ITパスポート試験の令和7年公開問題より、問6~問10(ストラテジ系)の解答解説を掲載します。
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【問6】特定電子メール法の規制対象となる送信 -法務
問題
特定電子メール法は、電子メールによる一方的な広告宣伝メールの送信を規制する法律である。企業担当者が行った次の電子メールの送信事例のうち、特定電子メール法の規制対象となり得るものはどれか。
ア 広告宣伝メールの受信を拒否する旨の意思表示がないことを確認したのち、公表されている企業のメールアドレス宛てに広告宣伝メールを送信した。
イ 受信者から拒否通知があった場合には、それ以降の送信を禁止すればよいと考え、広告宣伝メールを送信した。
ウ 内容は事務連絡と料金請求なので問題ないと考え、受信者本人の同意なく、メールを送信した。
エ 長年の取引関係にある企業担当者に対して、これまで納入してきた製品の新バージョンが完成したので、その製品に関する広告宣伝メールを送信した。
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正解:イ
解説
特定電子メール法は「オプトイン方式」を原則としています。オプトインとは、広告宣伝メールを送る前に、必ず受信者本人から「送信してもよい」という事前の同意を得なければならない、というルールです。
選択肢イは「拒否通知があってから止めればよい」というオプトアウトの考え方で送信しており、事前の同意を得ていません。これはオプトイン原則に反するため、規制対象となり得ます。したがって正解は「イ」です。
他の選択肢
ア … ウェブサイトなどで公開されているアドレス宛てで、かつ「受信拒否」の記載がない場合の送信は、例外として認められており規制対象外です。
ウ … 事務連絡や料金請求は「広告宣伝メール」に当たらないため、特定電子メール法の規制対象外です。
エ … 取引関係にある相手への案内は例外として認められており、規制対象外です。
【問7】開発の前段階で行う概念実証(PoC) -システム企画
問題
新しい概念やアイディアの実証を目的とした、開発の前段階における検証を表す用語はどれか。
ア CRM
イ PoC
ウ RAS
エ SLA
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正解:イ
解説
PoC(Proof of Concept)は「概念実証」や「コンセプト実証」と訳されます。新しいアイデアや技術が実現できることを、本格的な開発に入る前の段階で証明するために行う検証のことです。したがって正解は「イ」です。
他の選択肢
ア CRM … 「顧客関係管理」と訳され、顧客と良好な関係を築き、長期的な利益獲得を目指す考え方やそのためのシステムのこと
ウ RAS … Reliability(信頼性)・Availability(可用性)・Serviceability(保守性)の頭文字で、システムの信頼性に関する品質指標
エ SLA … Service Level Agreement の略。利用者とサービス提供者が合意する、サービス品質・可用性などの保証水準を定めた契約文書
【問8】AIの機械学習データの品質確保・バイアス低減策 -AI
問題
AI の機械学習で利用するデータの取扱いに関する記述のうち、バイアスの低減やデータの品質を確保するために考えられる対策として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
a 学習の目的に適したデータであることを確認する。
b データの入手元・作成来歴を確認する。
c データへのアノテーションの付与は学習目的に合わせて実施する。
d 人間の目でも同定が困難と考えられる画像認識用のデータは除外する。
ア a, b
イ a, b, c, d
ウ a, d
エ b, c, d
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正解:イ
解説
a~d はいずれも、バイアスの低減やデータ品質の確保に有効な対策です。
a 学習目的に適したデータかを確認する → 適切(目的に合わないデータは品質低下やバイアスの原因になる)
b データの入手元・作成来歴を確認する → 適切(来歴の不明なデータは品質を保証できない)
c アノテーション(教師あり学習で正解となるデータにラベル=注釈を付けること)を学習目的に合わせて実施する → 適切
d 人間でも同定が困難な画像データを除外する → 適切(判別困難なデータは誤った学習を招く)
したがって a, b, c, d すべてが該当し、正解は「イ」です。
【問9】ハッカソンの説明 -開発手法
問題
ハッカソンに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 定められたルールの下、ある主題について、肯定派と否定派といった異なる立場に分かれて議論する。
イ 情報セキュリティ分野で活躍したいという意志をもった若者が、合宿形式で情報セキュリティに関する実践的な知識を学ぶ。
ウ プログラマーやデザイナーなどから成る複数の参加チームが、与えられたテーマに関するプロトタイプを短期間で作成し、その成果を発表して競い合う。
エ 問題解決や利用者獲得などゲーム的な要素のない分野に、デジタル技術を活用したゲームの要素を取り入れることによって、利用者の参加を動機づける。
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正解:ウ
解説
ハッカソンは「ハック(hack)」と「マラソン(marathon)」を組み合わせた造語です。プログラマーやデザイナーなどがチームを組み、与えられたテーマについて短期間で集中的にプロトタイプ(試作品)を作り、その成果を競い合うイベントを指します。したがって正解は「ウ」です。
他の選択肢
ア … ディベートの説明
イ … 合宿形式で情報セキュリティを学ぶ取組み(セキュリティ・キャンプなど)の説明
エ … ゲーミフィケーションの説明
【問10】事実と異なる内容を出力する生成AIの現象(ハルシネーション) -AI
問題
生成AIにおいて、もっともらしいが事実とは異なる内容が出力されることを表す用語として、最も適切なものはどれか。
ア エコーチェンバー
イ シンギュラリティ
ウ ディープフェイク
エ ハルシネーション
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正解:エ
解説
ハルシネーションは直訳すると「幻覚」です。生成AIが、もっともらしく見えるものの事実に基づかない虚偽の情報を出力してしまう現象を指します。したがって正解は「エ」です。
他の選択肢
ア エコーチェンバー … SNS などで自分と似た意見を持つ人ばかりとつながった結果、偏った意見が増幅・先鋭化する現象
イ シンギュラリティ … 技術的特異点。AI が人間の知能を超え、社会や文明の変化速度が人間の予測を超えるとされる転換点の概念
ウ ディープフェイク … ディープラーニングとフェイク(偽物)からの造語。AI を利用して人物の動画や音声を加工・合成する技術
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