ITパスポート試験は難しい?令和6年や令和5年の難易度は?1,000点満点合格者が解説!

ITパスポート試験は難しい?

※2024年4月以降に受験する方へ。生成AI関連の出題は見落としやすいポイントです。未対策の方は、以下の動画で確認しておくことをおすすめします。

 

この記事の著者・トシゾーのプロフィール
第1回ITパスポート試験1,000点満点合格(受験者39,131人中2名のみ)。
「改訂6版 ITパスポート最速合格術」著者。
iパスの他、中小企業診断士/宅建士/2級FPなど数多くの資格試験に合格した経験を元に、暗記に頼らない超効率的な勉強方法を発信中。実際に24時間程度でiパスに合格する人が続出。
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※本記事には一部プロモーションを含みます。試験制度の最新情報は記事末のIPA公式サイトでご確認ください。

「ITパスポートって、実際どのくらい難しいの?」——受験を考えると、まずここが気になりますよね。

結論から言うと、ITパスポートの難易度は国家試験のなかでは入門レベル(情報処理技術者試験のレベル1)です。合格率はおおむね50%前後で、2人に1人が受かる計算です。

ただし「カンタンそうだから無勉強でいける」と油断するのは禁物。出題範囲が広く、3分野それぞれに足切り(各分野300点以上)があるため、対策を間違えると意外と落ちます。

大切なのは、「ITパスポートは難しいのか、易しいのか」と試験そのものを評価することではありません。難易度は、試験の側ではなく“あなたの対策の仕方”で決まる——これが、この記事でいちばんお伝えしたい考え方です。範囲を正しく押さえ、足切りを意識して苦手分野をつぶせば、入門レベルの試験はちゃんと味方になってくれます。

この記事では、1,000点満点合格者の視点で、

  • 合格率・偏差値・他資格との比較から見る難易度の実態
  • ITパスポートが意外と難しい3つの理由
  • 合格に必要な勉強時間と勉強法の目安
  • 「簿記3級とどっちが難しい?」「落ちたら恥ずかしい?」などのよくある疑問

を、受験検討者の目線でまるっと整理します。

目次

ITパスポート試験とは|難易度を測る前の3つの前提

難易度を語る前に、ITパスポートがどんな試験かを押さえておきましょう。ここを理解すると、「難しい/難しくない」の感覚がぐっとつかめます。

ITパスポートは情報処理技術者試験レベル1の国家試験

ITパスポート試験(通称:iパス)は、経済産業省所管のIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する国家試験です。正式名称は「ITパスポート試験(Information Technology Passport Examination)」。

情報処理技術者試験のなかではレベル1、つまりもっとも入門的な位置づけにあたります。対象は「ITを利活用するすべての人」とされ、IT系の専門職に限らず、社会人や学生など幅広い人が受験しています。受験資格の制限はなく、年齢を問わず誰でも挑戦できる国家資格です。企業のなかには、デジタル人材の育成やDX推進の一環として、取得を支援・奨励するところもあります。

出題範囲はストラテジ・マネジメント・テクノロジの3分野

ITパスポートの特徴は、「ITの試験なのに、IT分野以外の出題が半分以上を占める」ことです。出題範囲は次の3分野に分かれます。

  • ストラテジ系(経営戦略、法務、経営管理、情報戦略など)
  • マネジメント系(開発技術、システム開発、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査など)
  • テクノロジ系(コンピュータシステム、ネットワーク、情報セキュリティ、プログラミングなど)

IT技術だけでなく、経営や法務まで含むのがポイント。範囲の広さこそが、ITパスポートの難易度を決める最大の要素です。

合格基準は「総合600点以上+各分野300点以上」

ここが受験前にいちばん押さえてほしい点です。ITパスポートの合格基準は、次の両方を満たす必要があります。

項目 合格に必要な基準
総合評価点 600点以上/1,000点満点
ストラテジ系 300点以上/1,000点満点
マネジメント系 300点以上/1,000点満点
テクノロジ系 300点以上/1,000点満点

つまり、総合で600点を超えても、どれか1分野が300点未満なら不合格です。「合計点さえ取れればいい」と思っていると、苦手分野で足をすくわれます。

試験の形式もあわせて押さえておきましょう。

  • 出題数:100問(うち採点対象は92問、残り8問は評価用で得点に影響しない)
  • 試験時間:120分
  • 方式:CBT(パソコンで解答)・全国の会場で随時受験可能(通年実施)

なお、ネット上では「700点必要」という話を見かけますが、これは高得点の目安として語られることが多く、公式の合格ラインは総合600点以上+各分野300点以上です。「600点や700点を取ったのに不合格だった」というケースは、ほとんどが分野別の300点足切りによるもの。総合点が高くても安心できない、という意味で覚えておきましょう。

ITパスポートの試験内容をさらに詳しく知りたい方は、ITパスポートの内容をわかりやすく解説した記事もあわせてどうぞ。600点・700点でも落ちるケースは、600点・700点で不合格になる理由の記事で深掘りしています。

ITパスポートの難易度は?合格率・偏差値・他資格比較で見る

ここからが本題。データと比較から、ITパスポートの難易度の実態を見ていきます。

合格率から見る難易度|おおむね50%前後

ITパスポート試験の合格率は、おおむね50%前後です。2人に1人が受かる試験なので、国家試験のなかでは比較的取り組みやすい部類に入ります。

ただし合格率は年度によって変動します。最新の数値は、各年のIPA公式発表で確認するのが確実です。

社会人と学生では合格率に差がある

全体では50%前後ですが、受験者の属性によって合格率には開きがあります。

  • 社会人の合格率:60%前後
  • 学生の合格率:35〜40%前後

差が出る理由は、ITパスポートに経営やビジネスに関する問題(ストラテジ系)が多いため。実務経験のある社会人が有利になりやすいのです。逆に学生は、ストラテジ系をしっかり対策すれば差を埋められます

偏差値・他資格との比較|入門レベルの位置づけ

各種資格の偏差値を公表するサイトでは、ITパスポートの偏差値は45前後とされ、簡単な部類に入ります。ただし偏差値は公式の指標ではないため、あくまでイメージの目安です。他資格と並べると位置づけが見えてきます。

資格・試験 主な内容 難易度の見方
ITパスポート IT・経営・管理の基礎知識 入門レベルだが範囲が広い
簿記3級 商業簿記・会計の基礎 仕訳・計算に慣れるかで差が出る
MOS Word・Excelなどの操作スキル 実務操作の経験があると取り組みやすい
基本情報技術者試験 ITエンジニア向けの基礎理論・開発 ITパスポートより専門性が高い
情報セキュリティマネジメント セキュリティ管理・リスク対応 分野が絞られ管理寄り
  • 基本情報技術者試験(レベル2)は偏差値49前後・合格率25〜35%程度で、ITパスポートより一段難しく、対象もITエンジニア寄りです。
  • 情報セキュリティマネジメント試験(レベル2)は合格率50%前後とITパスポートに近いものの、セキュリティに特化している分、内容は深めです。

総合すると、ITパスポートは「国家試験のなかでは入門レベル」だが、簿記3級やMOSのような単科の資格とは方向性が違うと理解しておくとよいでしょう。

年度(受験回)によって難易度は変わる?

CBT方式では受験のたびに問題が変わるため、「回によって難易度が違うのでは?」と不安になる方もいます。

結論として、回ごとに難易度が大きく変わることはほぼありません。100問のうち8問は得点に影響しない評価用問題で、ここで新傾向の出題を試し、統計をとっています。残り92問の採点対象は過去の出題傾向を踏まえているため、回ごとの難易度は安定しているのです。

「カンタン」と油断は禁物|ITパスポートが意外と難しい3つの理由

合格率50%・偏差値45と聞くと「ラクそう」に感じますが、舐めてかかると足をすくわれます。受験前に知っておきたい、意外と難しい3つの理由です。

<ITパスポートが、実は難しい理由>

  • まったく同じ過去問は出ない
  • 出題範囲が広い
  • シラバス改訂で範囲が増えていく

理由1:まったく同じ過去問は出ない(丸暗記が効かない)

ITパスポートでは過去問と「似た問題」は出ますが、まったく同一の問題は使い回されません。基本情報技術者試験などとは対照的で、答えの丸暗記は通用しないのです。

過去問特有の言い回しに慣れつつ、意味を理解して解くことが欠かせません。なぜ過去問がそのまま出ないのかは、過去問が出ない理由を分析した記事で詳しく解説しています。

理由2:出題範囲が広い(IT以外に経営・法務も)

前述のとおり、出題は「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」の3分野。IT技術だけでなく、経営戦略や法務まで広く問われます。

1分野でも捨てると分野別の300点足切りに引っかかるため、苦手分野を作らない学習が必要です。範囲の広さこそが、ITパスポートの「地味な難しさ」の正体といえます。出題範囲の全体像は、ITパスポートの範囲と「3つの壁」を整理した記事もあわせてどうぞ。

理由3:シラバス改訂で範囲が増えていく

ITパスポートのシラバス(出題範囲をまとめたもの)は、近年ほぼ毎年改訂されています。最新版はVer.6系(6.x)で、生成AI関連の用語なども追加されました。

つまり、覚えるべき範囲は年々広がっています。どの年度にどのシラバスが適用されるかは、受験時点でIPA公式サイトを確認してください。古い教材だと、新しい用語に対応できないことがあります。シラバスVer.6系の変更点は、ITパスポートのシラバスを徹底解説した記事で詳しく紹介しています。

ITパスポート合格に必要な勉強時間と勉強法の目安

「難易度はわかったけど、結局どのくらい勉強すればいいの?」という方へ。勉強時間と勉強法の目安をまとめます。

必要な勉強時間の目安|初学者は100〜150時間

ITパスポート合格に必要な勉強時間は、初学者でおおむね100〜150時間が目安です。3ヶ月で合格を目指すなら、1日あたり1〜1.5時間ほどの計算になります。

ただしこれは「すべての分野が未経験」の場合。ITエンジニアや情報系の学生はテクノロジ系を、ビジネス経験のある社会人はストラテジ系を短縮できることが多く、経験者なら30〜50時間程度で合格する人もいます。あくまで目安なので、自分の前提知識に合わせて調整してください。

より詳しい目安は、ITパスポートの勉強時間を解説した記事を参考にしてください。

勉強法の基本|テキスト+過去問演習が王道

ITパスポートの勉強法は、テキストで基礎を入れ、過去問演習で仕上げるのが王道です。学校のテストと違い、用語をそのまま暗記しても、過去問特有の言い回しに対応できません。繰り返し過去問を解き、表現に慣れることが合格への近道です。

過去問演習には、「ITパスポート・ドットコム」内の「過去問道場」がよく使われます。ただしこれは外部の無料学習サイトで、IPAの公式ツールではありません。公式サイトでも過去問と解答は入手できますが、解説がないため、学習用には解説つきの教材が便利です。

過去問道場だけで合格を目指す方は、過去問道場だけで合格できる人の特徴を解説した記事も参考になります。

初心者・高得点狙いはテキストや通信講座も

まったくの初心者は、参考書やテキストなしでの合格は難しいのが実情です。また経験者でも高得点を狙うなら、最新シラバスに準拠した市販テキストや通信講座の活用がおすすめです。

市販テキストは2,000円弱から、オンライン講義つきの通信講座も1万円未満のものがあります。独学だとペースを保ちにくい人は、講座を受講すると効率的に学べることもあります。詳しくは、おすすめのITパスポート参考書を解説した記事や、独学の勉強方法をまとめた記事をどうぞ。

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2013年の発売以来10年間で6回もの改訂を行ったロングセラー。ITや情報システムについて「たこ焼き屋チェーンを運営する企業が売上アップやDX対応に奮闘する」という経営ストーリーをベースに解説するので、暗記に頼らず楽しみながら知識を定着させることがができます。

その他、必要最低限の暗記を効率的に行う記憶術、毎回10問程度出題される計算問題の頻出パターン集中講義など、

この1冊だけで初心者を24時間でITパスポート合格レベルへ導きます。1,000点満点合格者の当ブログ管理人が執筆しました。

●上記の参考書を利用して合格された方の声

ITパスポートに落ちたら?再受験と「恥ずかしい」への向き合い方

「落ちたら恥ずかしいかも」と不安に感じる方もいますが、安心してください。

落ちても珍しくない|2人に1人は不合格

合格率が50%前後ということは、裏を返せば2人に1人は不合格ということ。落ちることは決して珍しくありませんし、恥ずかしいことでもありません。むしろ、しっかり対策せずに受けて落ちる人が一定数いる試験です(個人の感想として受け止めてください)。

再受験は随時できる|原因を分析して立て直す

ITパスポートはCBT方式で通年・随時受験できるため、再挑戦の日程は柔軟に組めます。大切なのは、落ちた原因を分析すること。原因は、おおむね次の4つに分けられます。

  • 知識不足:そもそも覚えた範囲が足りなかった
  • 演習不足:過去問の量が足りず、出題形式に慣れていなかった
  • 時間配分ミス:120分で100問を解ききれなかった
  • 分野足切り:総合点は足りたのに、1分野が300点未満だった

よくあるのは、総合点は足りていたのに分野別の300点足切りに引っかかったケースです。点数の内訳を見て弱点をつぶせば、次は十分に合格を狙えます。

落ちた後の再受験のタイミングや立て直し方は、ITパスポートに落ちた・再受験を解説した記事で詳しく紹介しています。

ITパスポートの難易度に関するよくある質問(FAQ)

最後に、難易度まわりでよく聞かれる質問にまとめて答えます。

Q. ITパスポートと簿記3級、どっちが難しい?

出題分野がまったく違うため、単純な比較は難しいのが正直なところです。ITパスポートは「広く浅い知識」を問う試験、簿記3級は「仕訳と計算」中心の試験。得意分野によって体感難易度が変わります。文系で計算が苦手ならITパスポート、暗記より計算が好きなら簿記3級が向く、という選び方が現実的です。

Q. ITパスポートはすごい資格?

ITパスポートは国家試験ですが、位置づけは入門レベル(レベル1)です。「ITの基礎知識がある」ことの証明として有効で、就職活動や社内評価でプラスに働く場面もあります。取得のメリットは、ITとビジネス全般の基礎的な知識が体系的に身につくこと。データベースやセキュリティといったIT用語に加え、経営や法務の基礎まで一通り押さえられます。ただし、これ単独で専門職への転職が保証されるわけではありません。過度な期待は禁物、でも基礎固めとしては十分価値がある——というのが現実的な評価です。

Q. ITパスポートは何ヶ月で取れる?

初学者なら3ヶ月前後(1日1〜1.5時間)が一つの目安です。すでにIT・ビジネスの知識がある人なら、1〜2ヶ月で合格を狙える場合もあります。あくまで概算なので、自分の前提知識に合わせて計画を立てましょう。

Q. 結局、合格基準は?

合格には、総合600点以上かつ3分野それぞれ300点以上の両方が必要です。総合点が高くても、1分野でも300点未満なら不合格になります。苦手分野を作らないことが、合格の最大のコツです。

まとめ|ITパスポートの難易度は入門レベル・でも油断は禁物

ITパスポートの難易度を整理すると、次のようになります。

  • 国家試験のなかでは入門レベル(レベル1)、合格率はおおむね50%前後
  • ただし出題範囲が広く、3分野それぞれに300点の足切りがある
  • 丸暗記は効かず、過去問演習+苦手分野対策が合格の鍵
  • 勉強時間は初学者で100〜150時間が目安(経験者はより短く)

数字だけ見れば易しい試験ですが、油断せず範囲全体をカバーすれば、資格の取得は十分に狙えます。「難しすぎて無理」でも「無勉強で受かる」でもない——正しく対策すれば報われる試験、それがITパスポートです。学生のうちに取得しておけば就職活動の材料になり、社会人なら業務理解の土台になります。

冒頭でお伝えしたとおり、難易度を決めるのは試験の側ではなく、あなたの対策の仕方です。他人の「簡単・難しい」という声に振り回されず、自分の前提知識に合わせて範囲をつぶしていく——その積み重ねが、合格への一番の近道になります。

次のステップとして、こちらの記事も参考にしてください。

【一次情報の確認について】 本記事の試験制度(合格基準・問題数・試験時間・シラバス・合格率など)は、執筆時点でIPAおよびITパスポート試験公式サイトの情報をもとに整理しています。最新の情報はITパスポート試験公式サイト(IPA)でご確認ください。
(確認日:2026年6月30日)

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この記事を書いた人

西俊明(トシゾー)のアバター 西俊明(トシゾー) 中小企業診断士/AI実践戦略士/IT講師・著者

中小企業診断士/AI実践戦略士(商標出願中)/IT講師・著者。富士通で17年間、IT製品の営業・マーケティングに従事した後、独立。ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者試験など、情報処理技術者試験の学習法・過去問解説を中心に発信しています。著書に『改訂7版 ITパスポート最速合格術』など。

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