こんにちは、トシゾーです。
この記事では、「マーケティングマネジメントプロセス」について説明します。
マーケティングマネジメントプロセスとは、マーケティング活動を効果的に実施するための進め方(管理活動)のことです。
まずは、コトラーの提唱したマーケティングマネジメントプロセスの内容から見ていきましょう。
目次
マーケティングマネジメントプロセス
コトラーのマーケティングマネジメントプロセス
P・コトラーは、その著書「新版マーケティング原理」のなかで、マーケティングマネジメントプロセスを以下のように定義しています。
- 市場の機会を分析する
- 標的市場を選定する
- マーケティングミックス戦略を開発する
- マーケティング活動を実行・統制する
以下、詳細に見ていきましょう。
①市場の機会を分析する
マーケティング環境の分析のことです。
市場の機会と脅威、自社の強みと弱みを見極め、SWOT分析などの手法により、自社の強みを、市場の機会にぶつけることが、マーケティングの基本戦略となります。
さらに、、その基本戦略に対する「マーケティング目標」の設定を行います。
②標的市場を選定する
経営資源に劣る中小企業は、ターゲットを絞ることが必要です。
狭いターゲットに対し、持ちうる資源を集中的に投下するのです。
そのための考え方が、「ターゲットマーケティング」です。
ターゲットマーケティングは、さらに次の3つのステップから構成されます。
- セグメンテーション(市場を細分化する)
- ターゲティング(ターゲットとなるセグメントを決定する)
- ポジショニング(対象セグメントにおける、自社の立ち位置=ポジションを決定する)
このセグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングは、それぞれの頭文字を取って「STP」と呼ばれます。
STPとは、ターゲットマーケティングそのものである、と言えるでしょう。
※STPの詳細については、下記動画も参考にしてみてください。
③マーケティングミックス戦略を開発する ④マーケティング活動を実行・統制する
企業は、マーケティング目標を達成するためにマーケティング戦略を実行します。マーケティング戦略の中核といえる部分が、マーケティングミックスの構築と実行になります。
マーケティングミックスとは、マーケティングの4Pの要素を統合し、全体最適化したうえで市場投入するです。
4Pとは、「➀Product(製品)」、「②Price(価格)」、「③Place(流通)」、「④Promotion(プロモーション)」、それぞれの英語の頭文字をとったものです。これら4つの要素の整合性・バランスをとりながら、最良の組み合わせでマーケティング活動を実施していきます。
また、一連のマーケティング活動の実施後には、必ず結果を評価することが必要です。評価(チェック)の結果、うまくいった部分は継続し、そうではない部分は修正します。
PDCAサイクルを回しながら、マーケティングの活動を、より高度なものにしていかなければなりません。
なお、マーケティングの4Pの各戦略については、下記の記事を参考にしてください。
伝統的なマーケティングの4Pに入ってはいませんが、近年のマーケティングにおいて「関係性マーケティング」「サービスマーケティング」の必要性は言うまでもありません。
くわしくは、次の記事をチェックしてみてください。
まとめ
今回学習した、コトラー提唱のマーケティングマネジメントプロセスとは、マーケティング活動の全体像といえるものです。
内容的にも難しいものではありませんので、必ず頭に入れておき、各種マーケティング施策など、詳細な論点について考えるときも、常に全体像を忘れないようにしてください。
なお、この記事で説明したマーケティングマネジメントプロセスのうち、「環境分析・目標設定・標的市場の設定(STP)」については、以下の記事で詳細に説明しています。よろしければ、こちらもチェックしてください。
著者情報 | |
氏名 | 西俊明 |
保有資格 | 中小企業診断士 |
所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |