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診断士コラム

中小企業診断士はやめとけ?言われる理由5つと後悔しない活かし方(更新・年収・キャリア)

中小企業診断士やめとけ

「中小企業診断士になるのは、やめとけ!」と言われたけど、本当なんだろう?
「中小企業診断士って意味ない資格?」

こうした疑問で検索する人は少なくありません。

中小企業診断士は、経営コンサルの国家資格として人気が高い一方で、「独占業務がない」「稼げない人もいる」「更新が地味に大変」など、ネガティブな声も出やすい資格です。

この記事では、「やめとけ」と言われる理由を一次情報も交えて整理しつつ、向く人・向かない人、そして資格をキャリアで活かす現実的な方法まで解説します。

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中小企業診断士が「やめとけ」と言われる5つの理由

まずは、中小企業診断士が「やめとけ」と言われる理由を解説します。

理由1:独占業務がない

中小企業診断士には独占業務がありません。独占業務とは、有資格者のみが独占的に行える業務のことで、多くの難関国家資格(士業)には、独占業務があります。具体的には、以下のとおり。

  • 司法書士:他人のために登記を行う
  • 税理士:他人のために税務を行う
  • 社労士:他人のために社会保険手続きを行う
  • 弁理士:他人のために特許出願を行う
  • 弁護士:他人のために法律行為を行う
  • 宅建士:重要事項説明や契約書の記名押印を行う

これらはすべて当該有資格者にしか行えないことであり、それ故に、仕事を奪い合う競争率を抑えている側面があります。

一方、中小企業診断士は経営コンサルタントの唯一の国家資格ですが、経営コンサルタントは誰でも名乗ることができますし、クライアントから受注して仕事をすることも自由です。

もっとも、中小企業診断士の場合は「名称独占資格」といって、「中小企業診断士を名乗れるのは有資格者だけ」という制限があるのですが、独占業務のある「業務独占資格」に比べると、インパクトが弱いのは否めません。

理由2:実際に稼げない人(食えない人)が多い

独立した中小企業診断士の年収は300万~3,000万円と幅があります。

一次情報(参考):収入・報酬のアンケート

※年収は「活動日数・働き方・分野」で大きく変わるため、条件付きで読むのがポイントです。

大きく儲けている人がいる一方、十分な稼ぎを得られていない中小企業診断士も実際にいます。

ただ、300万円前後というのは、ほとんどが以下のような方々です。

  • 中小企業診断士として独立直後で、まだ仕事が安定して獲得できていない
  • 会社員などの定年後、年金を貰いながら自己実現の一環として中小企業診断士をしている(あまり稼ぐ気が無い)

400~500万円程度の年収の中小企業診断士の中には、「本当はもっと稼ぎたいのに、稼げていない人」がそこそこいる印象です。

※データが無いので、管理人の印象論になってしまいますが。

年収500万未満の中小企業診断士は能力が低い訳ではなく、営業やマーケティングが苦手というケースが大半です。

いずれにしても、難関な中小企業診断士試験をクリアしても、稼げない人が一定数いるのは間違いありません。

理由3:中小企業診断士の資格だけ取っても、経験が無ければ意味ない

中小企業診断士の試験に合格するために勉強が必要な科目を、以下に一覧します。

  • 経営戦略論
  • 経営組織論
  • マーケティング論
  • 財務
  • 会計
  • 生産管理
  • 店舗管理、販売管理
  • 経済学、経済政策
  • 経営情報システム
  • 経営法務
  • 中小企業経営、中小企業政策

このように、経営コンサルタントの国家資格に相応しく、経営全般の幅広い領域を網羅する学習範囲となっています。

中小企業診断士は、日本版MBA(経営学修士)とも言われ、現在の試験科目体系は海外大学院のMBAコースを参考に設計されているので、学習内容には十分な妥当性もあります。

しかし、これだけの試験をマスターしても、それはペーパー上のライセンスであることは事実。

実際に活躍できる中小企業診断士(経営コンサルタント)になるには、様々な企業経営者と対峙し、経験を積まなければならないのは当然です。

「資格だけ取っても、経験が無ければ意味ないから、やめとけ!」

との言い分にも一理ある、といえるでしょう。

理由4:更新(5年)と研修・実務要件が、想像より“地味に重い”

「診断士は取ったら終わり」と思っていると、ここでギャップが出ます。

中小企業診断士の登録には有効期間があり、登録日から5年間です。引き続き登録(更新登録)を希望する場合は、期限までに申請が必要になります。さらに更新には、専門知識補充要件実務要件の両方を満たす必要があります。

  • 専門知識補充要件:研修の修了などを合計5回以上
  • 実務要件:診断助言業務等・実務補習などを合計30日以上

ここを知らないまま進むと、更新のタイミングで「研修を受講する時間が取れない」「実務従事の案件がない」「気づいたら期限が近い」と焦ります。

逆に言えば、最初から“更新できる環境”をつけておくと安心です。例えば、協会や勉強会で同士のつながりを作り、実務従事の機会(案件)や、研修・セミナー情報の流れを押さえる。これだけでハードルは一つ下がります。

理由5:学習期間が長く、費用もかかる(独学が合わなかった…も多い)

「やめとけ」と言われる背景には、試験の難易度だけでなく、学習に必要な期間・環境の問題もあります。

中小企業診断士は、1次(筆記試験)→2次(筆記試験・口述試験)と段階があり、一般的に長期戦になりやすい資格です。申込〜本番のスケジュール感は年度で前後しますが、だいたい4月〜5月に申込、8月に1次、10月に2次筆記、1月に口述…という流れになります。

一次情報(公式)で確認:

※年度により日程・手続きが更新されるため、受験前に必ず公式で確認してください。

ここで重要なのは、「理解を深める学び」と「合格点を取りにいく学び」を分けること。診断士は範囲が幅広く、運営管理や会計など、慣れていない人ほど“全部わかりたい”気持ちが増えます。しかし試験対策は、まず合格基準(60点)を超えるための基本方針を決め、問題集でアウトプットしながら効率よく回す方が、結果的に続きます。

独学・通信・通学は、どれが正解というより環境に合うかです。

  • 独学:費用を抑えやすいが、質問・添削・ペース管理を自分で作成する必要あり
  • 通信(動画):スキマ時間で学びやすいが、質問回数や2次対策の厚みは確認ポイント
  • 通学:強制力と仲間が得やすい反面、費用と時間の負担が大きい

「やめとけ」を回避するコツは、最初に“10ヶ月〜1年の学習設計(スケジュール)”を置くこと。今の生活環境で回せるかを確認してから入ると、途中で挫折しにくくなります。

中小企業診断士は本当に「やめとけ」なのか?

ここまで、中小企業診断士が「やめとけ」と言われる理由を見て来ました。

それらの理由は、いずれも一理あるものの、中小企業診断士の資格を取得することには大きなメリットもあります。

ここからは、中小企業診断士を目指すべき理由(メリット)について、見ていきましょう。

経営に関する知識は凄い

前述のとおり、日本版MBA(経営学修士)とも言われる中小企業診断士は、企業経営に関わる、あらゆる内容を学習し、知識として獲得しています。

確かに、中小企業診断士試験に合格したばかりの頃は、頭でっかちな部分もあるでしょう。

しかし、だからと言って、これらの知識が不要な訳では断じてありません。企業経営全般に明らかに有益な知識を持っている訳ですから、そのこと自体はプラスに捉えるべきでしょう。

難関国家資格のため、信頼性が抜群

中小企業診断士試験は1次試験と2次試験があり、その概要は以下のとおり。

  • 1次試験:マークシートによる選択式(四肢択一、または五肢択一)
  • 2次試験:論述式(記述式)

また、1次試験の合格率は30~40%程度、2次試験の合格率は20%程度、つまり、ストレート合格する割合は6~8%の狭き門です。

一次情報(公式統計):合格率・受験者数

※合格率は年度で変動します。数字を出す場合は「公式統計」を根拠にするのが安全です。

合格に必要な勉強時間は1000~1200時間ですが、実際には数年かけて合格する人も多く、1200時間以上学習している方も多いです。

このような難関国家資格ですから、資格所有者は行政や企業経営者をはじめとする多くの方に、極めて信頼されやすいと言えるわけです。

目標を立ててやり抜く力がある証明になり、自信に繋がる

前項と関連しますが、中小企業診断士の資格を取得したということは、

  • 少なくとも1年、長い人だと3年以上、1日平均3時間以上の学習を地道に継続した

という証拠でもあります。

このように「長期的な目標を立て、諦めずに継続する力がある」ということを評価してくれる方も多くいます。

また、そうした経験が自分自身にとって、大きな自信に繋がるでしょう。

就職や転職で活かせる

中小企業診断士の資格は、企業経営において極めて有益なものです。

「中小企業診断士の有資格者を募集」という直接的な求人は少ないものの、就職・転職市場では大きく評価されることに間違いありません。

ただ、就職・転職市場においては、年齢の上昇とともに、保有資格よりも実績や経験を重視される傾向にあります。

そのため、ミドル以上の転職では必要以上に資格所有者であることに期待しないほうがよいでしょう。

逆に言えば、極めて若手の市場である新卒や第二新卒の就活では、中小企業診断士資格保有者は、非常に高く評価されます。

2次試験を含めた最終合格者でなくても、1次試験の科目合格者というだけでも評価の対象になりますので、積極的に履歴書などに記載してアピールすべきでしょう。

独立や開業を目指せる

前述のとおり、中小企業診断士に独占業務は有りませんが、集客・営業・マーケティングに力を入れれば、十分に独立や開業で成功することは可能です。

もちろん、会社員のように給料をもらいながら勤務できるわけではなく、自分で仕事を獲得してお金を稼がなければ廃業するだけの厳しい世界です。

しかし、しっかりとした事業計画を立て、自分自身が社長として会社を運営するのは、何事にも代えがたい機会でしょう。

苦労も多いでしょうが、自分の強みを活かすことで大きな結果を出せば、会社員時代には考えられない位の年収を得ることも夢ではありません。

AIに“丸ごと”代替されにくい(ただし一部は自動化が進む)

診断士の仕事は、企業の状況をヒアリング(インタビュー)し、利害関係者と合意形成しながら改善を実施していく性質が強く、AIだけで完結しにくい領域が残ります。

一方で、資料作成・分析・リサーチなどはAIで効率化が進むため、今後は「AIを使って生産性を上げられる診断士」ほど強い、という構図になりやすいでしょう。

やりがい、夢を持つ魅力的な人物が多い

中小企業診断士を目指す方には、

  • 我が国の経済を支える中小企業をサポートして、少しでも社会経済の発展に寄与したい

と考える魅力的な方が多くいます。

そのような世界に身を置こうと考えることは尊いことですし、また、そうした人物を応援して下さる方も多くいます。

もちろん、周りの仲間(中小企業診断士)も魅力的な人材が多いため、あなたのビジネス人生も良い影響を与えることは間違いありません。

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どうすれば、資格を活かせるのか?

ここまで、診断士を目指すべき理由(メリット)について見てきました。

以下では、「やめとけ!」というネガティブな意見を受けてしまう要素(デメリット)を徹底排除し、

診断士の資格を最大限活用する方法をお伝えします。

経営に関する知識だけでなく、実績を積む

ここまで散々触れてきたことですが、

  • 診断士の資格保有者は経営全般に関する知識は凄いが、経験や実績がないと意味がない

とよく言われます。これについては答えはシンプルで、

  • 経験や実績を積めばよい!

ということだけですよね。

試験に合格後、できるだけ早い段階で中小企業診断協会などを活用しながら経験豊富な諸先輩方と交流し、少しでも多くの実務経験を積ませてもらうのが王道です。

また、独立するだけが診断士の道ではありません。会社員が診断士の資格を取り、「自分が所属する企業の業種のプロフェッショナル」を目指すのであれば、そのまま企業内で活動を続ければよいでしょう。

将来的に、その業種分野の経験豊富なプロコンサルタントとして独立できる可能性が十分にあります。

もし、別の業種の実績を積みたいのであれば、資格を武器にして転職する手もありますよね。

専門分野を磨く

診断士資格で学ぶ科目は広範な分、ひとつひとつの科目はそこまで深くありません。

たとえば、労働法規であれば社労士試験の方が圧倒的に深く問われますし、情報処理については情報処理技術者試験の方が深く問われます。

このこと自体は悪いことではありません。なぜならば、診断士はクライアント企業の課題解決のため、当該企業と様々な専門家の間の「架け橋」になる必要があるからです。

クライアント企業内で深刻な法律問題が発生した場合、顧問たる診断士は弁護士と問題について話ができる程度の法律知識が求められます。

ただ、専門家との懸け橋としてなら、試験の受験勉強の際に学んだ程度の知識でも良いかも知れませんが、自分自身が活躍をする分野(専門分野)の知識は受験レベルではなく、もっと磨くべきでしょう。

そして知識だけでなく、経験や実績を積み上げることも同様に大切です。

対人コミュニケーションを磨く

診断士は経営コンサルタントですから、支援先企業の経営者や従業員などと丁寧なコミュニケーションが出来なければ、話になりません。

また、場合によっては異なる意見を持つ利害関係者をまとめたり、クライアント本人が意識していない(潜在的な)意見などを引き出すことも求められます。

知識、経験、実績などの専門スキルやノウハウに加え、こうしたヒューマンスキルも磨く必要があります。

まずは副業から始める

いきなり独立・開業というのは敷居が高く、簡単ではないかも知れません。しかし、会社員などのように勤務先に所属し、働きながら副業で実務経験を積むことはローリスクでおすすめです。

資格を登録すれば、普段は企業に所属していようが、副業だろうが、正式な診断士として活動できます。

企業内診断士であっても、協会に所属して一定の活動ができますから、将来に向けてネットワークを構築したり、仕事を紹介してもらうのに役立つでしょう。

また、当面の生活費は本業で稼げますから、焦らずじっくりと、自分の興味のある分野の仕事だけ取ることも可能。時間は掛かるかも知れませんが、確実に独立・開業の準備が出来るはずです。

セーフティネットとしての資格講座の講師

独立してからも、収入が安定するまでは資格受験講座の講師を続ける手もあります。実際、私がそうでした。

受験生に教えたり、質問に答えたり、感謝されながら、「分かりやすい教え方」など、自分自身もかなり学べるところがあったと記憶しています。

教え方自体は、後々コンサルティングの実務でも活かせますので、「受験講座なんて・・・」と見下したりせずに、なんでも挑戦してみるのがおすすめです。

私自身、受験講座の講師業は卒業しましたが、その仕事が縁で繋がった某士業の先生とは、現在も業務に関してお付き合いがあります。

中小企業診断協会で偉くなる(冗談)

中小企業診断協会で偉くなると、更に人的ネットワークが広がります。

また、立場を活かした利権を得ることができ、甘い汁が吸えます・・・というのは冗談ですが、人脈が飛躍的に広がるのは事実です。

  • 経済産業省、中小企業庁、中小企業基盤整備機構、商工会、商工会議所など、官公庁や公的機関の職員との交流
  • 各都道府県の協会の幹部との交流
  • 他士業の協会の幹部との交流
  • 様々な職業や業界の団体のメンバーとの交流

などなど、一介の会員やサラリーマン等には到底及びもつかない、たくさんの人脈を構築することができます。

やめとけを回避する「キャリア設計」:おすすめ3ルート(企業内・転職・副業→独立)

結局、「やめとけ」になるかどうかは、資格そのものよりキャリアの選択肢をどうつけるかで決まります。ここでは、現実的に成功確率が上がる3ルートを整理します。

ルート1:企業内(本業)で“評価される使い方”に寄せる

企業内診断士は、独立より安定しやすい一方で、「資格を取ったのに昇給や手当がなかった」「人事評価に効かなかった」と感じる人もいます。

ポイントは、診断士の知識を“勉強”で終わらせず、社内の経営課題の改善に翻訳することです。

  • 事業計画の作成(数値計画・KPI)
  • 業務改善(現場〜流通のムダ取り、運営管理の観点)
  • 新規事業・販路(広告や販売チャネルの見直し)
  • 人事(評価制度・採用・育成)

「診断士の知識を使って改善を実施した」まで出せると、名刺より強い成果になります。上司に相談する時も、「提案→実施→結果→次の打ち手」という流れで説明できると通りやすいです。

ルート2:転職で“刺さる場所”に行く(コンサル会社/金融機関/会計事務所)

診断士資格は、場所によって効き方が変化します。一般的に、次の職は相性が良いです。

  • コンサル会社:案件の現場で専門知識を使い、実務経験を積める
  • 金融機関:融資・事業性評価・経営改善支援など、助言の機会が増えやすい
  • 会計事務所:財務・会計を軸に、補助金・経営計画の支援へ広げやすい

転職を探す時は「診断士」という名だけで検索するより、経営支援/経営改善/補助金/事業計画/事業再生などのキーワードも合わせて探すと、募集(求人)の母数が増えます。

ルート3:副業→独立(最初は“小さく”始めるのが基本)

独立でつまずく典型は、「資格を取ったのに案件がない」です。これは営業が弱い、というより最初の導線が作れていないことが多いです。

おすすめは、いきなり大きな顧問契約を狙うより、次の順番で“実績をつける”こと。

  1. 知り合いの法人・事務所・支援機関に「何が欠かせない課題か」をヒアリング(インタビュー)
  2. 小さな提案(1枚の改善提案、チェックリスト)を作成して出す
  3. 単発の相談(スポット助言)→小さな案件化
  4. 事例が増えたら、セミナーや動画で発信し、問い合わせ導線をつける

補助金支援などはニーズがある一方で、制度変更もあるので“今後も有効”かを公式で確認しながら進めるのが安全です。副業は、時間の環境(家族・本業)とも合わせが必要なので、最初に稼働の上げ幅を決めておくと続きます。

診断士に向く人

ここまで「診断士になるのは、やめとけ!」と言われる理由を避け、最大限資格を活かせる方法を見て来ました。

ここからは、どういう人が診断士に向くのか見ていきましょう。

諦めが悪い人

そもそも、診断士になるためには、長丁場の試験勉強を乗り越えなければなりません。

「継続は力なり」「明けない夜はない」など、決して諦めることなく努力を続けられる人ではないと、まず診断士になることさえ難しいでしょう。

そして、診断士になった後も「諦めの悪さ」は必要です。クライアントと向き合っていくなかで、様々な困難に直面することもあるでしょう。絶望や無力感を感じるような不穏な事象が起こらないとも限りません。

そうしたなか、己を信じ、粘り強く道を拓いていけるのがプロの診断士だと考えています。

分析的能力の高い人

診断士としてクライアント企業を評価・分析する際には、多角的に観察し、判断していかねばなりません。

企業の売上や利益(収益)だけでなく、業界全体の将来性、競合他社の営業・マーケティング・研究開発などの動向、社会全般の経済動向(景気)などの要素が複雑に絡んでくるため、分析能力の高さが求められます。

こうしたアプローチできるようになるためには、普段から物事を多面的・多角的・批判的に見る訓練をしておくべきでしょう。

顧客に徹底的に寄り添える人

これは当然のことですが、顧客企業に価値を提供し、課題を解決できる方でなければなりません。

前述の諦めが悪い人とも重複しますが、どんな困難があっても顧客のために一貫して動ける人であることが前提条件です。

”中小企業診断士はやめとけ!”という世間(SNS)の賛成の声と反対の声

この記事の最後に、中小企業診断士の資格取得について、世間(SNS)で賛否両論の意見が飛び交っていますが、私の観測した範囲でまとめてみます。一部、これまでの記事と重複があるかも知れませんが、その点はご了承ください。

それでは、「中小企業診断士はやめとけ!」という声もよく耳にしますが、本当にそうなのでしょうか?その理由について、賛成派と反対派それぞれの声を詳しく見ていきましょう。

賛成の声

賛成の理由1:大変な勉強量と試験の難易度

中小企業診断士の資格を取得するには、多くの勉強時間が必要です。1次試験と2次試験の両方をクリアしなければならず、その難易度は非常に高いといわれています。特に1次試験では、経営理論や経営企画、財務・会計など、多岐にわたる知識が求められます。このため、勉強にかける時間や労力を考えると、コストパフォーマンスが低いと感じる人も少なくないようです。

賛成の理由2:キャリアアップに直結しない

中小企業診断士の資格を取ったからといって、すぐにキャリアアップが保証されるわけではありません。特に、コンサルティング会社に勤める場合、資格よりも実務経験や実績が重視されることが多いです。このため、資格取得後も長期間の経験を積む必要があり、即効性がないと感じる人も多くいるようでした。

賛成の理由3:需要の低さ

資格を取得しても、需要がそれほど高くないと感じる、という声もありました。日本の中小企業は経営資源が限られており、外部のコンサルティングサービスを利用する余裕がない場合も多いです。そのため、資格を持っていても、実際に依頼を受ける機会が少ないという声もあります。

反対の声

反対の理由1:専門性の高さと信頼性

中小企業診断士の資格を持つことで、専門性が高まり、ビジネスの現場で信頼される存在になれます。経営理論や財務分析、マーケティング戦略など、幅広い知識を持つことが求められるため、資格取得後はスペシャリストとしての立場を築くことができます。これにより、企業からの信頼を得て、コンサルティング業務を行いやすくなります。

反対の理由2:キャリアアップの可能性

資格を持つことで、キャリアアップの可能性が広がります。中小企業診断士の資格は、経営企画やコンサルティング業務において非常に有利に働きます。特に、コンサルティング会社や経営企画部門での採用において、資格があることで差別化を図ることができます。

反対の理由3:自己成長とスキルの向上

資格取得の過程で得られる知識やスキルは、自分自身の成長にもつながります。中小企業診断士の勉強を通じて、経営に関する理論的な知識や実務的なスキルを身に付けることができます。これにより、個人としての市場価値が高まり、将来的には独立してコンサルティング業務を行う道も開かれます。

世間の声と自分の選択

「中小企業診断士はやめとけ!」という声もある一方で、資格を取ることのメリットも多く存在します。最終的には、自分のキャリアプランや目指す方向性に基づいて判断することが重要です。賛成派と反対派の意見を参考にしつつ、自分自身の状況や目標を考慮して決断しましょう。

中小企業診断士の資格を取得することで得られる専門性や信頼性は、ビジネスの現場で大いに役立つことが期待されます。一方で、勉強の負担や即効性のなさなど、現実的な問題も無視できません。どの道を選ぶにせよ、しっかりとした情報収集と自己分析を行い、自分にとって最適な選択をすることが大切です。

この記事が、皆さんの参考になれば幸いです。中小企業診断士の資格取得を検討している方は、ぜひ自分自身の状況と目標を見据えて、最善の決断をしてください。成功への道は、常に自分自身の選択と努力によって切り開かれるものです。

よくある質問(FAQ)|「中小企業診断士はやめとけ?」への回答

Q1. 結局、中小企業診断士は「やめとけ」なんですか?

A. 一言でいうと「人による」です。やめとけと言われる理由は、資格だけでキャリアや収入が自動で上がるわけではなく、仕事内容・環境・案件の有無で結果が大きく変化するからです。逆に、目的と行動が合っていれば、学びを仕事に直結させて“有効な武器”になります。

Q2. 受験資格はありますか?誰でも受けられますか?

A. 1次(筆記試験)は、一般的に受験資格の制限が少なく、挑戦しやすい試験です。2次は、1次合格など一定の条件が必要になります。受験前に公式の試験案内で確認しておくと安心です。

Q3. 独学でも合格できますか?効率的な学び方(基本方針)は?

A. 独学でも可能ですが、範囲が幅広く「理解しようとして期間が伸びる」ケースが多いです。ポイントは2つです。①最初にスケジュール(例:10ヶ月〜1年)を作成する、②問題集でアウトプットし、わかりにくい論点だけ動画や解説で補う。独学が合わないと感じたら、受講(通信・通学)も選択肢に入れるのが現実的です。

Q4. 費用はどれくらい見ておくべき?

A. 費用は、独学(テキスト・問題集中心)か、通信(動画・質問機能つき)か、通学(添削・演習・セミナー・研修が厚い)で大きく変わります。大事なのは「総額」より、今の生活のなかで継続できる環境かどうかです。無理にハードルを上げず、まずは一つずつ積み上げる設計が失敗しにくいです。

Q5. 仕事に繋がらないって本当?案件はどう増えますか?

A. 「資格だけ」だと、案件が増えないのはよくある話です。増えやすい流れは、相談→簡単な助言→改善提案→実施→事例化、です。特に最初は、知り合いの法人・会計事務所・金融機関・支援機関など、関係が作りやすいところから広げるのが基本です。インタビュー(ヒアリング)で経営課題を把握し、提案を1枚にまとめるだけでも、次の案件に繋がりやすくなります。

Q6. 更新(5年)ってそんなに大変?研修や実務は必須?

A. 登録の更新を見据えるなら、研修や実務従事の機会を「前」から意識しておくのがポイントです。忙しい時期にまとめてやろうとすると負担が増えます。協会・勉強会・セミナー参加などで情報の流れをつかみ、更新しやすい環境をつけておくと安心です。

Q7. 診断士は廃止される、制度が変わるって聞きました。どう確認すればいい?

A. 噂は増えがちなので、判断は公式情報で確認するのが確実です。試験制度やスケジュールは年度で更新されます。検索だけで不安が大きくなった時は、一次情報(公式)に当たり、必要なら担当窓口や協会に確認するのが安全です。

【結論】本物の診断士ほど、資格を持っていなくても活躍できる

いかがでしたか?

「診断士はやめとけ!」「意味ない」「使えない」などと言われることもありますが、

そうした意見以上に、診断士は意義がある資格だということが伝わったのではないか、と思います。

「やめとけ」という声の中には、参考になる指摘もあります。

大切なのは、意見を鵜呑みにすることではなく、自分のキャリア・環境・学習スケジュールに照らして判断することです。

資格は“ゴール”ではなく、選択肢を増やすための手段。あなたに合うルートを選べば、診断士は十分に武器になります。

また、難関で価値ある資格ですが、資格以外の面でも重要なことは多いです。

資格に頼らず、資格無しでも十分に活躍できる人材が、真の診断士と言えるかも知れません。

資格取得を目的とするのではなく、上記のような真の診断士になる手段として、試験勉強を頑張って頂きたいと思います。

著者情報
氏名 西俊明
保有資格 中小企業診断士
所属 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション