こんにちは、トシゾーです。
中小企業診断士試験は科目数も多く、難易度は高い、と言われています。
そのため、初学者の方は
「いったい、合格までどれぐらい勉強時間が必要なの?」
と疑問が出てきますよね。
そこでこの記事では、科目別・一次/二次試験別など、目安(平均)となる勉強時間をできるだけ分かりやすく整理します。
また合わせて、
- 「中小企業診断士の試験科目は、どんな順番で勉強するべきか」
- 「勉強開始時期は、いつがよいのか」
など、受験を決める前後で不安になりやすいポイントも、診断士の観点から深掘りして解決します。
結論(3行)|勉強時間の目安はこう考える
- 一次(第1次):800〜1,000時間(科目別の配分で差がつく)
- 二次(第2次):150〜250時間(復習の質=得点の伸び)
- 合計:1,000〜1,200時間(初学者は1,200時間寄りで設計が安全)
関心のある方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
- 1 結論|中小企業診断士の勉強時間は「合計1,000〜1,200時間」が目安(初学者は1,200時間寄り)
- 2 結論|勉強時間は「配分」で決まる(1,200時間は“安全設計”)
- 3 一次試験|科目別の勉強時間の目安(内訳)
- 4 二次試験|勉強時間の目安は150〜250時間(まずは200時間設計でOK)
- 5 最短は500時間未満で合格した知人もいる(ただし再現性には注意)
- 6 合格までに必要な年数は?(平均は複数年になりやすい)
- 7 勉強する順番は?(一次の学習順で迷う人へ)
- 8 勉強開始時期|おすすめは?
- 9 難易度や勉強時間を他の国家資格と比較
- 10 試験の概要(特徴)
- 11 最短の勉強時間で合格するための勉強方法(一次・二次共通)
- 12 独学より通信講座のほうが勉強時間を短縮できる(可能性が高い)
- 13 よくある質問|科目別の勉強時間・申し込み・仕事(転職)にどう役立つ?
- 14 まとめ|「時間」より「配分」と「修正力」で合格が近づく
結論|中小企業診断士の勉強時間は「合計1,000〜1,200時間」が目安(初学者は1,200時間寄り)
結論|勉強時間は「配分」で決まる(1,200時間は“安全設計”)
1,200時間は「根性論」ではなく、①科目数(7科目)②二次の演習量(事例×年数×復習)③働きながらの学習ロス(移動・残業・体調)を織り込んだ“安全設計”です。
これから勉強を始める初学者の方は、余裕をもって計画を立てるべきですから、効率的に勉強したとしても「まずは1,200時間を目安」に設計するのが安全です。
1,200時間の体感(ざっくり計算)
- 1,200時間÷50週=24時間/週 → 週20時間以上ペース
- 1,200時間÷365日=約3時間20分/日 → 「毎日3時間」を1年続けるイメージ
土日に集中的に勉強するにしても、平日に2時間程度は必要になることが多いです。
だからこそ、闇雲に時間を積むよりも、「何にどれだけ投下するか(配分)」と、苦手の原因を分析→修正する力が、短期合格のコツになります。
なお、ここで言う1,000〜1,200時間は、一次・二次のすべてに対する勉強時間です。目安としては、一次:800〜1,000時間、二次:150〜250時間あたりに収まる方が多いです(もちろん個人差あり)。
※X(旧Twitter)でも、勉強時間について「1,000時間」という声はよく見かけます(ただし体感は人それぞれ)。
中小企業診断士試験の勉強時間目安、1000時間っての見るけど、1000時間で足りる??笑
全然足りん気がするんだけど😂😂— はる@中小企業診断士勉強中🐭 (@Haru_Hiramoto) March 27, 2022
1,000時間。中小企業診断士資格の平均勉強時間。勉強したいと思ったのは新婚1年目。いつ合格できるか分からない。反対を覚悟で妻に相談。なんと「やりたいならやったら」と背中押してくれた。10ヶ月後に無事合格。あれから10年。コツコツ複業続けて副収入は年7桁に到達。あのときの妻の応援に感謝。
— やす (@yasulog2) April 2, 2022
一次試験|科目別の勉強時間の目安(内訳)
一次試験は7科目。ここで重要なのは、「何時間やるか」より「どう配分するか」です。
結論|一次7科目の「科目別 勉強時間」はこう分ける(目標点・優先度つき)
「中小企業診断士 科目別 勉強時間」で検索している方が最初に知りたいのは、何時間をどう分けるかです。まずは、一次(第1次)を800〜1,000時間で設計する場合の目安を示します(得意・苦手、仕事の繁忙度、学習経験で前後します)。
| 科目 | 勉強時間の目安 | 目標点の目安 | 二次との関連 | 優先度 |
|---|---|---|---|---|
| 財務・会計 | 150〜200時間 | 60〜70点 | 強い(事例Ⅳ) | 最優先 |
| 企業経営理論 | 150〜200時間 | 60〜70点 | 強い(事例Ⅰ・Ⅱ) | 最優先 |
| 運営管理 | 120〜150時間 | 60〜70点 | 強い(事例Ⅲ) | 優先 |
| 経済学・経済政策 | 100〜150時間 | 50〜60点 | 薄い | 中 |
| 経営情報システム | 80〜120時間 | 50〜60点 | 一部あり | 中 |
| 経営法務 | 80〜120時間 | 50〜60点 | 薄い | 中〜低 |
| 中小企業経営・政策 | 50〜100時間 | 60〜70点 | 薄い | 後半で回収 |
ポイント:一次は「総点で60%」だけでなく、1科目でも40%未満があると不合格になり得ます。だからこそ、得点の“安定”を意識して時間配分を決めていきましょう。
時間配分を決める「3つ」の原則(苦手の分析→修正がカギ)
- 原則①:二次に直結する3科目(財務・会計/企業経営理論/運営管理)に厚く配分する(一次と二次を同時に進める発想)。
- 原則②:暗記寄り科目は「頻出」に絞って圧縮する(深追いせず、合格点の60を取りにいく)。
- 原則③:過去問で“得点構造”を分析し、学習時間を動かす(「何が足を引っ張るか」を見える化して解決)。
タイプ別(向け)|あなたの“強み”で配分は変わる(例)
- 簿記・会計が得意な人向け:財務を少し短縮し、その分を企業経営理論(広い範囲)に回すと合ってきます。
- IT・技術に強い人向け:情報を圧縮し、苦手になりやすい経済(グラフ・計算)に時間を寄せるのが安全です。
- 初学者(なかなか時間が取れない)向け:まずは「二次直結3科目+暗記科目は頻出中心」で土台を作り、直前期に穴を埋めるやり方が現実的です。
なお、学習時間の目安はあくまで「もと(前提:初学・独学)」での平均値です。仕事・家庭の状況、学習経験、集中度、教材(参考書)との相性によって、短縮できる可能性もあれば、長くかかることもあります。
人によって必要な勉強時間の差は大きく変わる
科目ごとの時間配分は、それぞれの人の、得意分野・不得意分野と大きく関わってきます。
たとえば私(管理人)の場合は、前職がIT系企業のマーケティング部門でしたので、企業経営理論と経営情報システムには、あまり時間をかける必要はありませんでした。
銀行員や経理部の方、簿記資格をすでにお持ちの方は、財務会計の習得の時間を大きく削減できるでしょうし、大学で法律を学んだ方の場合、経営法務の勉強時間を短縮できるでしょう。
受験者ごとに、これまで経験した業種や職種、出身大学および学部、保有資格など、バックグラウンドはさまざまです。
だからこそ、得意科目は早めに「合格点+α」へ固定し、苦手科目へ時間を寄せる——この設計が効きます。
以下、それぞれの科目について、勉強時間が必要となる要因と、短縮のヒント(意識ポイント)を説明します。
財務・会計の勉強時間|「手を動かす」科目は時間が伸びやすい
財務会計は、1次試験7科目中で最長クラス(150〜200時間)が目安となります。
簿記のマスターから始まり、基礎の理解を積み上げ、さらに計算で正しい解を導けるよう反復が必要です。読むだけでは伸びにくい科目なので、時間がかかりがちです。
また財務・会計は二次(事例Ⅳ)に直結します。診断士として「数字で助言する力」の土台でもあるため、最優先で鍛えるのが王道です。
企業経営理論・運営管理の勉強時間|範囲が広い=「頻出の取捨選択」が勝負
企業経営理論と運営管理は、一次だけでなく二次(事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)にも深い関連のある科目です。
どちらも範囲が広く、暗記だけだと点になりません。理解して覚える必要があるため、時間は120〜200時間程度見ておくと安心です。
短縮のコツはシンプルで、過去問で「頻出テーマ」を先に固定し、細かい論点は後回しにすること。ここで差がつきます。
経済学・経済政策の勉強時間|「積み上げ式」なので早めに触る
経済学・経済政策は、二次試験には直接関係しにくい科目です。
ただし、単なる暗記では得点しづらく、グラフや計算を含む「積み上げ式」の理解が必要です。そのため、暗記科目よりは勉強時間が必要となり、100〜150時間程度を見込む方が多いです。
経営法務・経営情報システム・中小企業経営/政策|一次特化で“取り切る”
経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策の3科目は、暗記中心の学習で合格レベルに到達しやすいです。
経営法務と中小企業経営・中小企業政策は二次との関連が薄いので、一次対策と割り切って、出題されそうな点(頻出)を中心に進めるのがよいでしょう。
経営情報システムは一部、二次にも関連しますが、二次で問われるのは暗記ではなく「提案力」です。二次では、事例企業の課題解決策として、どのようなソリューション(システム)を導入すべきか、筋のよい助言が求められます。
二次の過去問を解く際は、
「事例企業に対し、どのような場合に、どのようなソリューションが有効か」
という考え方を整理しておくと、一次→二次のつながりが一気に見えてきます。
この3科目は、深入りせずに合格レベルの得点力を目指すことが必須です。
二次試験|勉強時間の目安は150〜250時間(まずは200時間設計でOK)
二次試験は、150〜250時間のレンジで設計するのが現実的です。まずは200時間程度を基準にしましょう。
二次試験には、以下の4科目(事例)があります。各事例を5年分×3周すると、計60回ほど事例問題を解くことになります。
200時間の中で事例を60回解くペースとしては、1回につき約3時間20分が使える計算になります。
二次1事例のおすすめ配分(例)
- 解く:本試験と同じ80分(1時間20分)
- 復習:約2時間(採点・解説確認・「次はどう書く?」の修正)
ここで大事なのは、解いた量より「復習の質」です。二次は思考力の試験なので、過去問を解いて終わりにせず、改善点を言語化して次に反映することが得点に直結します。
もう1つ、短期合格を狙う方に助言します。
一発合格を狙うなら、一次試験前から二次の対策を少しでも始めておくべきです。
なぜなら、一次の合格発表後〜二次筆記までの日程は短く、一次が終わってから二次を始めると、単純に間に合いづらいからです。
おすすめは、春ごろからコツコツ、二次の過去3年〜5年分の“1周目”だけでも触れておくこと。一次の暗記とは別の頭を使うので、早めに慣れた人が強いです。
マークシート中心の一次と違い、二次は記述で部分点も狙えます。早い段階から少しずつ対策するほうが有利ですよ。
最短は500時間未満で合格した知人もいる(ただし再現性には注意)
ここまで、一次・二次の勉強時間の内訳を見てきましたが、最短(最低)では、どれぐらいで合格できるのでしょうか。
私の知人では、4月末(GWの始まり)から試験勉強を始めて、その年の二次試験までストレート合格された方がいます。
正味の勉強時間を聞くと、「500時間を少し切るぐらい」とのことでした。
ただ、この方は、もともと経理職の方であり、財務・会計について、最初から多くの専門知識をお持ちでした。
あなたの専門分野が診断士の科目と重なっていれば、その分、勉強時間を短縮できる可能性はあります。
一方で初学者の方がこの数字を鵜呑みにすると、途中で失速しやすいです。まずは「標準設計(1,000〜1,200時間)」で置いて、途中で短縮できそうなら詰める——この順が安全です。
合格までに必要な年数は?(平均は複数年になりやすい)
平均受験回数は約3回と言われる理由
中小企業診断士試験は年に1回しか実施されません。そのため、勉強期間は複数年になるケースが多いです。
とはいえ、数年間の努力を継続できれば決して無理な目標ではありません。むしろ診断士の学びは、企業を見る目(分析)や提案力として、長期的にあなたの武器になります。
働きながら受験する人が多い=「時間設計」が勝敗を分ける
中小企業診断士の合格者は社会人が多く、働きながら挑戦するのが一般的です。
ただし仕事が忙しいと、毎週コンスタントに勉強時間を確保できるとは限りません。だからこそ、無理して1年ストレートに固執せず、戦略的に2年計画(複数年計画)を実行する方も多いです。
2年計画(複数年計画)を実行する
1年間でストレート合格できるなら、それが最も望ましいのは間違いありません。
しかし、仕事や家庭の都合などで十分な時間が取れない人が多いのも現実です。
焦る必要はありません。診断士合格を無理せず計画的に進めるため、2年計画を立案し、実行することをおすすめします。
中小企業診断士試験の2年計画について詳しくは、下記記事を参考にしてください。
科目合格制度を使った戦略も重要
2年計画を実行するのであれば、科目合格制度を戦略的に狙って活用することが必要です。
ただ、科目合格制度には注意点もあります。たとえば、「1年目に合格した科目を全て免除した結果、むしろ不利になってしまう」場合もあります。
各科目は年度ごとに難易度が変化する点も、戦略を立てにくい要因の一つです。
科目合格については、メリット・デメリットも含めて検討した「最強の科目合格戦略」の記事をぜひ参考にしてください。
忙しい社会人はオンライン通信講座の利用も検討する
社会人で忙しい受験生は、隙間時間を使って学びを深められるオンライン通信講座を利用する手もあります。
診断士は難関試験のため、複数年度をサポートするコースも少なくありません。動画配信をベースに、音声の聞き流しなどにも対応するなど、学習環境は年々進化しています。
全体として通学コースよりコスパがよいケースも多いので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
勉強する順番は?(一次の学習順で迷う人へ)
資格受験校LECでは、一次試験7科目のスケジュールを以下の順番で学習します。
- 第1科目:企業経営理論(戦略、組織、マーケ)
- 第2科目:運営管理(生産、販売・店舗)
- 第3科目:財務会計
- 第4科目:経済学/経済政策
- 第5科目:経営法務
- 第6科目:経営情報システム
- 第7科目:中小企業経営/中小企業政策
LECに限らず、他の受験校や通信講座のスケジュールも、多少の前後はあれ概ねこの順序が多いです。
理由は明確で、暗記中心の科目はできるだけ後ろ、理解が必要な科目は早い段階からという考え方があるからです。
さらに、理解が必要な科目の中でも、診断士の基本となる企業経営理論は、ほぼすべての講座が早めに学習へ組み込みます。
独学の場合でも、この順番は十分参考になります。
勉強開始時期|おすすめは?
「試験の学習は、いつから開始するべきですか?」
という質問を受けることがあります。代表的な意見としては、
- 翌年のストレート合格を目指し、9月から10月頃に開始する
- 科目合格制度を使って2年計画で合格を目指すため、4月から5月に開始する
などがあります。
私の考えるおすすめの勉強開始時期は、シンプルに「診断士になりたい!と思った“今”」です。
このことに関しては別の記事でくわしく説明しています。よろしければチェックしてみてください。
難易度や勉強時間を他の国家資格と比較
勉強時間から見た難易度
著名な士業について、資格取得までの目安時間を調べてみました。
- 弁護士(司法試験および予備試験):約6,000時間
- 公認会計士:約3,000時間
- 司法書士:約3,000時間
- 弁理士:約3,000時間
- 税理士:約2,500時間
- 社会保険労務士(社労士):約1,000時間
- 行政書士:約500~800時間
- 宅地建物取引士(宅建士):約300時間
弁護士(司法試験)が突出しているのが明確です。
一方で、勉強時間が1,000時間前後の中小企業診断士や社労士、そして500〜800時間の行政書士あたりまでが、現実的に働きながら取得しやすいラインとも言えます。
※中小企業診断士試験の難易度については、下記の記事も参考にしてみてください。
試験の概要(特徴)
勉強時間や勉強開始時期を検討するためには、試験日程(申し込み〜本番〜合格発表)を押さえておく必要があります。
ここでは、試験日程を中心に、試験制度の各項目を確認しておきましょう。
一次試験の概要(特徴)
受験資格
誰でも受験可能(年齢、学歴、国籍による制限はありません)
試験方式
マークシート方式、7科目(各科目の配点:100点満点)
受験手数料
14,500円
合格基準(合格点)
総点数の6割(60%)以上であって、かつ1科目でも満点の4割未満のないこと
試験日程・申し込み(第1次/第2次)は年度で前後する
中小企業診断士試験は毎年ほぼ同じ時期に実施されますが、申し込み期間・試験日・合格発表日は年度で前後します。必ず最新の公式「試験案内(ページ)」で確認してください。
【参考:直近年度(令和7年度)の公式発表(抜粋)】
- 第1次:申込受付(4月下旬〜5月下旬)/試験(8月上旬)/合格発表(9月上旬)
- 第2次:申込受付(9月上旬〜下旬)/筆記(10月下旬)/口述(翌年1月)/最終合格発表(翌年2月)
この「日程の型」を把握しておけば、勉強時間の設計(いつから何を入れるか)が決めやすくなります。
合格率
年度で変動(概ね20〜30%台の年が多い)
合格者数
年度で変動(数千人規模)
二次試験の概要(特徴)
受験資格
当年、および前年に一次試験に合格した者
試験形式
筆記試験:事例Ⅰ〜事例Ⅳの計4科目(与件の設問に答える記述形式、各科目の配点:100点満点)
口述試験:面接の実施(約10分)
受験手数料
17,800円
合格基準(合格点)
筆記試験が満点の6割(60%)以上、加えて1科目でも4割未満がないこと。筆記試験合格者のみが受験する口述試験では、評定が6割以上の者
実施スケジュール(目安)
- 出願期間:9月上旬〜下旬(年度で前後)
- 筆記試験実施:10月下旬の日曜日(年度で前後)
- 筆記(口述対象者)発表:翌年1月中旬(年度で前後)
- 口述試験実施:翌年1月下旬(日曜日が多い)
- 最終合格発表:翌年2月上旬(年度で前後)
合格率
年度で変動(概ね18〜20%前後の年が多い)
合格者数
年度で変動(千人前後)
実務補習・実務従事
中小企業診断士は、「民間の経営コンサルタントの国家資格」と位置づけられています。
そのため、合格した後にコンサルティングの実務経験が求められます。
具体的には、登録申請をする前3年以内に実務補習を15日間以上受けるか、診断実務(実務従事)を15日間以上実施することが必要です。
- 登録専門機関が実施する実務補習を受講する(15日間以上)
- 一定の条件を充たす実務に従事する(15日間以上)
「実務補習」と「実務従事」について詳細は、下記記事をご覧ください。
最短の勉強時間で合格するための勉強方法(一次・二次共通)
難関国家資格試験に合格するための勉強法のポイントは以下のとおりです。
- 100点を目指してはいけない(診断士は合格基準+10点の70点を意識)
- インプット学習に時間を使い過ぎない
- 過去問題集を徹底活用したアウトプット学習に時間を使う
- 細かいセクション毎に【テキスト→過去問】の反復を繰り返し、何回も回す
ポイントは、テキストと過去問の時間配分の使い方です。
テキストのインプットが多くなり過ぎて、アウトプット演習が不足するのが一番悪いケースです。
過去問を反復しながら分からない点はテキストに戻り、疑問点を潰す。この繰り返しで基本問題を取りこぼさなくなれば、自然と合格は見えてきます。
復習こそ、最短合格のための秘密兵器!
復習の重要性は、さまざまな研究や学習理論でも繰り返し指摘されています。ここでは分かりやすい例として、以下のような紹介記事も参考になります(一次情報ではないため、考え方のヒントとして捉えてください)。
- 学習後、早め(24時間以内)に短時間の復習を入れると記憶が呼び戻されやすい
- 1週間後、1カ月後にも短時間で復習すると定着が進みやすい
- 復習なしだと忘却が進み、結果的にやり直し時間が増えやすい
参考:https://the-owner.jp/archives/6006
診断士は範囲が広い分、復習を軽く見てしまうと「思い出す作業」に時間が取られます。復習を仕組みにして、勉強時間の“密度”を上げるのが、短縮の王道です。
一次試験の勉強方法
一次試験の勉強方法について、さらに詳しく知りたい方は、下記の「一次試験 完全合格マニュアル」をチェックしてみてください。
一次は全問マークシート方式で取り組みやすいですが、決して難易度が低いわけではありません。丸暗記ではなく、理解してから覚えるようにしましょう。
二次試験の勉強方法
二次試験の勉強方法については、下記の記事をチェックしてください。
二次対策のポイントは過去問を徹底的に演習することです。4つの事例問題について解答を作成した後、採点し、自身の課題を抽出して把握する。その繰り返しで実力が養成されていきます。
独学より通信講座のほうが勉強時間を短縮できる(可能性が高い)
多忙な受験生ほど通学の時間が取れず、「独学で頑張る!」と考える方も多いと思います。
たしかに、中小企業診断士は働きながら独学で取得できない資格ではありません。
ただし独学だと、主に以下2つの要因で時間がかかりがちです。
- 学習計画や教材選びに時間が必要
- 経営戦略・財務会計など難しいテキストを理解するまで一定の時間がかかる
もしあなたが当初から「数年かけてコツコツ頑張る」という方針なら、独学でも良いでしょう。
しかし、
「合格には1,000時間以上必要なのはわかった。でも仕事も忙しいので、少しでも勉強時間を短縮したい!」
と考えるなら、通勤通学や外出時などのスキマ時間を徹底活用でき、コストパフォーマンスも高い「スマホ動画対応通信講座」の利用をおすすめします。
- スマホ対応の動画で、いつでもどこでもスキマ時間を使って学べる
- テレビやYouTubeを見ている感覚で、リラックスしながら知識を覚えられる
- 大手スクール並みの、質の高い専門講師の講義やカリキュラムを受講できる
テキストを読むより、かみ砕いて説明してくれる動画講義の方が理解が早いですし、何よりスキマ時間を徹底活用すれば、机に向かう時間は大きく削減できます。
現在ではスマホ対応講座は多くありますが、5万円台から受講できる「スタディング」と「診断士ゼミナール」が、品質の高さと価格の安さにおいて、他の講座より頭一つ抜き出ています。
どちらを選んでも間違いはないので、気になる方は「スタディング中小企業診断士講座の口コミ・評判」と「診断士ゼミナールの口コミ・評判」の記事をチェックしてみてくださいね。
各講座の公式ページをチェックしたい方は、以下からどうぞ(無料で体験できる動画講座などが提供されています)。
よくある質問|科目別の勉強時間・申し込み・仕事(転職)にどう役立つ?
Q. 科目別の勉強時間は「何」を基準に決めればいい?
A. 基準は3つあります。①二次に効く科目を厚く、②暗記科目は頻出中心、③過去問で苦手を分析して修正——この順です。まずは早見表どおりに置いて、2〜3週間で「合う/合わない」を見て微調整していくのが現実的です。
Q. 申し込み(試験案内)はいつ確認すべき?
A. 試験の案内・申込期間は年度で変わるため、必ず公式ページで確認してください。特に申込方法(オンライン化)や受付期間は固定ではありません。気軽に後回しにせず、今のうちにチェックしておくと不安が減ります。
Q. 科目合格(免除)って存在するの?
A. あります。年度によって扱いは変わり得ますが、一次は科目合格(科目免除)の制度が用意されています。2年計画で挑戦する人にとって大きな支援になります。
Q. 勉強時間を短縮したい。独学と通信講座、どっちがいい?
A. 「どう短縮したいか」で決めましょう。時間が削られやすいのは、①教材選び、②理解の迷子、③復習設計です。プロの助言(講座・セミナー・添削)を入れると、このロスを減らせる可能性があります。一方で、費用は数万〜(金額はサービスによりさまざま)かかるため、無料体験やキャンペーンを使う場合は利用規約も確認してから進めるのが安全です。
Q. 診断士の勉強は、どんな仕事内容・業務に役立つ?転職にも効く?
A. 科目ごとの学びは、企業の現状分析→課題の特定→解決策の提案(実践)に直結します。たとえば企業経営理論は組織・マーケの共通言語、財務・会計は数字で語る力、運営管理は現場改善の筋道です。身につくと社内の企画・経営管理や、支援機関・コンサル側への転職で評価されるケースもあります(もちろん個人差はあります)。
まとめ|「時間」より「配分」と「修正力」で合格が近づく
ここまで、合格に必要な勉強時間についてくわしく説明してきました。
診断士の勉強は範囲が広い分、最初は不安になりやすいです。ただ、やるべきことは明確で、一次は科目別に配分を決める→過去問で苦手を分析する→修正して回す。この繰り返しです。
あなたが将来独立するにしても、現在の会社でキャリアを重ねるにしても、中小企業診断士の資格は、十分に大きな力になることは間違いありません。
ぜひ、将来のためにも、適切な勉強方法を選択して、楽しみながら勉強を進めてほしいと思います。
なお、中小企業診断士の独学で利用するテキストや問題集などについては、下記の記事を参考にしてください。
| 著者情報 | |
| 氏名 | 西俊明 |
| 保有資格 | 中小企業診断士 |
| 所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |
