ChatGPTに学習させない設定(オプトアウト)完全ガイド|Claudeの設定も解説

ChatGPTに学習させない設定ガイドのアイキャッチ(盾とオフのトグルのイメージ)
目次

この記事でわかること

生成AIを業務で使い始めるとき、最初に確認すべき設定があります。入力した内容を、AIの改善(学習)に使わせるかどうかです。

初期設定のまま使い始めると、個人向けプランでは、入力内容がモデルの学習に使われることがあります。これから顧客名、取引の数字、社内の事情を日常的に入力していくなら、契約した日にここを確認しておくべきです。

この記事では、ChatGPTとClaudeについて、学習させない設定(オプトアウト)の手順を、実際の画面に沿って解説します。あわせて、「オプトアウトすれば安心」とは言えない理由——設定の限界と、残る注意点まで書きます。

この記事で扱う主な内容は、次のとおりです。

  • オプトアウトとは何か(何が起きる設定なのか)
  • ChatGPTで学習させない設定手順(見落としやすいCodexの個別設定も)
  • Claudeで学習させない設定手順(Claude Codeを含む)
  • オプトアウトしても残る注意点
  • 法人プランという、もう一つの答え

確認日:2026年8月1日(OpenAI・Anthropicの公式ヘルプで確認)。設定画面の名称や場所は変わることがあります。見つからない場合は「サービス名+学習させない」で最新情報を確認してください。

オプトアウトとは(この設定で何が起きるか)

オプトアウト(opt out)は「離脱する・不参加を選ぶ」という意味で、生成AIの文脈では、入力内容をAIの学習に使わせない選択を指します。

前提として、AIサービス側の扱いはこうなっています。ChatGPTなどの個人向けサービスでは、オプトアウトしない限り、会話の内容がモデルの改善に使われることがありますOpenAI公式ヘルプに明記されています)。Claudeも同様に、個人プラン(Free・Pro・Max)では、データトレーニングの設定がオンの場合、入力がモデルの学習に使われます(Anthropic公式ドキュメント)。

「学習に使われる」とは、あなたの入力がそのまま誰かの画面に出てくる、という意味ではありません。モデルを訓練するためのデータとして使われる、ということです。ただ、業務情報を扱う立場では、社外のモデル訓練に自社の情報が流れ込む状態を、意図せず続けること自体が管理上の問題になります。だから、使う・使わせないを自分で決めて設定する。それがこの記事の目的です。

ChatGPTで学習させない設定

ChatGPT(Free・Go・Plus・Pro)での手順です。

手順1:設定のデータコントロールでオフにする

チャット画面からアカウントの設定を開き、データコントロールの「すべての人のためにモデルを改善する(Improve the model for everyone)」を開きます。表示される「モデルの改善」画面でトグルをオフにすれば完了です。スマホアプリでも、設定→データコントロールに同じ項目があります。

ChatGPTの設定のデータコントロール画面。すべての人のためにモデルを改善するの行を赤枠で表示
設定→データコントロール。「すべての人のためにモデルを改善する」を開きます

モデルの改善の詳細画面。トグルを赤枠で表示
開いた「モデルの改善」画面。このトグルをオフにします

手順2:プライバシーポータルでも指定できる

OpenAIのプライバシーポータルから「Do not train on my content(コンテンツを学習に使用しない)」を申請する方法もあります。手順1のアプリ内設定と同じ「学習利用のオプトアウト」への、もう一つの入り口です。どちらか一方で構いません(公式ヘルプは両方の方法を案内しています)。

OpenAIプライバシーポータル。コンテンツをモデルの学習に使用しないの項目を赤枠で表示
プライバシーポータルでは「コンテンツをモデルの学習に使用しない」を申請できます

手順3:一時チャットを使い分ける

画面右上から選べる一時チャット(Temporary Chat)での会話は、履歴の一覧に表示されず、メモリにも使われず、モデルの学習にも使われません。ただし、「画面に残らない」と「すぐ消える」は別です。安全確保の目的で、OpenAI側に最大30日間コピーが保持されることがあります(公式ヘルプに明記)。履歴に残したくない相談に向いた機能——ただし30日間は事業者側に存在しうる、という距離感で使ってください。

★見落としやすい:Codexの「フル環境」には個別の設定がある

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい注意点です。

コード実行や検査に使うCodexには、フル環境でのトレーニング(学習)を許可するかどうかの個別の設定があり、ChatGPT本体やプライバシーポータルの設定を変えても、そちらには反映されませんOpenAI公式ヘルプに「ChatGPTインターフェースやプライバシーポータルで設定を変更しても、これらのフル環境向けのCodexの設定には反映されない」と明記されています。

ここで、大切な整理をひとつ。Codexの通常のタスクは、手順1のオプトアウトに含まれます(公式ヘルプに「ChatGPTの会話とCodexのタスクのトレーニングを無効にするには、データコントロールの手順に従う」と明記されています)。別管理になっているのは、フル環境(クラウド実行環境)でのトレーニングを許可するかどうかという設定だけです。

フル環境の設定は、Codex側の設定(chatgpt.com/codex/settings/general)で管理します。ChatGPT本体やプライバシーポータルの変更は、この設定には反映されません。ただし、フル環境を使っていないアカウントでは、この項目自体が表示されないことがあります(2026年8月時点・実機で確認)。表示が見当たらない場合も、手順1のオプトアウトができていれば、通常のCodex利用はカバーされています。項目名や画面構成は変わることがあるため、見つからないときは上記の公式ヘルプで最新の記載を確認してください。

フル環境を使っている場合は特に、ChatGPT側をオフにして安心してCodex側が初期設定のまま——という抜け穴が起きやすくなります。Codexを業務で使うなら、両方を確認してください。

Claudeで学習させない設定

Claude(Free・Pro・Max)での手順です。

個人プランはトグルの確認が必須

Claudeの設定からプライバシーの項目を開き、「AIモデルの改善にご協力ください」のトグルを確認します。説明文に「チャットやコーディングセッションのデータ」とあるとおり、Claude Codeの利用分も対象です。この設定がオンの場合、個人プランでは入力がモデルのトレーニングに使われます。

Claudeの設定のプライバシー画面。AIモデルの改善にご協力くださいのトグルを赤枠で表示
Claudeの設定→プライバシー。「AIモデルの改善にご協力ください」のトグルをオフにします

Claude Codeも同じ設定に含まれる

重要なのは、Pro・MaxアカウントからClaude Codeを使う場合も、この同じ設定の対象になるという点です(Anthropic公式ドキュメントに明記)。ブラウザの会話だけの話だと思っていると、Claude Codeに読ませたファイルや指示が対象になっていた、ということになりかねません。

一方、Team・Enterpriseプラン、API経由の利用は、商用条件のもとで、入力をモデルの学習に使わない扱いが基本です(明示的にデータ提供へオプトインした場合を除く)。個人プランと法人プランで、初期状態がまったく違う——ここは契約形態を選ぶ判断材料になります。

オプトアウトしても残る注意点

設定をオフにして終わり、ではありません。知っておくべきことが5つあります。

1. 過去の分は戻らない。 オプトアウトが効くのは、それ以降の新しい対話です。設定前に入力した内容の扱いが遡って変わるわけではありません。だから「契約した日に設定する」ことに意味があります。

2. 学習オフと履歴の削除は別。 学習利用をオフにしても、過去のチャット履歴が消えるわけではありません。履歴は残り続け、これから先の会話が学習に使われなくなるだけです(公式ヘルプにも、履歴には表示され続けるが学習には使われない、と明記されています)。履歴そのものを残したくない場合は、会話の削除を別途行うか、最初から一時チャットを使います。なお「学習利用の設定」「チャット履歴」「メモリ(パーソナライズ)」「データの削除」は、それぞれ別の設定・操作です。

3. フィードバック送信は別枠。 回答への「良い/良くない」の評価を送ると、その会話全体が学習に使われることがあります(ChatGPT)。Claude Codeでも、フィードバックコマンドや調査への協力で送ったトランスクリプトは改善に使われ、共有分は5年間保持されます。オプトアウト済みでも、フィードバックを送る時はその会話の中身を思い出してください。

4. 設定はアカウント単位。 会社で複数人が使うなら、全員のアカウントで確認が必要です。「詳しい社員が自分の分だけ設定して終わり」が典型的な抜けです。

5. オプトアウトは「入力してよい」の免罪符ではない。 学習に使われなくても、データが社外のサーバーで処理されることは変わりません。認証情報や重要な機密は、設定に関係なく入力しない——何を入力してよいかの線引きは、オプトアウトとは別に必要です。線引きの考え方は生成AIのガードレールとはで、社内ルール化の手順は生成AI利用規程の作り方で整理しています。

法人プランという、もう一つの答え

ここまで読んで、「アカウントごとの設定管理は現実的でない」と感じた方もいるはずです。その場合の答えが、法人プランです。

ChatGPTのBusiness・Enterprise、そしてAPI経由の利用は、入力を学習に使わない扱いが既定です。ClaudeもTeam・Enterprise・APIは商用条件で学習に使われません。つまり、法人契約に寄せると、「誰かが設定し忘れる」という抜けを減らせます。ただし万能ではありません。私用アカウントでの利用やフィードバック送信、データが社外で処理されること自体は残るため、業務利用を法人契約のアカウントに統一する運用とセットで考えてください。

個人プランの学習設定を1つずつ管理するか、法人契約で既定を変えるか。人数が増えるほど、後者が効いてきます。各プランの構成と料金は、Claudeの料金プラン完全ガイドChatGPTの料金プラン完全ガイドで解説しています。個人情報を扱う業務での論点はAIと個人情報保護もあわせてご覧ください。

オプトアウトについてよくある質問

オプトアウトすると回答の質は下がりますか?

通常の利用で、オプトアウトを理由に回答品質が変わることはありません。学習に使われるかどうかの設定であって、モデルの性能を切り替える設定ではないからです。

オプトアウトできているか確認する方法は?

ChatGPTは設定のデータコントロール(「すべての人のためにモデルを改善する」がオフになっているか)、Claudeは設定のプライバシー項目で、トグルの状態を見れば確認できます。Codexのフル環境を使っている場合は、Codex側の設定(フル環境のトレーニング許可)も別途確認してください。

オプトアウトすると過去のチャット履歴は消えますか?

消えません。学習利用のオフは「これから先の会話を学習に使わせない」設定で、チャット履歴はそのまま残ります。履歴を残したくない場合は、会話の削除を別途行うか、最初から一時チャットを使ってください(一時チャットも安全目的で最大30日間は保持されます)。

設定項目が見つからない・オフにできない場合は?

アプリが古いと項目が表示されないことがあります。①アプリを最新版に更新する ②ログイン中のアカウントを確認する(法人プランでは既定で学習に使われないため、表示が異なります) ③Web版(ブラウザ)で開き直す ④プライバシーポータルから申請する——の順に試してください。それでも不明な場合は、公式ヘルプの「Data Controls FAQ」を確認します。

オプトアウトしても意味がないと聞きましたが本当ですか?

「新しい対話を学習に使わせない」という効果は明確にあります。意味がないのではなく、万能ではないが正確です。過去分は戻らない、フィードバック送信は別枠、そもそも機密を入力してよい理由にはならない——この3点とセットで理解すれば、やる価値のある設定です。

無料版でもオプトアウトできますか?

できます。ChatGPT・Claudeとも、無料プランでも学習利用の設定は変更できます。無料版だから諦める、という話ではありません。

会社として最初に何をすべきですか?

①全員分のアカウントで学習設定を確認する ②入力してよい情報の線引きを決める ③人数が増えたら法人プランへの移行を検討する——この順番です。①が本記事、②はガードレールの記事で扱っています。

関連記事とご案内

学習させない設定は、契約した日にやるのがいちばん効きます。過去分は戻らないからです。そして、設定したうえで、何を入力してよいかの線引きを決める。この2つで、生成AIを業務に入れる土台ができます。

ChatGPT・Claudeそれぞれの基本はChatGPTとはClaudeとはで解説しています。

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確認日:2026年8月1日(OpenAI・Anthropicの公式ヘルプを参照)

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この記事を書いた人

西俊明(トシゾー)のアバター 西俊明(トシゾー) 中小企業診断士/AI実践戦略士/IT講師・著者

中小企業診断士/AI実践戦略士(商標出願中)/IT講師・著者。富士通で17年間、IT製品の営業・マーケティングに従事した後、独立。中小企業を中心に270社超を支援し、研修・セミナーへの登壇は250回を超える。現在は、生成AI・ITを経営や業務に生かす実践的な方法と、ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者試験などの学習法・過去問解説を発信している。著書に『改訂7版 ITパスポート最速合格術』など。

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