こんにちは、トシゾーです。
最近では中小企業診断士の人気が高く、合格を目指す方が増えています。
とはいえ、1次試験は7科目もありますから、準備が大変ですよね。
しかし、その7科目のうちから、特定の科目の受験を免除できる「科目免除」という制度があります。
この科目免除には大きく2つあります。
1つは、弁護士・会計士など、ほかの国家資格を保有しているため科目免除を受けられる場合
もう1つは、前年以前の一次試験で60点以上の得点を取って「科目合格」した科目を、次年度以降に科目免除してもらう場合(この科目免除は3年間有効)
この記事では、上記2つのケース、いずれについても説明していきます。
なお、「科目合格」をうまく利用する「科目合格の最強の戦略」をチェックしたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
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目次
中小企業診断士試験の科目免除について
国家資格には、他の国家資格を持っていれば、無試験で登録できるものや試験科目の一部免除があるものなど、それぞれの資格の間で融通がきく部分があります。
例えば、最難関資格である弁護士の資格を持っていれば、税理士、社労士、行政書士などに登録することができますし、不動産鑑定士の資格があれば公認会計士試験の「経済学」または「民法」が免除されます。
中小企業診断士に無条件で登録できる他の国家資格はありませんが、他の資格を持っていれば免除となる試験科目があります。
もう一つ、中小企業診断士試験を複数年にわたって受験するケースにおいて、例えば、最初の年に1次試験で不合格になったとします。
7教科のうち60点以上取れている科目があれば、翌年と翌々年はその科目が免除されるという中小企業診断士試験独特の「科目合格」システムがあります。
この中小企業診断士試験における科目免除制度の中身と申請方法を解説したいと思います。
中小企業診断士1次試験の他資格保有による科目免除(概要)
中小企業診断士試験の科目免除が可能な他の資格は以下のものがあります。下記に一覧にしましたので確認してみてください。
経済学・経済政策が免除になる他の資格
大学の経済学教授・准教授、経済学博士、公認会計士、不動産鑑定士、不動産鑑定士試験合格者
財務・会計が免除になる他の資格
公認会計士、公認会計士合格者、会計士補、税理士、税理士試験合格者、税理士試験免除者、弁護士
※簿記に合格していても免除にはなりません。
経営法務が免除になる他の資格
弁護士、司法試験合格者
※行政書士に合格していても免除にはなりません。
経営情報システムが免除になる他の資格
技術士(情報工学部門)、情報処理技術者試験合格者(ITストラテジスト、システムアーキテクト、応用情報技術者、システムアナリスト、アプリケーションエンジニア、システム監査、プロジェクトマネージャ、ソフトウェア開発、第1種、情報処理システム監査、特種)
※情報処理の場合、ITパスポート及び基本情報技術者に合格していても免除にはなりません。
申請には上記の資格を持っていることを証明する書類(証明書や合格証書など)が必要になります。
※よくお問合せを頂くのですが、残念ながら、司法書士・社労士(社会保険労務士)・行政書士などの著名な難関資格を持っていても、中小企業診断士の科目免除にはなりません。
また、公務員も対象ではありませんので留意しておいてください。
前年度、前々年度の中小企業診断士試験科目合格による科目免除(概要)
中小企業診断士1次試験の合格基準と有効期間は、
・総得点の6割以上で、さらに、1科目でも4割未満がないこと
・1次試験合格(完全合格)の有効期限は2年
・科目合格の場合は、2年目と3年目の1次試験の受験にあたり、あらかじめ申請することで、その科目が免除されます。
となっています。
例えば、最初の年に中小企業診断士試験7科目(すべて満点は100点)を受験して合計点数が700点満点中の60%である420点に届かず不合格になったとします。
でも、7教科のうち財務・会計、企業経営理論、経営法務が60点以上だったとすれば、この3つの科目は科目合格となり、翌年は科目合格した3科目は受験する必要はありません。
翌年の1次試験を受ける際は、残りの4教科400点満点の60%、240点が合格基準となります。
単純なパターンとしては、1年間に7科目の勉強に費やす時間とれない場合など、3年かけて2〜3科目づつ合格することも可能だということになります。
さらに、
2年めも1次試験不合格だった場合、1年目で合格した3つの科目は3年目まで科目免除することが可能です。
第1次試験の科目合格のパターンについてはこちら
http://www.jf-cmca.jp/attach/test/kamokugoukakupatterns.pdf
を見てみてください。
科目免除の申請方法、科目合格してるかどうかはどうやったらわるか
科目免除の申請方法は?
初めて中小企業診断士試験を受ける場合は、毎年5月に中小企業診断士協会に試験案内を請求すると、中小企業診断士第1次試験案内と受験申込書が送られてきます。
中小企業診断士試験案内に同封されている受験申込書は、ゆうちょ銀行、郵便局を通じて受験料を払い込むための払込用紙を兼ねています。
氏名・住所の記載の他に職業、受験地区(全国8カ所のどの試験場で受験するか)と科目免除申請科目のコードを書き込むようになっています。
他資格保有による科目免除申請を行う場合は、免除申請に必要な証明書類とともに、中小企業診断士試験案内最後のページにある「他資格保有による科目免除申請書」を切り取って中小企業診断士協会に送付します。
令和4度の中小企業診断士第1次試験案内はこちら
https://www.j-smeca.jp/attach/test/r04/r04_1ji_annai.pdf
で見ることができます。
・中小企業診断士受験申込書の様式は9ページ
・科目免除コードは11ページ
・他資格保有による科目免除申請書は25ページ
科目合格しているかどうか、分かる方法は?
1次試験の1ヶ月後に、1次試験合格であれば合格通知、不合格であった場合でも科目合格通知が中小企業診断士協会から送られてきます。
また、前年に1次試験が不合格だった場合、翌年に中小企業診断士協会から試験案内が自動的に送られてきます。
送られてくる受験申込書には氏名住所、前年に科目合格した科目コードがプリントされています。
中小企業診断士の科目免除をしない方がよいケースもあり(賢く利用しよう)
1次試験では、足切りになってしまう点数が40点、科目合格が60点とその差は20点です。
得意科目があった場合に、科目合格60点に上乗せできる点数はあと40点あります。
80点以上取れる自信のある科目であれば、前年に科目合格していたとしても、敢えて科目免除とせずに受験して、60点以下が予想される不得意科目をカバーするという戦略が立てられます。
ただ、この場合に注意しなくてはいけないのが、科目によって年度ごとに難易度のが大きく変動することです。
毎年というほどではありませんが、受験予備校が発表する科目ごとの平均点が前年より10〜20点低くなる科目が出てきます。
高得点を期待した得意科目が、たまたまその年の難易度が上がった科目にあたってしまったという場合、他科目の凹みをカバーできなくなってしまいます。
科目免除のおすすめの方法
たいていは前年、難易度が高かった科目は翌年易化し、前年易しかった科目は翌年難化するという傾向があるので、科目免除をどうするかは受験予備校の1次試験の解説など、情報を集めた上で狙いを定めたほうがいいでしょう。
他資格保有による科目免除と、科目合格による科目免除を賢く利用すれば、1次試験の合格に一歩近づけるはずです。
なお、「科目合格の最強の戦略」について知りたい方は、以下を読んでみてください。
忙しい社会人の方はオンライン講座の活用も検討する
ストレートではなく、科目合格を使った複数年合格で診断士資格の取得を狙う方は、仕事をしながら学びを続ける社会人の方が多いでしょう。
そのような方々は予備校に通うのも難しいと思いますが、そういう方には通勤時の隙間時間を活かせるオンライン通信講座の受講がおすすめです。
動画や音声の視聴/聞き流しができたり、費用もかなり安く、最初から複数年合格(複数年受講)を前提にカリキュラムを組んでいるものも多いです。
一部、科目合格に関する相談などにも乗ってくれる(カウンセリングサービスがある)講座もあるようなので、気になる方は内容を確認して活用を検討してはいかがでしょうか。
よくある質問
Q1:中小企業診断士の2次試験に科目免除の制度はありますか?
2次試験(筆記試験、口述試験)に科目免除制度はありません。
まとめ
今回は、「他資格保有による科目免除」と「科目合格による科目免除」の2つについてご説明しました。
診断士試験は7科目と多くの分野を学習しなければなりませんが、科目免除をうまく使えば、学習分野を絞ることができます。
その分、受験する科目の学習に集中して、見事栄冠を勝ち取って欲しいと思います。
※中小企業診断士一次試験の勉強法については、以下も参考にしてください。
著者情報 | |
氏名 | 西俊明 |
保有資格 | 中小企業診断士 |
所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |