「ITパスポートは全体の6割得点できたら合格ではないの?」
「ITパスポートで700点以上取ったのに落ちた人がいるって本当?」
ITパスポート試験の受験を検討している方で、上のような悩みを持ったことがありませんか?
確かに、ITパスポートは1,000点満点で6割(600点)以上取れば、総合評価での合格基準を満たします。
しかし、ITパスポート試験には総合評価のほかにも分野別評価があり、それを満たさないと、600点以上どころか700点以上獲得しても、不合格となってしまうのです。
せっかく「合格した!」と思っても、あとでぬか喜びだと判ったら、目も当てられないですよね。
そこで、この記事ではITパスポート試験の合格基準について、わかりやすく説明します。
あなたも、まずは合格基準をしっかり把握して、
600点以上や700点以上得点しても不合格だった!なんてことにならないよう注意してくださいね。
※ITパスポート試験の概要や内容については、下記の記事をご覧ください。
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Contents
ITパスポートで600点以上や700点以上の得点でも不合格になることがある?
ITパスポートの合格基準を説明する前に、まずは配点について抑えておきましょう。
ITパスポートは大きく3分野から出題され、その問題数の内訳は以下のとおり
- ストラテジ系(経営、法務、会計など):35問程度
- マネジメント系(IT開発管理、ITサポート、システム監査など):20問程度
- テクノロジ系(IT技術):45問程度
以上、合計100問出題され、1,000点満点となります。
しかし、1問=10点というように、単純な計算による配点ではありません。
ただ、100問のうち、採点の対象は92問で、残りの8問はいわゆるダミー。今後正式に採用するか検討するための問題を評価するために使われます。
また、100問のうち、どれがダミーか分からないので、「自分が採点対象の問題のうち、何問正解したのか」については、それこそ満点(あるいは0点)を取らない限り、明らかになることはありません。
謎の採点方式IRT
ITパスポートでは、「IRT方式」という採点方法が採用されています。
IRTとは「Item Response Theory」の略で、解答結果に基づいて配点(評価点)を算出する方式とのこと。
それ以外の詳細は未公表ということで、関係者以外、???の状態です。
そもそも、「解答結果に基づいて配点を算出する方式」とは、受験後に配点を決めるということ。
つまり、事前に「この問題は●×点」というような配点は決まっていない、ということです。
なぜ、こんな面倒臭い(そして分かりにくい)システムが採用されているのでしょうか?
それは、ITパスポートがCBTを採用していることが理由です。
CBT試験とは?
CBTとは「Computer Based Testing」の略で、パソコンを使った試験のことです。
ITパスポート試験は全国の会場で随時行われるため、毎回同じ問題が100問出題されるわけではありません。
膨大な問題ストックの中から、毎回異なる組み合わせで100問が出題されるのです。
そうすると、受験回ごとの難易度差が発生してしまいますが、その難易度の差を解消すするのがIRT方式です。
カンタンに言えば、「受験生の間の不公平を解消するために採用されている」ということですね。
ITパスポートの合格基準
それでは、本題の合格基準です。
ITパスポート試験の公式サイトには、以下のように書かれています。
合格基準:総合評価点600点以上であり、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上であること
以下、総合評価点と分野別評価点について、くわしく見ていきましょう。
総合評価点
まず必要なのは、総合評価点が1,000点満点で600点以上。600点未満だと、不合格です。
ただし、すでに見てきたとおり、単純に全100問中の60問以上解答すればよい、という話ではありません。
採点対象は92問ですし、しかも100問中の採点対象外の8問が知らされることはありません(試験終了後にも)。
さらに、IRT方式のため、採点対象の問題の配点も、解答結果に配点が算出されます。この配点も我々は知ることができないため、ITパスポートの問題別配点は完全にブラックボックスといってよいでしょう。
ただし、悪い話ばかりではありません。
試験終了後、CBTのため、すぐにあなたの獲得した評価点が画面上で知らされます。
ここで総合評価点で600点以上得点をしていれば、まずは合格への第一関門突破というイメージですね。
分野別評価点
つづいて分野別評価点です。
こちらの分野別とは、「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」の3分野のこと。それぞれを1000点満点で評価して300点以上、すなわち3割以上で正解をしなければなりません。
3分野で1つでも300点未満があれば、総合評価点が600点以上や700点以上、それ以上どんなに良くても、不合格です。
分野別評価点も、試験終了時にパソコンの画面に表示されます。
結果として、
- 総合評価点:600点以上
- 分野別評価点:3分野とも300点以上
であれば、合格と考えて間違いありません。
本当に合格が確定するのは翌月15日頃
前述のとおり、総合600点以上、分野別がいずれも300点以上であれば合格レベルなのですが、厳密には試験終了直後に合格が決定したわけではありません。
というのは、各自の合格点をもとに、「経済産業大臣が、該当する者を合格と認める」ことで、初めて合格が決定するからです。
合格発表は、翌月15日前後に行われます。そして、それから1週間ほどで合格証書が発送されます。
ITパスポートの合格証書などの詳細は、下記記事をご参考ください。
上記の合格基準に達していれば、ほぼ合格!
上記の合格基準に達していた場合、不合格になったという事例はこれまで報告されていません。
※ただ、不正発覚等の特殊な場合、不合格になることはあり得ますので「ほぼ合格」という書き方にしています。
基本的には、合格基準をクリアしていれば、安心してまず間違いありません。
ITパスポートの難易度は?
ITパスポートの合格率は50%程度。2人に1人が合格する計算です。これは他の情報処理技術者試験(国家資格)より高い合格率であり、その意味では合格しやすいといえるでしょう。
また、ITパスポートは基本情報技術者試験や応用情報技術者試験など情報処理技術者試験全体のなかでエントリークラス(レベル1)という位置づけです。
そのため、「とても簡単な試験」というイメージがあるのですが、実際には出題範囲が非常に広く、舐めてかかると決して合格できない試験でもあります。
ITパスポートの難易度についてくわしくは、下記の記事をどうぞ!
ITパスポートは独学でも受かる?
ITパスポート試験は、独学で十分合格することはできます。
とは言え、正しい勉強方法やスケジュール管理をしたうえでの独学でないと、非効率的ですし、最悪の場合、合格も覚束きません。
独学の正しい勉強方法については、下記の記事をどうぞ。
また、ITパスポートの出題傾向については下記をどうぞ。
ITパスポートの参考書の選び方
ITパスポートは受験者数が年間20万人以上にもなる超人気資格です。
そのため、本屋さんに行っても本当に多くの種類のテキストや参考書が置かれてあるので、選ぶのは難しいものです。
以下の記事では「ITパスポート試験の参考書の選び方」および、それを踏まえたオススメの参考書を紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
<まとめ>ITパスポートで600点以上や700点以上でも不合格になるってホント?
ここまで読まれて、ITパスポートの合格基準について、しっかり把握できたことと思います。
総合評価点が600点以上や700点以上の得点でも、分野別評価点で1つの分野だけでも300点未満だと不合格でしたね。
逆に、合格基準を満たせば、ほぼ合格間違いありませんし、試験終了後にすぐに評価点はわかります。
以上となります。
それでは、ぜひ試験勉強を頑張ってくださいね!
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