この記事でわかること
結論から言うと、GeminiでAIエージェントは作れます。ただし作り方は1つではなく、目的と立場によって大きく3つに分かれます。ノーコードで業務アシスタントを作る道、法人向けの本格構築、開発者がAPIで組む道です。
この記事が扱うのは1つ目、つまり非開発者向けの入口です。Google Workspaceを使っている中小企業や個人事業主が、GeminiのGemsとWorkspace連携で、GmailやGoogleスプレッドシートの日常業務を支える小さなアシスタントを作る進め方を整理します。
GeminiでAIエージェントを作ろうとすると、開発者向けのコード解説や法人向けの大規模構築の情報が多く出てきます。ただ実務で先に決めるべきは、問い合わせ、営業フォロー、報告書作成のどこに使うかです。
この記事でわかることは、主に5つです。3つの作り方のうちあなたの会社がどれを選べばよいか。Gmailやスプレッドシート中心の会社がどの業務から始めるとよいか。始める前に準備する情報とルール。Gemを作って業務用の指示に育てる手順。そして、無料でどこまで試せるかを含めた費用と制約の見方です。
AIエージェントという言葉は大きく聞こえますが、実務では「目的、参照する情報、判断ルール、出力形式を持った業務アシスタント」と捉えると腹落ちします。最初の目標は“人の代わりに全部やる仕組み”ではなく、“人が確認しやすい下書きや整理を作る仕組み”で十分です。
Gmail/スプレッドシート中心の会社の入口
Google Workspaceを使っている会社なら、AIエージェント作りの入口は身近にあります。多くの中小企業では、顧客とのやり取りはGmail、案件管理はスプレッドシート、提案書や議事録はGoogleドキュメントに集まっているからです。
「AIエージェントと言われても、何から触ればいいのかわからない」。あなたがそう感じているなら、新しいシステムを増やすより、今ある情報の流れを1本だけ選ぶのが現実的です。
たとえば、問い合わせメールを読んで分類し、返信案を作り、対応ステータスをスプレッドシートに整理する業務があります。Gmailとスプレッドシートを日常的に使っているなら、AIエージェント化の候補になりやすい業務です。
ここで簡単な3Cを使うと整理しやすくなります。CustomerはAIを使う現場担当者や顧客、Companyは自社にあるデータや業務ルール、Competitorは外注・RPA・専用SaaSなどの代替手段です。
この3Cで見ると、Geminiを使ったAIエージェントは「社内の既存データを使って、現場担当者の判断前の整理を助ける手段」と位置づけられます。専用システムを入れるほどではないが、毎日似た作業が発生している領域に向いています。
入口として扱いやすい業務には共通点があります。入力がGmailやスプレッドシートに残っていること、判断基準がある程度言語化できること、出力がメール案・要約・表のように確認しやすいことです。反対に、例外判断が多すぎる業務や、担当者の暗黙知だけで動いている業務は向きにくいです。
あなたが最初に選ぶなら、「完璧に自動化したい仕事」ではなく「毎回の下書きや整理に時間がかかる仕事」を選びます。
ここで、私が実際にWorkspace連携を試して感じたことを一つお伝えします。
Google Workspaceは多機能で、本当に便利なツールです。ただし、その便利さが逆に足かせになることがあります。
部署ごとのローカルルールや個人ルールでバラバラに使われているケースが、実に多いのです。
そういう会社では、AIエージェントの前に、まず部内の標準を考える必要があります。ファイルの置き場所、名前の付け方、シートの列の意味。
ここがそろっていないと、AIも人も迷います。
最初に見るべきなのは、AIに何をさせるかではなく、どの情報がどこにあるかです。Gmailに顧客との経緯があり、スプレッドシートに案件一覧があり、ドキュメントに返信テンプレートがあるなら、それらを人が確認できる形でつなぐだけでも業務改善の余地があります。
結論:Gems+Workspace連携から
Google Workspace利用企業がGeminiでAIエージェントを作るなら、まずはGems+Workspace連携から始めるのが現実的です。この組み合わせは「専用の業務アシスタントを作り、社内情報を参照しながら仕事を進める」入口になります。
Gemsは、Geminiに特定の役割や指示を持たせる仕組みです。「問い合わせ一次対応」「営業フォロー文作成」のように、自社の業務に合わせて役割を固定できます。作成・編集はGeminiのウェブアプリで行い、作ったGemはモバイルアプリやWorkspaceのGeminiサイドパネルからも呼び出せます。
3つの作り方から、自社の入口を選ぶ
Geminiでエージェントを作る道は、大きく3つあります。SERPで見かける情報が食い違って見えるのは、この3つが混ざって語られているためです。
| 作り方 | 向いている人 | 作れるもの | 前提となる環境 |
|---|---|---|---|
| Gems(Geminiアプリ) | 非開発者・個人事業主・中小企業 | 役割と指示を固定した業務アシスタント | Googleアカウント。Google Cloud契約は不要 |
| Gemini Enterprise の Agent Designer | 法人・情シスや推進担当がいる組織 | 単一〜複数ステップのエージェント。プロンプトで作る方法とフロービルダーで組む方法の2通り | Gemini Enterpriseの契約が別途必要。管理者がアプリにデータソースを接続し、Agent Designerの機能を有効化しておく |
| API・Google AI Studio | 開発者・エンジニアがいる組織 | 外部システム連携や自動実行まで含む独自エージェント | コード実装と実行環境の運用体制 |
この記事が扱うのは1行目のGemsです。検索で見かける「Agent Designer」は法人向けの別製品で、Workspaceを使っているだけでは利用できません。
どのルートでも、最初から自動実行まで狙わないことが大切です。業務ルールが固まっていない段階では、Gemに「毎回同じ観点で整理させる」だけでも運用の型が見えてきます。
ChatGPT、Gemini、Claudeのどれを選ぶべきか迷っているなら、ツール比較は ChatGPT・Gemini・Claudeの違いと使い分け で整理できます。また、AIエージェント全体の考え方から押さえたい場合は、先に AIエージェントを作る5ステップ を読むと、今回のGemini版の位置づけがつかみやすくなります。
準備
GeminiでAIエージェントを作る前に、準備しておきたいものがあります。ここを飛ばすと、あなたがGemを作っても「便利そうだが、実務に乗らない」という状態になりやすいです。
まず決めるのは、対象業務を1つに絞ることです。「新規問い合わせの一次整理」「既存顧客へのフォローメール作成」など、日常で面倒だと感じている作業を1つ選びます。
次に、入力情報と出力形式です。参照したい情報の置き場所を洗い出し、出力をメール返信案にするか表形式の整理にするかを決めておくと、Gemの指示が安定します。出力は「そのまま送るもの」より「確認して直しやすいもの」にします。
4つ目は、判断ルールです。「価格交渉のメールは担当者確認に回す」「クレームらしき文面は返信案だけ作り、送信はしない」といった社内ルールを言語化します。
5つ目は、確認者です。AIの出力には誤りが混ざりうるため、契約、採用、与信、法務、価格決定などの個別判断は、あなたの会社の責任者や担当者が確認する前提で設計します。
準備項目を表にすると、次のようになります。
| 準備項目 | 自社で決めること | 例 |
|---|---|---|
| 対象業務 | まず1つだけ選ぶ | 問い合わせメールの一次整理 |
| 入力情報 | 参照する場所を決める | Gmail、案件管理シート、返信テンプレート |
| 出力形式 | 確認しやすい形にする | 分類、要約、返信案、注意点 |
| 判断ルール | AIに任せない境界を決める | 価格回答は人が確認 |
| 確認者 | 最終確認の担当を決める | 営業責任者、総務担当、経営者 |
SWOTで見るなら、StrengthはWorkspaceに情報が集まっていること、Weaknessは情報の書き方が担当者ごとに違うことです。Opportunityは定型業務の短縮、Threatは誤参照や権限管理の甘さです。
この準備は、AI導入のためだけではありません。自社の業務を「誰が見てもわかる形」にする棚卸しでもあります。
作成手順
ここからは、Geminiを使ってAIエージェントを作る手順です。GemsとWorkspace連携を前提にした実務向けの作り方で、プログラミングの知識は使いません。
手順1:業務テーマを1つに絞る
最初に、あなたがGemに任せたい業務を1つだけ選びます。よくある失敗は、「問い合わせも、営業も、採用も、全部できるアシスタント」を最初から作ろうとすることです。
たとえばテーマを「問い合わせメールの一次整理」に決め、返信案を作る、緊急度を分類する、担当部署を提案する、という範囲に絞ると扱いやすくなります。
手順2:エージェント設計メモを作る
次に、Gemを作る前に設計メモを1枚作ります。社内で共有しやすいように、スプレッドシートやドキュメントで十分です。
メモには、役割、対象業務、参照情報、出力形式、禁止事項、確認者を書きます。ここを先に書くことで、Geminiへの指示がぶれにくくなります。
例として、問い合わせ対応用なら次のような内容です。
- 役割:問い合わせメールを読み、内容を分類し、返信案を作るアシスタント
- 対象:新規問い合わせ、既存顧客からの質問、資料請求
- 参照情報:Gmail本文、FAQドキュメント、商品説明資料、案件管理シート
- 出力:分類、要約、返信案、確認が必要な点
- 禁止事項:価格の最終回答、契約条件の断定、クレームへの即時返信
- 確認者:営業担当または責任者
このメモが作れない業務は、まだAIエージェント化するには早いかもしれません。逆に、メモに落とせる業務なら、Gemに指示しやすくなります。
手順3:Gemを作成する
GeminiのウェブアプリでGemsを開き、新しいGemを作ります。名前は「問い合わせ一次整理Gem」「営業フォロー文作成Gem」のように、担当者が見てすぐ用途がわかるものにします。抽象的な名前より、業務名を入れた方が社内で使いやすくなります。
Gemの指示(プロンプト)には、次の要素を入れます。
- 役割
- 対象業務
- 入力として見る情報
- 作業手順
- 出力形式
- 確認が必要な条件
- やってはいけないこと
問い合わせ一次整理Gemなら、次のような指示の型になります。
あなたは、当社の問い合わせメールを一次整理する業務アシスタントです。 入力されたメール本文を読み、問い合わせ種別、緊急度、顧客の要望、社内確認が必要な点、返信案を整理してください。 価格、契約条件、納期の確定回答は行わず、確認が必要な事項として明記してください。 出力は「分類」「要約」「返信案」「確認事項」「担当候補」の順にしてください。 情報が不足している場合は、不足情報を質問として列挙してください。
この指示は最初から完成しなくて構いません。自社の実際のメールで試しながら、足りないルールを追記していく前提で作ります。
手順4:Workspaceの情報とつなげて試す
次に、GeminiからGmail、ドライブ、ドキュメント、スプレッドシートなどの情報を参照できる範囲で試します。利用できる連携範囲は、管理者設定によって変わります。
最初は、対象メールの本文を貼り付け、関連するFAQや商品説明の内容を指定して、Gemの反応を見るだけでも十分です。連携が使える環境なら、Gmailやドライブ上の情報を参照させて、同じ指示で出力の質を比べます。
ここで大切なのは、Gemが「どの情報を見ればよいか」を人がわかるようにしておくことです。ファイル名が曖昧だったり、古い資料と新しい資料が混在していたりすると、現場で確認の手間が増えます。
手順5:テストケースを5件用意する
Gemを作ったら、すぐ本番投入せず、自社の実例に近いテストケースを5件ほど用意します。通常パターンだけでなく、例外や曖昧な相談も入れます。
たとえば、資料請求、見積相談、クレーム気味の問い合わせ、納期確認、担当者不明の連絡です。これらをGemに処理させ、分類や返信案が現場感覚に合っているかを確認します。
テストの観点は、出力が正しいかだけではありません。担当者が「直しやすいか」「確認すべき点が見えるか」「社内ルールに反していないか」を見ます。
手順6:指示を修正して運用ルールにする
テストで気づいた点は、Gemの指示に戻します。「クレームの可能性がある場合は、返信案より先に注意点を出す」「既存顧客のメールでは案件管理シートの確認を促す」といった形です。
この修正を重ねると、Gemは社内の業務ルールに近づいていきます。ここで作った指示文は、そのまま簡易的な業務マニュアルにもなります。
手順7:小さく社内展開する
最後に、利用者を絞って社内展開します。いきなり全員に広げるより、1部署、1業務、数名から始めた方が改善点を拾いやすくなります。
AIエージェントの作り方は、Gemの作成だけでなく、誰がどの業務で使い、最終確認を誰がするかを決めるところまで含めて考える必要があります。
業務例
Gmailやスプレッドシート中心の会社なら、まずは次のような領域から検討できます。
例1:問い合わせメールの一次整理
Gmailに届いた問い合わせを読み、種別、緊急度、要約、返信案、担当候補を出すGemです。問い合わせ対応が属人化している会社では、最初の整理だけでも担当者の負担を下げやすい領域です。
参照情報はFAQドキュメントや商品説明資料です。スプレッドシートで問い合わせ管理をしているなら、出力を表に貼り付けやすい形式にしておきます。
例2:営業フォロー文の作成
商談後のメモや過去メールをもとに、次回連絡の文面を作るGemです。営業担当者が毎回ゼロからフォローメールを書いているなら、効果を感じやすい業務です。
出力させるのは、商談ステージ、顧客の関心、次回提案内容、注意点です。営業責任者が確認しやすい形にすると、若手担当者の文章品質のばらつきも見えます。
例3:会議メモからタスク一覧を作る
Googleドキュメントに残した会議メモをもとに、決定事項、未決事項、担当者、期限を整理するGemです。会議後のタスク漏れが起きやすいなら、実務に乗せやすい使い方です。
曖昧な発言を勝手に決定事項にしないよう、出力を「決定」「要確認」「宿題」に分けます。人が確認する前提で整理すると、会議後の認識合わせに使えます。
例4:月次報告書のたたき台作成
スプレッドシートの売上実績や活動件数をもとに、月次報告のたたき台を作るGemです。毎月同じような報告書を作っているなら、表の読み取りと文章化を分けて設計します。
出力は、今月の概況、前月との差分、気になる変化、次月の論点に分けます。経営者向けなら、数字の羅列ではなく「何を判断すべきか」が見える形にします。
例5:社内FAQアシスタント
就業規則、申請ルール、社内手順書などをもとに、従業員からの質問に回答案を出すGemです。総務や管理部門に同じ質問が集まっているなら、FAQ化の入口になります。
回答文だけでなく、参照した社内資料名や確認すべき担当部署も出させます。制度変更がある領域では、古い資料が残っていないか定期的に見直します。
この点で、私が実際に運用して感じたことを一つ添えます。
優秀なAIほど、定期的なメンテナンスを行わないと、間違った情報が悪い意味で目立ってしまいます。きれいに整理された回答の中に古い情報が混ざると、かえって信じてしまいやすいからです。
利用者の本音は、こうです。「使いやすいし、わかりやすく整理してくれる。でも、肝心の情報が間違っている可能性があると思うと、怖くて使えない」。
一度こう思われると、挽回には時間がかかります。
だからこそ、最初が肝心です。「しっかり使える」と感じてもらうためにも、資料の見直し頻度、更新の担当者、古い情報の消し方といったメンテナンスの仕組みを、作る前からしっかり考えておくべきです。
あなたが最初に作るべきものは、日常業務の“判断前の整理係”で十分です。難しい開発を想像する必要はありません。
AI活用を経営全体の流れで整理したい場合は、中小企業社長のためのAI戦略活用完全ガイド に戻って、業務効率化、人材育成、売上づくりのどこに位置づけるかを確認してみてください。自社のAIエージェントも、単体のツールではなく経営課題に対する打ち手として見ると、優先順位がつけやすくなります。
制約と費用
GeminiでAIエージェントを作るとき、見ておきたい制約は大きく4つあります。機能、データ、権限、運用の制約です。
1つ目は、機能の制約です。GemsやWorkspace連携でできることは、契約プランや管理者設定によって変わります。自社で使える範囲を確認し、その範囲内で業務設計をします。
2つ目は、データの制約です。Gmailやドライブに情報があっても、ファイル名がばらばら、古い資料が混在、スプレッドシートの列名が担当者ごとに違う状態では、Gemも安定して使いにくくなります。
3つ目は、権限の制約です。Workspace上の情報は共有設定やアクセス権限に左右されるため、誰がどのデータを扱ってよいかを管理者と確認しておきます。
4つ目は、運用の制約です。Gemを作っただけでは、現場で使われるとは限りません。利用場面、確認者、修正方法、改善の頻度を決めて、はじめて業務に乗ります。
無料でどこまで/料金の目安
「Geminiのエージェントは無料か」は、多く聞かれる質問です。答えは、使うアカウントの種類によって分かれます。
個人のGoogleアカウントで使う場合、GemsはGeminiアプリの機能として追加料金なしで提供されています。指示文の設計もテストも、まずはこの範囲で始められます。ただし、対象年齢(個人アカウントでは13歳以上、または各国で定められた年齢)、提供地域、利用できるモデルや上限は現行の仕様を確認してください。
仕事・学校のGoogleアカウントで使う場合は、同じGemsでも事情が変わります。管理者の設定、組織の契約内容、機能の提供状況によって利用可否が決まるため、社内で使うならまず管理者に確認するのが早道です。
Google Workspaceについては、Gmail・ドキュメント・スプレッドシートなどのGeminiサイドパネル、Meetのメモ機能、Geminiアプリといった機能が、BusinessやEnterpriseのプランに含まれる形へ整理されています。以前販売されていた旧アドオンは新規購入の対象外になりました。
法人向けのGemini Enterpriseと、その中のAgent Designerは、Gemsとは別の仕組みです。Workspaceの契約には含まれず、別途ライセンスを購入したうえで、管理者による有効化と契約条件の確認が必要です。金額は契約形態や規模で変わるため、自社の条件は公式および販売パートナーで確認してください。
費用面で見落としやすいのは、ライセンス以外の部分です。業務整理、データ整備、Gemの指示作成、テスト、社内説明、運用改善にも時間がかかります。
費用対効果は、「何時間削減できるか」だけでなく、「返信品質がそろうか」「確認漏れが減るか」も含めて考えます。中小企業では、単純な削減時間よりも、属人化の緩和や判断材料の見える化が効く場面もあります。
最初に予算を取るなら、全社展開ではなく1業務・数名・1〜2か月の試行費用として考えるのが扱いやすいです。試行後に、継続する業務、やめる業務、開発を検討する業務に分けると、次の投資判断がしやすくなります。
より高度な自動処理や外部システム連携まで進めたい場合は、Apps ScriptやAgent Designer、APIによる開発も選択肢になります。ただ、最初からそこへ進むより、Gemsで業務指示と運用ルールを固めてから検討した方が、要件が明確になります。
よくある質問
GeminiでAIエージェントは作れますか?
作れます。ただし作り方は1つではなく、非開発者向けのGems、法人向けのAgent Designer、開発者向けのAPIという3つのルートに分かれます。それぞれの違いは、記事前半の比較表を参照してください。
Google Workspaceを使っている中小企業や個人事業主なら、Gemsから始めるのが最短です。
Gemsは無料で使えますか?
個人のGoogleアカウントなら、Gemsは追加料金なしで使えます。仕事・学校のアカウントの場合は、管理者設定や組織の契約によって利用可否が変わります。
詳しい条件は、前章「無料でどこまで/料金の目安」で整理しています。
Agent Designerとは何が違いますか?
Gemsが「1つの役割を持ったアシスタント」を作るのに対し、Agent Designerは複数ステップやサブエージェントを含む業務フローまで組めます。
ただし、Gemini Enterpriseの契約と管理者による有効化が前提です。Workspaceを使っているだけでは利用できない点に注意してください。
プログラミングの知識は必要ですか?
Gemsで作る範囲なら不要です。役割、手順、判断ルール、出力形式を日本語の文章で書ければ作れます。コードが必要になるのは、外部システムとの連携や自動実行まで踏み込む場合です。
むしろ最初に必要なのは、技術より業務の言語化です。手順が書けない業務は、AIにも任せられません。
関連記事と「AI戦略」に関するご案内
GeminiでAIエージェントを作るのに、難しい開発から始める必要はありません。Google Workspaceを使っているなら、日常業務を1つ選び、Gemsで専用アシスタント化するところから始められます。
最初の一歩は、対象業務を絞ることです。そのうえで参照情報、出力形式、判断ルール、確認者を決め、Gemを作って実データに近いテストケースで調整していきます。
大切なのは「AIエージェントを作ること」そのものではありません。現場の確認作業を減らし、判断に必要な情報をそろえ、担当者が安心して次の行動に移れる状態を作ることです。
この記事の流れをあなたの会社で使うなら、まずは最初にAIエージェント化したい業務、Gemが参照する情報、人が確認するポイントの3つを決めてみてください。
料金・提供条件は改定されることがあります。最新の内容は、個人アカウント向けはGemini アプリでGemsを使う、仕事・学校アカウント向けはGoogle Workspace 管理者ヘルプでご確認ください。
仕様・料金の確認日:2026年7月21日
