こんにちは、トシゾーです。
マーケティングリサーチ(市場調査)は、「マーケティング環境分析」の一環として実施されるものであり、必要な情報やデータの収集に欠かせないものです。
この記事では、そんなマーケティングリサーチ(市場調査)の意義や手法について、見ていきましょう。
マーケティング環境分析については、下記記事を参考にしてください。
目次
マーケティングリサーチ(市場調査)の意義と方法
マーケティングリサーチ(市場調査)の概要
前述のとおり、マーケティングリサーチ(市場調査)はマーケティング環境の分析において欠かすことができないものであり、マーケティングマネジメントプロセスの第1歩となります。
マーケティングリサーチは、「仮説検証型アプローチ」で進めることが基本となります。
<仮説検証アプローチとは>
最初に、少ないデータや情報だけで仮説を立案します。つづいて、検証を何度も繰り返し、最終的に結論を導く方法です。
最初に仮説を立て、「その仮説が正しいかどうか」を中心に検証を行うため、漠然と情報収集を行うより、圧倒的にスピードが速くなります。
もちろん、すべての仮説が正しいわけではありませんが、「最初の仮説が間違えていた」と判明した場合は、その仮説を修正し、より精緻な仮説を検討します。
このように、何度も仮説・検証を繰り返すことで、短時間で結論を導くことができるようになります。
市場調査で取り扱うデータは、主に、以下の2つの切り口で分類が可能です。
内部データと外部データ
企業内部で取得できる各種情報のことを内部データといいます。たとえば、財務データ、顧客データ、クレーム情報などが内部データに該当します。
一方、企業外部に存在する市場全般のデータ、顧客や他社に関するデータなどを外部データといいます。具体的には、マスコミや官公庁のレポートなどが外部データにあたります。
1次データと2次データ
自社が新たに収集・取得するデータのことを一次データといいます。一方の2次データとは、別の組織などが収集・作成して公開されている既存のデータのことです。
マーケティングリサーチとして情報を集める際には、まず、必要条件を満たす2次データが存在しないかどうかを調べます。
その結果、該当するデータが存在しない場合は、あらたに自社で1次データを収集・取得するかどうか、検討します。
マーケティングリサーチ(市場調査)のプロセス
マーケティングリサーチ(市場調査)の一般的なプロセスは以下のとおりです。
マーケティングリサーチにおいては、目的を明確にして、その目的に沿った形で設計・実施・分析を行うことが、特に重要となります。
- 問題の明確化
- 調査目的の確定
- 調査対象の確定
- 調査方法の確定
- 質問票の作成
- 標本の抽出
- 調査の実施
- データの分析・解釈
- 報告書作成・報告
マーケティングリサーチ(市場調査)の種類
マーケティングリサーチ(市場調査)の代表的な種類としては、次の3点が挙げられます。
①質問法
質問法とは、調査対象者に質問を投げかけ、その回答を回収することによりデータを収集する手法です。
質問法は、さらに面接法・電話法・郵送法・留置法の4つに分けることができます。
②観察法
観察法とは、調査者が調査対象者を直接観察することで情報を収集するやり方です。具体的には、他店(競合店)の店内調査、商店街や屋外の交通量調査などがあります。
③実験法
実験法とは、様々なマーケティングの要素(要素)を変更することにより、他の要素にどのような影響が発生するかを、調査・実験する手法です。
具体的には、WebサイトのABテスト、価格を変更した場合の商品の売れ行き調査、広告を実施した地域と非実施地域での認知度の調査などがあります。
マーケティングリサーチ[市場調査] <まとめ>
マーケティングリサーチのポイントとしては、次のとおりです。
- 仮説検証プロセスを繰り返す
- 具体的な手法には、質問法・観察法・実験法がある
マーケティングリサーチは、マーケティング環境分析の一部であるとともに、マーケティングマネジメントプロセスの第1歩です。
中小企業診断士試験のためはもちろん、様々な業務で実務に必要な知識・スキルといえます。
マーケティングリサーチから、マーケティングミックスの構築/実行へ
また、マーケティングリサーチ(市場調査)の結果は、最終的なマーケティング戦略の実行に活かされます。
そうしたマーケティング戦略の中心となるものが、マーケティングミックスの構築と実行になります。
※マーケティングミックスについては、下記の記事をご覧ください。