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こんにちは、トシゾーです。
この記事では、コトラーが提唱した「競争地位別戦略」について、説明します。
コトラーは、市場でのシェアによって、各企業を4つの類型に分け、それぞれに実施すべき戦略を提示しました。
※本項目は、中小企業診断士試験の「企業経営理論」の科目で出題される内容です。
企業経営理論の勉強法は、以下の記事を参考にしてください。

また、独学で勉強する方は、下記の記事も参考にしてください。

Contents
競争地位別戦略との概要
コトラーの指摘した4つの類型とは、下図のとおり、「リーダー」「チャレンジャー」「ニッチャー」「フォロワー」となります。

リーダーの概要
リーダー企業は市場シェアトップの企業であり、業界内で質・量ともに経営資源を持つ企業です。
我が国の自動車業界の場合、トヨタがこれにあたります。
リーダー企業は、新製品導入や価格政策、その他マーケティング政策などにおいて、市場をリードする立場にあります。
また、リーダー企業の目標は、市場規模の拡大、最大市場シェアの維持・拡大、最大利潤や名声を得ること、になります。
なぜ、市場規模の拡大がリーダー企業の目標なのか、と言えば、シェアが最大であるリーダー企業は、市場規模が拡大することにより、他の企業よりも大きな利益を得ることができるからです。
また、リーダー企業のターゲットは、フルラインナップ(全方位)とすることが定石です。
リーダー企業の地位別戦略
①周辺需要拡大… 市場規模の拡大すること。
②同質化… 他社の仕掛ける差別化戦略を模倣し、無効化します
③非価格対応
④最適シェア… シェアが大きすぎると、独占禁止法に触れてしまうため
チャレンジャーの概要
チャレンジャーとは、市場シェアが2~3位であり、経営資源の量は相対的に大きいものの、質的にリーダーに及ばない企業のことです。
我が国の自動車業界ですと、日産やホンダが該当します。
チャレンジャーの目標は、リーダーからシェアを奪取し、リーダーに取って変わることです。
チャレンジャーの地位別戦略
チャレンジャーは、リーダーに準ずる企業ですので、リーダーと同じく、フルカバレッジ(または、セミフルカバレッジ)を目指します。
ただし、リーダーと同じことをやっていても勝てません。差別化が絶対に必要です。そこで、大胆な、リーダーにはできない戦略を取ることがあります。
戦略: 差別化(リーダーにできないことをする)
ニッチャーの概要
ニッチャーとは、ニッチなマーケット(隙間市場)にて、ミニ・リーダーのポジションにいる企業であり、質的な経営資源には優れているが、量的に劣る企業となります。
我が国の自動車業界においては、軽自動車市場に特化してNO.1となった「スズキ」などが挙げられます。
ニッチャーは、特定のニッチ市場においてシェアと名声を上げ、利潤を稼ぐことを目的としています。
ニッチャーの地位別戦略
ニッチャーのターゲットは、特定市場の顧客であり、その特定市場におけるリーダー戦略の実行をすることが戦略となります。
フォロワーの概要
フォロワーとは、市場シェアを狙える見込みのない企業であり、市場においてリーダーやチャレンジャーの残りものを狙います。経営資源の質・量ともに相対的に劣っている企業になります。
フォロワーの地位別戦略
フォロワーは大きな目標を持ちません。市場で生存し、適正な利潤を得ることを狙っています。
また、フォロワーのターゲットは、ブランド力が足りないため、低~中価格帯を求める層を中心とします。
戦略としては、リーダーやチャレンジャーの戦略を観察して、その模倣を行います。
コトラーの競争地位別戦略 まとめ
いかがでしたでしょうか。
コトラーの競争地位別戦略は、企業経営理論においては基本的な知識です。「リーダー」「チャレンジャー」「ニッチャー」「フォロワー」のそれぞれの取り得る戦略を、きちんと抑えておいてください。
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