「行政法って範囲が広くて、いったい何から手をつければいいのか分からない…」「行政書士試験で一番配点が大きい科目らしいけれど、無味乾燥な暗記ばかりでつらい…」――行政法の勉強方法に悩んで、このページにたどり着いた受験生の方は、決して少なくないはずです。
たしかに行政法は、憲法や民法に比べてあまり馴染みのない法律ですし、試験範囲も広い。「苦手科目」として最後まで残してしまう人が多いのも、よく分かります。
でも、先に結論からお伝えします。行政法は、“正しい順番と過去問中心の勉強法”さえ押さえれば、得点源にしやすい科目です。 むしろ私は、行政法を「コツをつかめば、いちばん点を稼ぎやすい科目」だと考えています。もちろん、必要な勉強量や得意・不得意は人それぞれですが、攻略の方向性ははっきりしている――そう感じていただけるはずです。
なぜそう言い切れるのか。理由は配点にあります。行政書士試験は300点満点で、そのうち法令等科目が244点を占めますが、その法令等のなかでも行政法はもっとも配点が大きく、択一式・多肢選択式・記述式のすべての出題形式で問われる唯一の科目だからです。つまり、行政法をしっかり固められると、行政書士試験全体を有利に進めやすくなる――そう言ってよいと思います。
一方で、つまずく人にはある共通点があります。それは「行政法」をひとくくりに捉えてしまうこと。実は「行政法」という名前の法律は存在せず、行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法・地方自治法といった複数の法律の総称なんです。ここを漠然と捉えたまま勉強すると、苦手意識だけが積み上がってしまいます。
この記事では、まず行政法の正体(出題範囲と、最大配点科目である理由)を整理したうえで、初学者がつまずきやすいポイント、テキスト→過去問→記述式という具体的な勉強の順番、そして「条文・過去問・記述式」をどう攻略するかまでを、読者であるあなたの判断材料として一つずつ解説します。最後まで読めば、行政法を“苦手科目”から“得点源”へ変える道筋が、はっきり見えてくるはずです。
なお、行政書士試験そのものの全体像や、合格までの学習の進め方から確認したい方は、行政書士|合格までの全体ロードマップもあわせてどうぞ。行政法がそのなかでどの位置を占めるのかが見えると、勉強の優先順位がぐっとつけやすくなります。
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結論|行政法は“正しい順番と過去問中心”で得点源にできる
最初に、行政法とどう向き合うかの「方針」を整理しておきましょう。ここがあいまいなまま走り出すと、「広い範囲をやみくもに暗記して、結局点が伸びない」という遠回りになりがちだからです。
- 行政法は法令等のなかで最大配点……行政法の配点は、5肢択一式で76点、多肢選択式で16点、記述式で20点。合計すると112点で、これは300点満点の約4割にあたります。1科目でこれだけの比重を占める以上、ここを得点源にできるかどうかが、合否を大きく左右します。
- 「行政法」という名前の法律は存在しない……行政法は複数の法律の総称です。だからこそ、漠然と「行政法」とまとめて勉強するのではなく、「いま自分はどの法律をやっているのか」を意識しながら、法規ごとに攻略していくのが鉄則になります。
- 勉強の軸は『テキストで全体像→論点別過去問→記述式は過去論点中心』……行政法は過去問からのリピート出題が多い科目です。だからこそ、テキストで全体像をつかんだら、あとは論点別の過去問を繰り返し回して知識を定着させるのが、もっとも効率のよい王道になります。
大事なのは、「行政法を完璧に理解すること」そのものではなく、「本試験で点を取れる状態に仕上げること」です。主役はあくまであなた自身の得点で、勉強法はそれを支える手段にすぎません。
この記事を読み終えるころには、行政法の出題範囲の地図、勉強を進める順番、そして形式ごとの得点の取り方まで、あなた自身の学習計画に落とし込めるようになっているはずです。それでは、まず「そもそも行政法とは何か」から見ていきましょう。
行政法とは?「行政法」という名前の法律は存在しない
行政法の勉強を始めるとき、最初に押さえてほしい大前提があります。それは、「行政法」という名前の法律は、実は存在しないということです。六法全書を開いても、「行政法」という条文集は載っていません。
それでは行政法とは何かというと、「行政に関する法律の総称」というのが正しい説明になります。
ご存じのとおり、日本は「司法」「立法」「行政」の三権分立が定められた国です。このうち「行政」とは、一般的な考え方によれば「司法と立法以外のもの」を指します(この考え方を控除説といいます)。つまり、司法と立法に関する法律以外は、ほとんどが行政法に分類されるわけです。その数、なんと1,000以上ともいわれます。
ひとくちに行政法といっても、非常に多くの法律が関係していることが分かりますよね。だからこそ、試験対策としては「行政法という巨大なかたまり」を相手にするのではなく、試験で問われる範囲に絞って、法規ごとに攻略していくという発想が欠かせません。
行政書士試験で実際に問われるのは、行政法の「総論」に加えて、次の5つの個別法規です。
- 行政手続法
- 行政不服審査法
- 行政事件訴訟法
- 国家賠償法
- 地方自治法
「行政法が苦手」という人の多くは、この区別をせず、漠然と行政法をひとくくりに捉えてしまっています。逆にいえば、「いま自分はどの法律を勉強しているのか」を意識するだけで、行政法はぐっと攻略しやすくなるのです。これが苦手克服の、いちばん最初の一歩になります。
行政法の出題範囲|総論+5つの法規を3類型で理解する
では、行政法の出題範囲をもう少し具体的に地図にしてみましょう。膨大な行政関連の法律は、大きく次の3つの類型に整理できます。
| 類型 | 内容 |
|---|---|
| 行政組織法 | 行政(国や地方公共団体)の内部組織に関する法律 |
| 行政作用法 | 行政が行う活動についての法律 |
| 行政救済法 | 行政の活動の結果、被害や損害を受けた国民などを救済する法律 |
この3つの類型に入る個別法規の例としては、以下のようなものがあります。
| 類型 | 個別法規の例 |
|---|---|
| 行政組織法 | 国家行政組織法、地方自治法 |
| 行政作用法 | 行政代執行法、行政手続法 |
| 行政救済法 | 行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法 |
上の表で赤字にした法律が、行政書士試験における「行政法」の出題の中心です。これら5つの個別法規に「行政法の総論」を加えた6つの分野から、行政法の問題は出題されます。
ここで、とくに受験生がつまずきやすい行政救済法の3つの法律は、役割で覚えると一気に整理できます。
- 行政不服審査法……行政庁の処分などに不服があるとき、裁判ではなく行政機関に対して「不服申立て(審査請求)」をして見直しを求める手続を定めた法律です。
- 行政事件訴訟法……行政の処分などをめぐる争いを、裁判所で解決するための手続(取消訴訟など)を定めた法律です。
- 国家賠償法……公務員の違法な行為や、公の営造物の管理の不備などによって損害を受けたとき、国や公共団体に損害賠償を求めるための法律です。
「不服申立て=行政内部での見直し」「事件訴訟=裁判」「国家賠償=お金で賠償」――この役割の違いを押さえておくと、似たような制度を混同せずにすみます。救済法は受験生が苦手にしやすい分野ですが、条文と手続の流れをセットで理解すれば、確実に得点源にできる分野です。
行政書士試験で行政法は最大配点|だから攻略が合否を分ける
ここまで「行政法は最大配点の科目」と繰り返してきましたが、具体的に何点くらいなのか、行政書士試験全体のなかで確認しておきましょう。配点を知ることは、勉強時間をどこに振り向けるかを決める“戦略の土台”になります。
行政書士試験は、大きく「法令等」と「基礎知識」の2つの科目で構成され、満点は300点です。内訳は、法令等が244点、基礎知識が56点。このうち法令等の出題形式ごとの配点は、次のようになっています。
行政法の配点を合計すると、択一式76点+多肢選択式16点+記述式20点で112点。行政書士試験は300点満点ですから、行政法だけで試験全体の約4割を占めることになります。1科目でこれだけのウェイトを持つ科目は、ほかにありません。
しかも、行政法は5肢択一式・多肢選択式・記述式という3つの出題形式すべてで出題される唯一の科目でもあります。つまり、どの形式が出ても行政法からは逃げられない、という言い方もできます。だからこそ、行政法の対策が行政書士試験全体の合否を分けるのです。
なお、合格するには、単に総得点を稼げばよいわけではありません。行政書士試験には、次の3つの合格基準をすべて満たす必要があります(いわゆる「足切り」があります)。
- ① 法令等科目の得点が、122点以上(244点満点の50%以上)
- ② 基礎知識科目の得点が、24点以上(56点満点の約40%以上)
- ③ 総得点が、180点以上(300点満点の60%以上)
このうち1つでも基準を下回ると、ほかが高得点でも不合格になります。法令等で122点という関門がある以上、その大黒柱である行政法をしっかり得点源にしておくことが、合格への近道になるわけです。
ひとつ補足しておきます。2024年度(令和6年度)から、かつての「一般知識等」という科目は「基礎知識」へと改められました。 出題数14問・56点という枠そのものは変わっていませんが、行政書士業務に関連する諸法令などが出題範囲に明確化されています。古い教材やサイトでは「一般知識」と書かれていることもありますが、現在は「基礎知識」が正しい呼び方ですので、混同しないようにしてくださいね。
なお、配点や合格基準は、年度の試験要項で変わることがあります。直近の合格率も年度によって変動しますので、受験する年の正確な情報は、必ず行政書士試験研究センターなどの公式発表で確認してください。
行政書士試験の全体像と各科目の優先順位を改めて整理したい方は、行政書士|合格までの全体ロードマップもチェックしてみてください。
行政法の特徴と難易度|広く細かいが“過去問リピート”で対応しやすい
配点の大きさが分かったところで、次は行政法という科目の「性格」を、ほかの科目と比較しながら見ていきましょう。敵の特徴を知ることが、効率のよい対策の第一歩です。
出題傾向|広範囲から、細かく出題される
行政法の試験範囲は、とにかく広いのが特徴です。しかも、「ここはよく出る/ここは出ない」という偏りが少なく、試験範囲全体からまんべんなく出題される傾向にあります。
さらに、条文の細かな記述をきちんと押さえていないと解けないような、細部を問う出題が多いのも行政法の特徴です。「テキストをざっと読んで、なんとなく理解した」というレベルでは、なかなか太刀打ちできません。各論点を、ひとつずつ丁寧に押さえていく必要があります。
難易度|民法より判例の比重は低く、条文中心で攻略できる
「広くて細かい」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、安心してください。行政法は、対策の方向性がはっきりしている、比較的“対応しやすい”科目でもあります。
行政法は、条文の内容をもとに出題されることが多い科目です。逆にいえば、条文さえ正確に理解しておけば、高得点も十分に狙えます。同じ法令科目でも、判例の理解が重く問われる民法と比べると、行政法は判例の比重がやや低めで、条文中心で攻略しやすいといえます(もちろん重要判例は押さえる必要があります)。
過去問リピートが多い|だから対策の費用対効果が高い
行政法のいちばんありがたい特徴が、過去問からのリピート出題の多さです。
5肢択一式では、過去問の選択肢がほぼそのまま、あるいは少し表現を変えて出題されることがよくあります。また、5肢択一式・多肢選択式・記述式と、ある形式で過去に問われた論点が、別の形式に姿を変えて出題されることも珍しくありません。
出題形式のなかでもっとも難しいのは記述式ですが、その記述式でも、過去に出題された論点(択一式・多肢選択式の過去問を含む)と関連の深いテーマから問われることが多い傾向にあります(年度による違いはあります)。
つまり行政法は、問題集を使った過去問対策をベースに、しっかり知識を積み上げておけば、高得点が狙える科目だということ。範囲は広いけれど、やるべきことは明確――これが行政法の本当の姿です。なお、出題傾向や難易度は年度によって変わりうるので、あくまで「傾向」として参考にしてくださいね。
行政法の勉強方法【5ステップ】テキスト→論点別過去問→繰り返し
お待たせしました。ここからは、行政法を効率よく得点源に変えるための、具体的な勉強の進め方を5ステップでお伝えします。難しいことは何もありません。大切なのは「順番」と「繰り返し」です。
①まずテキストを一通り読み、全体像をつかむ
最初は、細かい点は気にせず、テキストをざっと一通り読み通します。この段階の目的は、行政法の全体像をつかむこと。多少理解できないところがあっても大丈夫です。まずは時間をかけすぎず、テキストを一冊読み切ることを優先してください。
ここで完璧を目指して立ち止まってしまうのが、最初のつまずきポイント。「7割わかればOK」くらいの気持ちで、まずは森全体を眺めるイメージで進めましょう。
②1単元ずつ読み込み、対応する過去問を解く
2回目の読み込みでは、1回目よりもしっかりテキストを読んでいきます。そして、ひとつの単元(章や節)を読んだら、その部分に対応する過去問をすぐに解く――この「インプットとアウトプットの往復」が、行政法攻略の核心です。
このとき使う過去問は、「年度別」よりも「論点別(テーマ別)」のものが圧倒的に使いやすいです。学んだ単元に対応する問題を、その場ですぐ解けるからです。掲載年数は10年分以上あるものを選ぶとよいでしょう。
③不正解・あいまいな問題にマークを付けて復習する
問題を解いて採点すると、それぞれの問題は「迷わず正解」「自信がなかったが正解」「不正解」のいずれかに分かれます。ここで、
- 自信がなかったが正解 → △
- 不正解 → ×
というように印を付けて、これらを重点的に復習します。「迷わず正解」できた問題は、もう繰り返す必要はありません。自分が本当に弱いところだけに時間を集中させるのが、効率化のコツです。
④一周したら、×と△の問題だけを解き直す
過去問をひととおり解き終えたら、最初のページに戻り、×と△を付けた問題だけを解き直します。すでに身についた問題に時間を使わず、苦手な論点だけを潰していくイメージです。
⑤×と△がすべて○になるまでリピートする
解き直すなかで「自信を持って正解」できるようになった問題は、その時点で卒業。すべての問題を「自信を持って正解」できる状態になるまで、×と△の問題のリピートを続けます。
以上が、行政法を最短で仕上げるための勉強法です。シンプルですが、これを徹底できるかどうかで差がつきます。
おまけ|やってはいけない行政法の勉強法
最後に、つまずく人がやりがちな「やってはいけない勉強法」もお伝えしておきます。心当たりがあれば、今日から軌道修正してください。
- テキストを何周も読むだけで、過去問演習が少ない……行政法は「解いて覚える」科目です。読むだけでは、本試験の細かい問われ方に対応できません。
- 年度別の過去問に固執する……単元ごとの理解を固める段階では、論点別のほうが圧倒的に効率的です。年度別は、直前期の総仕上げに使い分けましょう。
- 条文を読まずに、丸暗記やゴロ合わせだけで進める……行政法は条文がベースの科目。条文の理解を飛ばすと、少しひねられた問題で崩れます。
- まとめノートづくりが目的化する……ノート作成に時間を溶かすのは典型的な失敗です。作るなら、間違えた論点だけを、定義・要件・効果・具体例の形でコンパクトに残す程度で十分。判例も、結論だけでなく「事案・争点・規範・あてはめ」をセットで整理すると記憶に残りやすくなります。
行政法を得点源にするコツ|どの法規からの出題かを常に意識する
勉強の手順がわかったところで、行政法を「苦手科目」から「得点源」へ引き上げるための、もう一段上のコツをお伝えします。これを意識するだけで、同じ勉強時間でも得点の伸びが変わってきます。
コツ①|「いま解いているのは●●法の問題」と意識する
くり返しになりますが、行政法は以下の総論+5つの個別法規から出題されます。
- 行政法総論
- 行政手続法
- 行政不服審査法
- 行政事件訴訟法
- 国家賠償法
- 地方自治法
問題を解くときは、「いま解いている問題は、●●法(または総論)に関する論点だ」と、つねに意識してください。
「行政法が苦手」という人の多くは、この意識がなく、漠然と行政法を捉えています。でも、それぞれの法律は目的も性格もまったく違います。たとえば、国家賠償法(損害を賠償する法律)と地方自治法(地方公共団体の仕組みの法律)では、問われ方も覚え方もまったく別物ですよね。
法規ごとに「この法律は何のための法律か」を意識して整理すれば、知識が頭のなかで散らからず、得点に直結します。行政手続法なら「処分・申請・不利益処分・行政指導の流れ」、救済法3法なら「救済ルートの違い」――というように、法規ごとの“勘所”をセットで押さえていきましょう。
コツ②|過去問を「上手く活用」して知識を定着させる
前述のとおり、行政法は過去問からのリピート出題が多い科目です。つまり、行政法攻略の本質は、
いかに過去問の問題集を上手く活用して、効率よく知識を定着させるか
という一点に尽きます。前の章で説明した「×と△の過去問がなくなるまで繰り返す」という勉強法を、ぜひ徹底してください。条文知識をベースに、過去問で問われ方のパターンを体に覚え込ませる――これが、広くて細かい行政法を確実に得点源にする王道です。
記述式・多肢選択式への対応|形式別の得点戦略
行政法は、択一式・多肢選択式・記述式の3形式すべてで出題される唯一の科目でした。形式ごとに対応方法が異なるので、ここで「形式別の得点戦略」を整理しておきましょう。同じ行政法の知識でも、“どの形でも答えられる状態”にしておくことが大切です。
5肢択一式(76点)|土台は論点別過去問の徹底
配点76点と、もっとも比重が大きいのが5肢択一式です。ここはやはり、論点別過去問の徹底が土台になります。頻出条文と、ひっかけの肢のパターンを過去問で潰していけば、安定して得点できるようになります。前章の5ステップ勉強法が、そのままこの形式の対策になります。
多肢選択式(16点)|条文・判例の正確なキーワードを押さえる
多肢選択式は、文章の空欄に、選択肢から正しい語句を当てはめる形式です。ここで問われるのは、条文や重要判例の“正確なキーワード”。なんとなく意味を理解しているだけでは、似た語句に惑わされて失点します。重要な条文・判例は、キーワードを正確に覚えることを意識しましょう。
記述式(20点)|過去論点を40字でまとめる練習を
受験生がもっとも苦手にしやすいのが記述式です。行政法では1問20点が出題され、40字程度で答えを記述します。配点が大きいぶん、ここで部分点を積めるかどうかが合否を分けることも少なくありません。
ただ、記述式は決して“ノーヒントの難問”ではありません。前述のとおり、記述式で問われる論点は、過去に出題された論点と関連の深いテーマが中心になりやすい傾向があります。だからこそ対策はシンプルで、過去問で問われた論点について、「要件・効果・主語を短く、過不足なく書く」練習を積むことが効果的です。択一式で覚えた知識を“説明できる言葉”に変換していく――そんなイメージで取り組むとよいでしょう。
記述式に特化した対策をもっと詳しく知りたい方は、行政書士試験の記述式の勉強法もあわせて読んでみてください。
このように、3つの形式は「対応方法は違うけれど、土台になる知識は共通」です。論点別過去問で土台を作り、多肢選択式ではキーワードを正確に、記述式では言葉にして書く――この三段構えで、行政法112点を取りにいきましょう。
おすすめの教材・テキスト・過去問の選び方|独学でも進めるために
最後に、行政法の勉強を支える教材選びのポイントを整理します。独学で進める方も、講座を使う方も、教材選びの軸を持っておくと迷いません。
テキストは「図解が多く、全体像をつかめるもの」を1冊に
テキストは、あれこれ手を広げるよりも、自分に合った1冊に絞り込むのが基本です。とくに行政法は抽象的な概念が多いので、図解やイラストが豊富で、初学者でも全体像をつかみやすいものを選ぶと、最初のハードルが下がります。初学者の方には、まずマンガ版の入門書でイメージをつかんでから本格的なテキストに移る、という進め方もおすすめです。
過去問は「論点別・10年分以上」を最優先で
これまで繰り返してきたとおり、行政法の主役は過去問です。過去問集は、論点別(テーマ別)で、10年分以上掲載されているものを最優先で選んでください。学んだ単元に対応する問題をすぐ解ける構成が、効率を大きく左右します。
六法・判例集・学習アプリは「補助」として使い分ける
六法や判例集、学習アプリは、メイン教材を補う“サブ”として位置づけるのがコツです。とくにスマホの学習アプリは、通勤・通学などのスキマ時間に択一問題を回すのに向いています。テキスト・六法・判例集・アプリのおすすめについては、行政書士の学習アプリのおすすめもあわせて参考にしてください(外部のおすすめ教材の紹介記事も、以下にまとめています)。




独学が不安なら、通信講座で「順番と量」を任せる
「自分で教材を選び、順番を組み立てる自信がない」という方は、通信講座を使うのも有力な選択肢です。通信講座なら、何を・どの順番で・どれだけやればよいかというカリキュラムがあらかじめ設計されているので、迷う時間を勉強時間に回せます。
なお、行政法と並んで配点の大きい民法の勉強法も気になる方は、民法の勉強法もチェックしておくと、法令等科目全体の戦略が立てやすくなります。どの教材が自分に合うかは人それぞれですので、ここで挙げたものはあくまで選び方の“目安”として参考にしてくださいね。
行政法の試験対策のポイントと勉強方法【まとめ】
ここまで、苦手意識を持つ人の多い行政法について、その正体から具体的な勉強方法、得点源にするコツまでをお伝えしてきました。最後に要点を振り返っておきましょう。
- 行政法は最大配点科目……択一76点+多肢16点+記述20点=112点で、300点満点の約4割。3形式すべてで出題される唯一の科目であり、ここの攻略が合否を分けます。
- 「行政法」は複数の法律の総称……総論+5つの個別法規(行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法・地方自治法)。漠然と捉えず、法規ごとに攻略するのが第一歩です。
- 勉強の軸は「テキストで全体像→論点別過去問→×△リピート」……記述式も過去論点中心なので、過去問の徹底がそのまま全形式の対策になります。
- 得点源にするコツは「どの法規からの出題かを意識する」「過去問を上手く活用する」……この2つを意識して続ければ、広くて細かい行政法も、得意科目へと近づけていけます。
行政法は、最初こそ「広くて、細かくて、馴染みがない」と感じる科目です。でも、攻略法ははっきりしています。法規ごとに分けて、条文を正確に押さえ、過去問を繰り返す――この王道をコツコツ続けていけば、行政法はあなたの心強い得点源になってくれるはずです。
仕事と勉強を両立しなければならない社会人の方などは、効率的なカリキュラムが組まれ、スキマ時間にスマホで動画を視聴しながら学習できる行政書士のオンライン通信講座の活用も検討してみてください。まずは資料請求だけでも、学習の見通しが立てやすくなりますよ。
よくある質問(FAQ)
Q. 行政法の勉強の順番は? A. ①テキストを一通り読んで全体像をつかむ → ②1単元ごとに対応する論点別過去問を解く → ③×と△の問題を繰り返す、という順番が基本です。最初から条文を丸暗記しようとせず、過去問を解きながら条文に戻るのが効率的です。
Q. 行政書士試験で行政法は難しいですか? A. 範囲が広く細かい点は事実ですが、条文中心で過去問のリピート出題が多いため、対策の方向性ははっきりしています。正しい勉強法を続ければ、むしろ得点源にしやすい科目です。
Q. やってはいけない勉強法は? A. 「テキストを読むだけで演習が少ない」「条文を読まずに丸暗記で進める」「まとめノートづくりが目的化する」などです。行政法は“解いて覚える”科目だと意識しましょう。
Q. 行政書士の勉強でまずやることは? A. まずは行政書士試験全体の配点と、自分の学習スケジュールを把握することです。そのうえで、最大配点の行政法と民法を学習の柱に据えると、得点計画が立てやすくなります。全体像は行政書士|合格までの全体ロードマップで確認できます。
行政法の土台となる法律用語や考え方に不安がある方は、基礎法学の勉強法から固めておくと、行政法の理解がスムーズになりますよ。
行政書士試験における「最短勉強法」について、難関資格の通信予備校のクレアールが、受験ノウハウ本(市販の書籍)を無料【タダ】でプレゼント中です。
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