目次
行政書士試験の合格に勉強スケジュール表が必須の理由
資格試験の合格を目指すに当たり、勉強スケジュール表が欠かせません。
この点に関しては、法律系の資格の行政書士も同じです。
まず最初に、行政書士試験の合格に勉強スケジュール表が必須の理由をいくつか見ていきましょう。
- 闇雲に勉強していると試験範囲を終わらせることができず、中途半端な状態で本番の試験に臨むことになる
- 事前にきちんと計画を立てていれば、難しい行政書士試験でも最短で合格できる
- スケジュール通りに学習が進んでいるのか、過去の時点と比較して足りない部分を補える
例えば、「行き当たりばったりで海外旅行に行く」「スケジュールを立ててから海外旅行に行く」とでは、後者の方が圧倒的に充実した時間を過ごせますよね。
行政書士の試験も一緒ですので、最短で合格したいなら勉強スケジュール表を作成すべきです。
この記事では、スケジュールの立て方について、くわしく説明していきます。
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行政書士の合格に必要な勉強時間は?
行政書士の合格に必要な勉強時間は、下記の通り学習方法で違いがあります。
行政書士の合格に必要な勉強時間 | |
---|---|
独学で合格を目指す | 600時間~800時間が目安 |
予備校や通信講座を利用する | 500時間~600時間が目安 |
他の士業と比較してみると、行政書士は試験の合格率が高めです。
しかし、誰でも簡単に合格できるほど甘い資格ではありませんので、それなりの勉強時間が必要だと心得ておかないといけません。
※行政書士試験の勉強時間について詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。
各科目に必要な勉強時間の配分
行政書士の試験科目は、法令科目(基礎法学、憲法、行政法、民法、商法)と一般知識(政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解)です。
以下では、各科目に必要な勉強時間の配分の目安をまとめてみました。
行政書士試験の各科目に必要な勉強時間の配分 | |
---|---|
全体像把握・基礎知識 | 総勉強時間の10% |
民法 | 総勉強時間の20% |
行政法 | 総勉強時間の40% |
一般知識 | 総勉強時間の10% |
基礎法学・憲法・商法 | 総勉強時間の10% |
総まとめ | 総勉強時間の10% |
学習時間の配分や割合を踏まえた上で、勉強スケジュール表を作成するのがコツです。
行政法と民法を手厚く重点的に
行政書士の試験勉強は、行政法と民法を手厚く重点的に行うのがポイント!
なぜ行政法と民法の科目を中心に勉強すべきなのか、いくつかの理由を挙げていきます。
<行政書士の試験で行政法が重要な理由>
- 行政書士試験全体の37%を占めている最も重要な科目
- 条文と判例に関する細かい知識が問われるので勉強時間が長くなる
- 問題の出題形式が「択一式」「多肢選択式」「記述式」と幅広い
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<行政書士の試験で民法が重要な理由>
- 行政書士試験全体の25%を占めている2番目に重要な科目
- 事例の登場人物の関係性で混乱しがちな点が多く、勉強時間が長くなりやすい
- 2問の記述式の問題は配点が計40点とかなり大きい
行政書士の試験科目全てを完璧な状態にするまで勉強するのは効率的とは言えません。
そのため、得点の割合が大きい行政法と民法を中心に学習を進めるべきですね。
※行政法や民法の勉強法については、下記の記事も参考にしてみてください。
行政書士試験の合格点と配点は?
行政書士試験の出題科目と配点は下記のように決められています。
試験科目 | 問題数 | 配点 |
---|---|---|
基礎法学(択一式) | 2問 | 8点 |
憲法(択一式) | 5問 | 20点 |
憲法(多肢選択式) | 4問 | 8点 |
民法(択一式) | 9問 | 36点 |
民法(記述式) | 2問 | 40点 |
行政法(択一式) | 19問 | 76点 |
行政法(多肢選択式) | 8問 | 16点 |
行政法(記述式) | 1問 | 20点 |
商法(択一式) | 5問 | 20点 |
一般知識(択一式) | 14問 | 56点 |
試験の合格点や合格基準は、次の3つの条件を全て満たさないといけません。
- 「行政書士の業務に関し必要な法令等科目」の得点が122点以上(満点の50%以上)
- 「行政書士の業務に関連する一般知識等科目」の得点が24点以上(満点の40%以上)
- 試験全体の得点が180点以上(満点の60%以上)
行政書士試験は絶対評価制が採用されているため、成績上位に入らなくても合格点の条件を満たせば大丈夫ですよ。
全体の7割の得点を狙う
行政書士試験を受験するに当たり、全体の7割くらいの得点を狙うようにしましょう。
上記の項目でも解説した通り、行政書士は基準点をクリアすれば合格できます。
つまり、完璧になるまで勉強して満点を目指すような試験ではありません。
一般知識は足切りにも注意
行政書士の試験では、行政法と民法の2つの科目が最も重要です。
しかし、一般知識の科目は足切りに注意が必要…。
一般知識の試験科目は56点満点で、24点未満だと足切りになります。
「政治経済社会の分野」や「情報(行政情報関連三法を含む)の分野」など範囲が幅広く、対策が難しい厄介な科目ですね。
とは言え、勉強時間に比例して点数が伸びるわけではありませんので、あまり行政書士の一般知識に時間をかけ過ぎないようにしましょう。
※行政書士試験の一般知識の勉強法については、下記の記事も参考にしてみてください。
行政書士の勉強スケジュールの考え方
行政書士の試験科目や勉強時間についてわかったところで、具体的な勉強スケジュールの考え方を解説していきます。
行政書士の試験は毎年11月の第2日曜日に実施されますので、そこから逆算して考えるのが効果的です。
1年・半年・3ヵ月の3パターンで考える
行政書士試験の合格を目指すに当たり、勉強スケジュールは「1年」「半年」「3ヵ月」の3つのパターンで考えます。
例えば、初学者なら余裕をもって1年、1日に割ける勉強時間が長いなら半年など、自分にとってベストなプランを作成しないといけません。
あくまでも目安ですが、1日に3時間程度の学習を行うと8ヵ月で行政書士の試験に合格できます。
行政書士の勉強スケジュール表を1年で考える場合
行政書士の勉強スケジュール表を1年で考える場合は、余裕をもって学習に取り組むことができます。
以下では、月別の目標や勉強する内容をまとめてみました。
スケジュール | 学習の目標 | 勉強の内容 |
---|---|---|
11月 | 学習方法の確立 | 「講座や教材の選択」「試験の全体像を掴む」 |
12月~4月 | 基礎力の養成 | 「基本テキストの精読」「細部に拘らずに学習を進める」 |
5月~8月 | 実力の養成 | 「インプットとアウトプット(問題演習)」「過去問題と予想問題」 |
9月~10月 | 実力の完成 | 「問題集を繰り返す」「弱点の洗い出しと克服」 |
11月 | 直前のまとめ | 「弱点を重点的にマスター」「近年の出題傾向の把握」 |
テキストで知識をインプットするだけではなく、なるべく早い段階から問題演習を使ったアウトプットに移行する必要があります。
スケジュールを1年で考える場合、忙しい社会人の方でも、ある程度、日程に余裕ができるのがメリットでしょう。
勉強を始めるにあたり、様子を見ながら勉強のペースを見直しすることもできますし、休日はリフレッシュしたりすることも可能です。
ただデメリットとして長丁場になりますから、モチベーションが低下しないように気を付ける必要があります。twitterなどのSNSを利用して、同じように行政書士を目指す受験生の人と交流をすることも励みになるでしょう。
行政書士の勉強スケジュール表を半年で考える場合
行政書士の勉強スケジュール表を半年で考える場合は、下記の通り5月辺りから勉強に取り組む形になります。
スケジュール | 学習の目標 | 勉強の内容 |
---|---|---|
5月~6月 | 基礎力の養成 | 「試験の全体像の把握」「行政法と民法を徹底的に学習」 |
7月 | 試験の模試の受験 | 「インプットとアウトプットの繰り返し」「模試の受験で進捗具合を確認する」 |
8月~9月 | 行政法と民法以外の学習 | 「基礎法学・憲法・商法・一般知識の勉強を中心に進める」 |
10月 | 行政法と民法の復習 | 「問題集で行政法と民法を復習する」「それ以外の科目も忘れずに」 |
11月 | 直前のまとめ | 「弱点を重点的にマスター」「近年の出題傾向の把握」 |
最初に行政法や民法を学習し、その後に別の科目の対策を行いましょう。
基礎法学は対策しても得点が難しいため、さらっと勉強する程度でOKです。
行政書士の勉強スケジュール表を3ヵ月で考える場合
行政書士試験が2回目の方や既に法律の知識を持っている方は、3ヵ月間で合格するのも不可能ではありません。
行政書士の勉強スケジュール表を3ヵ月で考える場合のプランは下記の通りです。
スケジュール | 学習の目標 | 勉強の内容 |
---|---|---|
8月 | 基礎知識の習得 | 「最初の2週間で試験の全体像を把握」「次の2週間で行政法と民法を学習」 |
9月 | 行政法と民法の徹底 | 「行政法と民法の科目で8割程度正解できるレベルまで持っていく」 |
10月 | 他の科目の勉強 | 「一般知識科目と憲法の勉強」「その他苦手な部分を克服する」 |
11月 | 直前のまとめ | 「弱点を重点的にマスター」「近年の出題傾向の把握」 |
行政法と民法を中心に学習した方が良い点では変わりなし!
学習期間が限られていますので、1日の勉強時間は長めに確保した方が良いでしょう。
行政書士の模試も積極的に活用する
行政書士試験に合格するために、模試も積極的に活用すべきです。
本番の前に模試を受けることにより、「自分の実力はどのくらいなのか?」「苦手科目は何なのか?」といった点を把握できますよ。
模試を受けた後に復習をすれば、知識が定着して本番のミスを防げるでしょう。
LECや伊藤塾が行政書士の模試を主催していますので、7月~10月の時期に受けてみてください。
※LECの模試については、下記の記事も参考にしてみてください。
忙しい方が勉強時間を確保するための方法とは?
このページでは、忙しい方が行政書士試験の勉強時間を確保する方法をいくつか紹介していきます。
スキマ時間を活用する
お仕事で忙しい方は、通勤時間や休憩時間などスキマ時間を活用して行政書士の試験勉強をすべきです。
例えば、スマホ動画対応の通信講座を利用すれば勉強の時間や場所を選ばないので、日常生活で発生するちょっとしたスキマ時間を有効活用できます。
1回当たりの学習時間は短くても、長い目で見ればかなりの時間になるはずです。
スマホ対応の行政書士通信講座の評判・口コミなどは以下を参照してください。
試験の間だけ何かをやめる(減らす)
行政書士の試験勉強の間だけ、何をやめたり減らしたりするのも効果的です。
多少なりとも気分転換は大事ですが、忙しい方はなるべく勉強時間の確保を優先しましょう。
専用のノートは作らず、情報はテキストに集約する
行政書士の試験勉強に取り組むに当たり、専用のノートは不要です。
ノートの作成は時間対効果が悪く、キレイにまとめても自己満足でしかありません。
そのため、重要なポイントや苦手な部分などの情報はテキストに集約する方法がおすすめです。
記憶を定着させるポイントとは?
行政書士は試験科目が多く、法律系の分野なので暗記力が大いに問われます。
そこで、インプットした知識を定着させるために、定期的に分散学習を行いましょう。
一度テキストで取り組んだからといって満足せず、繰り返し学習することによって長期記憶に変わっていきますよ。
まとめ
行政書士の試験合格に必要な時間や勉強スケジュール表の作り方についておわかり頂けましたか?
勉強スケジュールは、1年・半年・3ヵ月の3パターンで考えるのが効果的です。
闇雲に勉強していると中途半端な状態で行政書士の試験に臨まないといけなくなりますので、しっかりと学習の予定を練ってください。