ITパスポート試験の令和5年公開問題より、問46~問50(マネジメント系)の解答解説を掲載します。
テキストではなく、動画解説を希望される方は下記YouTubeをご覧ください。
【問46】MTBSIの改善 -サービスマネジメント
問題
ITサービスに関する指標には、ITサービスが利用できなくなるインシデントの発生間隔の平均時間であるMTBSI(Mean Time Between Service Incidents)があり、サービスの中断の発生しにくさを表す。ITサービスにおいてMTBSIの改善を行っている事例として、最も適切なものはどれか。
ア インシデント対応事例のデータベースを整備し、分析することによって、サービスの中断から原因究明までの時間の短縮を図る
イ サービスのメニューを増やすことによって、利用者数の増加を図る
ウ サービスを提供しているネットワークの構成を二重化することによって、ネットワークがつながらなくなる障害の低減を図る
エ ヘルプデスクの要員を増やすことによって、サービス利用者からの個々の問合せにおける待ち時間の短縮を図る
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正解:ウ
解説
MTBSIはサービスの中断(インシデント)の発生しにくさを表す指標です。これを改善するには、サービス中断そのものが起こりにくくなる施策が有効です。ネットワーク構成を二重化して、ネットワークがつながらなくなる障害の発生を低減する「ウ」が最も適切です。したがって、正解は「ウ」です。
他の選択肢
ア 原因究明までの時間の短縮 … 中断からの復旧時間に関わる施策で、中断の発生しにくさとは直接関係ない
イ 利用者数の増加 … サービス中断の発生しにくさとは直接関係ない
エ 問合せの待ち時間の短縮 … サービス中断の発生しにくさとは直接関係ない
【問47】SLAとサービスマネジメントの管理の組合せ -サービスマネジメント
問題
あるホスティングサービスのSLAの内容にa~cがある。これらと関連するITサービスマネジメントの管理との適切な組合せはどれか。
a サーバが稼働している時間
b ディスクの使用量が設定したしきい値に達したことを検出した後に、指定された担当者に通知するまでの時間
c 不正アクセスの検知後に、指定された担当者に通知するまでの時間
| サービス可用性管理 | 容量・能力管理 | 情報セキュリティ管理 | |
|---|---|---|---|
| ア | a | b | c |
| イ | a | c | b |
| ウ | b | a | c |
| エ | c | b | a |
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正解:ア
解説
各SLAの内容に関連するITサービスマネジメントの管理は次のとおりです。
a サーバが稼働している時間 … サービス可用性管理
b ディスクの使用量がしきい値に達したことの検出・通知までの時間 … 容量・能力管理
c 不正アクセスの検知後の通知までの時間 … 情報セキュリティ管理
したがって、サービス可用性管理=a、容量・能力管理=b、情報セキュリティ管理=cの組合せである「ア」が正解です。
【問48】システム環境整備(ファシリティマネジメント・UPS) -サービスマネジメント
問題
システム環境整備に関する次の記述中のa、bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
企業などがシステム環境である建物や設備などの資源を最善の状態に保つ考え方として〔 a 〕がある。その考え方を踏まえたシステム環境整備の施策として、突発的な停電が発生したときにサーバに一定時間電力を供給する機器である〔 b 〕の配備などがある。
| a | b | |
|---|---|---|
| ア | サービスレベルマネジメント | IPS |
| イ | サービスレベルマネジメント | UPS |
| ウ | ファシリティマネジメント | IPS |
| エ | ファシリティマネジメント | UPS |
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正解:エ
解説
a 建物や設備などの資源を最善の状態に保つ考え方 … ファシリティマネジメント
b 突発的な停電時にサーバへ一定時間電力を供給する機器 … UPS(Uninterruptible Power Supply、無停電電源装置)
したがって、a=ファシリティマネジメント、b=UPSの組合せである「エ」が正解です。
他の選択肢
サービスレベルマネジメント(SLM) … SLAに基づいてITサービスの品質維持・改善を行う活動
IPS(Intrusion Prevention System) … 不正侵入を検知して防止するシステム
【問49】リファクタリング -開発技術
問題
リファクタリングの説明として、適切なものはどれか。
ア ソフトウェアが提供する機能仕様を変えずに、内部構造を改善すること
イ ソフトウェアの動作などを解析して、その仕様を明らかにすること
ウ ソフトウェアの不具合を修正し、仕様どおりに動くようにすること
エ 利用者の要望などを基に、ソフトウェアに新しい機能を加える修正をすること
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正解:ア
解説
リファクタリングは、ソフトウェアが提供する機能仕様(外部から見た振る舞い)を変えずに、内部構造を改善することです。したがって、正解は「ア」です。
他の選択肢
イ 動作などを解析して仕様を明らかにする … リバースエンジニアリングの説明
ウ 不具合を修正し仕様どおりに動くようにする … デバッグの説明
エ 新しい機能を加える修正をする … ソフトウェア保守の説明
【問50】内部統制と職務分掌 -システム監査
問題
内部統制において、不正防止を目的とした職務分掌に関する事例として、最も適切なものはどれか。
ア 申請者は自身の申請を承認できないようにする。
イ 申請部署と承認部署の役員を兼務させる。
ウ 一つの業務を複数の担当者が手分けして行う。
エ 一つの業務を複数の部署で分散して行う。
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正解:ア
解説
職務分掌は、仕事の役割分担と権限を明確にし、相互に監視させて不正を防ぐしくみを作ることです。申請者が自身の申請を承認できないようにする「ア」は、申請と承認の権限を分離する職務分掌の事例として適切です。したがって、正解は「ア」です。
他の選択肢
イ 申請部署と承認部署の役員を兼務させる … 権限が分離されず、相互監視のしくみとはいえない
ウ 一つの業務を複数の担当者が手分けして行う … 単なる分担であり、相互監視による不正防止のしくみとはいえない
エ 一つの業務を複数の部署で分散して行う … 単なる分散であり、相互監視による不正防止のしくみとはいえない
