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中小企業診断士について

中小企業診断士の更新登録手続き|必要書類・申請期限・紛失/再登録(1年)まで完全ガイド

中小企業診断士資格の更新

中小企業診断士資格の更新について

中小企業診断士として活動を続けるには、運転免許証の更新に近いイメージで、定期的に「更新登録」の手続きが必要です。

ただ、これから中小企業診断士を目指す方にとっては、取得後に更新が必要と聞くと不安になりますよね。

更新手続きがあまりに煩雑だったり、費用が大きくかかったりするなら、資格取得をためらってしまう……という方もいるかもしれません。

結論から言うと、中小企業診断士の更新(更新登録)は、必要事項を押さえれば難しく考える必要はありません。

更新が気になって受験をためらっているとすれば、非常にもったいないです。

ここでは、何かと不安のつきまとう中小企業診断士の更新要件について、中小企業診断士歴10年のトシゾーが、分かりやすく解説します。

中小企業診断士の更新要件は?

中小企業診断士の登録の有効期間は「登録の日から5年間」です。

その後も引き続き中小企業診断士として活動する(=登録を継続する)場合は、更新登録の申請が必要になります。

更新期限は、交付される中小企業診断士登録証で確認できます。登録証の裏面最下段にある「登録の有効期間」に、満了日が記載されています。

更新登録のために満たすべき条件は、次の2つです。

  • 専門知識補充要件(以下、知識に関する要件)
  • 実務要件(以下、実務に関する要件)

それぞれに、いくつかの達成方法(選択肢)が用意されています。ここから詳しく見ていきましょう。

知識に関する要件(理論ポイントを5点獲得) ~理論研修の受講が主な手段

まずは知識に関する更新要件です。中小企業庁の定めは以下の通りです。

専門知識補充要件

以下のいずれかを合計して5回以上の実績を有すること。

  1. 理論政策更新(理論政策)研修を修了したこと。
  2. 論文審査に合格したこと。
  3. 理論政策更新(理論政策)研修講師を務め指導したこと。

引用:中小企業庁Webサイト

こうして見ると難しく感じるかもしれませんが、安心してください。多くの方は次の方法でクリアできます。

理論研修(理論政策更新研修)」を5年間のうちに5回受講する

理論研修(理論政策更新研修)は、中小企業診断協会などが主催している半日の更新研修です。

上の「2)論文審査」「3)研修講師」による達成方法もありますが、一般的には多くありません。特に登録したばかりの方には現実的ではないケースが多いでしょう。

年1回のペースで理論研修を受講すれば十分間に合います。逆に「5年あるから」と油断して直前に慌てないよう、計画的に受けるのがおすすめです。

実務に関する要件(実務ポイントを30点獲得) ~実務補習または実務従事の実施

次に、実務に関する更新要件です。中小企業庁の定めは以下の通りです。

実務要件

以下のいずれかを合計して30日以上行ったこと。

  1. 診断助言業務等に従事したこと。
  2. 実務補習を受講したこと。
  3. 実習、実務補習を指導したこと。

引用:中小企業庁Webサイト

実務は、5年間で30日以上の実績が必要です(一般に「1日=1ポイント」と説明されることが多いです)。

この要件の満たし方は、ざっくり次の2パターンで分かれます。

A:経営コンサル(診断助言業務等)に従事している中小企業診断士

B:コンサル業務を行わない企業内診断士等

A・経営コンサルタントに従事している中小企業診断士の場合

独立診断士など、実際に診断助言業務を行っている方は、実務要件を満たしやすいです。

基本的には、診断先企業から証明をもらいます。中小企業庁の様式(例:様式第19(診断助言業務実績証明書))に記入し、診断先企業の押印を受けます。

B・コンサル業務を行わない企業内診断士等の場合

企業内診断士などで日常的に診断助言業務を行わない場合は、実務補習実務従事を計画的に活用するのが現実的です。

実務補習の受講ルートのひとつとして、中小企業診断協会の各都道府県支部への入会があります。入会すると支部活動の中で実務機会(実務補習等)に参加できることがあります。

また、実務従事の支援を行う民間企業も増えており、開催スケジュールが豊富・土日中心など、企業内診断士でも参加しやすいメリットがあります。

実務要件を満たすだけでなく、指導員や他の診断士からフィードバックを得られ、スキルアップにつながるのも大きな利点です。

詳しくは下記も参考にしてください。

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中小企業診断士の更新手続きについて

ここからは、更新登録申請の流れ(いつ・何を・どう送付するか)を整理します。

更新時期

更新登録の申請は、原則として登録の有効期間満了日の1か月前~満了日まで行えます。

ただし、申請内容に不備があった場合は、満了日までに修正・再提出が必要になります。余裕をもって手続きを進めましょう。

【令和7〜8年対応】年度末に満了する人は「早期受付」に要注意(対象者・受付開始日・預り証)

年度末(3月末〜4月上旬)は申請が集中しやすく、中小企業庁が“早期受付”を設けて協力をお願いする年があります。該当者は、必ず公式ホームページの案内をご覧ください。

  • 早期受付の対象者:登録証の裏面最下段「有効期間」に、特定の期間(例:令和3年4月1日〜令和8年3月31日 等)が記載されている方 など
  • 受付開始日:例として、令和7年11月4日から受付開始(※対象者向け)
  • 更新登録後の新しい登録証の送付予定:申請時期により、4月末頃/5月末頃などの目安が示される場合があります(簡易書留で送付)
  • 預り証(希望者):早期受付の申請で、希望者に「登録証預り証」を交付する運用が示される場合があります

上記は年度により変わります。最新情報は必ず公式で確認してください。

中小企業庁:更新登録申請に関するご協力のお願い(早期受付)


更新登録申請の送付方法|簡易書留・送付票(ラベル)・チェックリスト

「更新 手続き」で検索する方がつまずきやすいのが、書類を揃えた後の“送付(郵送)の実務”です。ここでは最低限のチェック一覧をまとめます。

送付前に確認すること(このページのチェック一覧)

  • 更新登録申請書(原本)に、必要事項の記入漏れがないか
  • 専門知識補充要件:理論政策更新研修の修了証明書等が5回分以上あるか(原本)
  • 実務要件:診断助言業務・窓口相談業務・実務補習などの実績が30日分以上あるか(原本)
  • 従前の中小企業診断士登録証(原本)を同封したか
  • 登録証を紛失している場合は、再交付申請書(様式)を追加したか
  • 氏名・住所など登録事項に変更がある場合は、変更届(様式)も併せて必要か(※状況により)

郵送は「追跡できる方法」がおすすめ(簡易書留など)

更新登録申請は郵送で行います。年度末は受付が混み、差し戻し(不備対応)も起きやすいため、追跡できる簡易書留等で送付しておくと安心です。

送付票(ラベル)も要チェック

中小企業庁は申請書類の送付票(ラベル)を公開しており、更新年月日に応じて差し替わることがあります。最新版を使うと受付側の処理もスムーズです。

中小企業庁:申請・届出の手引き(更新登録申請)
中小企業庁:登録事項変更・登録証再交付(紛失)

※登録証は、更新登録後「申請受理月の翌々月を目途」に自宅宛へ簡易書留で送付される旨が示されています。年度末は送付が遅れる場合もあるため、余裕を持って申請しましょう。

更新に必要な書類

更新に必要となる書類は次の4点です。

  • 更新登録申請書
  • 理論政策更新研修(または論文審査)の修了証明書(5回分)
  • 診断助言業務実績証明書、または窓口業務等の実績証明書(30日分)
  • 従前の中小企業診断士登録証(原本)

更新登録申請書

中小企業庁のWebサイトから様式PDFをダウンロードできます。備考に記載の書き方に従って記入しましょう。

中小企業庁Webサイト「中小企業診断士関係様式」

理論政策更新研修(または論文審査)の修了証明書(5回分)

理論政策更新研修を修了した際に交付される証明書です。紛失しないよう、必ず保管しておきましょう。

診断助言業務実績証明書または窓口業務実績証明書(30日分)

次のいずれかのケースでは、実施機関から証明書が発行されることが多いです。

  • 実務ポイントの獲得をサポートする組織の管理のもと、診断実務を実施したケース
  • 公的機関等で窓口相談業務を行った場合

一方で、ご自身で診断先を見つけて診断助言業務を行った場合は、中小企業庁のWebサイトから「診断助言業務実績証明書」の様式PDFをダウンロードして記入します。

中小企業庁Webサイト「中小企業診断士関係様式」

この書類には「診断先企業の名称」および「代表者の押印」が必要です。原則として、診断先企業1社につき1枚を提出します。

中小企業診断士登録証

中小企業診断士登録証の原本を同封します。

登録証を紛失した/氏名・住所が変わったときの手続き(再交付・登録事項変更)

更新時期が近いタイミングで、登録証の紛失や、氏名・自宅住所・勤務先など登録事項の変更が発生することがあります。

  • 登録証を汚損・破損・紛失:登録証再交付申請(様式)を提出
  • 住所・勤務先の変更:登録事項変更届(様式)を遅滞なく送付
  • 氏名変更:変更届+戸籍抄本等+登録証(原本)。更新時期が近い場合は、更新登録とあわせて手続きが必要になることがあります

詳細な必要書類や送付票(ラベル)は、必ず公式で確認してください。

中小企業庁:登録事項変更届出/登録証の再交付申請(紛失)


更新が間に合わない! そんな時の対処方法

更新登録は、登録の有効期間(5年)の満了日までに行う必要があります。

知識・実務の要件を満たさないまま満了日を迎えると、原則として登録は消除となり、以後「中小企業診断士」を名乗って活動できなくなります。

ただし状況により、次の選択肢があります。

要件は満たしていたのに「申請だけ」失念した場合:再登録(1年以内)の可能性

更新要件(理論5回以上+実務30日以上)を期限内に満たしていたにもかかわらず、申請を忘れてしまったケースでは、消除された日から1年を超えない範囲で「再登録申請」ができる旨が公式の手引きに示されています。

該当しそうな方は、必ず公式ページで必要書類・条件を確認してください。

中小企業庁:更新登録申請・再登録申請(手引き)

要件を満たせない見込みなら「休止」を早期に検討

有効期間の末(年度末など)になっても要件が足りない場合、そこから研修や実務を積み増しても、原則として“過去5年”の実績が問われます。

この場合は、状況に応じて「休止」など別の選択肢を早期に検討するのが現実的です(※休止には申請タイミング等の条件があります)。

資格の休止制度や休止手続きについて詳しくは、下記の記事を参考にしてください。

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中小企業診断士の資格の更新にかかる費用

まず、5年に1回の更新登録申請(手続きそのもの)にかかる費用は無料です。

ただし、更新には「知識に関する要件」と「実務に関する要件」を満たす必要があり、その達成のために費用が発生します。

知識に関する要件(知識ポイント獲得のための費用)

知識の補充要件は、多くの中小企業診断士が「理論政策更新研修(理論研修)」を5回受講することで満たしています。

理論研修は、中小企業診断協会のほか民間でも実施している機関があり、1回あたり6,000円程度が目安です。

5年間で5回必要なので、1回の更新あたり約3万円程度と見込むとよいでしょう。

実務に関する要件(実務ポイント獲得のための費用)

顧問先など、自分で実務従事先を見つけられる独立診断士であれば、追加費用はかからないケースが多いです。

一方で、企業内診断士などで実務機会が作りにくい場合は、中小企業診断協会などが実施する実務補習・実務従事支援サービスを利用することが一般的です。

実務は30日分必要です。サービスの相場は内容により幅がありますが、目安として合計約25~30万円程度を見込んでください。

中小企業診断士の資格更新費用(資格維持費用)について詳しくは、下記の記事も参考にしてください。

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中小企業診断士資格の更新について<まとめ>

中小企業診断士の更新登録手続きについて解説してきました。

5年に1度、更新登録申請が必要なので煩わしく感じるのも事実です。

ただ別の視点で見ると、更新制度があることは「国が一定水準の専門性・実務性を担保し続ける仕組み」とも言えます。

著者情報
氏名 西俊明
保有資格 中小企業診断士
所属 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション