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FP・ファイナンシャルプランナーが名刺の作成に力を入れるべき理由!
これからファイナンシャルプランナーの資格を目指すに当たり、「名刺は作った方が良いの?」と疑問を抱えている方はいませんか?
名刺と聞くと、営業をしているサラリーマンが持つアイテムというイメージがありますよね。
しかし、企業系FPも独立系FPも、ファイナンシャルプランナーにとって名刺は欠かせないツールです。
まず最初に、なぜファイナンシャルプランナーが名刺の作成に力を入れるべきなのかいくつかの理由を見ていきましょう。
- 資格の保有者はファイナンシャルプランナーとしての強みをアピールできる
- ファイナンシャルプランナーがどのような資格なのか説明できる
- 顧客やクライアントからの信頼度が大きくアップする
例えば、自分で事務所を構えている独立系FPは、自ら利益を出すために顧客やクライアントを確保しないといけません。
お客様から相談を受けた際に、名刺を持っていないのは失礼に値します。
それに、日本人は国家資格等の著名資格に信頼を寄せている人が多いため(”権威性”というものですね)、独立系FP以外の人もファイナンシャルプランナーの資格はプラス材料に働きやすいのです。
ライフプランや資金計画に関するアドバイスなどを行うファイナンシャルプランナーは信頼感が大事ですので、忘れずに名刺を作成してください。
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FP・ファイナンシャルプランナーの名刺作成で押さえておきたいポイント!
初対面の人と会うに当たり、ビジネスでは名刺交換で自分のイメージや印象が決まります。
そこで、このページではファイナンシャルプランナーの名刺作成で押さえておきたいポイントをまとめてみました。
どうやって名刺を作れば良いのかわからないファイナンシャルプランナーは、是非一度参考にしてみてください。
名刺の中に記載する内容を考える
ファイナンシャルプランナーが名刺の中に記載する内容は、次の2つに大きくわけられます。
- 名前や連絡先などの基本属性要素
- 名刺から仕事に繋げるPR要素
基本属性要素は、「名前」「事務所名」「住所」「電話番号」「FAX番号」「メールアドレス」「資格名」が代表的です。
ファイナンシャルプランナーの名刺に限った話ではありませんが、名前や連絡先の情報が入っていなければ意味がありません。
基本的な情報に加えて、名刺を顧客やクライアントに渡した時に仕事に繋げるPR要素も忘れてはいけないポイント!
下記の項目で詳しく解説していますが、肩書きやキャッチコピー、プロフィールなどの情報も名刺には必要ですよ。
ビジネスで使うファイナンシャルプランナーの名刺は、渡す相手の立場に立って何が必要で何が不要なのか情報の取捨選択をしましょう。
FP・ファイナンシャルプランナーの肩書きの正しい表記法を押さえる
ファイナンシャルプランナーとして仕事を行う方は、当然のように資格名を名刺に記載して作成します。
普段の呼び方は「ファイナンシャルプランナー」や「エフピー」など何でも構いませんが、名刺の中には正式名称で肩書きを記載しないといけません。
厚生労働省による指導に基づき、技能士の資格を名刺に表示する場合は職業能力開発促進法第50条で下記のように定められています。
職業能力開発促進法第50条 第1項 技能検定に合格した者は、技能士と称することができる。 第2項 技能検定に合格した者は、前項の規定により技能士と称するときは、その合格した技能検定に係る職種及び等級を表示してするものとし、合格していない技能検定に係る職種又は等級を表示してはならない。 第3項 厚生労働大臣は、技能士が前項の規定に違反して合格していない技能検定の職種又は等級を表示した場合には、2年以内の期間を定めて技能士の名称の使用の停止を命ずることができる。 第4項 技能士でない者は、技能士という名称を用いてはならない。
職業能力開発促進法第50条の第4項に違反したり、技能士の名称の使用の停止を命ぜられた者が期間中に使ったりすると、30万円以下の罰金が科せられますので注意しないといけません。
少々わかりにくいのですが、以下のような表記法でファイナンシャルプランナーの名刺を作成する必要があります。
- ○級ファイナンシャル・プランニング技能士
- ○級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
- ○級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人・中小事業主資産相談業務)
名刺や大事な書類にファイナンシャルプランナーの資格を記載する際は、正式名称に統一するのがポイントです。
例えば、「○級FP技能士」「ファイナンシャル・プランニング技能士(等級非表示)」「ファイナンシャルプランニング技能士(中黒『・』が無い)」と名刺に表記するのはNG…。
名刺に業務名を表示するかどうかは任意ですが、間違ったファイナンシャルプランナーの肩書き表記で名刺を作らないようにしてください。
※ファイナンシャルプランナーの正式名称については、下記の記事も参考にしてください。
FP技能士は2級以上から記載する(3級は書かない)
資格の保有者は、名刺の中に記載することでしっかりとアピールできます。
正しい表記法であればファイナンシャルプランナーの資格を名刺に記載できますが、FP技能士は2級以上から書きましょう。
3級のファイナンシャルプランナーの資格を名刺の中に書かない方が良いのは、難易度が低いのが理由です。
仮に3級ファイナンシャル・プランニング技能士と名刺に記載してアピールしても、信用の獲得に繋がりません。
むしろ、「1級や2級があるのに3級で大丈夫なの?」と何も知らない人は不安になります。
つまり、ファイナンシャルプランナーの資格を名刺でアピールしたい時は、2級やAFP及びCFPだけにしましょう。
AFPやCFPは民間資格ですが、世界で通用するファイナンシャルプランナーの資格ですので、名刺の中に表記しても大丈夫です。
※例外として、就職活動中の大学生は、3級でも履歴書に記載したほうがよいです。すでに社会に出ている人と違い、大学生の中では3級でも保持している人は相対的に少ないため、差別化できるからです。
大学生が就活でFP資格を活かす方法については、下記を参考にしてください。
資格名を英文表記してもOK!
グローバル化した現代において、英文表記の名刺を作成している方もいます。
ファイナンシャルプランナーの名刺にも、下記のように資格名を英文表記してもOKです。
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士:1st grade Certified Skilled Professional of Financial Planning
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士:2nd grade Certified Skilled Professional of Financial Planning
- 3級ファイナンシャル・プランニング技能士:3rd grade Certified Skilled Professional of Financial Planning
ただし、ファイナンシャルプランナーの相談業務やコンサルティング業務では、英語対応が求められる場面はそこまで多くありません。
国内向けの顧客対応であれば英語は不要ですので、ファイナンシャルプランナーの名刺に資格名を英文表記すべきなのか考えましょう。
キャッチコピーやプロフィール、実績やサービス内容を記載する
キャッチコピーやプロフィール、実績やサービス内容を記載するのは、ファイナンシャルプランナーの名刺作成のコツです。
ファイナンシャルプランナーの資格保有者は、次の6つの分野に関する専門知識が求められます。
- 人生の資金計画や年金等に関するライフプランニング
- 貯金や株式・国債・投資信託などを利用した金融資産運用
- 税金に関するタックスプランニング
- 生命保険を中心としたリスク管理
- 住宅の売買、住宅ローンなど不動産の知識
- 相続・事業承継に関する対策
様々なサービス内容がありますので、自分が何の相談を得意としているのかファイナンシャルプランナーの名刺で説明するのは効果的です。
「50代以上の独身男性に老後の不安を消す方法を教えます」「戸建ての住宅を買いたいご夫婦に安く購入する方法を教えます」などのキャッチコピーが名刺に入っていると、受け取った顧客は安心できます。
顧客から信頼されるファイナンシャルプランナーを目指すためにも、自分のプロフィールや今までの実績も合わせて名刺に記載して作成しましょう。
ただし、あまりにも記載内容が多すぎるとゴチャゴチャして見にくい名刺になりますので、裏面のスペースを有効活用してみてください。
顔写真やイラストを入れて印象をアップさせる
自分の顔写真を入れて、印象をアップさせるのも効果的です。
名刺の中に顔写真を入れるに当たっては、以下のようなメリットがあります。
- 相手の頭の中で、自分の名前と顔が一致して記憶してもらえる
- 笑顔や柔和な表情の写真を使えば、親近感や好感度が上がる
- シンプルなテンプレートの名刺でも、インパクトは大きい
「写真はちょっと恥ずかしい」という場合は、イラストを入れることでもOKです。クラウドサービスなどで、1,000~3,000円程度で書いてもらうことができますよ。
AFPやCFPはロゴマークを入れる
国家資格のFP技能士とは違い、民間資格のAFP(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)やCFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)にはロゴマークが存在します。
AFPやCFPだと証明するために、名刺の中にロゴマークを入れて作成するのは効果的です。
AFPマークやCFPマークは、日本FP協会の公式サイトからダウンロードできます。
ただし、名刺の中にロゴマークを入れるに当たり、次の4つの注意事項がありますので事前に確認しておきましょう。
- ロゴの印刷色は指定されたものを使う
- ロゴマークを勝手に解体したり付け加えたりしてはいけない
- 認定者個人名の近くにロゴマークを記載する
- 会社名や肩書きの近くに「日本FP協会認定」を入れない
AFP名刺やCFP名刺の作成例については、こちらのページをご覧になってください。
参考:https://www.jafp.or.jp/kojin/mark/afp/
参考:https://www.jafp.or.jp/kojin/mark/cfp/
FP・ファイナンシャルプランナーは名刺交換時のマナーも押さえておこう!
ファイナンシャルプランナーは名刺作成のコツだけではなく、名刺交換時のマナーについても押さえておかないといけません。
ファイナンシャルプランナーに限った話ではないものの、ビジネスにおいて名刺交換時のマナーを知っておくのは社会人の常識ですね。
以下では、名刺の渡し方や受け取り方のマナーについてまとめてみました。
<名刺の渡し方のマナー>
- 名刺入れから名刺を出して両手で持って相手に渡す
- 「会社名」「肩書き」「フルネーム」の順番で述べる
- 相手が差し出した高さよりも低い位置で名刺を差し出す
- 折れ曲がった名刺や汚れのある名刺は渡さない(事前に処分しておく)
<名刺の受け取り方のマナー>
- 両手で名刺を受け取り、「頂戴します。よろしくお願いいたします」と述べる
- 相手の会社名やロゴマークに指を置いて受け取らない
- 同時に交換する時は左手で名刺を受け取り、すぐに右手を添える
ビジネスでの名刺交換は、初対面の人同士が最初に行う共同作業です。
日本でのコミュニケーションに欠かせない儀式ですので、ファイナンシャルプランナーの方は名刺交換の常識について再確認しておいてください。
まとめ
以上のように、ファイナンシャルプランナーも名刺を作成した方が良い理由についておわかり頂けましたか?
自分が何者なのか証明する名刺は、ファイナンシャルプランナー(FP)の業務で大いに役立ちます。
「記載内容を考える」「正しい表記法でFPの資格を記載する」「3級は書かない」「AFPやCFPはロゴマークを入れる」など、拘りのあるファイナンシャルプランナーの名刺を作ってみてください。