こんにちは。トシゾーです。
私は、独学で中小企業診断士試験に合格しました(取得まで3年もかかりましたが・・・)
そのせいか、
「おすすめの独学用テキストは何ですか?」
と聞かれることが多くあります。
そんなこともあり、今回、独学用のおすすめテキストをご紹介します。
ただし、最初に断っておきますが、中小企業診断士試験を受けるのに、私は独学での勉強自体はおすすめしていません。
後ほど詳しく書きますが、現在であれば、独学用のテキストを買い揃える金額で、スマートフォン動画に対応した低価格通信講座を受講することが出来ます。
独学と変わらない費用で、受験講師の講義をスマホから受講できるということで、通勤・通学時間などのスキマ時間も無駄にせず、有効に活用した勉強ができるようになります。
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ということで、一応、独学以外にも、最近では様々な勉強法があることをお断りしたうえで、この記事では、独学用のおすすめテキストを紹介していきます。
さて、最初に読んで頂きたい独学用テキストですが、中小企業診断士試験に最短合格するための市販の勉強法書籍が、今だけ無料で手に入るので、ぜひ入手してください。
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目次
中小企業診断士の独学用テキストと過去問題集の使い方・購入にあたっての留意事項
独学用テキストの紹介の前に、テキストの使い方や購入に際しての留意事項などを説明します。
独学用テキスト(メインテキスト)は、1冊に絞って使う
中小企業診断士に限りませんが、試験勉強を始めると、何冊ものテキスト(色々な出版社の基本テキスト)を、次々に手をつける方がいます。
気持ちは分かります。特に独学は、周りにアドバイスなどをしてくれる方はいませんから
「この方法で勉強を続けて、本当に受かるのだろうか」
と不安になることもあるでしょう。
しかし、考えても見てください。
様々なテキストの冒頭だけ、つまみ食いのように手を付けることを繰り返す・・・そんなことをしている間に、時間ばかりが過ぎてしまいます。
極端な話、
どんなテキストであれ、それ一冊を信じて勉強に打ち込めば、合格できないことはない!
というもの真実です。
少なくとも、市販のテキストでは、様々なチェックをクリアして、書店に並んでいるわけです。
どれも、一定のレベルをクリアしていることには、間違いありません。
この記事の目的は、そうした一定のレベルをクリアしたテキストの中から、合格を目標とするために最適かつ唯一の一冊を選ぶこと、と考えてください。
そして、一旦選んだら、そのテキストを信じて勉強をやり抜く。
もちろん、どうしても「自分に合わない」と思ったら、一度ぐらいは他の書籍に変更しても構いません。
しかし、色々なテキストに目移りして、あれこれ手を出すことは絶対にやめてくださいね。
テキストと過去問題集は、必ずしも同じシリーズにこだわらない
一般的には、資格試験のテキストと問題集は同じシリーズで揃えたほうがいい、と言われます。
それは、それぞれの関連ページ番号を記載してあるなどリンクしているため、シリーズを揃えた方が便利などのメリットがあるからです。
しかし、その原則は中小企業診断士試験のテキスト・過去問には当てはまりません。
たとえば、診断士テキストで最もおすすめなのは「TACのスピードテキスト」シリーズですが、同じシリーズの過去問題集はあまりおすすめできません。
理由は、その過去問題集の構成が「論点別(テーマ別)」ではなく「年度別」になっているからです。※過去問題集の「論点別(テーマ別)」と年度別」については、次項で詳しく説明します。
もちろん、「同じシリースだから」という理由以外に、あなたにとって、その問題集を選ぶべき理由があるのでしたら話は別です。
しかし、特に理由もなく「テキストと過去問題集を同じシリーズで揃えよう」という考えで進めてしまうと、後々後悔することにもなりかねません。
ぜひ、この記事を読んで、あなたにとって最適なテキストと過去問の組み合わせを選んで欲しいと思います。
過去問題集は論点別(体系別、テーマ別)のものを使う
過去問題集は、論点別(体系別、テーマ別)のものを使いましょう。
過去問題集は、年度別と論点別の2種類に大別されます。
年度別は分かりやすいですよね。
- 令和3年度試験問題
- 令和2年度試験問題
- 令和元年度試験問題
- 平成30年度試験問題
と年度別に編集された問題集です。
この年度別だと、あるテーマ(例えば「組織構造」など)をテキストで読んだ後すぐに演習するため、同じテーマの問題だけを探すのは一苦労です。
一方、テーマ別過去問でしたら、一つの科目の問題がまとめられているため効率よく学習できます。
さらに、同じテーマの様々な過去問を解いていくなかで、テキストを曖昧に読んでいたり、理解できていなかった箇所を修正する効果もあります。
またよく出題される論点ほど集中して解くことになるので、出題傾向や出題のされ方を経験として蓄積し、自然にイメージできるようになります。
過去問の間違った使い方をしない
過去問の間違った使い方とは、どんな使い方だと思いますか?
それは、過去問を解いた後、正解か不正解だけチェックし、すぐに次の問題の演習に進んでしまうことです。
知識を正確に身に付けるために過去問を解いているのですから,単に正解しただけで満足せず、不正解の選択肢も含めて
「この選択肢は、なぜ正しい(間違っている)のか」
「自分はなぜ正解(不正解)の肢を選択したのか、その理由は」
ということを正確に理解するまで解説を読み込みましょう。
このような学習を繰り返すことで、確かな知識が身に付きます。
独学では特に、最新のテキストを購入する
中小企業診断士の試験問題は、最新の法制度や会計制度、IT技術動向などに基づいています。
新しいテキストには最新の内容(法改正など)が反映されていますが、少し前の中古テキストだと情報が古い可能性があります。
「過去の中小企業診断士のテキストはフリマアプリや古本屋で安い価格で販売されているからお得」と考える人もいるでしょうが、
新しい内容に対応していないこともありますので、中古テキストではなく最新のテキストを選んでください。
特に、独学者が誤った内容で勉強しても、誰からも指摘されず、間違った認識のまま本試験を受けることになります。
独学者こそ、テキスト選びには充分に注意を払いましょう。
テキストの購入タイミングは9月~10月がおすすめ
中小企業診断士試験のテキストは、ほとんどの出版社が毎年9月~10月頃に発売します。
その理由は、以下と考えられます。
- 中小企業診断士一次試験は8月に実施されるため、そのタイミングに合わせて各社最新テキストを販売開始する
- 中小企業診断士の勉強期間は1年程度と考える人が多く、タイミングが一致
- 1次試験の合格発表は9月であり、再受験者に訴求しやすいタイミングでもある
翌年8月の一次試験を受験するのであれば、9月~10月に集中的に発売される各社テキストを発売後即チェックし、自分に合った一冊を選んで勉強を始めることが必要です。
以上より、9月~10月がテキスト購入の最適なタイミングといえます。
中小企業診断士が気になった時の 独学向けおすすめテキスト【一覧】
それでは、おすすめテキストを厳選、一覧形式で紹介していきます。
まずは、中小企業診断士の独学を始める前に、中小企業診断士のことを知るために読む本です。
みんなが欲しかった! 中小企業診断士 合格へのはじめの一歩 2024年度
中小企業診断士試験の概要や科目ごとの特徴などが記載されたオリエンテーション的な位置づけの入門書です。
一次試験の7科目(経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中企業政策)のそれぞれを1章ずつ説明しており、実際にどんなことを勉強して、どのような試験に臨むのかが簡単にイメージできるようになります。
独学者にとって、「これから挑戦する資格の全体像」を知ることは非常に重要です。そんな欲求を満たしてくれるのが本書です。
ゼロからスタート! 金城順之介の中小企業診断士1冊目の教科書
こちらも中小企業診断士試験の概要が記載されたオリエーション的な位置づけの入門書です。
ただし、各科目をまんべんなく説明しているわけではありません。1次・2次試験に共通する基礎知識や2次試験に応用できる1次試験の科目に絞って詳細な内容を構成。
そのため、入門書でありながら、頻出項目を重点的に抑えることができます。
その点が、前項で説明した「みんなが欲しかった! 中小企業診断士 合格へのはじめの一歩 2023年度」との大きな違いと言えるでしょう。
左にポイント解説、右に図やイラスト掲載した見開き構成で、10時間で全体を読み切れる内容となっています。
中小企業診断士の「お仕事」と「正体」がよ~くわかる本[第2版]
こちらは現役の中小企業診断士の書いた、受験から合格後の仕事の種類、仕事の取り方、ネットワークの作り方まで、中小企業診断士の仕事の実務や生き方(生活)、取り組み全般を明らかにした本です。
合格後に中小企業診断士として活躍するイメージが掴めると思います。どのようなサービスをお客様が求めているのか示唆する記述もあります。
資格試験の独学に対するモチベーションアップにもなるでしょう。
こんなにおもしろい中小企業診断士の仕事 第4版
こちらも現役の中小企業診断士の書いた書籍であり、現在、第一線で活躍している若手コンサルタント6名の寄稿を掲載するなど、プロコンサルタントの臨場感溢れる実情を抑えて伝えるものになっています。
また、著者自身が駆け出しの頃、「どうやって仕事を取っていったのか?」「どのような経緯で仕事を軌道に乗せていったのか」も詳しく書かれてあり、独立直後のイメージがとても良く掴めます。
、特に30歳代、40歳代から独立コンサルタントとして活躍したい方、または企業内の経営企画等で企業の頭脳として働きたい方に、特に役立つ内容と言えるでしょう。
あなたにとって、「本当に中小企業診断士の仕事が向くのか」を判断・評価できる一冊です。
独立する! 中小企業診断士 開業のコツ60
こちらは2002年に30代で独立した現役の中小企業診断士の書いた書籍です。
本書のユニークなところは、これから独学を考えている人や、試験に合格した人などが気になる「資格を取ってからどうするか・どうなるのか」という点を、60のQ&Aの形式で赤裸々に解説している点です。
具体的には
- 独立して食べていけるの?
- 失敗したらどうなるの
- どうやって顧客を見つけるの?
- 成功する確率はどのくらい?
- 家族がいても大丈夫?
- どのように独立の意思決定をすればよいの?…etc.
などのリアルなトコロを、本音で答えています。
本書の著者は、コンサルタントとして15年以上、診断の実務の活動のかたわら、中小企業大学校の中小企業診断士養成講座でも10年以上教えています。また、これまでのべ200人以上から独立についての相談を受けてきたとのこと。
本書を読むことで、かなり解像度が高く合格後のイメージが沸くはずです。独学への背中を後押しし、サポートしてくれる一冊といえるでしょう。
一次試験用の 独学向けおすすめテキスト【全科目総合】
中小企業診断士1次試験 科目別合格戦略
中小企業診断士の1次試験に特化して、具体的で再現可能な勉強の実践方法を解説した書籍です。
独学の場合、「どのように勉強したら良いのか?」「スケジュール管理が難しい」「過去問の出題傾向が分からない」などのデメリットが多くあります。
この本では、中小企業診断士1次試験に特化することにより、
- 7科目の具体的な合格戦略
- 中小企業診断士合格のための時間管理法
- 過去10年間の過去問の分析結果
以上を解説しているので、「独学の羅針盤」として、1次においても方向性を間違うことなく、独学を進めることができます。
また、各科目の主要キーワードや学習内容が丁寧かつコンパクトにまとめられており、独学の振り返りやカリキュラムの復習の際のチェックリストとしても使えるでしょう。
第1次の試験を独学で挑む場合に、チェックしておいて損はない一冊です。
中小企業診断士 最速合格のための スピードテキスト(TAC)
大手資格予備校のTACが発売するテキストです。TAC中小企業診断士講座で実際に使用されている「公式テキスト」であり、実績も十分。
一次試験用のテキストとしては、こちらのTACのテキストが、もっともおすすめです。
テキスト以外にも、スピード問題集(オリジナル問題集)、過去問題集があり、これら3種類のテキスト・問題集を7科目分すべて買い揃えると3万5,000円ほどになってしまうのがネックです。
しかし、他社のテキストも同じような価格帯なので、独学で習得する以上、この程度の出費は必要と考えるしかないようです。
TBC 速修テキスト
大手ではありませんが、受験指導には定評のあるTBC受験研究会が作成したテキストです。
TACのスピードテキストが「本命」とすると、こちらは「対抗」という位置づけです。
こちらのテキストも悪くはないのですが、補足情報などの網羅性は、TACの方が優れています。
出る順中小企業診断士FOCUSテキスト&WEB問題
大手資格スクールLECの発売する基本テキストです。「要点→代表的な過去問→基本知識」と構成が工夫されています。ただ、タイトルにある「出る順」にはなっていないように見受けられます。
こちらも内容的には、TACのスピードテキストの「対抗」といった位置づけです。
大原 合格テキスト
大手資格スクール大原の発売する基本テキストです。見開きの左側がテキスト、右側が図表の構成になっており、図表が豊富な点が特徴です。
こちらもTACのスピードテキストの「対抗」の位置づけです。
みんなが欲しかった! 中小企業診断士の教科書
「みんなが欲しかった!」シリーズは、前述のスピードテキストと同じくTACから発売されています。
中小企業診断士試験向けの本シリーズは2019年度から販売されており、まだ日は浅いものの、社労士・行政書士・宅建などの他の資格試験では大人気のシリーズです。
「フルカラー」「科目別に分冊できる(薄い)」「図表が多く文字が少ない」というポイントが初心者に受けているのが人気の秘密です。
ただ、管理人がチェックしたところ、「他のテキストに比べ、少し内容が薄いのではないか」と少し疑問を感じました。そのため、基本的には上記で説明した「スピードテキスト」や「速習テキスト」のほうがおすすめです。
一方、
- どうしても文字を読むのが苦痛な方
- インプットは最低限とし、その分過去問を多く回し、過去問学習から知識を吸収したい方
という方に限定すれば、検討してもよいかも知れません。
中小企業診断士試験は難解な専門用語も多い試験ですから、最初に本テキストを使えば、初心者の入門のハードルが下がることは間違いありません。特に、周囲に気軽に相談できる相手がいない独学の入門には良いかも知れません。
ただし、合格するためには、一定以上の知識が必要です。
本テキストを利用する場合は、過去問をより多く回して解説を読み込むなど、十分な対策が必要なことは留意しておくべきでしょう。
中小企業診断士1次試験一発合格まとめシート
この本は、中小企業診断士一次試験で545点を取ってストレート合格した方が、実際に活用した「まとめシート」を書籍化したものです。
中小企業診断士一次試験の膨大な試験範囲を2冊に凝縮した参考書で、主な特徴は以下のとおり。
- 試験の重要ポイントを1枚に凝縮した「まとめシート」で、試験の全体像と要点が一目でわかる!
- 楽しいイラスト、語呂合わせや図解が満載で眺めているだけで自然に覚えてしまう!
- 頻出度×難易度を踏まえた優先順位付けで独学者も効率的な学習が可能になる
- 暗記に便利なまとめシートカラー版PDFがダウンロード可能
- アウトプットに活用できる論点別過去問集が二次元バーコードですぐ見られる(ダウンロードも可能)
個人的には、右脳と左脳(テキストとイラスト)の両方を使って暗記しやすいのが最大のポイントかと思います。
コンパクトに2冊にまとまっているので直前の対策にもよいでしょう。
気になる方は、一度Amazonでサンプル誌面をチェックしてみては如何でしょうか。
一次試験用 独学向けおすすめ過去問題集
2024年版 中小企業診断士試験 過去問完全マスター
「過去問完全マスター」は、10年分の過去問を論点別(テーマ別)に編集しています(いわゆる”ヨコ解き”に対応)。
他社の過去問題集では年度別が多いのですが、年度別だと出題傾向を把握するために、自分で複数年度の問題を確認しなければなりません。
その点、論点ごとに過去問をまとめた「過去問完全マスター」であれば、「この論点では、このような問題が出題されるのか」ということが一目で分かります。
また、難易度が高い資格試験を効率的に独学学習するためには、早い段階から過去問に当たることが必須です。
その点においても、テキストで一単元を学習してすぐに同じ論点の問題をチェックできる論点別問題集は有利です。
さらに過去問完全マスターでは、各論点を頻出度に応じてA~Cにランク付けしており、どの論点を重点的に勉強すればよいのかも、すぐに理解できます。
特に独学のように、細かく指導してくれる講師がいない場合には、必須の問題集といえるでしょう。
twitterでも何度も言及されているようで評判もよいといえます。
「過去問完全マスター」については、より詳しい内容や活用方法について、下記の記事にもまとめてあります。よろしければチェックしてみてください。
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一次試験用の 独学向けおすすめテキスト【科目別】
独学者の場合、周囲に気軽に質問できる人がいない場合が多いでしょう。
そのため、「予備知識のない科目・苦手な科目」について、いかにスムーズに学習の取っ掛かりを作るかが大切です。
ここでは、一次試験の科目別に、独学者がスムーズに勉強に入っていけるような、おすすめテキストを紹介します。
【新版】 財務3表一体理解法 ※財務・会計が苦手な方向け
これから診断士を目指す人の中には、財務・会計が全く分からない方もいるでしょう。
「損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書って何?」
そんな方にまず読んで欲しいのが、「財務3表一体理解法」です。
財務・会計において、上記の財務3表が重要なのは言うまでもありません。
この本は、簿記を知らない方でも会計の仕組みが分かるように、財務3表それぞれの役割と関係性(つながりの仕組み)を、具体的な会社の事業活動の例を通して、直観的に理解できるように説明してあります。
財務・会計のGOALともいえる財務3表の本質をまずは掴んでおくことで、この科目の学習がスムーズに進むことは間違いないでしょう。
「中小企業診断士のための経済学入門」 ※経済学が苦手な方向け
経済学・経済政策も苦手意識を持つ方が多い科目です。そんな方に、もっともおすすめの書籍が本書になります。
以下のアマゾンレビューが、この本の性格をよく表しています。
診断士受験校の最大手TACで、長年「経済」を指導されている先生が書かれた本です。通年で学ぶ大学と違い、1ヵ月強でド素人を合格レベルに引き上げる訳ですから、「なぜ苦手に感じるか」をベースにした、「わかりやすい説明」なので安心です。
このように、中小企業診断士の受験を知り尽くした方が「受験で受かること」を前提に書かれていますので、まずはこの本で全体像を理解し、そのうえで細かい点はテキストに戻ることが有効でしょう。
「改訂6版 ITパスポート最速合格術」 ※ITが苦手な方向け
経営情報システムを苦手とする方は、情報処理の国家資格である「ITパスポート試験」のテキストを参考にすると、より効率的です。
ITパスポートは、情報処理の国家試験の中では、初心者向けの資格です。
そのため、分かりやすいテキストが多く発売されています。
内容のレベルは、経営情報システムのレベルより若干低い程度ですが、小難しく書かれている経営情報システムのテキストよりも、圧倒的に分かりやすいものが多く発売されています。
まずはITパスポートのテキストを2回程度読み、それから経営情報システムのテキストに入った方が、一見遠回りのようでも理解が深まるので、暗記もスムーズに進むはずです。
なお、ITパスポート試験の範囲は、「ストラテジ分野」「マネジメント分野」「テクノロジ分野」の3つに分かれています。
このうち、ストラテジ分野は、中小企業診断士試験の「企業経営理論」などに近い内容であり、純粋に経営情報システムの内容に合致する分野は「マネジメント分野」と「テクノロジ分野」だけとなります。
そうした意味では、ITパスポートのテキストを全部読む必要はなく、効率的に時間を使えることでしょう。
ITパスポートのテキストの中では、「改訂6版 ITパスポート最速合格術」をおすすめします。
ITや情報システムに関する知識を、「たこ焼き屋チェーン店が、ネットショップを構築する」というストーリーに合わせて説明しているため、物語を読む感覚で、必要な知識を身につけることができます。
実は当ブログの管理人(私)が執筆したテキストですが、分かりやすさには絶対の自信を持っていますので、ぜひ書店でチェックしてみてください。
※また、ITが苦手な診断士受験生にITパスポートがおすすめな理由を、以下の記事ではくわしく説明しています。「なぜITパスポートを勉強すると効率的なのか」をしっかり理解したい方は、ぜひ参考にしてください。
「中小企業診断士試験 ロジックで理解する運営管理」 ※運営管理が苦手な方向け
運営管理に特化した、おすすめテキストです。
※本書は現在販売終了し、Amazonでは中古品のみの扱いとなっています。
かなりボリュームがある書籍ですが、見開き単位で1単元が構成されており、必要な項目だけ読んで理解を深めるようにしました。
生産管理の各手法が、それぞれ図入りで詳しく説明されているので、しっかりイメージできるようになります。
2次試験との関連が低い科目であれば暗記だけで乗り切ることもできますが、生産管理については、しっかり理解する必要があります。
生産管理にまったく知識がない方でも、生産管理の各施策や仕組みなどを十分にイメージできるようになります。
二次試験用の 独学向けおすすめテキスト
中小企業診断士 最短合格のための 第2次試験過去問題集 (TAC出版)
まずは二次試験の過去問題集がなければ、話になりません。問題集は「解説の充実度」で決めるべきですが、そうなると、やはりTACの問題集となるでしょう。
ただし、あまりにも完璧な解答例を読んで、自信を無くさないでください。このような問題集の解答例は、受験校の講師が多大な時間をかけて執筆しています。
受験校の講師でも、80分という制限時間の中で、問題集の解答例のようなレベルの解答を作成できるわけがありません(実際に講師をしている私が言うわけですから、間違いありませんw)
解答例や解説文の考え方を参考にしながら、「短時間である程度」のレベルを目指し、まずは全問解答できるようになりましょう。
2023年版 中小企業診断士2次試験 ふぞろいな合格答案 エピソード16
※上記は2023年度版です。2024年度版は2024年7月頃の発売です。
「ふぞろいな合格答案」は、実際の中小企業診断士二次試験受験者から再現答案を集め、分析した書籍です(なんと2020年版は290名の再現答案を分析!)。
合格者の解答・不合格者の解答など、多くの受験生の解答を確認することができ、「模範解答のない」中小企業診断士2次試験において、「どの位の解答レベルで合格できるのか」が、感覚的に分かるようになります。
また、解答にどんな要素を盛り込むべきか、与件文のどこがポイントなのか、どのような切り口が有効か、などについても分析されており、非常に参考になります。
二次試験の勉強を始める前に、まずはチェックしておきたい書籍です。なお、本書籍は例年、一次試験が終わる頃には売り切れになってしまいます。そのため、手に入れたい方は、予約または早めに購入してください。
この「ふぞろいな合格答案」については、詳しい活用方法を別記事にまとめてあります。よろしければ、そちらもチェックしてみてください。
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30日でマスターできる中小企業診断士第2次試験 解き方の黄金手順
中小企業診断士2次試験の解法は、通学講座や通信講座などを受講していれば、その資格予備校独自の解法を徹底的にマスターするのがセオリーです。
しかし独学の場合、どのような手順で2次試験の問題を解いていけば良いのか、よく分からないという問題があります。
そのような悩みを抱える独学者の方向けに、解法の手順を説明したのが本書です。
本書の解き方の手順は非常に細かく、
- まずは与件の段落の前に番号を入れる
- 与件の冒頭部分を読む
- 設問に移り、各設問で問われている内容を把握する
と、まさに「箸の上げ下げのレベル」にまで落とし込んで、解法を説明しています。
前項の「ふぞろいな合格答案」が「多くの再現答案を集めて分析した帰納法的アプローチ」だとすれば、本書は「著者が2次試験の解法の手順を細かく分析して体系化した、演繹的アプローチ」だといえるでしょう。
中小企業診断士2次試験は何とも掴みどころのない試験であり、様々な解法の手順がありますが、個人的には、
- 自分が信じる解法の手順を徹底的に訓練し、制限時間内で一定のレベルで解答できるようにする
ということが大切だと考えています。
特に独学者で、自分なりの解法の手順を確立されていない方は、一度本書の手順もチェックしてみてください。
2023年版 中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全ノウハウ
※上記は2023年度版です。2024年度版は2024年7月頃に発売予定です。
独自の解答作成プロセスをまとめた書籍です。二次試験の過去問分析から、代表的な切り口、各事例特有のSWOT分析、テーマ別パッケージ、などの必要内容をまとめています。
ロジックマップなどの解答作成プロセスがしっくり来ない方は、こちらも参考にしてみてください。
2023年版 中小企業診断士試験2次試験合格者の頭の中にあった全知識
※上記は2023年度版です。2024年度版は2024年7月頃に発売予定です。
二次試験でよく問われる知識をまとめています。といっても、2次試験は知識を問う試験ではないので、基本的には1次試験の知識の中から、二次試験の与件で使われやすい知識を整理した書籍になります。
そのため、二次試験の知識をきちんと整理している方には、本書は不要でしょう。知識の確認に自信がない方は、改めて知識を整理する意味で、本書を利用するのもよいと思います。
2023年版改訂版 中小企業診断士2次試験 事例IVの全知識&全ノウハウ
※書籍画像をクリックすると、Amazonのページに移ります。
二次試験の事例4は、1次試験の財務・会計よりも出題論点が絞られており、ほぼパターン化されています。ただし、パターン化されているとは言え、非常に難易度が高いため、多くの受験性が苦手意識を持っているのも事実です。
本書は、そのような苦手意識を持つ受験生に向けて、事例4の出題テーマ別の解答方法をレクチャーする書籍です。
「一応、財務会計(1次試験用)のテキストは読んだけど、二次試験の解き方に自信がない」
そのような方向けに、以下のテーマ別に「解答作成のプロセス説明&過去問解説」を行っています。
- 経営分析
- 損益分岐点分析(CVP)
- 意志決定会計
- セグメント別会計
- キャッシュフロー分析
- その他計算問題
二次試験の事例4は、繰り返し過去問を解くのがセオリーですが、「その前に、解法のセオリーを身に付けたい」という方は、本書をチェックしてみてください。
中小企業診断士 第2次試験 事例IVの解き方
二次試験の事例Ⅳは財務・会計がテーマです。その財務・会計用の問題集であり、難易度の異なる良問がいくつも掲載されています。
特に財務・会計が苦手な方は、繰り返し、この問題集を解いて欲しいと思います。
意思決定会計講義ノート
通称「イケカコ」。これは中小企業診断士試験向けの対策本ではありませんが、かなりおすすめです。
事例Ⅳで出てくるような計算問題の良問が多く掲載されています。
事例Ⅰから事例Ⅲは、過去問を繰り返せば十分ですが、事例Ⅳは計算問題のため、より多くの良問にあたり、手を動かすことが必要です。
学習時間に少しでも余裕があれば、この書籍で勉強して、少しでも事例Ⅳの得点を積み上げるようにしましょう。
中小企業診断士の試験委員の執筆された、おすすめの著書
中小企業診断士の試験委員は、毎年、中小企業診断協会の公式ページで発表されます。
試験委員は、以下の2種類で構成されます。
- 基本委員(出題方針の策定担当と推察)
- 出題委員(具体的な作問担当と推察)
難関国家資格においては、「試験委員対策」と称して、有力な試験委員の先生の著作を研究して出題傾向を予測するようなことが行われます。
中小企業診断士試験においても、試験委員対策に一定の効果はあるはずです。
とは言え、「試験委員対策の優先度は低い」ということは理解して欲しいと思います。
ただでさえ、中小企業診断士試験の受験生は働きながら学習している方が多い試験です。
限られた学習時間のなかで、まずやるべきことは
- 基本となるテキストのインプット学習 + 過去問のアウトプット学習
以上の繰り返しです。上記が不十分なのに、手間暇が掛かる試験委員対策に時間を使うようでは本末転倒。
まずは、テキストと過去問を使った基本学習を徹底するようにしてください。
■
一方で、以下のような方は、試験委員対策を行う選択肢もあるでしょう。
- 専業の受験生であり、時間的余裕がある
- すでに一次試験は合格しており、本年は二次試験のみ受験
また、試験委員の執筆された本は、単純にビジネス書として魅力的な本が多いので、一般の多忙な受験生でも「たまに息抜きに読む」という程度なら良いかもしれません。
■
以下では、数多くある試験委員の著作の中から、管理人が「試験委員の本で、試験対策上有益である」と考える本を優先順位の高い順にご紹介します。
繰り返しになりますが、テキストと過去問による基本学習を実施したうえで、余剰時間の範囲でチェックして欲しい、と思います。
岩崎 邦彦 氏(出題委員)「スモールビジネス・マーケティング」
岩崎邦彦氏は中小企業診断士であり、静岡県立大学の地域経営研究センターセンター長や経営情報学部教授などを務められています。
岩崎先生は、第二次試験事例Ⅱ(マーケティング・流通の事例)の作問者ではないかという噂もあり、先生の著作を読むことで事例Ⅱの対策となるでしょう。
岩崎先生は多くの著作を出されていますが、今回紹介した「スモールビジネス・マーケティング」は、特に読みやすくておすすめです。
小川 正博 氏(基本委員)「北海道の企業 ビジネスをケースで学ぶ1~3」
小川正博氏も中小企業診断士であり、法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科兼任講師などを務められています。
小川先生の専門は中小企業経営論ですが、今回紹介する著作には平成22年度および平成24年度の二次の事例Ⅲ(生産・技術の事例)の与件企業のモデル(と言われている)企業が掲載されています。
そのため、同書を読むことにより二次試験事例3の対策となるでしょう。
木内 正光 氏(出題委員)「生産現場構築のための生産管理と品質管理」
木内正光氏は城西大学経営学部准教授などを務められています。
専門は、管理技術、生産マネジメント、生産管理、品質管理であり、特に二次試験事例Ⅲ(生産・技術の事例)のご担当として知られています。
今回ご紹介した著書は、2次の事例Ⅲの舞台となる生産現場で活用できる理論・手法がまとまった内容となっています。
過去の事例Ⅲでは木内先生の著作から出題された箇所もあるとのこと、事例Ⅲに弱い方はチェックしておく価値があるでしょう。
岩崎 直人 氏(出題委員 ※令和2年まで)「コーポレートデザインの再設計」
岩崎直人氏は成城大学経済学部経営学科教授などを務められています。
経営組織論・経営戦略論が専門で、二次試験事例Ⅰ(組織・人事の事例)の主な作問者と言われていました、令和3年の試験委員名簿からは、お名前が無くなっていました。
ただ、今回ご紹介した著作は診断士試験の枠を超えて役に立つ良書だと思うので、組織・人事に関心のある方は読んでみるのも良いと思います。
中小企業診断士の独学に最適! 最短合格のための受験ノウハウ本 【無料でもらえる】
ここまで、診断士試験に使えるテキストをご紹介してきました。
ここでは、『最短合格に必要な受験ノウハウ』が分かる市販の書籍をご紹介しましょう。
なんと、市販のノウハウ書籍が、今だけ無料【タダ】で手に入ります。
というのも、現在、クレアールの中小企業診断士通信講座では、資料請求をされた方に対し、市販の中小企業診断士受験ノウハウ本を無料プレゼントしているのです。
古森 創(中小企業診断士)著
●すばる舎リンケージ社発行
●定価 1,500円(税抜き)
・合格とは何かを理解する
・ストレート合格する人の特徴とは
・何年も受験浪人してしまう人の特徴
・長く続く学習に対してモチベーションを維持する方法とは
・ごく普通の人が合格するために必要なこと
など、この書籍でしか知り得ない内容が書かれています。
最新試験情報はもちろんのこと、難関資格の合格を確実にする「最速合格」ノウハウが満載です。
中小企業診断士の試験勉強を始める前に、ぜひとも
「この試験は難関な試験だけれども、基本的内容をしっかり勉強すれば合格できる試験なんだ」
ということを知っておいていただければと思います。
中小企業診断士関連の書籍はどれも安くはないなか、本書は簡単な登録で無料で手に入ります。是非入手して欲しいと思います。
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独学のスケジュールや勉強の順番も大切!
ここまで、中小企業診断士試験の独学におすすめなテキスト等を紹介してきました。
これらのテキストや問題集などを上手く使いこなせば、決して独学での勉強は無理ではありません。
しかし、独学で合格するためには、しっかりと勉強時間を確保し、スケジュールや計画、勉強の順番も戦略的に考えて実行することが大切です。
中小企業診断士の勉強時間やスケジュールなどは、以下の記事を参考にしてください。
独学での勉強が無理だと思ったら・・・
独学でも1次・2次試験を合わせて、テキストやオリジナル問題集、過去問題集など、フルセットで買い揃えると4万円以上かかります。
さらに、前述のとおり、独学の場合は「自分でスケジュールや計画、勉強の順番を考え、自らを律して勉強を継続しなければならない」というハードルもあります。
もし独学で学習を開始したものの、「やっぱり独学での勉強は無理!」と感じたならば、早い段階でスマートフォン動画対応の低価格通信講座での勉強に切り替えることをおすすめします。
ただし、スマートフォン動画対応の低価格通信講座にはPDF版テキストしか付属しません(冊子版はオプション)ので、冊子版テキストが必要な方は、その点だけ注意してください。
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私の学習していたころはスマートフォン動画対応の通信講座はなかったので、私は独学せざるを得ませんでした。
しかし、もし今、中小企業診断士を受験するならば、間違いなくスマートフォン動画対応の通信講座を使った勉強法を選びます。
気になる方は、下記の比較記事をチェックしてみてください。
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著者情報 | |
氏名 | 西俊明 |
保有資格 | 中小企業診断士 |
所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |