今回は、資格スクール大手のTACがテーマ。講座のポイントや口コミ・評判を紹介します。
TACは中小企業診断士の資格予備校業界で最大手と言っても良いぐらいのスクールなので、「TACが気になるけど、実態はどうなんだろう」と不安や悩み、疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
TACは大手スクールですから、私の周囲の仲間にも元TAC受講生が多いです。この記事では、彼らから聞いた、TACの生の口コミ・評判をお伝えします。
TACのことが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
TAC 中小企業診断士講座のレビュー(評価)その1 よいポイント
まず、TAC 中小企業診断士講座の、よいポイントをまとめてみました。
TAC中小企業診断士講座のポイント1:TAC独自の「3回転方式」学習
TACでは、ストレート合格を達成するために、TAC独自の「3回転方式」というものを作り上げています。
「覚える」「覚えなおす」「定着させる」の3つの流れを高速で回転させ、ストレート合格を目指します。
TAC中小企業診断士講座のポイント2:TACオリジナル教材(毎年改訂を実施)
TACを卒業した方のほとんどが絶賛する教材は、すべてTACの独自開発のものです。
教材制作責任者の秋田講師によれば、
「試験で合格点を取ることを最優先に作成しています。そのため、本試験の出題傾向、受験生の正答率、試験委員の著書等を分析し、その年の本試験で合格するために必要なことを唯一無二の基準として、毎年、内容を刷新しています。合格のためには、TACの教材のみで十分です」
とまで言い切っています。
市販のTACスピードテキストが中小企業診断士講座のテキストとして一番売れているのも、秋田講師の言葉に説得力を持たせますね。
TAC 中小企業診断士講座 よいポイント3:経験豊富な講師陣
TACのWebサイトで「層の厚さが自慢です!」と書いてある通り、業界最多クラスの講師数を誇ります。
TAC 中小企業診断士講座 よいポイント4:充実・安心の学習フォロー
TAC受講生には、以下のような学習フォローがあります。
・勉強で出た疑問を直ぐに解決する「校舎での対応・質問メール対応」
・ネットで受講できる「Webフォロー」【有償】
・講義の音声を、いつでもどこでも聴ける「音声DLフォロー」(TAC生限定、標準)
・TACでお得に学習できる「各種割引制度」
・i-support(インターネットフォローシステム)(受講生同士が連絡できる掲示板の他、講義で配布した問題・解答用紙(PDF)がダウンロードできるなど)
・TACの「自習室」が利用できる 【本科生・パック生限定】
さすが最大手だけあり、フォローの量・質とも充実しています。
TAC 中小企業診断士講座のレビュー(評価)その2 注意すべきポイント
ここまでTAC中小企業診断士講座のポイントやメリットを見てきました。
つづいて、注意点やデメリットをチェックしましょう。
注意すべきポイント1:20万円代後半から30万円以上の費用がかかる
TACは複数のコースがありますが、一般的なコースで20万円代後半から30万円以上の費用がかかります。
かなりの金額が必要なことは、間違いありません。
TACと他社との受講料の比較
スクール(企業) | 講座/コース | 受講料 |
スタディング | 1次2次合格コース(スタンダード) | 53,900円 |
診断士ゼミナール | 1次2次試験プレミアムフルコース | 59,780円 |
クレアール | 1次2次ストレート合格スタンダードコース | 200,000円(キャンペーン中は116,000円) |
フォーサイト | バリューセット2 | 77,800円 |
アガルート | 1次試験・2次試験対策フルパック | 54,780円 |
TAC | 1・2次ストレート本科生 | 275,000円 |
LEC | 1次2次プレミアム1年合格コース | 264,000円 |
大原 | 1次・2次合格コース | 258,000円 |
こうして一覧すると、TACを始めとする大手スクールの高価格が目立ちますね。
TAC診断士講座の質の良さやサポート体制には問題ありませんが、上記の高価格を払うのは難しい方も多くいらっしゃるでしょう。
管理人としては、スタディングと診断士ゼミナールの2社のコスパは圧倒的なので、講座選びにおいては、両者を含めて検討されるのが良いと考えています。
注意すべきポイント2:通学と通信の費用が同じ
たとえ費用が高くても、毎回欠かさず講座に通学し、実績のあるプロ講師の生の講義を受講できるのであれば価値が高いといえます。
しかし、通信講座を選ぶのであれば、TACよりかなり安くて品質の変わらないオンライン専門スクールは多くあるので、そちらも視野に入ってくるはずです。
注意すべきポイント3:通学講座でも、毎回決まった時間に通えないと意味がない
自分に合う講師が担当の通学講座を受講できるのでしたら、受験勉強は、はかどるでしょう。
ただし、仕事の都合などで、他の講座へ振り替えたり、Web講座を受講したりしなければならない人は気を付けてください。代替講座の講師が、自分に合うとは限らないので、注意が必要です。
注意すべきポイント4:2次試験対策が弱い
後述の口コミ情報にも書かれているのですが、TACの二次試験対策は、評価がいまいちです。
TAC 中小企業診断士講座の口コミ・評判
私の周囲の元TAC受講生から聞いた「生の口コミ・評判」は次のとおりです(重複は省いています)。
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大手だけあって、よい先生も多い。三好先生や遠藤先生が人気が高い。しかし、講師の人数が多いだけあって、微妙な先生もいる。ある先生は、受講生から事務局に「講義の担当講師を変えて欲しい」と直談判が入ったらしい。
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何と言ってもテキストが分かりやすい。
他の受験校に通う受講生も、TACが市販しているテキスト(スピードマスター)を、個人的に副教材として使っているようだ。
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一次試験対策が充実している。テキストもそうだが、きちんとカリキュラムが作られ、どの講師が講義をしても、ある程度レベルが同じになるように設計されている。
ただ、一部の人気講師はカリキュラムを無視して自己流でやっているようだが、人気があるので仕方がないのかも。
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二次試験対策は、正直微妙。模試も含めて、二次試験対策はLECに劣っていると思う。
TACメソッドも微妙に感じる。
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大手だけあって、事務局の対応はサービスが行き届いている感じ。
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TAC 中小企業診断士講座の口コミ・評判 まとめ
TAC出身者のみなさんは、なんといっても「テキストのよさ」を一番に挙げていました。さすが大手の資格受験校だけありますね。教材の作成ノウハウやプロセスが確立されているようです。
一方、講師陣については、色々なタイプの先生がいるようです。
あるTAC出身者は
「通学講座を選ぶ際は、毎回必ず同じ講座を出るべきです。他の講座へ振り替えたり、Web講座を受講したりすると、自分に合わない講師だったり、ハズれ講師だったりする可能性が高いですよ」
とアドバイスしてくれました。
二次試験対策については、口コミにもあるように、あまり評価していない人が多いです。TACの二次対策を受講しながらも、「ふぞろいな合格答案」の参考書を購入して独自の学習を続ける人が多くいました。
なかには、TACで一次試験は合格したものの、その年の二次試験は落ちてしまい、翌年はLECや大原の二次対策に通って合格した、という方も複数いました。
※ふぞろいな合格答案について詳しくは、下記の記事を参考にしてください。
TACの2次試験解答法「TACメソッド」は微妙?
なお、口コミの中に出てくる「TACメソッド」とは、TAC独自の二次試験の解答法のことです。TACの講師リーダーである三好講師が考案したものだそうです。
TACメソッドについて、ある出身者は
「TACメソッドは、できるだけ減点要素を少なくする方法論であり、二次試験の解答に総花的な記述を勧めている。リスクをとった経営戦略の実行など、明確な方向性の提案は避ける傾向にある」
と、あまり評価していませんでした。
私も、二次試験の解答は、
「事例の中で、すべての個別設問の解答(=架空の診断アドバイス)が、全体として整合性が取れていればOK」
と考えており、明確な方向性を提示することは、特に近年の二次試験対策において、必要だと思っています。
TACメソッドに限らず、TACは大手企業だけに、組織文化として「リスクは極力避ける」というものがあるのかも知れませんね。
「二次試験の対策および勉強法」に関しては、下記記事を参考にしてください。
TAC 中小企業診断士講座の口コミ・評判、レビュー(評価) まとめ
もし、あなたが
・合格できるのであれば、費用は惜しまない
・毎回欠かさず、通学講座を受講できる(時間の制約が少ない)
のであれば、中小企業診断士を目指すためには、通学講座がベストでしょう。
TACの通学講座は、テキストなど教材の質が高く、1次試験対策の評判もかなり良いです。また、最大手という安心感もあるので、中小企業診断士の通学講座を選ぶ際には、有望な講座の一つです。
一方で、毎回通学できない方や予算に上限がある方は、コスパがよく、空き時間を有効活用できる、スマホ1台で使えるオンライン通信講座がオススメ。
よろしければ、以下の「スタディング中小企業診断士講座の口コミ・評判」と「診断士ゼミナールの口コミ・評判」の記事もチェックしてみてください。
また、勉強法に迷ったら、以下の記事を読んでみてください。
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著者情報 | |
氏名 | 西俊明 |
保有資格 | 中小企業診断士 |
所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |