ITパスポート試験の令和8年度公開問題より、問1〜問5(ストラテジ系)の解答解説を掲載します。テキストではなく、動画解説を希望される方は下記の動画をご覧ください。
出典:IPA「令和8年度 ITパスポート試験 公開問題」(問題はIPA公表のもの。解説・分類は当サイト独自)
この回(問1〜問5)の解説動画です。各問の「▶ この問題を動画で見る」から、その問の解説位置へジャンプできます。
目次
問1 生成AIと著作権
生成AIを用いた生成物の取扱いに関して、既存の著作物の著作権者から許諾を得ることが必要となる可能性のあるものだけを、全て挙げたものはどれか。
- a 好みのアーティストの楽曲に似た音楽を生成AIで生成し、ネット上にアップロードして無料公開した。
- b 好みのアーティストの楽曲に似た音楽を生成AIで生成し、自分のPCに保管して個人で視聴した。
- c 生成AIで音楽を生成したところ偶然似た音楽ができたので、自分のPCに保管して個人で視聴した。
- ア a
- イ a, b
- ウ a, b, c
- エ b, c
解答・解説を見る
正解:ア
解説
- a 〇 公開(公衆送信)は私的使用を超える。既存曲に似せて作る=依拠の可能性→許諾が必要になり得る
- b × 私的使用の範囲(自分のPCで個人視聴)なので許諾は不要
- c × 偶然似ただけ=既存曲に依拠していない+私的使用→許諾は不要
- 正解:ア(許諾が必要になり得るのは a のみ)
問2 BYOD
BYODに関する記述として、適切なものはどれか。
- ア 企業の業務に、従業員が私物の携帯情報端末を許可を得た上で利用すること
- イ 企業の業務の定型的な作業をソフトウェアのロボットで効率化すること
- ウ 企業の業務の流れを分析し、継続的に改善、最適化していくこと
- エ 企業の業務の流れを見直し、抜本的にデザインし直すこと
解答・解説を見る
正解:ア
解説
- ア 〇 BYOD=Bring Your Own Device。私物端末を業務利用すること
- イ × RPA(ソフトウェアのロボットによる定型作業の自動化)の説明
- ウ × BPM(業務プロセスの継続的な分析・改善)の説明
- エ × BPR(業務プロセスの抜本的な再設計)の説明
問3 マクシミン戦略(意思決定)
投資会社であるA社が、それぞれの投資戦略を採る場合の利益は表のように予想される。A社がマクシミン戦略を採り、かつ、市況が好転した場合の利益はどれか。マクシミン戦略とは、戦略ごとに予想される利益の最小値が最も大きくなるように戦略を採用する理論である。
- ア -15
- イ 0
- ウ 5
- エ 20
解答・解説を見る
正解:ウ
解説
- 各戦略の最小利益 → 戦略a:min(20, -15)=-15 / 戦略b:min(5, 0)=0
- 最小値が最も大きいのは戦略b(0)。よってマクシミン戦略では戦略bを採用
- 戦略bで市況が好転した場合の利益=5 正解:ウ 意思決定の3基準(マクシミン/マキシマックス/ミニマックス) ① マクシミン(悲観・守り):各戦略の最小利益の中で最大を選ぶ。 a:1/b:5/c:0 → 戦略b(最悪でも5を確保) ② マキシマックス(楽観・攻め):各戦略の最大利益の中で最大を選ぶ。 a:10/b:7/c:12 → 戦略c(好転すれば12) ③ ミニマックス(後悔・折衷):各状況で『最善との差=後悔』を求め、その最大が最小の戦略を選ぶ。 最大後悔 a:4/b:5/c:5 → 戦略a(取り逃しを最小化) まとめ:最悪を見る=マクシミン(b)/最良を見る=マキシマックス(c)/取り逃しを悔やむ=ミニマックス後悔(a)。同じ表でも着眼点で選択が変わる。
問4 ハッカソン
特定の目的の達成や課題の解決をテーマとして、ソフトウェアの開発者や企画者などが短期集中的にアイディアを出し合い、ソフトウェアの開発などの共同作業を行い、成果を競い合うイベントはどれか。
- ア トレードフェア
- イ ハッカソン
- ウ パネルディスカッション
- エ レセプション
解答・解説を見る
正解:イ
解説
- ア × トレードフェア=商品やサービスを展示・紹介する見本市
- イ 〇 ハッカソン=hack+marathon。短期集中で開発し成果を競うイベント
- ウ × パネルディスカッション=登壇者が特定テーマを討論する形式
- エ × レセプション=歓迎会・公式の宴会
問5 ビジネスモデル特許
インターネットを利用した企業広告に関する新たなビジネスモデルを知的財産として出願し、コンピュータシステムとして実現した。このビジネスモデルを知的財産として保護する法律はどれか。
- ア 意匠法
- イ 実用新案法
- ウ 著作権法
- エ 特許法
解答・解説を見る
正解:エ
解説
- ア × 意匠法=物品のデザイン(形状・模様・色彩)を保護
- イ × 実用新案法=物品の形状・構造に関する考案(小発明)を保護
- ウ × 著作権法=思想・感情を創作的に表現したものを保護
- エ 〇 特許法=発明を保護。IT技術で実現するビジネスモデルは特許の対象(ビジネスモデル特許)
