から個人向けの無料利用・Google AI Pro・Google AI UltraではGemini CLIが応答を停止したため、始め方は利用区分で変わります。

利用区分ごとの主な進み方は、次のとおりです。

  • 個人・無料/AI Pro/AI Ultra を使っていた人:Gemini CLIは応答停止済みのため、後継のAntigravity CLIへ移行します。
  • 組織・チームで使う人:Gemini Code AssistのStandard/Enterprise、またはGoogle Cloud(Vertex AI)経由で、課金・権限・監査を会社側に持たせて利用します。
  • Gemini CLIをAPIキーで続けたい人:公式が継続を明記している有料のGemini APIキー(Gemini Enterprise Agent Platformのキーなど)を前提にします。一般のGemini APIには無料枠もありますが、6月18日以降のGemini CLIでの継続サポートは公式に確認できていないため、主動線にはしません。

いずれの区分でも、社内導入では最初に「誰のアカウントで・どの範囲まで・上限をどう見るか」を決めておく必要があります(提供・料金条件は変わりやすいので、公式で確認日時点の内容を確認してください)。

おすすめは、「1部署1タスク」ではなく「1人1タスク」で試す方法です。たとえば、あなたが開発寄りの実務担当なら、既存コードの説明、エラーログの要約、設定ファイルの読み解きのどれか1つを選びます。

最初の検証では、成果物の完成度よりも、作業の流れを観察します。どのファイルを読ませると便利か、どんなプロンプトだと改善しやすいか、どこから人の確認が必要になるかをメモしておくと、次の社内展開に使えます。

判断軸は、顧客対応、競合調査、自社の内部作業の3つに分けると整理しやすくなります。顧客に直接出る文章は確認を厚めにし、競合調査は出典確認を入れ、自社の内部作業は小さな自動化から試す、という分け方です。

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Gemini CLIとは(ブラウザ版との違い)

ブラウザ版Geminiは、チャット画面に入力してAIと対話する使い方が中心です。一方、Gemini CLIは、ターミナルからGeminiモデルを使い、ローカルのファイルやコードに近い場所でプロンプトを実行できるオープンソースのツールです。

腹落ちしやすく言えば、ブラウザ版は「会議室でAIに相談する」感覚です。Gemini CLIは「作業机の横にAIを置き、今見ているファイルやプロジェクトについて相談する」感覚に近いです。

違いは、主に次の4つです。

  • 操作場所:ブラウザではなくターミナルで操作する
  • 対象データ:ローカルのファイル、フォルダ、コードを文脈に入れやすい
  • 作業単位:チャットだけでなく、コマンド実行や開発作業に近い
  • 拡張性:API、MCP、外部ツールとの連携を検討しやすい

たとえば、ブラウザ版ではコードをコピーして貼り付ける作業が発生します。Gemini CLIでは、プロジェクトのディレクトリに移動してから指示することで、ファイル構成やドキュメントを踏まえた確認を進めやすくなります。

資料作成や文章の整形が中心なら、ブラウザ上で使いやすいCanvas系の機能も候補になります。文書・資料づくりの観点では、Gemini Canvasで文書や資料を整える方法もあわせて見ると、CLIとの使い分けが見えやすくなります。

なお、Gemini CLIは「AIエージェントを作るためだけのもの」ではありません。エージェント設計や自律的な処理フローまで踏み込む場合は別テーマになるため、必要になった段階でGeminiでAIエージェントを作る方法を参照すると整理しやすいです。

インストールと初期設定

インストール前に、あなたの作業環境を確認します。必要になるのは、ターミナル、Node.jsとnpm、利用する認証情報(Gemini APIキーなど)、そして検証用の安全なフォルダです。Node.jsは新しめのバージョンが前提になるため、古い環境の場合は公式の要件を確認してから進めます。

基本の流れは次のとおりです。

  1. Node.jsとnpmを使える状態にする
  2. ターミナルを開く
  3. `npm install -g @google/gemini-cli` を実行する(毎回入れ直したくない場合は `npx @google/gemini-cli` で試すこともできます)
  4. `gemini` を入力して起動する
  5. 画面の案内に従って認証情報(Gemini APIキーやVertex AIの設定など)を登録する

Windows/Mac/VSCodeで始めるときの違い

環境ごとに考え方は大きく変わりません。使い慣れたターミナルで`gemini`を起動できれば大丈夫です。

  • Windows:PowerShell、Windows Terminal、VSCodeの統合ターミナルなど、普段使っている環境で進められます。
  • Mac:標準のターミナル、またはVSCodeの統合ターミナルから進められます。
  • VSCode:対象フォルダを開き、統合ターミナルで`gemini`を起動すれば、エディタでファイルを見ながらCLIでAIに指示できます。

認証は3つの方式から選ぶ(業務では組織管理を優先)

Gemini CLIは、主に次の認証方式があります。用途に合わせて選びます。

  • Gemini APIキー:Gemini APIのキーを使う方式。Gemini CLIでの継続は、公式が明記する有料のGemini APIキー(Gemini Enterprise Agent Platformのキーなど)が前提です。一般のGemini APIには無料枠もありますが、6月18日以降のGemini CLIでの継続サポートは公式に確認できていないため、業務検証では有料キーかVertex AI経由を選びます。
  • Vertex AI経由:Google Cloud側で課金・権限・監査を組織として管理できる方式。業務・チーム利用ではこの方式が基本の選択肢になります。
  • Gemini Code Assist(Standard/Enterprise):組織のライセンスで利用する方式。会社としてまとめて管理したい場合に向きます。

前章のとおり、個人向けの無料サインイン経路(Gemini Code Assist for individuals・AI Pro・Ultra)は2026年6月18日で応答を停止しているため、これらを使っていた人はAntigravity CLIへ移行します。Gemini CLIを継続する業務検証では、公式が明記する有料のGemini APIキーまたはVertex AI経由を選ぶのが現実的です。

APIキーで利用する場合は、環境変数に設定して使います。MacやLinuxでは`export GEMINI_API_KEY=”取得したキー”`、Windows PowerShellでは`$env:GEMINI_API_KEY=”取得したキー”`のように設定します。Vertex AI経由を使う場合は、Google Cloud側の設定に加えて`GOOGLE_GENAI_USE_VERTEXAI=true`のような環境変数を指定します(詳細な手順は公式ドキュメントで確認してください)。

ただし、APIキーはパスワードに近い扱いです。あなたの会社で使う場合は、チャットやドキュメントに貼り付けない、Gitにコミットしない、共有PCに残さない、というルールを先に決めておくと安全です。公式が推奨する秘密情報の管理方法を使い、共有端末・画面共有・シェルの履歴にキーを残さないようにします。

初回起動が完了したら、検証用フォルダで簡単なテキストファイルを1つ用意します。いきなり本番の顧客データや機密性の高いコードを対象にせず、README、テスト用の議事録、サンプルコードなどから始めるのが安心です。

基本の使い方

Gemini CLIの基本は、ターミナルで起動し、プロンプトを入力し、出力を確認する流れです。あなたがブラウザ版Geminiで行っている「質問する」「要約する」「改善案を出す」という操作を、作業フォルダの中で行うと考えると理解しやすくなります。

最初の操作はシンプルです。対象フォルダに移動して`gemini`を実行し、対話モードが起動したら、`このプロジェクトの構成を説明してください`のように入力します。

Gemini CLI コマンド一覧を探す前に、まずはCLI内のヘルプを確認します。`/help`のようなヘルプ表示で、その時点のバージョンで使えるコマンドやモードを確認してから操作すると、古い記事との差異で迷いにくくなります。

最初に覚えておくと便利な操作

網羅的に覚える必要はありません。まずは次のいくつかを押さえると、最初のタスクを通しやすくなります(表示や仕様はバージョンで変わることがあるため、`/help`で最新を確認してください)。

  • 対話モード:`gemini`で起動し、そのまま指示を入力する基本の使い方
  • 非対話(ワンショット):`gemini -p “このログの原因候補を3つ挙げて”`のように、1回の指示で結果だけ受け取る使い方。決まった処理を素早く回したいときに向きます。
  • ファイル参照:`@`に続けてファイル名を書くと、そのファイルを文脈に含めて指示できます(例:`@README.md の要点を3つに要約して`)。
  • スラッシュコマンド:`/help`(ヘルプ)、`/memory`(記憶している指示の確認・管理)、`/tools`(使えるツールの確認)など。まずはこの3つを知っておくと迷いにくくなります。

基本のプロンプトは、次の型にすると安定します。

  • 目的:何をしたいのか
  • 対象:どのファイル、フォルダ、コードを見るのか
  • 条件:出力形式、文字数、注意点
  • 確認:不明点があれば先に質問してほしいこと

たとえば、`docsフォルダの内容を読み、社内向けの導入手順として不足している項目を箇条書きで出してください`のように入力します。ファイル名を具体的に示すほど、AI側のコンテキストが整いやすくなります。

日本語での利用も可能です。Gemini CLI 日本語の使い方で迷っている場合も、プロンプト、要約、説明、改善案の出力は日本語で指示すれば進められます。

コードを扱う場合は、いきなり修正を任せるより、まず説明から入ります。`この関数の役割を、非エンジニアにも伝わるように説明してください`、`このエラーの原因候補を3つに分けてください`のように、理解を助ける使い方から始めると現場に馴染みやすくなります。

実行を伴う作業では、「提案だけ」「差分だけ」「実行前に確認」の3段階に分けます。あなたが確認してから次に進む運用にしておくと、CLIへの不安が減ります。

実際に私のまわりでも、ターミナルは「画面が黒い」というだけで拒否反応を示す非エンジニアの方が多いようです。ですが、伝え方ひとつで印象は変わります。「ただの黒いチャットだよ」「LINEの背景が黒いバージョンで、コンピュータとメッセージのやり取りをするだけだよ」——そんな分かりやすいイメージに置き換えてあげるだけで、だいぶ拒否反応が和らぎます。道具の見た目より、何をやり取りするかに目を向けてもらうのがコツです。

チームで使う場合は、GEMINI.mdのような指示ファイルを用意し、コーディング規約、禁止事項、出力形式をまとめておく方法もあります。毎回同じ説明をプロンプトに入れなくてよくなるため、自社の開発ルールやドキュメント規約を反映しやすくなります。

業務での活用例

Gemini CLIの業務活用は、いきなり大きな自動化を狙うより、作業の前後に差し込むほうが始めやすいです。あなたの会社で使うなら、「調べる」「作る」「直す」「整理する」の4分類で考えると、タスクを選びやすくなります。

1つ目は、コードベースの理解です。新しく担当するシステムで、`このリポジトリの主要なディレクトリ構成を説明してください`、`認証に関係するファイルを洗い出してください`のように指示すると、初期調査の負担を下げられます。

2つ目は、エラーログや設定ファイルの確認です。ログをそのまま眺めるのではなく、`原因候補、確認すべき設定、次に見るファイルを分けてください`と入力すると、問題の切り分けに使えます。

3つ目は、ドキュメント作成です。既存のREADME、運用メモ、議事録から、社内向け手順書、FAQ、チェックリストのたたき台を生成できます。

4つ目は、ファイルやフォルダの整理です。命名ルールが揺れているドキュメントを見直したり、古い資料の分類案を作ったりする場面で使えます。

5つ目は、軽いコーディング支援です。関数のリファクタリング案、テスト観点、コメント改善、型定義の見直しなど、実装前の検討に向いています。

MCPを使うと、GitHub、データベース、社内ツールなどとの連携も検討できます。MCPは、AIが外部ツールとやり取りするための共通的な接続方式と捉えると理解しやすいです。

ただし、MCPや外部連携は、権限管理や監査の話が一気に増えます。まずはローカルのサンプルファイルでGemini CLIの操作に慣れ、その後にAPIや連携範囲を広げる順番が現実的です。

業務での優先順位を決めるときは、顧客、競合、自社の3つで棚卸しします。顧客向け資料は品質確認を厚く、競合情報は出典確認を重視し、自社内部の作業は小さな改善を積み上げる、という分け方です。

生成AI全体の位置づけから整理したい場合は、生成AIのビジネス活用の全体像を先に読むと、Gemini CLIをどの業務に置くべきか判断しやすくなります。

社内展開では、「便利そうだから全員で使う」よりも、「どの作業に使い、どこで人が確認するか」を決めるほうが定着します。あなたが実務担当として試すなら、作業時間の短縮だけでなく、確認漏れの発見、説明資料の作成、属人化の緩和といった学びも記録しておくとよいです。

注意点(料金・権限・データの扱い)

「便利そうだけど、社内データを入れてよいのか」は、導入前に出てくる自然な不安です。Gemini CLIはローカルファイルに近い場所で使える分、料金、権限、データの扱いを最初に決めておく必要があります。

料金面では、Gemini CLIを継続利用する経路は、公式が明記する有料のGemini APIキーやGoogle Cloud(Vertex AI)経由が前提になります。API、Google Cloud、組織利用、上限超過、モデル選択などによって課金条件が変わるため、検証用アカウントと業務用アカウントを分けて管理するのが安全です。

Gemini CLI 料金を確認するときは、CLI単体だけでなく、裏側で使うGemini APIやGoogle Cloud側の設定も見ます。あなたの会社で請求管理をしている部署があるなら、検証前に「誰のアカウントで」「どの範囲まで」「上限をどう見るか」を決めておくと後で説明しやすくなります。

入れたデータがモデルの学習に使われるかは、業務導入でよく問われる点です。Googleの公式規約によると、AI StudioやGemini APIの未払い(無料)枠では、送信した内容と生成結果が、Googleの製品や機械学習技術の提供・改善・開発に利用され、人によるレビューの対象になり得ます。このため、未払いのサービスへは機密情報・個人情報・センシティブな情報を送ってはいけません。一方、有効なCloud Billingに紐づく有料のGemini APIでは、プロンプトと応答が製品改善に利用されません。Vertex AIや組織利用では、採用する契約とデータ処理条件を管理者が確認してください。条件は変わりうるため、確認日時点の公式規約(Gemini API追加利用規約)を前提にします。

権限面では、ローカルファイルの読み取り範囲に注意します。顧客情報、個人情報、契約書、未公開の財務データ、APIキー、認証情報を含むファイルは、検証対象から外すか、マスキングしたデータに置き換えます。

コマンド実行を伴う場合は、さらに慎重に扱います。ファイルの作成、変更、削除、シェルコマンドの実行が関わる作業では、Gitで差分を確認できる状態にしてから進めると、戻しやすくなります。

AIの出力には誤りが混ざりうるため、法務・会計・セキュリティ・契約判断などは個別の専門判断に置き換えず、社内ルールに沿って確認してください。これはGemini CLIに限らず、生成AIを業務で使うときの基本線です。

社内ルールは、難しい規程から始めなくても構いません。最初は「入れてよいデータ」「入れてはいけないデータ」「出力をそのまま使ってよい範囲」「人が確認する範囲」の4項目を決めるだけでも、現場の迷いは減ります。

あなたの会社でAI活用を広げるなら、ツールごとの使い方と同時に、全体の運用方針を持っておくことが大切です。AI戦略全体の整理には、中小企業社長のためのAI戦略活用完全ガイドを起点にすると、ツール導入が個別最適になりにくくなります。

よくある質問(FAQ)

Gemini CLIの使用料はいくらですか。無料で使えますか

Gemini CLIを継続して使う経路は、公式が明記する有料のGemini APIキーやGoogle Cloud(Vertex AI)経由が前提です。一般のGemini APIには無料枠もありますが、2026年6月18日以降のGemini CLIでの継続サポートは公式に確認できていないため、無料枠を主動線にはしません。課金条件や上限は変わりやすいので、検証前に公式の料金の記載を確認日時点で確認してください。

Gemini CLIで何ができますか

ローカルのファイルやコードを文脈に入れたうえで、要約、説明、原因の切り分け、ドキュメントのたたき台作成、軽いコーディング支援などができます。MCPを使えば、GitHubや社内ツールとの連携も検討できます。まずは「調べる・作る・直す・整理する」のどれか1つから始めるのが実務的です。

Gemini CLIを無料で使えますか

以前あった「個人のGoogleアカウントでサインインするだけ」の無料経路は、対象プラン(Code Assist for individuals・AI Pro・Ultra)で2026年6月18日に応答を停止しました。これらを使っていた人は、後継のAntigravity CLIへの移行が案内されています。Gemini CLI自体を継続して使う場合は、公式が継続を明記する有料のGemini APIキーや、組織向けのVertex AI・Code Assist Standard/Enterpriseが前提です。一般のGemini APIには無料枠もありますが、6月18日以降のGemini CLIでの継続サポートは公式に確認できていないため、無料での継続は当てにしないでください。

Gemini CLIは終了・中止になったのですか。Antigravityに変わったのですか

Gemini CLI(オープンソースのツール)自体は、2026年7月時点でも開発・更新が続いています。ただしGoogleは、ツールを「Antigravity」ブランドへ統合する方針を進めており、2026年6月18日から個人向けの無料プラン(Code Assist for individuals)・AI Pro・Ultraでは応答が停止しました。これらの利用者はAntigravity/Antigravity CLIへの移行が案内されています。組織向けのCode Assist Standard/Enterprise、Vertex AI経由、公式が明記する有料のGemini APIキー経由の利用は継続しています。今後も条件は変わりうるため、公式の最新情報を確認してください。

入れたデータはGoogleの学習に使われますか

使う経路によって扱いが変わります。Googleの公式規約では、AI StudioやGemini APIの未払い(無料)枠は、送信内容と生成結果がGoogle製品・機械学習の改善に利用され、人によるレビュー対象になり得ます。そのため未払い枠には機密情報・個人情報・センシティブ情報を入れないでください。有効なCloud Billingに紐づく有料のGemini APIでは、プロンプトと応答は製品改善に利用されません。迷う場合は、機密情報を入れない・マスキングしたデータで試す、が安全側の判断です。

関連記事と「AI戦略」に関するご案内

Gemini CLIは、ターミナルでAIを使うための入口です。ブラウザでのチャット、Canvasでの資料作成、APIやMCPを使った連携、エージェント化は、それぞれ役割が違います。

次に読む記事は、あなたの関心に合わせて選ぶと進めやすくなります。文書作成や資料化を重視するならGemini Canvasで文書や資料を整える方法、AIを業務システム側に組み込みたいならGeminiでAIエージェントを作る方法が参考になります。

社内で説明する立場なら、「Gemini CLIを入れるかどうか」だけで判断しないことが大切です。どの業務に使うか、どのデータを扱うか、誰が確認するかを決めてから、小さく試す流れにすると納得感が出ます。

まずは無料のAI戦略診断(登録不要・約3分)で、あなたの会社がどこから始めるべきかを確認できます。もっと具体的に相談したい方は、お問い合わせ(30分無料リモート面談)へ。

確認日:2026年7月22日(Google Developers Blog「Transitioning Gemini CLI to Antigravity CLI」[developers.googleblog.com]、Google Cloud Gemini Code Assistリリースノート[docs.cloud.google.com/gemini/docs/codeassist/release-notes]、Google AI for Developers「Gemini API追加利用規約」[ai.google.dev/gemini-api/terms]、Gemini CLI公式GitHub[github.com/google-gemini/gemini-cli]、Google AI Studio。なおGitHubのREADMEはインストールなどの技術仕様の確認に使い、提供終了・認証可否はリリースノートと移行ブログを優先します。提供状況・料金・データ利用条件は変動しうるため、導入前に公式の最新情報を確認してください)

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この記事を書いた人

西俊明(トシゾー)のアバター 西俊明(トシゾー) 中小企業診断士/AI実践戦略士/IT講師・著者

中小企業診断士/AI実践戦略士(商標出願中)/IT講師・著者。富士通で17年間、IT製品の営業・マーケティングに従事した後、独立。中小企業を中心に270社超を支援し、研修・セミナーへの登壇は250回を超える。現在は、生成AI・ITを経営や業務に生かす実践的な方法と、ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者試験などの学習法・過去問解説を発信している。著書に『改訂7版 ITパスポート最速合格術』など。

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