ITパスポート試験の令和5年公開問題より、問41~問45(マネジメント系)の解答解説を掲載します。
テキストではなく、動画解説を希望される方は下記YouTubeをご覧ください。
【問41】アローダイアグラムと所要日数 -プロジェクトマネジメント
問題
次のアローダイアグラムに基づき作業を行った結果、作業Dが2日遅延し、作業Fが3日前倒しで完了した。作業全体の所要日数は予定と比べてどれくらい変化したか。
| 作業 | 所要日数 | 先行作業 |
|---|---|---|
| A | 2 | なし |
| B | 3 | なし |
| C | 4 | A |
| D | 1 | B |
| E | 1 | B |
| F | 5 | C、D |
| G | 5 | E |
(注:原問題のアローダイアグラムを、各作業の所要日数と先行作業の表に置き換えています。)
ア 3日遅延
イ 1日前倒し
ウ 2日前倒し
エ 3日前倒し
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正解:ウ
解説
当初のクリティカルパス(最長経路)はA→C→Fで、2+4+5=11日でした。
作業Dが2日遅延(1日→3日)し、作業Fが3日前倒し(5日→2日)になった結果、各経路の所要日数は次のように変化します。
A→C→F … 2+4+2=8日
B→D→F … 3+3+2=8日
B→E→G … 3+1+5=9日
変化後のクリティカルパスはB→E→Gの9日となり、当初の11日と比べて2日前倒しになります。したがって、正解は「ウ」です。
【問42】テスト工程の組合せ -開発技術
問題
ソフトウェア開発における、テストに関する記述a~cとテスト工程の適切な組合せはどれか。
a 運用予定時間内に処理が終了することを確認する。
b ソフトウェア間のインタフェースを確認する。
c プログラムの内部パスを網羅的に確認する。
| 単体テスト | 結合テスト | システムテスト | |
|---|---|---|---|
| ア | a | b | c |
| イ | a | c | b |
| ウ | b | a | c |
| エ | c | b | a |
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正解:エ
解説
各記述に対応するテスト工程は次のとおりです。
a 運用予定時間内に処理が終了することを確認する … システム全体の性能を確認するので「システムテスト」
b ソフトウェア間のインタフェースを確認する … モジュール間の結合を確認するので「結合テスト」
c プログラムの内部パスを網羅的に確認する … 一つ一つのモジュールの内部構造を確認するので「単体テスト(ホワイトボックステスト)」
したがって、単体テスト=c、結合テスト=b、システムテスト=aの組合せである「エ」が正解です。
【問43】ソフトウェア導入作業 -開発技術
問題
ソフトウェア導入作業に関する記述a~dのうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
a 新規開発の場合、導入計画書の作成はせず、期日までに速やかに導入する。
b ソフトウェア導入作業を実施した後、速やかに導入計画書と導入報告書を作成し、合意を得る必要がある。
c ソフトウェアを自社開発した場合、影響範囲が社内になるので導入計画書の作成後に導入し、導入計画書の合意は導入後に行う。
d 本番稼働中のソフトウェアに機能追加する場合、機能追加したソフトウェアの導入計画書を作成し、合意を得てソフトウェア導入作業を実施する。
ア a,c
イ b,c,d
ウ b,d
エ d
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正解:エ
解説
ソフトウェア導入作業では、導入計画書を導入作業の実施前に作成し、合意を得てから導入を行うことが適切です。
a 新規開発でも導入計画書を作成すべき → 誤り(×)
b 導入計画書は導入作業の実施前に作成・合意を得るべき(実施後ではない) → 誤り(×)
c 導入計画書の作成・合意は導入前に実施すべき(合意を導入後に行うのは不適切) → 誤り(×)
d 導入計画書を作成し合意を得てから導入作業を実施する → 正しい(〇)
したがって、適切なものはdだけなので、正解は「エ」です。
【問44】サービス品質の合意文書(SLA) -サービスマネジメント
問題
A社のIT部門では、ヘルプデスクのサービス可用性の向上を図るために、対応時間を24時間に拡大することを検討している。ヘルプデスク業務をA社から受託しているB社は、これを実現するためにチャットボットをB社に導入して活用することによって、深夜時間帯は自動応答で対応する旨を提案したところ、A社は24時間対応が可能であるのでこれに合意した。この合意に用いる文書として、最も適切なものはどれか。
ア BCP
イ NDA
ウ SLA
エ SLM
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正解:ウ
解説
A社とB社が、ヘルプデスクのサービス品質(24時間対応という可用性の水準)について合意する文書はSLA(Service Level Agreement、サービスレベル合意書)です。したがって、正解は「ウ」です。
他の選択肢
ア BCP … 事業継続計画。災害や事故などが発生しても事業が止まらないように、あらかじめ立てておく計画
イ NDA … 秘密保持契約。秘密情報に対する守秘義務に合意してもらう契約
エ SLM … SLAに基づいて行う、ITサービスの品質維持や改善のための活動
【問45】スケジュール短縮への対応 -プロジェクトマネジメント
問題
プロジェクトマネジメントでは、スケジュール、コスト、品質といった競合する制約条件のバランスをとることが求められる。計画していた開発スケジュールを短縮することになった場合の対応として、適切なものはどれか。
ア 資源の追加によってコストを増加させてでもスケジュールを遵守することを検討する
イ 提供するシステムの高機能化を図ってスケジュールを遵守することを検討する
ウ プロジェクトの対象スコープを拡大してスケジュールを遵守することを検討する
エ プロジェクトメンバーを削減してスケジュールを遵守することを検討する
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正解:ア
解説
スケジュールを短縮する必要が生じた場合は、資源(要員など)の追加によってコストを増加させてでも、スケジュールを遵守することを検討するのが適切です。したがって、正解は「ア」です。
他の選択肢
イ 提供するシステムの高機能化を図る … 高機能化はスケジュール遵守とは関係がない
ウ 対象スコープを拡大する … 一般にスコープを拡大すると、スケジュールはさらに遅延する
エ プロジェクトメンバーを削減する … 一般にメンバーを削減すると、スケジュールはさらに遅延する
