※2024年4月以降受験する方で、生成AIに関する出題対策をしていない方、以下の動画を見ないと20点損します!
こんにちは。トシゾーです。
今回はITパスポート試験で用語をどのように覚えるのか、その方法について徹底的に考えてみました。
これから学習を始める方から試験直前の方もぜひ参考にして頂き、確実に合格を目指すようにください。
なお当記事の内容は下記YouTube動画で視聴することもできます。
目次
ITパスポートの用語の覚え方(1) 用語との接触回数を増やす
まずは用語を目にする機会を増やすこと。人間は「忘れる生き物」と揶揄されたりしますが、よほどの天才でない限り、多くの用語をたった一度見ただけで自分の知識にすることはできません。
ITパスポートの試験勉強を始めたばかりの頃は、まずテキストを読むことから始めるでしょうが、最初の一回、一冊読み終わるには最初のほうの用語はすでに忘れてしまいます。
できるだけ各単元ごとなど、キリの良いところで一旦テキストを置き、過去問を解いてみるなど復習も兼ねて、一度読んだ用語との再接触を行うことがおすすめです。
市販の問題集を購入しなくても、過去の問題の充実したスマホアプリが無料で提供されています。用語を説明したブログも多くあります。実際、通勤や通学など隙間時間をスマホを利用して有効活用できるので、そうしたアプリやブログはおすすめです。
ITパスポートは四肢択一の試験のため、「なんとなく意味がわかる」程度で十分。
用語の接触回数を増やす際、毎回「絶対覚えなければ!」と力む必要はありません。ITパスポートは全問選択問題、4つの選択肢から「これが正しそうだなぁ」というものを選び、それで6割正解を獲得して得点すればよいのです。
以上のように気を楽にして勉強したほうが、「必ず覚えなければ」とプレッシャーをかけるよりも実は暗記しやすくなります。
そちらのほうがリラックスして取り組めるからです。
夜寝る前、または翌日勉強する前に、前回勉強した部分の復習を10分だけ行う
カナダのウォータールー大学では、
- 「1 時間学習した後、24 時間以内に10 分復習すると、記憶が100%戻る」
- 「さらに、1 週間後に5 分だけ復習をすると、ふたたび記憶が100%戻る」
という研究結果があります。よって、勉強した日の夜寝る前に10分間だけ復習にあてると非常に効果的です。
寝る前に復習できなければ、翌日の勉強を始める前でもかまいません。
10分間の復習では、短時間に多くの用語と接触するのが望ましいため、過去問や過去問アプリではなく、重要用語一覧を使うのがベターです。
たとえば高橋先生の「いちばんやさしいITパスポート絶対合格の教科書」では、巻末に総復習用の重要用語の一覧が掲載されています。
私の「改訂6版ITパスポート最速合格術」の場合は、PDFダウンロード付録の「重要用語集」がありますので読者の方はぜひ活用してください。
●PDFダウンロード付録「重要用語集」サンプルページ
勉強した知識を繰り返し復習すると、脳の中で短期記憶から長期記憶へと移行されます。まずは寝る前または翌日に復習することを心がけてください。あなたが勉強したことが、しっかり定着することまちがいありません。
ITパスポートの用語の覚え方(2) 五感を使う
ITパスポートのテキスト/参考書を読むだけでは膨大な量の用語に圧倒されますし、刺激が少なくて眠たくなり、かけた時間ほど勉強が進まないこともあります。
そういう場合、読書(視覚)だけに頼るのではなく、意識的に五感をできるだけ使うようにしましょう。
さらにいろいろなパターンを組み合わせて実施することで、いつも新鮮な気分で用語を頭の中に入れることができます。
YouTubeの頻出用語まとめ動画を参考にする
手前味噌で申し訳ありません(汗
私がITパスポート試験の直前対策(直前チェック用)に作った3分野それぞれの頻出用語をまとめた動画があります。こちらは2024年の最新の出題傾向を元に、ストラテジの頻出用語を100語、マネジメントの頻出用語を60語、テクノロジの頻出用語を150語ほど厳選してます。
特に直前期の方には参考になるかと思いますので是非活用してください。
ストラテジ系の頻出用語100
マネジメント系の頻出用語60
テクノロジ系の頻出用語150
さらに最近では、シラバスVer.6.2が2024年4月より出題範囲となりましたので、同シラバスの中心をしめる生成AIの用語が多く出題されることが予想されます。
生成AIについては、以下のYouTube動画や「生成AI最速攻略テキスト(ダウンロードPDF)」がどなたでも利用できますので、そちらも活用してください。
●生成AIのYouTube動画
●「生成AI最速攻略テキスト」(ダウンロードPDF)の表紙画像
音読する
あえてテキストを声を出して読むのもオススメ。自分で喋った用語が耳からも入るので、目・口・耳と五感のうち3つも使ったリッチな学習法であるため定着率がたかくなります。
ジョギングしながら耳で聴く
用語とその意味を音声ファイルに吹き込み、プレーヤーで聴きながらジョギングやジムで運動するのもおすすめです。
流し聞きでも大丈夫です。接触回数を増やすことが目的ですからBGM代わりにするだけで十分効果があります。
文字を書く、イメージ図を描く
単語や用語をノートなどに書く方法はメジャーですが、用語と仕組みをセットで覚える場合、しくみのイメージを図にかくことも有効です。
絵やイラストが苦手でも大丈夫。他の人に見せるものではありませんので自分がわかればOKです。
たとえば「公開鍵暗号方式」やプログラムの流れ図など、テキストを見ながらイメージを模写してみましょう。用語としくみをセットでおぼえられるはずです。
特に頻出のセキュリティやデータベース、ネットワークあたりはイメージを描くと覚えやすいものが多くあります。
ITパスポートの用語の覚え方(3) 英略語はフルスペルで覚える
「ITパスポートは英語の試験」などと揶揄されるほど英略語が多いですよね。ITやシステムの用語は元々横文字が多いので仕方がない面もありますが、さらに経営戦略やマーケティングの英略語も入ってきて、なかなかカオスな風情があります・・・
たとえばMDMという用語、これだけでは何のことかわかりませんが、
- モバイル・デバイス・マネジメント
とフルスペルで覚えると、そのまんま「モバイル端末管理」となります。他にも
- CRM→カスタマー・リレーションシップ・マネジメント→顧客関係管理
- SLA→サービス・レベル・アグリメント→サービスレベル合意書
など、すぐ意味がわかるものばかりです。すくなくとも記憶を思い出すとっかかりにはなりそうですよね。
フルスペルは用語の意味を思い出すきっかけになりますので、ぜひ毎回確認してください。
ITパスポートの用語の覚え方(4) 英略語の傾向で覚える
英略語の傾向とは、たとえば以下のようなものです。
- Bがつく用語:ビジネスの場合が多い
- Mがつく用語:マネジメントの場合が多い
- Sがつく用語:ソーシャルの場合が多い
- Eがつく用語:エンタープライズ(全社)が多い
もちろん例外もあります。SFAはセールス・フォース・オートメーションですし、SCMはサプライ・チェーン・マネジメントです。しかし、こうした例外は例外だけさらにセットで語呂合わせなどを使って覚えるという方法もあります(ゴロあわせについては後述)
まずは同じ意味をもつアルファベットを自分なりに手を動かしてまとめるのがよいでしょう。ここでも自分で手を動かすのがポイントなので、億劫がらず、ノートに書き出したりしながらまとめていきましょう。
ITパスポートの用語の覚え方(5) 似たような用語はセットで覚える
ITパスポート試験には、似たような用語がでてくる場合があります。なかには全く同じ用語もあります。そういったものはセットで覚えてしまうのが吉。
たとえば、MBO。これは「マネジメント・バイ・アウト」と「マネジメント・バイ・オブジェクティブ」の2つの意味があります。
前者はM&A(企業買収)の関連用語で「経営陣による企業買収」、後者は人事(HRM)の関連用語で「目標管理」のこと。
他にも「リーン生産方式」や「リーンスタートアップ」、「ベンチマークテスト」と「ベンチマーク」など、似たような言い回しを含めればそこそこある印象です。
セットで覚えることが記憶のとっかかりになりますので、ぜひ挑戦してみてください。
ITパスポートの用語の覚え方(6) ゴロ合わせを作る
私の執筆したテキスト「改訂6版ITパスポート最速合格術」にもいくつか掲載していますが、やはり語呂合わせは暗記に有効です。
たとえば、損益計算書で「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」と5つの利益が出てくるのですが、これらをすぐに覚えるのは難しいですよね。
この場合、私が考えた語呂合わせは「ウ・エ・ケイ・マエ・ジュン」と覚えること。この語呂合わせは5つの利益の頭文字等を取って作ったものです。
ただ、「ウ・エ・ケイ・マエ・ジュン」という言葉、そもそも損益計算書と何も関係ない、意味のない用語なのでこれだけ覚えるのは難しいですよね。
そのような場合は、「ストーリー記憶」の手法を使います。ストーリー記憶とは、物語を作って、そのなかに「覚えたい用語」を印象的に登場させることにより、ストーリーと用語をセットで覚えてしまおう、という手法です。
「ウ・エ・ケイ・マエ・ジュン」の場合でも、印象的なストーリーを作ってみました。以下のYouTube動画でご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。※なお、動画のコメントで「ウエケイマエジュン、わすれませんw」という有難いコメントも頂きましたので、そちらもチェックをお願いいたしますw
他にも、似たような英略語の場合は、「ゴロ合わせ&セットで覚える」の抱き合わせも有効です。下記は「改訂6版ITパスポート最速合格術」で紹介している方法ですが、いかがでしょうか。おぼえやすいのではないでしょうか。
以下の場合は、用語の一部(略語の先頭2文字)を語呂合わせにしています。
- PLC → パワーライン!→Power Line Communications → 電気の線で通信コミュニケーションできる
- PoE → パワーオーバー!→Power over Ethernet → イーサネット(LAN)の上に電気を流す!
- WoL → ウェイクオン!→Wake-on-LAN → LAN を使って、ウェイクアップ!(目を覚まさせる)。
※ちなみに、この3つの本当の意味は以下のとおり。
- PLC: 電気の配線をLAN ケーブルのように通信回線として使う技術。
- PoE :LAN ケーブルを使って電気を供給する技術。
- WoL:Wake-on-LAN の略。ネットワーク経由で機器を起動(電源ON)させる技術。
ITパスポートの用語の覚え方(7) 常に全体と流れを意識しながら覚える
ITパスポート試験の対象は「仕事でITを利活用するすべての社会人および予備軍である学生」です。
いまどき、まったくコンピュータを使わない仕事のほうが希少です。つまり、ITパスポートで問われる内容は、企業の業務や作業に関するものばかりです。
企業の業務や作業といっても広範ですが、企業には様々な部門があり、それぞれの役割や業務には必ず目的や意義があります。
つまり、ITパスポートの用語を覚える際には、「その用語は、企業全体のなかで、どの部門の方が何のために使うのか?」を意識すると、実際にそうした環境を経験しなくても直感的に意味が理解できるようになり、結果として覚えやすくなります。
また、どんな業務にも流れがあります。
たとえば経営戦略を策定して実行する流れは次のとおり
- 従業員をまとめるために、会社の方向性を示す
- 方向性に沿った作戦(戦略)を練る
- 作戦に合わせて組織を設計する
- 組織に作戦を実行させながら、うまくいかない点を修正していく
- 利益を生み出す
- 利益以外にも、さまざまな目標を達成する
- 会社をさらに成長させる
こうした流れに沿って用語をまとめると、それぞれの用語の関係性が明らかになり、芋づる式に覚えることができます。
上記の経営戦略以外にも、「システム開発の流れ」「インターネットで通信する流れ」など、いろいろな流れを考えてみてください。
ITパスポートの用語の覚え方(8) 出題の数の大きい分野から覚える
用語が多く出題されるのは以下の分野です。
- 情報セキュリティ、サービスマネジメント&システム監査
他の分野ももちろん重要ですが、上記の分野は他の分野の1.5倍ぐらい多く学習しましょう。
まとめ
以上、ITパスポートでたくさん覚えなければならない用語の覚え方をまとめてみました。
本記事の内容以外にも、さまざまな手法があります。自分で考案した手法ほど忘れにくいといった傾向もあるので、ご自身でもいろいろとアイデアを出してみてください。