こんにちは、トシゾーです。
今回は、大学生の方向けに、「中小企業診断士(国家資格)を在学中に取得し、就職(就活)を有利に進める」ための考え方と、具体的な進め方をまとめます。
結論から言うと、大学生でも診断士は十分に狙えます。私が実際に学生の方から相談を受ける中でも、「本当にできるの?」「難関すぎて無理かも…」という思いはよく聞きますが、設計次第で突破は可能です。
ポイントはシンプルで、
- 1次・2次の全体像を早めに把握し、
- 大学の授業(経済学・会計・経営・法など)を活用し、
- 就活で「アピールできる強み」として言語化できる形に落とし込む
この3点です。しっかり順番を守れば、学習量を闇雲に増やさなくても、合格(=目標)に近づけます。
目次
- 1 この記事でわかること(大学生のあなた向け)
- 2 【まず確認】大学生でも受験できる?受験資格と試験スケジュール(1次・2次)
- 3 大学生が診断士を目指すメリット(就活で“強み”に変換しやすい)
- 4 中小企業診断士、大学生の合格率は?(「学生」区分データの見方)
- 5 中小企業診断士は、大学生にとって難易度が高い?(1次と2次で別物)
- 6 大学の授業を活かして効率UP:学部別に「得意科目」を作る
- 7 中小企業診断士、大学生は独学すべき?(費用・効率・続けやすさで選ぶ)
- 8 大学生向け:合格までのロードマップ(2月〜8月/その後の2次まで)
- 9 中小企業診断士、大学生が実務補習に参加する際に気を付けたいこと
- 10 大学生が就活をする際、中小企業診断士は評価される?(評価されやすい理由と注意点)
- 11 中小企業診断士は、就職後さらに役立つ資格(“活かす”で差がつく)
- 12 よくある質問(大学生の不安を先に潰す)
- 13 まとめ
この記事でわかること(大学生のあなた向け)
- 大学生でも受けられる?受験資格と試験スケジュール(1次・2次)
- 「学生」区分の合格率(最新データの見方・出典)
- 難易度の正体:1次は広い、2次は“型”が重要
- 学部別に得意科目を作る(経済学部・経営学部・商学部など)
- 独学・予備校・通信講座:費用と効率、どれがいい?
- 2月〜8月のロードマップ(時間確保の現実解)
- 実務補習で気を付けたいこと(年齢差・働き方のギャップ)
- 履歴書・ES・面接で刺さる書き方(就活アピールの型)
【まず確認】大学生でも受験できる?受験資格と試験スケジュール(1次・2次)
中小企業診断士は国家資格で、大学生でも受験を検討する人材が増えています。
まず大事な前提として、第1次試験は「年齢、性別、学歴等に関係なく、だれでも受験することができる」と公表されています。つまり、大学生でも受験自体は可能です。
- 試験の流れ:1次(マーク)→2次(筆記)→口述試験
- 受験申込:原則オンライン申込(年度の案内に従って手続き)
参考:令和7年度(2025年度)の主な日程(※年度で前後します。最新は必ず公式で確認してください)
| 区分 | 日程(令和7年度の例) | 大学生の注意点 |
|---|---|---|
| 1次 申込 | 4/24 10:00〜5/28 16:00 | 前期授業が始まる時期。後回しにせず早めに手続き |
| 1次 本試験 | 8/2・8/3 | 夏休みと相性は良いが、直前期(6〜7月)の時間確保がカギ |
| 1次 合格発表 | 9/2 | 後期授業・インターンと重なることも。2次への切替を即決 |
| 2次 申込 | 9/2 10:00〜9/22 16:00 | 1次発表直後。忙しいほど「申込だけ先に」 |
| 2次(筆記) | 10/26 | 就活準備期と衝突しやすい。9〜10月の学習設計が重要 |
| 2次(口述) | 翌1/25 | 1月は期末・卒論・就活もあり得る。短期集中で十分 |
公式情報はこちら(外部リンク):
大学生は、授業(前期・後期)、ゼミ、インターン、就活とぶつかりやすい。そのため、
- 「いつ、どの科目を学んで、どこで過去問(過去)に入るか」
- 「8月(1次)後に、2次対策へどう切り替えるか」
を前もって決めるだけで、無理がかなり減ります。
※ここから先は、あなたが目指す業界(コンサル/金融/メーカー/人事・企画/マーケティング等)に合わせて「強み」を作る形で書くと、就活のアピール力が大きく上がります。転職や独立を将来考えたい人にとっても、早めに土台を作れるのは大きなメリットです。
大学生が診断士を目指すメリット(就活で“強み”に変換しやすい)
大学生が診断士を学ぶメリットは、「資格がすごい」よりも、就活で説明できる材料(自分の強み)を作りやすい点にあります。
- 財務・会計:数字で企業を見る目が身につく(企業分析・損益構造の理解)
- 企業経営理論:マーケティング/組織・人事を体系的に学ぶ
- 運営管理:現場(オペレーション)と改善の考え方を学ぶ
- 経営法務:会社法・知財など、ビジネスの“落とし穴”を避ける視点を持てる
- 中小企業政策:日本の中小企業の現実と支援策の概要を知る
そして何より強いのが、「理解→分析→改善提案」を訓練できること。これは経営コンサルタント的な思考の型そのものです。
診断士の学習は、就活だけでなく、入社後の活動や、将来の転職・独立の可能性を広げる「基礎体力」にもなります(もちろん、最終的には実際の経験を積むことが重要です)。
中小企業診断士、大学生の合格率は?(「学生」区分データの見方)
結論から言うと、大学生(=統計上の「学生」区分)でも十分に合格は可能です。
前提として、公式統計の「学生」は大学生・大学院生・専門学校生などを含む区分です。この記事では「大学生が中心になりやすい区分」として扱いつつ、断定は避けて整理します。
出典(協会連合会の公式統計資料):
直近の公表データ(第2次試験の統計資料)では、たとえば以下のとおりです(2024年=令和6年度を含む)。
| 年度 | 学生(申込者数) | 学生(合格者数) | 学生の合格率(参考) |
|---|---|---|---|
| 令和6年度 | 119 | 21 | 約17.6% |
| 令和5年度 | 149 | 28 | 約18.8% |
| 令和4年度 | 166 | 27 | 約16.3% |
母数が大きい「民間企業勤務」などに比べると学生は人数が少ないため、年度によるブレはあり得ます。
ただ、数字を見る限り、学生だから極端に不利ということはありません。むしろ、学習習慣が残っている・時間を確保しやすいなど、大学生ならではの強みを活かせます。
ここでのポイントは、「自分の学部・授業で得ている知識(経済学・会計・経営学など)を、1次7科目にどう当てはめて活用するか」です。次で具体的に整理します。
中小企業診断士は、大学生にとって難易度が高い?(1次と2次で別物)
診断士試験の難しさは、ひとことで言うと「1次は広く、2次は深い」です。大学生が苦戦しやすいのは、能力というより設計(やり方)であることが多いです。
1次試験の難しさ:科目が多く、やることが散る
1次はマークシートで、学習範囲は幅広い。だからこそ大事なのは、
- 得点源(財務・会計/企業経営理論など)を早めに作る
- 苦手科目は「完璧」を捨てて、足切り回避+合格ライン確保に寄せる
また、公式の合格基準として、「総点数の60%以上」かつ「各科目40%未満がない」ことが示されています(※最新は公式で確認)。
「同じぐらい頑張ったのに落ちた…」は、だいたいこの“基準の見落とし”が原因になりがちです。
2次試験の難しさ: “コツ”というより「型」の勝負
2次は筆記で、正解が発表されません。そのため不安になりやすい。
でも、合格答案に共通するのは、難解な才能ではなく基本動作です。解答の質は「センス」より「型」で上げられます。
2次の型(最重要)
- 出題者の意図に沿う(問われていないことを書かない)
- 与件文の中から根拠を拾う(根拠のない推測は書かない)
- 指定の文字数にまとめる(要点→因果→具体の順で圧縮)
大学生は、授業のレポートや小論文で「時間内に、一定量の文章をアウトプットする訓練」をしている人も多いです。ここは素直に武器になります。
大学の授業を活かして効率UP:学部別に「得意科目」を作る
大学生の最大の武器は、社会人よりも「時間」だけではありません。授業のカリキュラムそのものを、1次7科目に転用できることです。
たとえば、こんな対応関係で考えると「自分はどこで点を確保できるか(強み)」がわかります。
- 経済学部:経済学・経済政策(理論の理解と分析がそのまま活きる)
- 商学部・会計系:財務・会計(簿記・会計の理解があると早く伸びる)
- 経営学部:企業経営理論(マーケティング・組織論・人事などが直結)
- 法学部:経営法務(会社法・知財など、暗記だけでなく背景理解が強い)
逆に、大学の授業で触れにくいことが多いのが「運営管理(オペレーション)」や「中小企業経営・中小企業政策」です。
ここは、参考書+過去問で割り切って点を取りに行くのがコツ。YouTubeやブログのノウハウも活用しながら、まずは合格ラインに乗せる発想が良いです。
この考え方で進めると、1次は「幅広い科目を全部完璧にする」のではなく、得点源を作って、苦手は落とさない戦い方ができます。
中小企業診断士、大学生は独学すべき?(費用・効率・続けやすさで選ぶ)
大学生は、試験勉強にどのように取り組むべきでしょうか?
社会人の受験生は、TACやLECをはじめとする予備校(通学講座)を選ぶ方も多いです。
予算と時間に余裕があるのなら、通学は確かに強いです。質問環境や仲間の存在は、学習継続に効きます。
ただ、大学生にとって現実的に重いのが費用です。通学だと20〜30万円程度になるケースもあります。
「独学が一番安い」は、実は誤解になりやすい
市販の教材を7科目分そろえ、さらに2次用も追加すると、費用は積み上がります(※購入内容により変動)。
診断士は科目数が多い難関資格なので、独学でも“安く済む”とは限りません。
加えて、独学は「迷ったときの軌道修正」が難しく、結果として遠回りになる人もいます。
自由に進められる反面、自己管理ができないと、しまいには学習が止まってしまうことも。
おすすめの現実解:スマホ動画中心の通信講座(スキマ時間を味方に)
そこで選択肢になるのが、「スマートフォン対応の動画講義が中心の通信講座」です。代表例として「スタディング」と「診断士ゼミナール」があります。
- スマホで学べるので、移動中・空きコマ・カフェでも進めやすい
- 講義があると、理解が早く、学習効率が上がりやすい
- プラン次第で、複数年利用時に翌年度版教材が割安になる場合がある
なお、どちらを選んでも大きく外れにくいですが、細かい違いはあります。気になる方は、以下の徹底比較記事をどうぞ(内部リンク):
独学寄りで進める人は、こちらも参考にどうぞ(内部リンク):
大学生向け:合格までのロードマップ(2月〜8月/その後の2次まで)
中小企業診断士は「思い立ったらすぐ受かる」資格試験ではありません。だからこそ、大学生は計画で勝てます。
一例として、1次(8月想定)に向けた進め方はこんなイメージです。
| 時期 | やること | 狙い |
|---|---|---|
| 2月〜3月 | 全体像の把握/主要科目(財務・会計、企業経営理論)を先に始める | 勉強の「軸」を作る |
| 4月〜5月 | 7科目を一周+弱点の発見(授業・ゼミと両立) | 取りこぼしを減らす |
| 6月〜7月 | 過去問中心で回転数を上げる(点が伸びるフェーズ) | 合格ラインに乗せる |
| 8月 | 1次本番(結果が出る) | 突破の第一関門 |
| 9月〜10月 | 2次の型づくり(事例演習・書く練習) | 2次の“慣れ”を作る |
| 12月〜1月 | 口述試験対策(必要になったら短期集中) | 最後の取りこぼし防止 |
重要なのは「無理なく続く形」で時間を確保することです。バイト・サークル・授業がある中で、毎日ガチガチに詰めると、しまいには折れます。
だから、まずは自分の生活に合う学習時間(平日60分+休日まとめ、など)を決めて、淡々と積み上げるのが最強です。実際、短期間で一気に詰めるより、一定期間(期間)をかけて継続した方が、伸びる人が多いです。
中小企業診断士、大学生が実務補習に参加する際に気を付けたいこと
2次試験合格後、診断士として正式に登録するには、実務要件(実務補習または実務従事の合計15日以上)を、2次試験合格後3年以内に満たす必要があります。
公式情報はこちら(外部リンク):
実務補習は、指導員1名+受講生5〜6名のチームで進む、いわば「共同コンサルティング」の実践(診断)です。
参加者の多くは社会人で、30〜40代が中心ですが、50〜60代の方もいます。大学生は、最年少になることが多いでしょう。
ここで起きやすいギャップは、能力ではなく“前提(現実感)”の差です。
社会経験が少ない分、打ち合わせで「ズレて見える」発言になることもありますが、気にしすぎなくて大丈夫です。むしろ、学べる機会だと思ってみると、得られるものが大きいです。
- まずは敬意を持つ(これは最強のスキル)
- 分からないことは早めに聞く(黙って抱えるのが一番危険)
- 自分にできる役割(議事録、資料整理、与件整理など)を確保して貢献する
この経験は、あなたの就活・社会人生活において、何者にも代えがたい実践になります。
大学生が就活をする際、中小企業診断士は評価される?(評価されやすい理由と注意点)
大学生が診断士の学習をしていると、採用担当者から評価されやすい理由は大きく2つです。
- 幅広いビジネス領域(財務・会計、マーケティング、組織・人事、法、運営管理など)を体系的に学んでいる
- 「理解→分析→改善提案」の思考を訓練している(経営コンサルタント的な型)
ただし、重要なのは「資格名の強さ」ではなく、学びを自分の言葉で説明できるかです。ここができると、評価が一段上がります。
就活でのアピール方法:履歴書・ES・面接で「刺さる」書き方
診断士は、単に「取る(合格する)」だけでなく、学んだ内容をどう活かすかを語れると評価が一気に上がります。
履歴書・ESの書き方(例)
- 「中小企業診断士(学習中)|財務・会計を中心に、企業分析の基礎を体系的に学習」
- 「企業経営理論(マーケティング/組織・人事)を学び、志望業界の事例を自分で分析」
- 「運営管理まで含め、幅広い分野を横断して理解し、課題発見〜改善案まで言語化できるよう訓練」
面接での話し方(ポイント)
- 結論→根拠→具体例→学びの順で話す(コンサル志望なら特に有効)
- 「学んだ知識を、ゼミ/研究/インターン/アルバイトの改善に使った」など、実践を添える
- 「自分の強み」を、財務・会計/マーケティング/人事など分野で言い切る(身につけた能力を“見える化”する)
ここまで作れると、診断士が「単なる資格試験」ではなく、思考力・分析力・提案力の証明になります。
なお、難関資格としては他にも公認会計士などがありますが、診断士は「経営全般を横断して学べる」点が魅力です。唯一の正解はなく、あなたが目指す進路に合わせて選択すればいいと思います。
中小企業診断士は、就職後さらに役立つ資格(“活かす”で差がつく)
診断士の価値は、就活で終わりません。むしろ就職してから、あなたが社内で活躍し、実績を残すための武器になります。
特に、これからの時代は「調べれば出る情報」よりも、
- 複雑な状況を整理して把握する力
- 数字(財務・会計)と現場(運営管理)をつなぐ力
- 人・組織(人事)を動かす力
- 市場(マーケティング)から逆算して考える力
こうした総合力が評価されやすくなります。
診断士学習は、まさにこの「総合力」を鍛えるカリキュラムです。
だからこそ、就職後は「学んだ知識をどう活かし、どんな効果を出したか」を積み上げると、市場価値(将来性)は大きく伸びます。実際、ここは本人の努力次第でいくらでも伸ばせます。
よくある質問(大学生の不安を先に潰す)
Q1. 経営学部じゃないと無理?
A. 無理ではありません。むしろ、経済学部・商学部(会計)・法学部など、得意分野が作りやすい学部は多いです。重要なのは「自分の強み科目を決める」こと。
Q2. 1次に落ちたら就活で意味ない?
A. 意味はあります。ただし「頑張ってます」だけだと弱いので、学んだこと(財務・会計で何がわかるようになったか等)を、具体例とセットで説明できるようにしましょう。できれば、ゼミやアルバイトの改善など、一部でも行うと説得力が上がります。
Q3. 予備校と通信、どっちが良い?
A. 予算と生活スタイル次第です。大学生は時間を取りやすい反面、固定時間に通うのが難しいケースもあります。スキマ時間で進められる通信は相性が良いことが多いです。
Q4. 将来、転職や独立に役立ちますか?
A. 役立つ可能性はあります。診断士で学ぶ「企業を見る目」「課題を整理し、提案する力」は、職種を問わず効きます。ただし、資格を持っ ているだけで自動的に仕事が増えるわけではないので、実務や経験とセットで“武器化”していくのが大切です。
まとめ
ここまで、
- 大学生でも受けられる?受験資格と試験スケジュール(1次・2次)
- 大学生(=統計上の学生区分)の合格率の見方
- 難易度の正体(1次は広い/2次は型)
- 学部別に授業を活用して得点源を作る方法
- 独学・予備校・通信講座の選び方
- 2月〜8月のロードマップ(時間確保の現実解)
- 実務補習での注意点
- 履歴書・ES・面接で刺さるアピールの型
を解説しました。
今は昔と違い、「一つの会社に、一生を捧げる時代」ではありません。ですが、卒業後にどんな環境で働くかは、人生において大きな選択肢の一つです。
この記事をここまで読んで「自分も挑戦してみたい」と感じたなら、まずは今日できる一歩(全体像の把握、教材選び、学習時間の確保)から始めてください。小さく始めるのが、結局いちばん簡単で、続きます。
※必要なら、この記事のTOP(冒頭)に戻って、計画の部分をもう一度見直してみると、次にやるべきことが見つけやすいです。
| 著者情報 | |
| 氏名 | 西俊明 |
| 保有資格 | 中小企業診断士 |
| 所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |
