最終更新日: 2026年10月11日/内容確認日: 2026年10月11日
本記事は決済代行会社のうちクレジットカード決済代行に絞り、割賦販売法第35条の17の2の登録を受けたクレジットカード番号等取扱契約締結事業者で、同条第2号の者として、特定のクレジットカード等購入あっせん業者(以下「カード会社」)のために、販売業者・役務提供事業者との間で、そのカード会社が利用者に付与するクレジットカード番号等を取り扱うことを認める契約(以下「加盟店契約」)を締結することを業とし、カード決済の処理と加盟店への精算を行う法人を主なモデルとして想定します。加盟店は国内に営業所等と受取口座を有し、事業として代金を受け取る、主にインターネットで販売する法人と個人事業者です。自らはカードを発行せず、調査と締結の業務を委託しません。この対象は本記事の設計上の前提で、業界の典型像ではありません。資金移動業、前払式支払手段の発行、後払い決済、加盟店への早期の資金の交付、決済端末と対面の決済は扱いません。
1. 結論:決済代行会社なら何から始めるか
決済代行会社でAIを使うなら、最初の一手は「加盟店ごと・調査事項ごとの調査の記録を1つの台帳にすること」です。次に「加盟店が申告する措置を、法令の基準の行に対応させる表を作ること」、その次に「苦情・苦情の通知・事故・不正利用の連絡を、途上調査の契機として号に振り分けること」が続きます。
この番号は効果の大きさの順位で、Topの記録を主な入力に使う業務のまとまりの数(本記事の業務の分解で数えた計算値で8・5・4)の比較です。法令上の重要度や損失の大きさ、売上への効果の比較ではありません。実施は、調査票の正本を導入前提に置き、3つのTopを2週目に様式を決めて3週目から並行して試します(節3の表)。
本記事のモデルは加盟店の売上債権を買い取らず、カード会社のために加盟店と契約し、その加盟店を調査して措置を講じる側です。そのため台帳の単位は、1つの加盟店の1つの調査事項の1回の調査です。
一方で、基準への適合の判断、締結の決定、指導と解除はAIに渡しません(節6)。本記事の「AI」は、外部の生成AIと、読み取り・照合・計算・集計を行う規則による処理の両方を指します。原則は「AIは候補まで、確定は人」です。
2. 業務全体の流れ
本記事のモデルでは、仕事は次の順で進みます。
- 問い合わせと申込みの受付、書類の受領。
- 締結の前の調査(基本的な事項、商品・役務、措置、処分・行為・苦情など)。
- 調査の完了の確認、カード会社の承認の要否の確認、基準への適合の判断、締結の決定。
- 加盟店契約と調査の記録、接続のテストと稼働の開始。
- 取引の処理、加盟店への精算、手数料の計上・請求とカード会社への支払(収益の入口)、チャージバックへの対応。
- 定期と必要に応じた途上調査、指導・解除などの措置。
- 自社のカード番号等の管理、委託先の管理、苦情、個人情報、登録の維持と行政への対応。
本シリーズでは、申込みや苦情・事故・不正利用の連絡から調査と措置が始まる「イベント駆動型」を主、定期の途上調査・精算・月次の計上が回る「周期型」を従としています。
3. AI導入優先Top3
| 効果の大きさ(業務マップ上の範囲) | 記録の単位 | 導入前提 | 実施の順序 | |
|---|---|---|---|---|
| 導入前提 | — | — | 調査票の正本(8事項・調査の方法・基準の行・定期の調査の頻度) | ①(2週目に作る) |
| Top1:調査の記録の台帳 | 最も大きい(8の業務のまとまり・13の作業) | 1つの加盟店の1つの事項の1回の調査 | 調査票の正本 | ②(2週目に様式、3週目に試行) |
| Top2:措置の申告と基準の対応表 | 2番目(5・7) | 1つの加盟店の1つの基準の行の1回の申告 | 調査票の正本の基準の行 | ②と並行 |
| Top3:途上調査の契機の振り分け | 3番目(4・10) | 1件の契機と、それを振り分けた1つの加盟店の1つの号 | 苦情・連絡の受付の記録 | ②と並行 |
括弧の数は本記事の業務の分解で数えた計算値で、記録の単位と導入前提も本記事の設計です。どのTopも他のTopの完了を待たずに始められます。
Top1:加盟店ごと・事項ごとの調査の記録を1つの台帳にする
何をするか。 加盟店ごとに、割賦販売法施行規則第133条の5の第1号〜第8号の事項を1行ずつ持つ台帳(事項・調査年月日・結果と資料の所在・判断・措置・保存期間の終わり)を作り、締結の前と途上の調査の結果を積み上げます。2つの体制の事項は、調べる場合に当たるかも記録します。規則による処理が事項の欠けを出し、確認済みの結果から記録を作って区分ごとの保存期間の終わりを付けます。生成AIは使いません。鍵は自社が付ける加盟店の番号で、カード会社から番号が付く場合も鍵にせず、承認と契約の記録に付け足します。
なぜ最も大きいか。 この台帳は、承認の要否の確認、基準への適合の判断、接続情報の発行、定期の調査、社内規則等の遵守の点検、報告書の案などで主な入力になります。関わる規定は締結の前の調査、途上調査、記録の作成と保存です(節9)。法令上の記録は事項ごとで、台帳の行は本記事の設計の単位です。
どう始めるか。 3週目から、その週に締結・定期の調査をする加盟店を1加盟店×8事項の台帳に載せます。
何を測るか。 ①直近1か月に締結した加盟店のうち、締結の前に第1号〜第8号のすべての事項の記録が揃っていた割合、②締結年月日から締結の前の調査の記録の作成までの日数、③定期の調査の予定日を過ぎた加盟店の数。調査の完了の確認の無い締結は0を前提とし、改善目標にしません。
注意。 未了の事項の無いことは、担当者が全件確かめてから判断に進みます。記録の欠けをAIが補って、調査をしたことにしません。
Top2:措置の申告を、法令の基準の行に対応させる表を作る
何をするか。 加盟申込店・加盟店が申告するカード番号等の管理と不正利用の防止の措置を、1加盟店×基準の行の対応表(基準の行・申告の記述の所在・根拠資料・確認の結果)にします。生成AIが前処理(節9)を通した申告から対応の候補と根拠資料の不足の一覧を出し、担当者が全件確かめ、根拠資料も担当者が見ます。
なぜ2番目か。 対応表は、根拠資料の確認、調査の完了の確認、基準への適合の判断、調査の記録などで主な入力になります。措置の事項は法令の基準に適合しているかを調べるもので(節9)、本記事の設計では締結の前と定期で同じ正本から作り、変化を比べます。
どう始めるか。 3週目から、その週に申告を受ける加盟店で試します。
何を測るか。 ④措置の申告の対応のうち根拠資料の確認が済んでいる割合、⑤申告の受領から確認の完了までの日数。
注意。 AIの対応の候補を、基準に適合しているという判断として扱いません。
Top3:苦情・通知・事故・不正利用の連絡を、途上調査の契機として号に振り分ける
何をするか。 受け付けた苦情、カード会社(包括信用購入あっせん業者)からの苦情の通知、事故・不正利用の連絡を、1件1行の契機の記録(受付の日・加盟店・記述の要約・号の候補・確認の結果・調査の開始日)にします。生成AIが前処理を通した記述から分類と、必要に応じた調査の号(節9)の候補を出し、担当者が全件確かめます。加盟店ごとの苦情の集計と他の加盟店との比較、チャージバック・不正利用の連絡の件数の集計は規則による処理で、例外だけを人が見ます。
なぜ3番目か。 契機の記録と集計は、締結の前と定期の調査、号ごとの調査、苦情への対応方針で主な入力になります。
どう始めるか。 3週目から、その週に受け付けた苦情・通知・連絡で試します。
何を測るか。 ⑥苦情・通知・連絡の受付から途上調査の要否の判断までの日数、⑦途上調査を要すると判断した契機のうち、社内規則等で定めた日数以内に調査が始まった割合(日数は本記事の設計の値で、法令の値ではありません)。
注意。 AIが号に振り分けなかった契機を、調査しない理由にしません。
4. AIに任せやすい仕事
結果をそのまま次へ渡せる仕事で、例外・不一致・欠けだけを人が見ます。照らし合わせる相手は、人が確定した記録や外部から届いた記録です。
- 形を整える。 問い合わせ・苦情・事故の連絡・チャージバックの受付の記録、書類の受領の記録。
- 照らし合わせる。 カード会社からの入金と明細と取引の記録の照合、手数料の入金の消込。
- 違いを見つける。 取引の処理の異常(エラー・遅延・重複・急増)、自社のアクセスの記録の異常の候補。
- 足りないものを探す。 確認済みの結果から作った調査の記録の欠け、保存期間を過ぎた個人データの一覧。
- 下書きを作る。 精算額の計算の案、定期の調査の対象と時期の一覧。
- 探し出す。 見張る先をe-Govの法令の版の一覧に決めた、版の変更と影響の候補。人が定期的に条文と施行日を確かめ、影響を確定します。
5. AI支援に向く仕事
AIが案や候補を作り、人が全件確認してから使う仕事です。確認を挟むことは手間ではなく、品質の設計です。
- 申込書類からの基本的な事項の転記の案(読み取りは規則による処理)、取扱いの範囲の一次確認の案
- 商品・役務の項目化と、取り扱わない商品・役務の基準との照合
- 調査の完了の確認(規則が欠けを出す)、措置の申告と基準の対応表の案
- 苦情の分類と途上調査の号の候補
- 精算額の例外、指導・回答の文面の案、外部へ渡す前の渡す先の区分
書類の写しと申込みの照合、販売の画面と根拠資料の確認、接続のテストは担当者が現物を見て、加盟店への確認は対人で行います。
6. 人に残す仕事・判断
線の引き方の原則は「AIが答えを出せるか」ではなく「誰がその答えに責任を持つのか」です。
登録を受けた者として行う判断。 締結の前の調査から、加盟申込店が講じようとする措置が基準に適合せず又は適合しないおそれがあるかの判断と、途上調査の結果からの同じ判断、措置の内容と期限、解除の判断です(節9)。
事業者としての決定。 加盟店契約を締結するかと条件(ただし、基準に適合せず又は適合しないおそれがあると認めるときは締結してはなりません)、加盟店への交付の一覧の承認、チャージバックへの対応、取引の受付の一時停止、カード番号等の取扱いの正本、委託、苦情への対応方針、個人情報の取扱いと漏えい等の報告・通知の要否、社内規則等、新しい取扱いを始めるか、取り扱わない商品・役務と手数料の基準、カード会社との契約です。
AIの照合や候補がどれほど正しく見えても、ここに挙げたものは人が決めます。
7. Best Practice
本記事の整理では、到達点は三つの記録が加盟店の番号と調査事項でつながり、未了の事項の無いことを人が確かめてから判断に進み、調査の記録が台帳から区分どおりに作られ、苦情や連絡が措置の期限まで追われる構造です。
8. Before / After
Before。本記事が改善の出発点として置いた想定で、業界の実態の描写ではありません。 調査の記録の台帳、措置の申告と基準の対応表、途上調査の契機の記録の3つをまだ作っていない状態です。
After。到達点として置いた姿です。 未了の事項は行の欠けとして出され、申告は締結の前と定期で同じ基準の行に対応づけられ、契機は号と調査の開始日まで記録されます。判断と措置は人が行います。
9. 法令・規制・情報管理
以下は本記事の実務上の整理で、条文を確かめた規律だけを挙げており、すべての規律ではありません。法令は2026年10月10日に確認した、その日に施行されている版によります(割賦販売法は2025年6月1日施行、割賦販売法施行規則は2025年6月24日施行、資金決済に関する法律は2026年8月12日施行、個人情報の保護に関する法律は2026年10月1日施行の版)。未施行の改正と、カード会社との契約や国際ブランドの規則は扱っていません。
締結の前の調査と締結の禁止(Top1・Top2)。 クレジットカード番号等取扱契約締結事業者は、加盟店契約を締結しようとする場合には、その締結に先立って、経済産業省令で定めるところにより、経済産業省令で定める事項を調査しなければなりません(割賦販売法第35条の17の8第1項)。事項は、基本的な事項、商品・権利・役務、カード番号等の管理と不正利用の防止の措置、同法第35条の3の7各号の行為(特定商取引に関する法律の一部の規定に違反する行為など)の有無と内容、その行為を防止する体制、苦情の発生状況、苦情を処理する体制など、その他必要かつ適切な事項の8つです(同法施行規則第133条の5)。基本的な事項には取引の種類と、個人は氏名・生年月日・住所・電話番号、法人は名称・住所・電話番号・法人番号・代表者の氏名及び生年月日が含まれ、措置の事項は同規則第132条各号・第133条第2項〜第6項・第133条の14各号の基準に適合しているかを調べ、行為を防止する体制は行為があったことが明らかな場合に、苦情を処理する体制などは他の加盟店に比し著しく利用者等の利益の保護に欠けると認められる場合に調べます(同規則第133条の6)。調査その他の方法により知った事項からみて、加盟申込店が講じようとする措置が基準に適合せず、又は適合しないおそれがあると認めるときは、締結してはなりません(同法第35条の17の8第2項)。
途上調査と措置(Top1・Top3)。 締結した加盟店については、定期的に、又は必要に応じて第1項の事項を調査し(同条第3項)、措置が基準に適合せず、又は適合しないおそれがあると認めるときは、契約の解除その他の経済産業省令で定める必要な措置を講じなければなりません(同条第4項)。定期の調査は第3号・第6号・第8号の事項をそれぞれ適切な頻度で行い、取引状況等を常時監視することその他これと同等以上の措置で代えることもできます(同規則第133条の7)。必要に応じた調査は、基本的な事項や商品の事項に変更があった場合、苦情の内容などから同法第35条の3の7各号の行為をしたと認める場合、他の加盟店に比し利用者等の利益の保護に欠けると認められる場合、漏えい等の事故が発生し又は発生したおそれがあると認める場合、不正利用の防止に支障を生じ又は生ずるおそれがあると認める場合などの区分に応じて行います(同規則第133条の8)。措置には、合理的な期間内に基準に適合した措置を講じるよう指導すること、漏えい等の事故が発生し又は発生したおそれがあるときや不正利用の発生状況を踏まえた再発防止の指導、これらの指導に従わないとき又は基準に適合することが見込まれないときの解除などがあります(同規則第133条の9)。苦情の通知は、包括信用購入あっせん業者が、苦情の判別の結果などから加盟店が同法第35条の3の7各号の行為をしたと認められるとき、又は苦情の発生状況から加盟店が利用者等の利益の保護に欠けると認められるときに、その加盟店と契約した取扱契約締結事業者へ行います(同規則第60条第2号)。
記録の作成と保存(Top1)。 調査に関する記録は、経済産業省令で定めるところにより作成し保存します(同法第35条の17の8第5項)。締結の前の調査を行い締結したときは、調査年月日・調査の結果(取得した資料を含む)・締結年月日の記録を書面又は電磁的方法で作り、前の2つは事項ごとに、その後最初に行う途上調査の記録の作成を終えるまで(契約が終了したときは終了の日から五年間)、締結年月日は契約が終了した日から五年間保存します。定期の調査の記録(措置を講じたときは措置の内容を含む)は事項ごとにその後最初の調査の記録の作成を終えるまで、事項に変更があった場合の調査は変更があった事項の記録を新たに作成するまで(いずれも契約が終了したときは終了の日から五年間)、その他の必要に応じた調査の記録は作成後五年間です(同規則第133条の10)。
措置の義務者(Top2)。 利用者によるクレジットカード番号等の不正な利用を防止する措置(通知が利用者によるものかの適切な確認など)を講じる義務を負うのは加盟店です(同法第35条の17の15・同規則第133条の14)。本記事のモデルは、その措置を調べ、基準に適合せず又は適合しないおそれがあると認めるときに措置を講じる側です。
業の範囲。 資金移動業は銀行等以外の者が為替取引を業として営むことで、内閣総理大臣の登録を受けた者が営むことができます(資金決済に関する法律第2条第2項・第37条)。本記事のモデルの精算が為替取引に当たるかは判断していません。本記事の設計では、冒頭の加盟店だけと契約し、国外の加盟店・国外への送金・個人(事業として又は事業のために受け取る場合を除く)を受取人とする取扱いを受けず、新しい取扱いは業の範囲の確認の表で「確認済み」になるまで始めません。
個人情報。 個人情報の保護に関する法律では、個人情報データベース等(特定の個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものなど。政令で定めるものを除く)を構成する個人情報が個人データです(第16条)。本記事の設計では、クレジットカード番号等と、個人事業者や法人の代表者の情報を、個人データに当たりうる情報として安全管理(第23条)と委託先の監督(第25条)の対象に含めます。個人情報取扱事業者は、法令に基づく場合など第27条第1項各号の場合と同条第2項の場合(要配慮個人情報などは除かれます)を除き、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはなりません(同条第1項)。利用目的の達成に必要な範囲内において取扱いの全部又は一部を委託することに伴う提供、事業の承継に伴う提供、所定の事項をあらかじめ本人に通知するなどした共同利用では、提供を受ける者は第三者に当たりません(同条第5項)。外国(規則で定める外国を除く)にある第三者(規則で定める基準に適合する体制を整備している者を除く)への提供は、第27条第1項各号の場合を除き、あらかじめ外国にある第三者への提供を認める旨の本人の同意が要り、同意を得る前の情報の提供と、体制を整備している者に提供した後の措置も定められています(第28条)。カード会社・委託先・外部のAIやクラウドへの受け渡しがどれに当たるかは本記事では判断していません。本記事の設計では、渡す前に区分を人が確かめ、未確認の間と、外国にある第三者に当たりうる先には個人データを渡しません。
生成AI・クラウドに出す条件。 生成AIに送る入力は、規則による前処理でクレジットカード番号等と個人の氏名・生年月日・住所・電話番号を除いたものに限り、除けない入力と、要配慮個人情報が含まれていた苦情の記述は送らずに人が扱います。取引データ・精算・照合・記録の作成は規則による処理で行い、生成AIに送りません。そのうえで、①入れる情報を必要最小限にする②入力データを学習に利用するか③保存期間と削除の方法④契約上の機密保持とデータの取扱条件⑤アクセス権限と利用ログ⑥再委託や国外保存など社内の規程上確認が必要な事項、の6点と渡す先の区分を人が確かめ、会社が利用を承認したサービスに限ります。これらは法令の要件ではなく、会社として決める運用です。
10. 最初の30日プラン
1週目:測る。 5営業日で、直近1か月分の記録から①〜⑦(節3)と⑧精算の後の訂正の件数を担当者が数え、責任者が抜き取りで確かめます。⑨1加盟店あたりの締結の前の調査の時間は、担当者が1週間の簡易ログに記します。
2週目:正本と様式を決める。 調査票の正本を作り、台帳と保存期間の終わりの持ち方、対応表、契機の記録と号の候補の書き方、調査を始めるまでの日数、生成AIに送ってよい入力と前処理の規則、外部へ送る区分を決めます。
3週目:候補と下書きのまま試す。 3つのTopを、節3の「どう始めるか」の対象で試します。クレジットカード番号等と個人の氏名・生年月日・住所・電話番号は生成AIに送らず、区分を確認したサービスだけを使います。
4週目:比べる。 1週目と同じ方法で①〜⑨を測り直して比べ、精算の照合、チャージバックの取りまとめ、変更の届出書の案に広げるかを決めます。
11. AI活用成熟度
- Lv1 人依存。 調査の結果・申告・苦情・連絡が別々にあり、担当者が組み合わせる(本記事が出発点として置いた想定)。
- Lv2 台帳化。 台帳・対応表・契機の記録の様式がある。
- Lv3 一元化。 三つの記録が結ばれて基準の判断の入力になり、調査の記録が台帳から作られる。
- Lv4 AI支援。 AIが欠け・対応・号の候補と精算の照合を出し、人が確かめる。
- Lv5 仕組み化。 未了の事項・承認の要否・記録の有無が次の工程を止める条件として効き、人は判断と措置・締結の決定と対人の確認に集中する。
Lv5は、AIが登録を受けた者や責任者の判断を自動で行う状態ではありません。
12. FAQ
Q. 定期の途上調査は、年に何回行えばよいですか。 A. 割賦販売法施行規則第133条の7は、第3号・第6号・第8号の事項をそれぞれ適切な頻度で調べるとし、常時監視その他これと同等以上の措置で代えることもできるとしています(節9)。本記事の設計では、頻度は調査票の正本で決める値(法令の値ではありません)で、常時監視で代えず、取引の監視は定期の調査の材料にします。
Q. 不正の疑いのスコアが高い加盟店は、すぐ解除してよいですか。 A. 解除は、指導に従わないとき又は基準に適合することが見込まれないときの措置として定められています(節9)。本記事の設計では、スコアだけで解除しません。取引の受付の一時停止は、事業者の判断として別に決めます。
Q. 不正利用の防止の措置は、決済代行会社が講じるのですか。 A. 講じる義務を負うのは加盟店です。本記事のモデルは、その措置が基準に適合しているかを調べ、適合せず又は適合しないおそれがあると認めるときに措置を講じる側です(節9)。
Q. 海外の事業者や、個人(事業として又は事業のために受け取る場合を除く)を受取人にできますか。 A. 本記事のモデルの精算が為替取引に当たるかは判断していません。本記事の設計では、こうした取扱いは受けず、新しい取扱いは確認済みになるまで始めません(節9)。
13. 関連業態・シリーズ導線
ファクタリングの記事は、本記事とは別の業態の記事で、法人・個人事業者の売掛債権を対象とする事業者向けのファクタリングを主なモデルとしています。本記事は売上債権を買い取らず、カード会社のために加盟店と契約し、その加盟店を調査する側を扱います。
EC・D2Cの記事は、本記事とは別の業態の記事で、一般消費者へ商品を販売する事業者を主なモデルとし、決済会社を顧客ではなく委託先や連携先として書いています。本記事は、そうした事業者を加盟店として調査し、措置を講じる側を扱います。
業種別AI活用の一覧はピラーページにまとめています。
14. この記事を自社に当てはめたい方へ
情報の整い方で最初の一手は変わります。調査の記録の台帳がまだ無ければ台帳の様式から、あれば欠けの候補から始めます。
15. 無料AI戦略診断/AI顧問
AI戦略診断は無料・登録不要です。回答すると、自社のAI活用がいまどの段階にあるかと、最初に取り組むべき領域が分かります。
自社の業務に沿って一緒に設計したい方には、AI顧問サービスがあります。まず話を聞いてみたい方は、お問い合わせから30分の無料リモート面談をご利用ください。
