ITパスポート試験の令和8年度公開問題より、問35〜問40(マネジメント系)の解答解説を掲載します。テキストではなく、動画解説を希望される方は下記の動画をご覧ください。
出典:IPA「令和8年度 ITパスポート試験 公開問題」(問題文・選択肢・正解はIPA公表のもの。解説・分類は当サイト独自)
公式資料でも確認できます:問題冊子(PDF)/解答例(PDF)/IPA 過去問題一覧
この回(問35〜問40)の解説動画です。各問の「▶ この問題を動画で見る」から、その問の解説位置へジャンプできます。
問35 ITガバナンス(経営陣の活動)
情報システムの企画・開発・運用・保守に関わるマネジメントとプロセスに対し、ITガバナンスにおける 経営陣の活動として、評価・指示・モニターを実施する必要がある。 ITガバナンスにおける経営陣の活動に関する記述として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a 外部のコンサルタントに責任と権限を委譲し、戦略立案からモニタリングまで全面的に任せる。
- b 情報システム戦略で想定した効果が、どの程度達成されているか確認するための情報を収集する。
- c 情報システム戦略を実現するために、必要な責任と要員を組織に割り当てる。
- d 情報システムの複数の将来像を想定し、外部の専門家に比較分析を依頼して評価する。
- ア a, b, c
- イ a, c
- ウ b, c
- エ b, c, d
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正解:エ
解説
- a × 外部に全面委譲=経営陣の責任放棄でガバナンスに反する
- b 〇 達成度を確認する情報収集=モニター
- c 〇 責任と要員を割り当てる=指示(Direct)
- d 〇 将来像を評価する=評価(Evaluate)。
問36 システム導入作業(契約範囲)
クライアントPCへのソフトウェア導入作業が契約に含まれるシステム開発プロジェクトがある。 導入作業の行動に関する記述のうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- a 導入作業中に契約外のPCが見つかった。そのPCを導入対象外とした。
- b 導入作業中に契約外のPCへの導入を依頼された。依頼に基づいて、その対応を無償で行った。
- c 導入作業の続行が困難になった。発注者と合意し、導入前の状態に復旧した。
- ア a
- イ a, b
- ウ a, c
- エ b, c
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正解:ウ
解説
- a 〇 契約範囲外のPCは対象外とする=契約どおりで適切
- b × 契約外作業を勝手に無償実施=変更管理を経ず不適切
- c 〇 発注者と合意の上で導入前へ復旧=適切
問37 開発コストの見積り
Aさんは新規プロジェクトの計画段階の作業をしており、開発コストの見積りに着手した。 この段階で短期的に概算費用を見積もる方法として、最も適切なものはどれか。
- ア FP法を用いて見積もる。
- イ 作業単位のコストを見積もり、合算して全体を見積もる。
- ウ 予想されるソフトウェアのコード行数を基に見積もる。
- エ 類似プロジェクトを参考に見積もる。
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正解:エ
解説
- ア × FP法=機能数からの見積り。ある程度の仕様確定が必要
- イ × 作業を積み上げるボトムアップ法。詳細が必要で時間がかかる
- ウ × LOC法=予想コード行数を基にする見積り。ある程度の仕様確定が要り、計画段階の短期概算には不向き
- エ 〇 類似プロジェクトを参考にする類推見積り=計画段階の概算に適する
問38 開発モデルの選択
要求事項が明確であり仕様変更が少ないことが見込まれるソフトウェアの開発に用いる 開発モデル・手法として、最も適切なものはどれか。
- ア アジャイル開発
- イ ウォーターフォールモデル
- ウ スパイラルモデル
- エ プロトタイピングモデル
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正解:イ
解説
- ア × アジャイル=仕様変更が多い開発に適する
- イ 〇 ウォーターフォール=要求が固まっており変更が少ない開発に適する
- ウ × スパイラル=反復しながらリスクを減らす手法
- エ × プロトタイピング=試作品で要求を確認する手法
問39 WBS
システム開発のプロジェクトマネジメントにおけるWBSの説明として、最も適切なものはどれか。
- ア クリティカルパス上の作業を記載したものである。
- イ 主要な成果物に関する予定開始日と予定終了日を記載したものである。
- ウ 全ての成果物を作成するための作業を階層的に分解して記載したものである。
- エ プロジェクトで使用するツールを記載したものである。
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正解:ウ
解説
- ア × クリティカルパス=作業間の依存関係を表すネットワーク図で扱う、全体所要時間を左右する経路
- イ × マイルストーンやスケジュールの説明
- ウ 〇 WBS=作業を階層的に分解して洗い出したもの(作業分解構成図)
- エ × ツール一覧はWBSではない
問40 内部統制
企業の活動に関する記述のうち、内部統制の活動内容として、最も適切なものはどれか。
- ア 決算発表の内容に重大な誤りがあった場合は、速やかに外部に公表する。
- イ 支払伝票を起票した際は、起票者が責任をもって確認し最終承認を行う。
- ウ 定期的にリスクを評価し、洗い出されたリスクの全てを“回避”で対応する。
- エ 内部通報は必ず直属の上司を通じて行うことを、ルールとして徹底する。
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正解:ア
解説
- ア 〇 決算発表の重大な誤りを隠さず速やかに公表=財務報告の信頼性確保につながり内部統制上適切
- イ × 起票者が自ら最終承認=職務分掌違反(起票と承認は分ける)
- ウ × リスク対応は回避だけでなく低減・移転・受容も選ぶ。全て回避は不適切
- エ × 上司が不正に関与すると機能しない。独立した通報窓口が必要
