【令和4年度】ITパスポート問6~問10 ストラテジ系/過去問(公開問題)の解答解説

【令和4年度】ITパスポート問6~問10  ストラテジ系/過去問(公開問題)の解答解説

ITパスポート試験の令和4年度公開問題より、問6~問10(ストラテジ系)の解答解説を掲載します。

テキストではなく、動画解説を希望される方は下記YouTubeをご覧ください。

 

目次

【問6】自社技術を特許化する効果(特許戦略) -知的財産権

問題

自社開発した技術の特許化に関する記述a~cのうち、直接的に得られることが期待できる効果として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
a 当該技術に関連した他社とのアライアンスの際に、有利な条件を設定できる。
b 当該技術の開発費用の一部をライセンスによって回収できる。
c 当該技術を用いた商品や事業に対して、他社の参入を阻止できる。
ア a
イ a、b
ウ a、b、c
エ b、c

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正解:ウ

解説

特許を取得すると、その技術を独占的に使用でき、他社の利用には許諾や対価が必要になります。記述a~cを順に確認します。
a 他社とのアライアンス → 強い特許を持っていれば、提携交渉で有利な条件を引き出せる。正しい
b ライセンスによる費用回収 → 他社に特許の使用を有償で許諾(ライセンス)すれば、開発費の一部を回収できる。正しい
c 他社の参入阻止 → 特許により、その技術を使った商品・事業への他社の参入を防げる。正しい
a、b、cいずれも特許化によって直接得られる効果なので、正解は「ウ」です。

【問7】業務とシステムの全体最適化の手法(EA) -情報システム戦略

問題

業務と情報システムを最適にすることを目的に、例えばビジネス、データ、アプリケーション及び技術の四つの階層において、まず現状を把握し、目標とする理想像を設定する。次に現状と理想との乖離を明確にし、目標とする理想像に向けた改善活動を移行計画として定義する。このような最適化の手法として、最も適切なものはどれか。
ア BI(Business Intelligence)
イ EA(Enterprise Architecture)
ウ MOT(Management of Technology)
エ SOA(Service Oriented Architecture)

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正解:イ

解説

EA(エンタープライズアーキテクチャ)は、ビジネス・データ・アプリケーション・技術の4つの階層で組織の現状と理想像をとらえ、その乖離を埋める形で業務と情報システムの全体最適化を進める手法です。問題文の内容と一致するため、正解は「イ」です。

他の選択肢

ア BI(Business Intelligence) … 企業に蓄積された大量のデータを分析し、経営や意思決定に役立てる手法・ツール群
ウ MOT(Management of Technology) … 技術を経営に活かし、イノベーションを事業の成果に結び付ける「技術経営」のこと
エ SOA(Service Oriented Architecture) … ソフトウェアの機能を「サービス」という部品の単位でとらえ、それらを組み合わせてシステムを構築する考え方

【問8】RFIでベンダに求める情報(システム化計画) -調達計画・実施

問題

ある業務システムの再構築に関して、複数のベンダにその新システムの実現イメージの提出を求めるRFIを予定している。その際、同時にベンダからの提出を求める情報として、適切なものはどれか。
ア 現行システムの概要
イ システム再構築の狙い
ウ 新システムに求める要件
エ 適用可能な技術とその動向

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正解:エ

解説

RFI(Request for Information:情報提供依頼書)は、システムの企画・調達にあたって、ベンダがもつ技術情報や実現方法などの情報提供を求める文書です。発注側が知りたいのはベンダ側の情報なので、「適用可能な技術とその動向」が該当します。正解は「エ」です。

他の選択肢

ア 現行システムの概要 … 発注側(自社)がもっている情報であり、ベンダに求めるものではない
イ システム再構築の狙い … 発注側が自ら定めるものであり、ベンダに求めるものではない
ウ 新システムに求める要件 … 発注側が検討・整理するものであり、ベンダに求めるものではない

【問9】不正アクセス禁止法で規制される行為 -セキュリティ関連法規

問題

不適切な行為a~cのうち、不正アクセス禁止法において規制されている行為だけを全て挙げたものはどれか。
a 他人の電子メールの利用者IDとパスワードを、正当な理由なく本人に無断で第三者に提供する。
b 他人の電子メールの利用者IDとパスワードを本人に無断で使用して、ネットワーク経由でメールサーバ上のその人の電子メールを閲覧する。
c メールサーバにアクセスできないよう、電子メールの利用者IDとパスワードを無効にするマルウェアを作成する。
ア a、b
イ a、b、c
ウ b
エ b、c

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正解:ア

解説

不正アクセス禁止法は、他人のIDやパスワードの不正な提供・取得・保管や、それらを使った不正アクセス行為などを規制する法律です。記述a~cを確認します。
a ID・パスワードを無断で第三者に提供 → 不正アクセス禁止法が禁じる「識別符号の提供」に該当する。規制対象
b ID・パスワードを無断で使用してメールを閲覧 → 他人になりすました不正アクセス行為に該当する。規制対象
c ID・パスワードを無効にするマルウェアの作成 → これは不正アクセス禁止法ではなく、不正指令電磁的記録(ウイルス)作成罪などで扱われる。規制対象外
規制対象はaとbなので、正解は「ア」です。

【問10】特許ポートフォリオとは(特許戦略) -技術開発戦略

問題

特許戦略を策定する上で重要な“特許ポートフォリオ”について述べたものはどれか。
ア 企業が保有や出願している特許を、事業への貢献や特許間のシナジー、今後適用が想定される分野などを分析するためにまとめたもの
イ 技術イノベーションが発生した当初は特許出願が多くなる傾向だが、市場に支配的な製品の出現によって工程イノベーションにシフトし、特許出願が減少すること
ウ 自社製品のシェアと市場の成長率を軸にしたマトリックスに、市場における自社や競争相手の位置付けを示したもの
エ 複数の特許権者同士が、それぞれの保有する特許の実施権を相互に許諾すること

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正解:ア

解説

特許ポートフォリオは、企業が保有・出願している特許を、事業への貢献度や特許どうしのシナジー、今後適用が見込まれる分野などの観点で分析・整理したものです。特許戦略を立てる際の土台になります。問題文と一致するため、正解は「ア」です。

他の選択肢

イ … 技術の進展に伴う特許出願数の増減傾向を述べたもので、特許ポートフォリオとは関係がない
ウ … PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)の説明
エ … クロスライセンス(特許の相互利用許諾)の説明

 

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この記事を書いた人

西俊明(トシゾー)のアバター 西俊明(トシゾー) 中小企業診断士/AI実践戦略士/IT講師・著者

中小企業診断士/AI実践戦略士(商標出願中)/IT講師・著者。富士通で17年間、IT製品の営業・マーケティングに従事した後、独立。ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者試験など、情報処理技術者試験の学習法・過去問解説を中心に発信しています。著書に『改訂7版 ITパスポート最速合格術』など。

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